- 【再放送】うまい棒配ってたら人生変わったでござるの巻 [無断転載禁止]©2ch.net
65 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:24:08.62 ID:vskGZHId - OKされなかった悲しさとやっと想いを伝えられた安堵感から、俺はちょっとの間灰になっていた。ハイにはなってない。
そんな折、また例の某SNSサイトが出てくるわけだ。 のまえにちょっと自分語りを。 俺は一応学校では生徒会の代表みたいなことをしていたんだけど、その実、副会長の女子及びその取り巻きに権力を握られた窓際会長。 学校に居場所がなかった。 ネットの中にリアルを求めていた。 友達もあんまり居ない、話も合わない。 だけどうまい某の面々はキチ○イでクオリティ高くて面白くて、やっぱりそっちに逃げちゃうんだよね。 それはさておき。 そのころSNSサイト上に、小さいながらも、うまい某を配るオフのサークルってかコミュニティができた。 俺も完全にうまい某キャラになっていた(どんなキャラだ)
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66 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:24:41.30 ID:vskGZHId - その頃関東方面のフレンドも、うまい某を配りたい、みたいなことを言っていた。
ちなみにうまい某を販売しているのはやおきんだけど、作っているのはリスカって会社なんだ。これ豆な。
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67 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:25:16.72 ID:vskGZHId - それで、その中でも特に仲の良かったチビ助が、関東方面でうまい某配る奴を探し始めた。
この頃の俺は新興宗教の教祖よろしく、自分はすごい存在なんだと全力で錯覚していた。 だが、11月に入ったころ、事件が起きる。 その日もまたいつもの面々でうまい某を配っていたんだが、今度は逆に声をかけられた。 年の頃は20後半、本当に平凡を絵に描いたような男だった。 今となっては顔も思い出せない。 「vipですか?」 …あれ? なんかデジャヴ… そう、男はvipperだったのだ。 聞くならく、北の大地から歩いたり車に乗ったりで旅をしているんだと。 んで俺の住んでいる街に差し掛かったとき、たまたまうまい某を配っている俺たちと出会ってしまったわけだ。 偶然とは言えvipperと出会ってしまった俺は、またもやテンションが上がってしまった。
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68 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:25:50.25 ID:vskGZHId - テンション上がりその日は解散、だが数日後、ちょっとややこしい事態になる。
どうにも、その旅のvipperが出会い厨臭いのだ。 その時すでにうまい某のマスコットキャラ的なポジションに収まっていた小倉さんに牙を向ける。 とはいっても超リア充な彼氏がいて、オタクとはいってもどちらかというとリア充寄りな感じのする小倉さん。 お人好しなんだが、そこら辺のかわし方は心得ているようだった。 それがダメと見るや否や、今度はあろうことか山さんの彼女であるふじこにちょっかいを出そうとする。 んでふじこもふじこでそれをあまり断ろうともしなかったので、それを知った山さん激怒。 どんな手を使ったのかは知らんが旅のvipperを排除。 山さんキレるとkoeeeeeeee… それ以来、うまい某には微妙な空気が流れるのでした。 というか俺の来るもの拒まずってスタイルがダメだったんかね。 妙な責任を感じた俺は、そろそろうまい某コミュについて考え始める。 これが11月の半ばくらいか。
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69 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:26:19.84 ID:vskGZHId - それを決定づける出来事が起きたのは、12月に差し掛かったころ。
俺と山さんとたまに小倉さんがうまい某を配り、他の奴らはそれを見ながら談笑、というスタイルが確立された頃だった。 つーかうまい某を配るオフなんだからおまいらもちゃんとうまい某配れよ! って思い出して腹がたってきたあああああ。 それはさておき。 その時にはもう、うまい某で出会ったカップルが、山さんたち以外にも2、3組できていた。 若い男女が一緒にいたら、やることなんかまあ限られてくるわけで。 嫌らしい意味ではなくね。 ある日のオフ、中西さんが参加者のチャラそうな学生と、なんか仲良さそうに話していた。 内心キョドりまくるも平然としたふうを装い、あとで中西さんとそれとなく聞いてみると、 「付き合うとかないないwww」 みたいな感じで否定してくれたので安心した。 安心したんだ…
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70 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:26:47.03 ID:vskGZHId - 翌日、小倉さん伝いに二人が付き合ったということを知った。
パニックになる俺。 前日に絶対付き合わないとか言ってたのに? あれなんで付き合ってんの??? へ??? みたいな。
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73 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:29:08.81 ID:vskGZHId - 今思い返せば、これがフラグってやつだったんすかね。
