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481 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 20:35:36.72 ID:WIJGDTvx - 1年はあっという間に過ぎ去り実家の方にも残念ながら大学から取得単位が明記された成績表が送られてしまった。もちろんなんとか阻止しようとはしたんだけどね。
僕はそんな放蕩っぷりだったから1年間実家には帰らなかったんだけど、遂に父ヤスから怒りの電話があって招集されてしまった。店に来いとだけ言われたんだ。 母ヤスもお客さんも居ない父ヤスの店で1年ぶりに僕は父親と対峙した。
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250 :名も無き被検体774号+@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 20:35:42.38 ID:WIJGDTvx - >>186
懐かしい!昔バイトしてたわw
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482 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 20:36:32.08 ID:WIJGDTvx - 幼い頃から慣れ親しんだ店だ。暖簾をくぐるたびにそこにはいつもの景色があった。
地震が来たらきっと真っ先に潰れてしまうようなボロボロの店舗のはずなのに父ヤスの絶え間ない努力で保たれた清潔感と優しいおでんの匂い。 招集に応えて舞い戻ったバカ息子はこの日も暖簾をくぐると能天気に同じ感覚になっていた。 所謂ノスタルジー。 を感じたのも束の間、目の前には父ヤスの拳があった。 人生二度目の鉄拳制裁だ。 僕は鼻血をぶちまけた。
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483 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 20:39:51.98 ID:WIJGDTvx - 父ヤスは多くを語らなかった。何をしていたんだなんて余計な詮索は全く持ってしなかった。
僕を殴りつけたあとはいつものように店の調理場に佇むばかりだ。 僕は鼻血を拭ったが拭っただけで新たな鼻血が出るばかり。何も言葉は出てこなかった。 僕いつもは地元の人々で賑わう座席に腰掛けて項垂れるばかりだ。 いつも父ヤスがお客さんとそうしているようにカウンター越しの対峙だった。
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484 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 20:40:49.17 ID:WIJGDTvx - カウンターの木目をなぞりながら
「親父、ごめん」 とだけ告げた矢先だった。 目の前にはキンキンに冷えたビールとおでんが差し出された。 厳格な父親でかつ酒の怖さも知っている父ヤスは絶対に目の前で酒を飲むことを許さなかったはずだ。 僕はまだ未成年だ。 「1年ばかし早いが、まぁ飲めよ。母ヤスには内緒やぞ」 父ヤスは無表情にそう言った。
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485 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 20:41:31.47 ID:WIJGDTvx - こんな状況だ。
言えるはずがない。 父ヤスが汗と涙を流して稼いだ金で買ってもらった時間をすべて女とギャンブルとロックに使い果たしました。 そんなこと言えるはずがない。 たった一年前、これは自分の責任だと高らかに宣言した目標金額の達成率は0%です。 そんなこと言えるはずがない。
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486 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 20:42:13.46 ID:WIJGDTvx - 僕はこの時、大学を辞める覚悟をした。
ただ一言、親父…と呟いただけなのにそれを制した親父はこんなことを言った。 「全部わかっとる。皆まで言うな。はよに飲めや。」 背伸びをして無茶をして飲む酒では感じたことのない死ぬほどうまいビールがそこにはあった。 「俺は大学なんていったことないから知らん。ただ一回言うたことや。男やったら卒業せえよ。」 やめるなんてまだ一言も言っていないのにな。
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487 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 20:43:10.54 ID:WIJGDTvx - 父ヤス「金のことはええ。気にすんな。」
なんでわかったんだろう。 だいぶ後になって母ヤスから聞いたことだがこの時僕の実家はかなり無理をしていたらしい。 兄弟もいたしね。 その後は静かに夜がふけていった。 もう一杯だけだぞなんて言いながらビール樽が空なろうかと言うほど酒を注いでくれた。 まるで両親が僕に注いでくれた無限の愛情のようにね。
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25 :名も無き被検体774号+@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 20:49:21.94 ID:WIJGDTvx - 話聞く限り別れて正解
ぐっとこらえて傷が癒えるのを待つべし
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489 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 20:53:17.19 ID:WIJGDTvx - >>488
本文よりは短いはずだ!!
