- やっと失恋から吹っ切れたかも
78 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ 5991-D3Lw)[]:2017/10/15(日) 03:35:53.15 ID:K8i5uKyu0 - 初めてのデートだったこともあって告白はしなかった
この夜も前みたいに、倒れるように寝た 前と違って、心地よい疲労感が勝手に俺を朝まで運んでくれた
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79 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ 5991-D3Lw)[]:2017/10/15(日) 03:45:39.12 ID:K8i5uKyu0 - 夏休みのさなか
俺は浪人時代にお世話になった地元のバイト先で1か月ほど働くことになっていた 帰省前日楓とご飯を食べに行ったんだけど、そのときに前と様子が違うというか、どこか元気がない 心のどこかに魚の骨が引っかかったまま、帰省した
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80 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ 5991-D3Lw)[]:2017/10/15(日) 03:53:24.48 ID:K8i5uKyu0 - 俺が帰省した後も、ほぼ毎日のように連絡を取りあった
2、3日に一回くらい、電話することもあった 「バイトどう?」 ”そこそこ楽しいよ 1か月はちょっと長いかも笑” 『街にあふれる歌 誰かを探してる くだらないって言いながら 同じだなぁ』 ランプ
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81 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ 5991-D3Lw)[]:2017/10/15(日) 03:55:58.02 ID:K8i5uKyu0 - 帰省の折り返しあたりかな
どうしても自分を抑えきれなくなって、電話で告白をした ”楓さんのことが好きです、付き合ってください” 正直に言うと、心の中ではyesをもらえると確信していた 「もう少し、待ってほしい」
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82 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ 5991-D3Lw)[]:2017/10/15(日) 04:01:34.98 ID:K8i5uKyu0 - 「もっと俺君のことを知りたい、私のことも知ってほしい」
23時の公園のブランコに座る俺のことを、ちょっと冷たい風が撫でていった ”そっか わかった、遅くにありがとう、” このあたりから焦っちゃったことを今でも後悔してる もっと彼女と距離を縮めなきゃならない、彼女のことを知ろうとしすぎたんだよな
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83 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ 5991-D3Lw)[]:2017/10/15(日) 04:12:40.64 ID:K8i5uKyu0 - 『僕の呪文も聞かなかった
夏の魔物に会いたかった』 楓と連絡を取る上で、半分くらいずつの割合で最初に話しかけることが多かったんだけど、告白を境に彼女の方から連絡が来ることが比較的少なくなった気がする いつもはくだらない話題で弾んだラインも、一日に3言ほどで終わる 昔みたいな楽しい会話を見るために昔のトーク画面を振り返る醜い自分がいた バイト中も、良くしてもらっていた先輩に怒られることが頻繁になった
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84 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ 5991-D3Lw)[]:2017/10/15(日) 04:18:29.08 ID:K8i5uKyu0 - バイトが終わって、俺はすぐ荷物をまとめて東京へ戻った
”今日そっちに帰るんだけど、夜時間あるかな?” 「大丈夫」 ”ありがとう 大学にある南の門で” 1か月ぶりに会うことになった
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85 :名も無き被検体774号+ (ワッチョイ 5991-D3Lw)[]:2017/10/15(日) 04:26:54.38 ID:K8i5uKyu0 - これまでみたいに、手を振って合流する
「なんか痩せた?」 ”そう?むしろ太ったような” 帰省中にしたバイトのこと、楓の夏休みにした旅行の話とかをしながら、大学周辺を散歩した 物を話すにはご飯を食べて向き合うよりも、こうして横にならんだほうが言葉が浮かびやすいんだ
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