初体験だったよ(はぁと/// もとからメンヘラっぽいところはあったんだけど、この一件でその素質が覚醒してしまった。 ちなみにこの付近の記憶が今でも非常に思い出しづらい。 なんでだろう。 面白い人が集まって面白いことをする→ それを見た人がたくさん集まってくる→ 一定の割合で含まれたバカが面倒を起こし始める→ 決まり事が大量に増える→ 面白い人どっか行く→バカが残る→潰れる ↑のコピペみたいなかんじ。 小倉さん、山さん、優男、ふじこ、あとは話に登場してないんだけど仲の良かった人たちあたりといる時は本当に楽しかった。 ただ、それ以外といるのは正直苦痛でしかなかった。 …そろそろ、潮時かなと思った。
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74 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:29:48.17 ID:vskGZHId - いやまあ、これに関しては誰が悪いというより完全に自分の誤爆なんですが。
んで何もする気が起きなくなった俺は、うまい某のコミュニティを解散することを決意。 とはいってもさっきの人たちとは関係を続けるつもりではあったんですが。 最後のうまい某オフを開催。 やるんなら盛大にやろうってことで、なんだかんだ25人?くらい集まった。 配ってるのは相変わらず俺と山さんと小倉さんくらい立ったんだけど その後やることもなくなった俺は、またメンヘラレベルをkskさせていった。 バイトの休憩中に中西さんが彼氏の家にいったって日記と彼氏宅の写メを見たとき、休憩後に過呼吸起こしてぶっ倒れた。 あと、学校にはほとんど行かなくなっていた。 行っても保健室で寝てる感じで。 これがだいたい12月の半ばか。
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75 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:30:32.26 ID:vskGZHId - その他のうまい某の面子とも疎遠になりつつあった。
そんな中、さっきちょっとだけ出てきた関東在住のフレンド、チビ助とメールをするようになった。 俺より2個下のそいつは当時高1で、だけど病弱で学校を休学しているらしかった。 通っている学校をぐぐってみると、そこにはお嬢様女子校が。 詳しい話を聞いてみると、どうやらチビ助は中々なお嬢様だった… 相当な箱入り娘だったみたいで、なんか世間とズレてるなあ、と感じる面はあった。 んで俺も学校に行かずあっちも学校に行ってない、必然とメールする量は増えていった。
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76 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:32:23.46 ID:vskGZHId - 話の中で、チビ助のうまい某を配りたいという想いは固まったようで、今度は面子を探し始めた。
その様を見るのはまるで自分をトレスしているようで、ちょっとだけ気恥ずかしかった。 そして面子もある程度揃いいよいよ日程も決まったある日、唐突にチビ助から電話がきた。 「付き合ってください」 と。 ちょっと待て待て待て待て。 俺はまだ中西さんへの想いに踏ん切りがついてないんだぜと返事を濁したが、押しきられる形でOKをしてしまった。 まあ、500キロくらい離れた遠距離恋愛(笑)ですた 何より、OKをしてしまった自分に腹がたった。 中西さんへの想いはそんなもんだったのかと。
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77 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:33:04.21 ID:vskGZHId - で、相変わらず学校に行かずに家で寝てるか競輪見に行ってるか保健室で寝てるかバイトしてるか、のどれかっていう生活を送っていた。
チビ助とのメールは相変わらずだった。 ただ、チビ助は親がなにぶん厳しいようで、連絡をとるのすらままならない事が度々あった。 そんな折、とうとう関東組でのうまい某オフが開かれようとしていた。 超うろ覚えだけど、参加者は男3の女5くらいだったような。 チビ助のフレンドと、そのフレンドのフレンドだかなんだかだったらしい。 秋葉原で配るらしかった。 当日、俺は終日バイトだったので詳しいことは知らないままだった。 仕事が終わり帰宅し、レポを見る。 配り終わったのかどうかは知らんが、なんか途中でゲーセン組とカラオケ組の二手に別れ、それぞれ楽しんでたらしい。 理由はないが東京こわいって思った。 結果的に、首尾は上々。 俺もその他の面子と仲良くなっていた。
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78 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:33:34.10 ID:vskGZHId - そして地元のうまい面子とは若干の気まずさを残しながらも、年が明けた。
俺は、いろいろ考えた末に東京の会社に就職することにした。 理由は本当にいろいろあったんだけど、何より、チビ助に会いたいってのが一番だったのかな。 今となっては良くわからない。 内定は不思議とすぐ貰えたので、3月で地元を去ることが確定した。 そのことをうまい面子にも伝えた。 反応は、意外と淡白だった気がする。 ちょうどその付近で、チビ助が学校を退学した。 どうにもめんどくさい難病らしかった。 とはいっても学校に籍があるかどうかだけの違いで、これまでとは大して変わらぬ日常だった。 チビ助はチビ助で、前述の関東組とも仲良くできているようだった。 それで、関東組の中で早速くっつく奴らが出たらしい。 東京こわいってry(take2) チビ助の親友の女の子と、ちょっとなよっとした男の子。 お似合いだと思った。 …いやまあ、速攻別れたらしいんだけど。
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79 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:34:03.33 ID:vskGZHId - で、話を地元のうまい奴らに戻す。