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490 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 20:59:12.22 ID:WIJGDTvx - ベロベロに酔っ払って、父ヤスの激しい嘔吐音に始まった人生最大の二日酔いの朝、僕は更生を決意した。
ぼくの人生の転機はいつも春だった。 そんな風に思い返した。 まずはウィノナを取り戻す。 あれだけ可愛らしかったんだ。彼氏の一人や二人居るだろうが、構いやしない。 だが人生はドラマのようにうまくは行かない。 彼女はどこぞの国に長期留学に飛び出した後だった。彼女の学校には2年生の1年間、単位の交換留学ってのが有るらしいと知ったのはその後だった。 正直やっぱ外人には勝てないって思ってしまう。 自分よりもおチンチンが二倍くらいデカい人に抱かれてるかもしれないって思うとそれだけで怖気づいた。 ドラマだったら僕も留学するんだろうけど、もう最初の1年間を棒に振ってあとには引けなくなっていたんだ。 ホント格好悪いよね。
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491 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 21:00:50.09 ID:WIJGDTvx - この帰省でかつてのバンドメンバーや軽音楽部の面々とも再会したんだ。
それぞれの進学先でうまくやったりやらなかったり。 相変わらず飯田とマンドリルのいちゃこきぶりには閉口したけどね。 良くもそんなにも長く一人の霊長類を愛せるものだ。
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492 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 21:15:52.75 ID:WIJGDTvx - 2年生
ドラマならここで生まれ変わる所だが、割りとうまく行かなかった。 無茶な酒やタバコetcは鉄拳制裁でやめられるものだ。 だが女性関係はそうも行かなかった。 しこたまルーズに結びつけた人間関係は早々断ち切れるものじゃあなかった。 別れるなら死ぬなんて言われて高校生の頃の情景がフラッシュバックすることもあった。 バンド遠征から久々に帰宅すると鍵をかけたはずの家が何故か空いていて、住所も教えていないはずの女性がそこにいた事もあった。 いつぞやに撮ったプリクラがわざわざ木工用ボンドで玄関のドアに貼り付けられていたこともあった。 来るもの拒まずどころが進んであさり尽くしたメンヘラの方々の復讐は結構大変なものだったんだ。 恐らく、高校時代にウィノナが受けた攻撃と同じくらいの攻撃力はあったと思う。 それも各人に。 ただこの件に関しては僕に責任があるという点で全く別物ではあった。
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493 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 21:16:33.21 ID:WIJGDTvx - 残念ながら、どのメンヘラの方もその魅力はウィノナの足元にも及ばなかった。少なくとも僕にとってはね。
その後卒業までの時間ほぼ全てをそんな関係の精算、取りこぼした単位の回収、そしてその抑圧から解放されるためのバンド活動に費やした。
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495 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 22:03:55.26 ID:WIJGDTvx - >>494
あっざす!! 僕のベースとセッションしたいね!!