2月くらいか。 山さんとふじこは相変わらず順調。 中西さんカップルも相変わらずだった。 優男は出会った時から変わらず優男だった。 しょこたんはぁはぁとか言ってた。きめえ。 小倉さんは… 女 と く っ つ い た
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80 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:34:28.55 ID:vskGZHId - うまい面子に、重度のバンギャでメンヘラの篠崎って奴がいたんだけど、そいつとくっついた。
というか篠崎が小倉さんに告白し、小倉さんがおっけーしたらしい。 心で泣いたね、俺は。 その話は、いつものようにアニメイト前でだべっているとき、篠崎本人の口から聴いた。 俺は、嗅いでいた媚薬を取り落としそうになった。 ちなみに媚薬は木の根っこの匂いがした。 その時小倉さんは既に彼氏と別れていたのかな、ようわからん。 ともかく、非常に衝撃的だった。 頑張れよ、とだけ言っといた。 ちなみにこの時の俺は、スーツがデフォになっていた。 どうでもいいか。 そうそう、この頃になるとちょっとだけ、ほんのちょっとだけ気持ちに余裕が出てうまい面子とも遊べるようになっていたんだ。
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81 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:34:58.47 ID:vskGZHId - ただ、中西さんとはまともに話せなかったんだよな…
んで相変わらず学校には通ってなかったんだが、ここで問題が起きる 休みすぎて出席日数が足りなくなりそう… 俺の通っていた学校はちょっと特殊で、一応全日制なんだが制服がなく教科も単位制だった。 つまり普通の高校より大学のシステムに近いんだ。 選択科目は別に落としても問題ないんだが、必修科目である体育の出席日数が非常に危うくなっていた。 それを落としたら卒業できない=内定もパァ=東京行けない。 俺は久々に必死になった。 必死に頼み込んで補修を受けさせてもらい、なんとか単位もゲット。
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82 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:35:30.32 ID:vskGZHId - めでたく卒業が確定。2月からはほぼ自由登校だったので、ひたすらバイトに明け暮れていた。
というかバイト先(回転寿司屋)の店長に奴隷のように働かされていた。 仕事が終わったら有無を言わさず職場でキャッチボールや麻雀やプロレスをさせられた。 パワハラだよね、これ… まあいいや。 んで2月も終わりに差し掛かった頃、事態は急を告げる。 というのも、どうにも俺は多分にヤンデレ気質があるらしく、相手を好きになって意識しはじめた途端にヤンデレ化してしまうらしかった。 メールを送り、すぐに返事がこないと追撃メールを送り、それも返ってこないと嫌われたと勘違いしてまたメールを送ってしまい以下略。 負の連鎖だった。 自分でもダメだってわかってはいるんだがね… そんなある日、チビ助からメールがくる。 なんでも、同じ関東組の奴から告白されたんだと。 ちなみに、付き合っていることは周りに伏せていた。
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84 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:36:17.26 ID:vskGZHId - チビ助が俺を捨てる訳はないだろうとタカをくくり、チビ助の人生なんだから自分で考えて決めなさい、なんてことを言ってしまった。
数日後、チビ助から電話がくる。 嫌な予感というか、半ばある種の確信めいたものを抱き、電話に出る。 チビ助の声色はいつになく硬かった。 俺は悟った。 案の定、チビ助はその男からの告白を受けるそうだった。 受けるかどうかは自分で決めろ、俺はそれに従う、なんてかっこいいことを言っていたのに、醜く食い下がる俺。 そしたらチビ助は耐えきれなくなったのか、重い口を上げた。 曰く、正直ヤンデレに耐えられなくなった、俺の愛は重すぎる、関東組の奴に告白されようがされまいが、どのみち俺とは別れるつもりだったと。 そんなことをつらつらと語られた。 もう完全にダメだと悟ったとき、俺も首を縦に振った。 好きな人をふらっと来たうまい面子にかっさらわれるということを2連続で体験した俺は、それこそ屍のような状態だった。 全てを怨んだ。
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85 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:39:13.74 ID:vskGZHId - 自分で蒔いた種とはいえ、今回ばかりはさすがにノックアウトされた。
相当にへこんだ。 けど、地元のうまい面子とは変わらず仲良くしていた。 なんなんだ俺は。 そして3月1日、いよいよ卒業式を迎える。 俺は前日からvipでサザエさんのSSスレを立て、徹夜で物語を紡いでいた。 寝ずに迎えた卒業式。 正直、内容は全く覚えていない。 前年度生徒会長が卒業生代表で読むはずだった答辞は、当然メンヘラな不登校児に読ませるわけにもいかず、壇上では見知った女が何かを喋っていた。 気付けば卒業式も終了。 思い思いに別れの挨拶を済ませる同級生を尻目に、俺は小倉さんたちの通う学校を目指していた 卒業式自体が終わるのは一緒でも、その後友人たちと何も話さずに学校を出た俺は、校門の前で待ちぼうけをくらっていた。 リア充すぎんだよあいつらは…
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86 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:39:40.84 ID:vskGZHId - 待つこと二時間弱。
やっと小倉さんや中西さんたちが出てきた。 互いにお祝いの言葉を述べる。 ちょっとだけ奴らの目が赤かった気がしたのは、寝てない俺の幻覚か。 その後、奴らはクラス会?だかに行くことがわかった。 くそリア充が… そこで奴らとお別れした俺は、全ての始まりの場所、アニメイト前へと向かった。 そこには、卒業式とは関係のない優男や山さん・ふじこたちがいた。 ちょっとだけ感動。 その後、久々にうまい某を配りゲーセンなんかに行って飯を食って帰宅。 あ、サザエさんのSSはちゃんと完結させました。 これで心残りは無くなり、あとは東京に旅立つまでの日数をかぞえるばかりと相成りました。 初めてうまい某を配ったあの日から、ちょうど1年。
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87 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:40:12.88 ID:vskGZHId - 本格的に配り始めた9月からは、約半年。
たったの半年だってことが、未だに信じられないんだよね。 数年間はあったような気がする。 いやまあその短期間で2人にフラれたわけだけど、それを差し引いても余裕でお釣りのくるぐらい充実してたんだよね。 こんな経験は、これから数十年続くであろう俺の人生の中で、絶対無いだろうと思う。 それほどに充実していた。 バイトは、店長に頼み込んで3月半ばに辞めさせてもらいました。 それから東京に行くまでの約2週間の話でもしようか。
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88 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:40:39.88 ID:vskGZHId - といっても、小倉さんの話がメインになるんですが。
バイトを辞めてからの2週間、俺は小倉さんと遊びまくってた。 そんなある日、地元の若者向けの雑誌に、とあるラブホの広告が出ていた。 『今ならご利用のお客様にたこ焼きサービス中♪』 そんな誰得だよってサービスが無駄にツボに入り、二人とも 「うはっwwwwwwwwwwたこ焼き食いに行こうずwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」 ってテンションでそのラブホへ向かった。
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89 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:41:06.76 ID:vskGZHId - ちなみに俺は人生初ラブホ。
コンビニで酒を買い(もう時効だよねてへぺろ)、とりあえずフードを頼みまくる。 あ、この時小倉さんは、さっきの篠崎ってバンギャとは自然消滅?してたみたい。 二人とも良い感じに酔っぱらい、気付けば二人でベッドへ。 二人ともかけ布団をすっぽりとかぶり、いろんな話をした。 心臓高鳴りすぎバロッシュwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww ていうかなんでこんなに良い香りがするんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 同じ人間かよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww みたいな感じで、会話そっちのけだったのは内緒。 そらそうだ。 今までおにゃのこと手も繋いだ事のないような童貞だ。
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90 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:41:38.71 ID:vskGZHId - ちょっと抱き締めてみる。
良い香りがもっと強くなった。 すんげー華奢でちんまくて、このまま強く抱き締めたら折れるんじゃないかってくらいだった。 流れで胸をちょっとだけ触ってみたら、トキ兄さんのような華麗な柔の動きでかわされた。 あいつやりよる… 小倉さんの門限が近づいてきたので、そんなこんなで結局何もえっちいことはせずにそのまま解散。 俺が童貞でチキン故に手が出せないてわかってたから、一緒にラブホに行ったのでしょうか。 んでそのラブホは帰る時に各部屋で料金を精算する方式なんだけど、妙に手慣れた手つきでお金を払う小倉さんを見て、結構へこんだ。
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91 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:42:05.27 ID:vskGZHId - 次は、俺と小倉さんと小倉さんの妹の3人で、アニメイトから程近い場所にある競輪場に行った。
俺が競輪好きだったのと、小倉妹が高校で自転車競技部?だかのマネージャーをしている絡みで実現したデート(笑)だ。 実際に生で見る競輪は凄まじい迫力があって、特にジャンが鳴ってからの選手同士の駆け引き、ゴール板前での悲喜こもごもな観客たちの声援、ゴール後、負けた選手に飛ばされる口汚い罵声etc 賭けなくても非常に面白いので、一度は競輪場に行ってみることをオススメします。 それはさておき。 小倉妹はすんごい今風で、まあめちゃくちゃ可愛かった。 俺たちの前にいた、競輪場では珍しい、20代の地味目なカップルを見ながら、 「あーいうのって良いよねー」 みたいなことを話したりしていた。 これはフラグか?とか思ったがそんなことは無かったでござる。合掌。
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93 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:42:35.69 ID:vskGZHId - 最後に、東京へ行く数日前の話。