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496 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 22:05:15.28 ID:WIJGDTvx - 父ヤス、母ヤスは単位さえ取れていれば卒業さえできるのならと口出ししなかった。
当の僕といえばそんな時間の使い方をしていたものだからすっかり就職活動はおざなりになっていた。 ちなみに父ヤスは僕にも兄弟にも店を継がせる気はないようだった。 この時の僕は知らなかったけど、仕事が原因で母ヤスに苦労をかけることが多かったから継がせたくなかっただとか、そんな風に父ヤスは母ヤスに語ったことがあったらしい。
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497 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 22:06:19.39 ID:WIJGDTvx - 就職氷河期でもあり、まともに学校に通っていた人間ですら仕事が決まらないと嘆いていた。
3年以上本気でやっていたつもりだったバンド活動も芽の一つも出やしなかった。 まぁ途中で抜けて別のバンドやったりとかインディーズレーベルに搾取されたりとかそんなありきたりなドラマがそこにはあった。 まぁ所詮親に言われてるから大学の単位が大事だとか言う奴は根本的にはロックじゃないんだろう。僕には向いていなかった。 音楽業界は極端な世渡り上手とほんの一握りの常識の範疇外の天才と音楽以外のすべてを投げ出してそれに賭けて勝った人間しか食っては行けないんだと実感させられた。 そんなこんなで卒業までもう半年を切ってしまった。
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499 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 22:11:00.17 ID:WIJGDTvx - 僕の就職は絶望的だと思えた。その日も二次募集に落ちた連絡が入り落ち込んで飛び込んだとあるバーで知らない男性と古いロックの話で意気投合した。
見た目はフランクザッパにちょっと似ている。ザッパさんと呼ぼう。 お前就職困ってんのか? お前の為に面接を開くから受けに来いよ。 社長に会わせてやる。 そんな感じであれよあれよと面接の日取りが決まった。 まぁこの辺もよくある話かもしれないね。 当時の追い詰められた僕にとっては神か何かに魅入られたんじゃないかって疑うほどのありがたい話だった。
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500 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 22:19:29.85 ID:WIJGDTvx - >>498
楽器で食える人なんてめっちゃ少ないぜ プロじゃ無かったら皆一緒よ!! シザーハンズの金髪もいいんだよね。 映画としてもその2本は素晴らしいよね。 あとエイリアン4の頃のめっちゃ髪短い彼女も好きなんだ。
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501 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 22:21:06.30 ID:WIJGDTvx - 支店も何もない小さな会社
社員は30人に満たない。 約束の時間に面接に行くとバーで知り合ったザッパさんと小さめのジャバザハットって感じの社長が待っていた。 普通はオフィスでやるよね。 二人が設けた面接会場はボロボロの喫茶店だった。 僕は大事な話はだいたいこんなボロボロの喫茶店だったなだなんて思い返した。
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502 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 22:22:53.96 ID:WIJGDTvx - 注文したコーヒーが届く前にまず訊かれたのは出身大学。
このおじさんそう言えばロックの話をするばかりでそんなことも聞いてなかったなぁと思った。 僕は自分の大学名を告げると、目がほとんど黒目みたいな顔をした社長は目をキラキラ輝かせた。 どうやら同じ大学の出身らしい。 それでその社長は 「君!!校歌を歌ってくれないか??」 そんなこと言った。 僕は大学の校歌など、もののワンフレーズも歌えやしない。 沈黙の中、二人のおじさんは期待している目つきでこちら見ていた。 仮にも歌えたとしてだ。 他の客もいる喫茶店のど真ん中で歌えだなんてそれだけで酷じゃないか。 何、目輝かせてんだって正直悪態をつきたい気持ちは山々だったが僕には他の就職先なんてもう見つかりっこないってのは分かっていたんだ。
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503 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 22:24:23.89 ID:WIJGDTvx - 僕はもう自暴自棄になって