夜ごろ、小倉さんから、今から会いたいとメールが来た。 ダッシュで身支度を済まし、待ち合わせ場所の公園へ向かう俺。 そこには、普段見ないような上下スウェット姿の小倉さんがいた。 「すっぴんだから恥ずかしい」 とか言ってるのには萌えた。 花冷えのする3月の末。 適当に暖かい飲み物を買い、ベンチに腰かける。 小倉さんからは相変わらず良い匂いがした。 そして出会ってこれまでのこととか、これからのこととか、とにかく色んな事を話した。 会話がふと途切れたころ、小倉さんが俺をきっと見据え、 「東京に行ってほしくない」 っていって、やにわに抱き付いてきた。 その声は震えていて、顔は見えないが、泣いているだろうことは容易く想像できた。 「おいで」 って誘うと、小倉さんは頷いて俺の膝の上にちょこんと座った。 腰に手を回し、顔をぴとっとひっつける。 人って暖かいんだなって、この時はじめてわかった。 その態勢のまま、また色んな話をした。 気付けば辺りは白み、遠くから聞こえる鳥の声が夜明けを告げていた。 そのまま解散。 家に帰って死んだように眠った。 起きて冷静になったころ、あれこれってまんまカップルじゃね? って思ったけど多分勘違いだろうと思ってまた眠った。
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95 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:45:37.72 ID:vskGZHId - そして迎えた地元最後の朝。
別れが気恥ずかしくて小倉さんにしか飛行機の時間を伝えていなかったのだが、空港についてみると、まあものの見事にうまい某の面子がいたわけだ。 篠崎さんから 『すごい棒』 っていうコン●ームをもらった。 あと、ドンキとかに打ってあるうまい某の大袋も。 他にも、それぞれお別れの品をくれた 最後にもらった色紙がこれ↓ http://i.imgur.com/otjReE9.png ちょっと感動した。 でも別段泣くわけでもなく、むしろめちゃくちゃ笑ってお別れした。 だってすごく楽しいじゃん? ずっと会えないわけでもないじゃん? 飛行機の中でもらった手紙を読んで号泣、なんてドラマでよくあるけど、それもなかった。
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96 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:46:21.00 ID:vskGZHId - とまあこれで、最初にうまい某を配って奴らと出会ってからの一年に渡る僕の地元での生活は、一旦の区切りを迎えるわけです。
言うなれば地元編でしょうか。 この後は、チビ助を含む関東組との始めての対面、地元のうまい奴らとの関係といろいろとあるんですが、それはまた次の機会に。 ぶっちゃけ上京してからはほとんどうまい某配らないんですがね。 スレタイからどんどん離れていって自分語りになってしまって申し訳ない。
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97 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:46:54.86 ID:vskGZHId - 東京、羽田空港着。
とにかく人が多いことにびっくりした。 その後は電車で新居へ。 ちなみに引っ越し代から交通費から、何から何まで会社で用意してくれた。 実は電車に乗るのなんか小学生以来でかなり緊張したんだが、なんとか新居へ着くことができた。 当然部屋には何もなく、だだっ広いリビングに大の字で横になった。 ひんやりとした空気を全身で感じ、これから始まる社会人生活のことを考えた。 これが今でも忘れやしない、2009年3月27日のこと。 ほどなく引っ越し業者も到着し、送っていた荷物の搬送も終了。 ちなみに電化製品はパソコン以外なにもなし。 テレビ(ブラウン管)を途中で買い足したくらいで、今現在、他の電化製品は依然として何もない状況である。 その日は、近所のスーパーでパック入りのサイコロステーキを買ってきて、ささやかながらの一人引っ越し祝いをした。
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98 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:47:22.07 ID:vskGZHId - 会社の入社式は4月1日なので、それまで数日の自由時間がある。
俺はまず、秋葉原へと向かった。 その日は確か休日で、比喩ではなく死ぬかと思った。 ホームに人が殺到しすぎて、危うく線路に落ちそうになったのだ。 でも電車のホームってすごいよね。 自分の立っている数十センチ先には死が待っているんだぜ? ほうほうの態でなんとか秋葉原着。 電車から見える駅の広告が萌え系のポスターだった時、俺は始めて東京に出てきたんだと実感した。
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99 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:47:56.97 ID:vskGZHId - 行き交うオタクどもの喧騒(無論俺もその中の一人)、ビラを配るメイドさんの嬌声。
俺は、異様な熱気を帯びる秋葉原に、一瞬で虜となった。 あそこマジ魔力ありすぎ。 そして、数ヶ月前、チビ助たちはここでうまい某を配ったんだろうなあと、独り想いを馳せてみたりした。 始めて食べたケバブは、びっくりするくらいうまかった。 なんだろうね、空気を楽しむっていうのかな。 何をするでもなく、ただ秋葉原という街にいるだけで楽しいんだよね。 それはさておき。 延長コードとパソコン用ワンセグチューナーを買い、その日は帰宅。
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100 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:48:27.89 ID:vskGZHId - その頃には中西さんともちょくちょく連絡をとるようになっていた。
チビ助と付き合っていることは伏せていたので、関東組とも変わらず連絡はとっていた。 そんなこんなで迎えた4月。 俺の、新しい生活がスタートした。 着なれたスーツをまとい、本社へ。 同期の高卒組約20名ばかりと、初顔合わせ。 ちなみに同じ店舗に配属されるのは、俺を入れて3人。男は俺だけ。 2人とも超絶すいーつ()で、まあどっちも一年以内に結婚()で退職しちゃったんで割愛。 そこから約2週間、店舗には行かず本社研修が始まった。
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101 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:48:59.18 ID:vskGZHId - とても厳しいものを想像していたんだけど、蓋を開けてみたらめちゃくちゃ楽で、一時間につき5分の休憩あんど昼飯は本格的な仕出し弁当。
しかも随所にゲームが取り入れられていて、本当にあっという間に時間は過ぎた。 同期数人とも仲良くなった。 ただ、俺の配属店舗のみ皆の配属店舗から離れたところにあり、なんだかんだで関係は希薄になっていったんだけど。 最後に皆で山に登り、研修は無事に終了。 そしていよいよ本番、店舗に配属される日が来た。 初めてやる店舗での業務は、正直地獄だった。 肉体労働を絵に描いたような感じで、本社研修との落差に愕然とした。 が、最初を凌ぎさえすればどうにかなった。 業務にも若干慣れ始めた5月の頭、チビ助と会うことになった。
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102 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:49:30.60 ID:vskGZHId - 池袋駅前で待ち合わせ。
待つことちょっと、チビ助が現れた。 チビ助はやっぱりチビ助だった。 非常に大人な出で立ちで、お嬢様ですって言われたらはいそうですかって信じてしまいそうだった。 というか現にお嬢様なんだけど。本人は必死に否定してたけど。 服装を例えるならあれだ、皇族が着てるようなシンプルだけど気品のあるアレみたいな。 それからカラオケへ行った。 なぜかチビ助の友達もくっついてきてた。 なんとはなしに、別れて正解だったのかなー、とか思った。 告白された関東組の男とは、うまくいっているようだった。 そして解散し、帰宅。
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103 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:49:58.80 ID:vskGZHId - ちょうどそんな時だった、その事を知ったのは。
中西さんが、付き合っていた彼と別れたらしい。 どうにも、うまくいっていなかったらしい。 それを知った俺は、喜ぶわけにもいかず、かといって悲しくもない、非常に微妙なところだった。 中西さんは、本人も言っていたが、誰かと付き合うだのどうだの、そういったことに疎いらしくまた無頓着だった。 それからまた中西さんとだらだら連絡をとる日々が始まった。 あ、中西さんはその年、進学するために浪人していました。 あと、関東組に小田っていう有名大学に通う超絶イケメンでロリコンなやつがいて、長い付き合いになるので、そいつとのエピソードも書けたらあとで書きます。 閑話休題。 そして迎えた6月。 中西さんの誕生日が近付いてきた。 中西さんから連日のようにジョジョのアツさを語られていた俺は(中西さんは好きなことの話になると本当人が変わったように饒舌になる)、誕生日にサプライズプレゼントを渡すことを決意。
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104 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:50:39.74 ID:vskGZHId - 六部までの全巻セットを早速ぽちる。
しかも新刊。 そして我が家に届く大量の単行本たち。 プレゼントとして渡す前に俺が先に読んじゃったんだけど^^^^^^ いやさ、新刊をいきなり贈っても畏縮しちゃうだろうからさ、中古で安く手に入った態で贈ればいけるんじゃないかなあと。 好きな音楽や本などで人の影響を受けやすい俺は、これが原因でジョジョにハマることになる。 4部最高。
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105 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:51:12.21 ID:vskGZHId - そして全部読み終わった頃、中西さん宅へ発送。
すんごく喜んでくれたのは嬉しかった。 今気づいたんだけどさ、 『女が喜ぶ』 って書いて 『嬉しい』 って読むんだね。全くその通りだ。すげえ。 閑話休題。 会社からうまい某配布禁止令を受けていた俺は(食べ物を配って訴えられたら云々社会人として云々)、物凄く暇をもて余していた。 そこで、さっきの話に絡み、素晴らしい暇潰しを思い付く。 ジ ョ ジ ョ 立 ち だ
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106 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:51:39.68 ID:vskGZHId - 思い立ったがハピィデイ、勇躍俺は家を飛び出していた。
向かった先は秋葉原。 梅雨も明けだんだんと暑さ増してくる(4月から11月までは全部暑いんだけど…)7月。 俺は、人生初のジョジョ立ちデビューを飾った。 やばいすんげー楽しい。 立ちながら勃った。 人から嘲笑を受けることの快感を知った18の初夏。 人が笑ってくれるのなら自分が体を張ることも厭わないと思えた。 そこら辺、自分にはエンターテイナーの素質があるのかもとか思ったけどコミュ障なので勘違いでした。 その後は年が明けるまで特に変わったことは無く、無事に年を越した。 いや、大晦日→元日と仕事が遅番→早番で、松屋で上司と二人っきりで年越しを迎えた時にちょっと泣いたくらいかな。 関東組とも地元組とも変わらず付き合えた。 浮いた話は特になかった。 たまにvipで釣りスレを立てたりジョジョ立ちしたりするくらい。