「メロディも歌詞のワンフレーズも知りません。申し訳ないです!!」 机に頭を擦り付けて謝った。 社長の落胆或いは憤慨のリアクションを予想したが、存外穏やかな表情をしていた。 社長 「ふむ。なら大学で、引いてはその人生で君は何を得てきたのか話して御覧なさい。1時間あげよう。但し面白くなかったらその時点で終了にします。」 そりゃあもう僕は死にもの狂いだったよ。 面白くというフレーズが異常なまでのプレッシャーを放っていた。 僕は 「僕は人生で2回、それはそれは優しい父親に頬をぶたれました」 そんな切りだしで始めたことだけは記憶に残っている。 インパクトが必要だと思ったんだ。 あとはまるでこうしてここに書き殴った内容をつらつらと話をした。 もちろんウィノナの話も出てくる。というかほぼそれが全てだった。 社長も昔はスケベものだったらしく、ウィノナをはじめとした女性関係の話のときの方が楽しそうにしていた。 緊張して気が付いていなかったが、腕時計を見ると1時間は軽く超えていた。僕はそれって合格なんじゃないかな・・・と思いつつずっと話つづけたんだ。
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504 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 22:33:12.41 ID:WIJGDTvx - 話がやっと父ヤスに殴られたあの日まで戻ってきたころ、それまで腕組みをしながら聞いていた社長がアイスコーヒーに手を伸ばして切り出したんだ。
社長 「条件付き採用!!」 もし条件が無給とかだったら手放しでは喜べないはずだ。 ましてや業務内容もザッパさんからちらっと聞いている程度で殆ど知らない。 でも僕は焦りと喜びのあまり「ありがとうございます!!頑張ります!!」なんて叫んでいた。 さっきまでかしこまっていた社長は急にべらんめぇ口調みたいなしゃべり方に変貌した。猫をかぶっていたようである。
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505 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 22:34:17.44 ID:WIJGDTvx - 実際ザッパさんから説明される雇用条件は並以下だった。
それでもこの申し出は僕にはカンダタにとっての蜘蛛の糸みたいなものだった。 この日は一度家に帰ったがもう心は決まっていた。 面接があまりにも急で履歴書の用意も間に合わなかった僕は、履歴書をへたくそな字で書き纏め、まず自宅にあった10冊の本の感想文をA4用紙にびっしりと書き殴り、面接でもらった入社に際しての必要書面を全て署名して翌日、会社に持参した。 社長曰くは、「おめぇ字、きったねぇな」だけだった。 あとあと聞くにはやはり一社会人として面接ではちゃんと大人な対応をしなければと猫をかぶっていたらしい。あ、こいつうちに来るなーちょろいなーと思ったから猫をかぶるのをやめたそうだ。 校歌については社長も歌えないらしい。 僕が歌えないと告白した時は内心やっぱりぃ〜〜〜?なんて思っていたらしい。
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506 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 22:34:49.31 ID:WIJGDTvx - 僕はただなんとなく自分が必要とされているって気がして嬉しかったんだ。
ウィノナの一件からずっとそんな感覚が染み付いているんだろう。 結局100冊の読書感想文と共に僕は入社することになった。 社長は本当に熱心にいい年こいた人間の読書感想文を読んでくれた。 営業の9割はアウトプットだ!!短く分かりやすく!!だとか お前の文章は冗長だ!! よく説教されたものだ。 ただ説教をしながらも社長は何か楽しそうだったっけな。 僕もそうして自分の書いた文章に反応をもらえることが嬉しかった。 そう。だから今こうしてここに書き殴ってしまうんだ。 兎に角、僕はまた人に人生を救われたんだ。
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507 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 22:36:22.59 ID:WIJGDTvx - 会社の話は特に楽しくはないから割愛をする。
普通の商品を普通に営業する会社だ。 ドラマだったらここで社長やザッパさんがすげぇ有能だったりするんだろうが、彼らはどちらかと言えば無能だ。僕が言うのも何なんだけどね。 社員全員がそんな感じで、のらりくらり、多くを望まずやっている会社なんだ。 ただ社長と同様にみんないい人柄なんだ。 給料は全然上がらないけど、僕を救ってくれた恩はまだまだ返せていないと思うから、もっとこの会社で頑張らなきゃねって思うんだよね。
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508 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 22:37:35.33 ID:WIJGDTvx - ちなみに入社後の僕は社長とザッパさんと会社の経理のベテラン社員と麻雀仲間だったんだ。