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107 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:52:47.49 ID:vskGZHId - この頃には完全にうまい某を配りたいと思うことも無くなっていた。
代わりに飲み会()での上司への気配りやしきたりっていう、社会人の必須スキルを先輩から叩き込まれていた。 高校時代はそういう事は死んでもやりたくないって思ってたんだけど、気付いたら率先してやっている自分がいて。 ある日ふと冷静になり、もう、うまい某を配ったりする子供には戻れないんだなって知って、ちょっと泣いた。 あ、気付いたら話の3分の2くらい終わってた。 話はここから佳境に入ります。
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108 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:53:13.74 ID:vskGZHId - 年が明けて2010年。
その年にvipで バレンタインデーにvipperでもやし買い占めようぜwwwwwwwwwwwwwwwwwwww って祭りがあった。 久々の祭りでテンションの上がった俺は、近所のスーパーをハシゴして結構な数のもやしを仕入れてきた。 しかし買ったは良いものの、当然ながら全部消費するアテなんかない。 窮した俺は、チビ助に助けを求めた。 そしたら、皆で集まって鍋をしよう! ってことになった。 場所は、先に触れた有名大学に通う超絶イケメン(ただし重度のロリコン)、小田の家だった。 旅行バッグ?一杯のもやしを抱えてひいこら言いながら、一時間かけて小田の家へ。 小田とチビ助以外に、俺の知らない人が数人いた。
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109 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:53:54.02 ID:vskGZHId - もやしビールにもやし鍋、正直料理はクソまずかった。
あ、あと小田にキスしようとしたら全力で拒否られた。ちくせう。 そんな感じで春。 中西さんは一浪の末、見事大学に合格していた。 俺も、社会人二年生になっていた。 きついながらも、なんだかんだで充実していた。
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110 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:54:26.36 ID:vskGZHId - つーかこのあたりはマジで記憶がほとんど無いから省略。
話は飛んで8月。 俺の誕生日に合わせて、小田と一緒に地元に帰る予定を立てた。 なぜ小田も一緒だったのかは覚えていない。 小田が確か唯一、地元組と仲がよかったような。 地元からちょっと離れた大学に通っていた中西さんも帰省してくるらしいから、都合が良かった。
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111 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:54:56.75 ID:vskGZHId - 新幹線で来た(キリッ
よろしく、小田と仲良く隣同士に座る。 道中いろいろセクハラしようとしたが、事ある毎に拒否られた。 イケメン大好きな俺涙目wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww そんなこんなで地元着。 付いたのは夜中。 繁華街のアーケードで一人ジョジョ立ちをしていたら、地元のDQNが話しかけてきてくれた。 こんなところで田舎の暖かみを知ることになるとは… んで、事前に宿をとるような段取りの良さは当然俺には無いので、行き当たりばったりで見付けたラブホテルに宿泊することに。。 というか良く考えたら小倉さんと行ったホテルだった。
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112 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:55:28.09 ID:vskGZHId - まあ流石に部屋まで同じじゃ無かったけど。
久々に見る小田の上半身はやっぱり筋肉がついて引き締まってて、キスしようとしたけど全力で拒否られた…orz 一緒にラブホに泊まるってそういう意味じゃないのかよ… んでまあ翌日、待ちに待った地元組との再開。 皆変わってなかった。 その後は小倉さんやら中西さんやら篠崎やらと一緒にカラオケへ。 マイクを取ろうと前屈みになった中西さんの胸がちらっと見えたのは内緒//// その後は、小さな個人経営の居酒屋を貸しきって、なんと俺のお誕生会()を開いてくれた。 こんな会を開いてくれるなんて幼稚園以来だった。 顔面ケーキの洗礼を受けた。 んで途方もなく酔っぱらって、介抱してくれた中西さんの胸がまたちらっと見えたのは秘密。
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113 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:56:09.23 ID:vskGZHId - 夢のような時間はあっという間に過ぎ、いよいよ東京へ帰るときがやってきた。
最後の最後に、小倉さんに、渡したいものがあるからと呼び出された。 渡されたのは、小さな紙袋。 絶対に帰るまで開けるなと言われた。 そして、帰りの飛行機に乗り込む。 その飛行機の中で、小倉さんから渡された紙袋を開く。 出てきたのは、小さなメモ帳。なんと、ご丁寧にも\105-って値札まで貼ってあった。 ページをめくるが何も書かれていない。 最後のページをめくった時、小さな可愛い字で 『私もがんばる、だからおまえもがんばれ』 って書いてあった。 それを読んだとき、自分の中で何かが切れた。
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114 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:56:45.61 ID:vskGZHId - その時、小倉さんにはうまい某とは全く関係の無い彼氏がいた。
これが後の伏線になるのだが、当時の俺には知る由もなかった。 閑話休題。 地元を出てから約一年半。 自分一人だけ遠い東京で暮らしていて、文章であらわす事のできない妙な疎外感を、俺は感じていたんだ。 当然ネットや電話で繋がってはいるけど、だけど実際に会えるのなんか一年に一回くらいで、地元組で集まって何をした、みたいな話を聞く度、その疎外感は増していった。 元は自分から始まったこのうまい某の輪で、自分独りだけが取り残されたような感覚。 自分だけが、進む時間の止まっているような。 メンヘラに良くある被害妄想なんだろうけど、それが俺には耐えられなかった。 そんな想いがあってからの、小倉さんからのメモ帳。 暗に 『おまえはもう要らない』 って言われた気がした。
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115 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:57:23.42 ID:vskGZHId - んで、書いてなかったけど、中西さんに振られたりチビ助に振られたり、ショックな事がある度にSNSを退会してたんだよね。
その後に結局またひょっこり戻ってくるのがお約束なんだけど。 例に漏れず羽田空港に着いた瞬間、俺はSNSの 『退会』 ボタンを押していた。 俺は、地元組との連絡を絶った。二十歳になったばかりの、8月のことだった。 電話やメールが来ても完全にシカトした。 というかメールアドレスも変えた。 ただ、心のどこかに断ち切れない何かがあったのか、携帯のメモリーはそのままにしていた。 そして迎えた10月。 俺は、仕事中に過呼吸を起こして倒れた。
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116 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:58:02.96 ID:vskGZHId - ちょうどそのころ実家との間でいろいろとあり、心労が溜まっていたのだろうか。
地元でバイト中に過呼吸を起こしたことは何度かあったが、今の会社では初だった。 心療内科を受診した結果、なんか長ったらしいありがたい病名を頂戴した。 会社からは、休職を申し渡された。 クビにならないだけ有り難かったと、今では思っています。 空腹状態で酒を飲んではOD、意識が残っていればパチンコと、本当に腐ったような毎日を送っていた
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117 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:58:32.51 ID:vskGZHId - 職場の人間と顔を合わせたくないので、家の近所は出歩かなかった。
引きこもってるか電車に乗って遠い場所へ。 syrup16gってバンドのデイパスって曲に 『働かないくせに偉そうね』 ってフレーズがあるんだけど、まさにその通りだった。 ちなみに俺の大好きなこのバンドはとにかく鬱で、聴いてるだけで心が蝕まれていく。 小倉さんと中西さんの影響で好きになったというのが、また皮肉な話だ。 閑話休題。 そんな腐りきった生活も3ヶ月目を迎え、もういくつ寝るとお正月って時に、俺はとある夢を見た。
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118 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:58:59.14 ID:vskGZHId - あ、の前に、このくらいの時期に丁度チビ助もいろいろあって病んでて、自殺未遂をしちゃうようなメンヘラにランクアップを果たしてたんだっけ。
閑話休題。 そう、夢を見たんだ。 小倉さんが何か酷い目にあって、泣いている夢。 悲しそうに、しゃくりあげて泣いている夢を。 見た夢なんかはいつもなら起きたらすぐに忘れるんだけど、その時は違った。 妙なリアリティと共に、頭に鮮明に残っていたんだ。 嫌な予感がした俺は、あの夏の日以来全く連絡を取っていなかった小倉さんに、電話をかけた。
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119 :名も無き被検体774号+@転載は禁止[]:2016/01/12(火) 23:59:25.97 ID:vskGZHId - …出ない。
その夜、小倉さんから折り返し電話が掛かってきた。 夢で見た内容をそのまま伝えると、小倉さんは俄に電話口で泣き始めた。 聞いてみると、俺が夢を見る数日前のちょうどクリスマスの日、さっきちょっとだけ出てきた彼氏に、とてもここでは書けないような酷い仕打ちを受けて、別れたばかりだそうだ。 俺は心臓が止まるかと思った。 予知夢っていうのかな。 俺は元来そういうのは一切信じないタイプだったんだけど、この一件で考えを改めた。 それを機に、また小倉さんとだけ連絡をとるようになった。 そんなある日、俺がふいに小倉さんにメールを送ろうとした瞬間に、あっちからもメールが来た。 運命かもねーwww なんて話をした直後に 『うん、運命だ。おまえの事が好きだ付き合ってくれ、断っても良いよ勝手に好きでいる』 ってな感じのメールがきた。
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