社長は最近の若いやつは麻雀もできねぇって怒っていたし、多分麻雀が出来るだけで僕のことを気に入ってくれていた。もちろん、彼らと卓を囲むときは僕はイカサマをしていた。給料安いから仕方ないね。 話がそれちゃったね。 先日、このジャバザ社長が亡くなったからついつい書いてしまった。 “社長見てますか?僕の文章はまだまだ冗長ですよ。” なんて言ってこのスレを見せたい。てんめぇこの野郎なんて言って怒るだろう。 ちなみにザッパさんが社長業務を引き継いだ。
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509 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 22:38:16.89 ID:WIJGDTvx - やっと嫁との出会いについてです。
ホントに冗長でごめんなさいね。
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511 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 22:53:36.44 ID:WIJGDTvx - >>510
死なねぇ死なねぇ まぁこんなにグダグダ脈略なく吐き出すんだ 死ねと思われることはあるかもしれないけど なんか心配かけてすまんなwww まぁ最近色々思うことがあった ただそれだけです
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512 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 23:00:40.64 ID:WIJGDTvx - 僕の嫁さんもほんとによくある話だ
会社の先輩なんだ。 入社してからもずっとウィノナのことを引きずっていた僕は彼女のことなんて恋愛対象としてみた事はなかったんだ。 見た目はウィノナと全然違う。 特攻服を着せたなら似合いそうな茶髪のネーチャンだ。 まぁそれでも実際僕にはもったいない美人だとは思うけどね。 メンヘラの方々との精算も時間が解決してくれつつあり、真っ当な社会人になりつつあった2年目くらいに会社の飲み会で酔っ払ってしまった彼女がもう一軒いこうって誘ってきたんだ。
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513 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 23:19:32.73 ID:WIJGDTvx - それまでの僕と言えばちゃんとした恋愛はウィノナとのだけだったんだ。
それ以降はメンヘラさんばかりだった。 嫁さんは竹を割ったような性格で 多分高校のときのあの事件が彼女に降り掛かったとしてもきっと一人で解決してしまえそうな強さを持っていた。 全く正反対の人種だったんだよ。 僕の常識にはない女性だった。 会社でもわりとぶっきらぼうで男みたいな人だな、と思っていた。 たまたま二人で酔っ払った日 普段、ぶっきらぼうだったこの女性は少し頬お赤らめて初めて僕の目に女性らしく写ったんだ。
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514 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 23:46:27.68 ID:WIJGDTvx - 月に一度くらい
どちらともなく誘っては飲みに行って ちょうど一年くらいになろうとしたとき 当時の嫁はいつになく神妙な面持ちでこんなことを言ったんだ 「あんたさ、運命って決まってると思う?」 僕は素直にわからないと答えたんだ。 自分で切り開いてきたつもりの人生、振り返れば人に助けられてばかりだった。 「どうしてそんなことを聞くんですか?」 そう訊くと当時の嫁は 「私ね、お父さんがヤクザなんだよね…」 そんな感じで切り出した。 そこからは雪崩のように彼女は崩れた。 いつも気丈に振る舞ったり、少し人を近づけさせないオーラを纏っていたことも全部その事実を悟られない為だったこと 人並みに恋愛をしたりもしたけど昨日5年も連れ添った人にその事実が原因で別れを告げられたこと そんなことをつらつらと語っていた。
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515 :後後日マン@無断転載は禁止[]:2017/07/03(月) 23:58:56.77 ID:WIJGDTvx - ウィノナとは正反対の女性を1年かけて少しずつ好きになっていっていたんだ。
僕はまるで運命に従うように、人に助けられてばかりだった人生の何かを変えたいと思った。 出来るはずだった努力もしないで失ったことを嘆くばかりだった今をこの人と一緒なら変えられるんじゃないかって感じたんだ。 自分の手で誰か一人を最後まで救いたいって思ったんだ。 それでこんなことを言ったんだ。 「仮に先輩が生まれだとか家系だとか、そんな障壁を運命だって謂うのなら、僕がそんな運命を変えたい。仮にその運命があなたと言う人格を作り上げたと言うなら、僕が先輩を好きになるのもまた運命です。」 安い居酒屋のボックス席だった。 ロマンチックさのかけらもない場所で僕は厨二病を再発した。
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