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1 ◆Vwu55VjHc4Yj @転載禁止
魔王「真に美しい世界を望む為だ」【3】

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魔王「真に美しい世界を望む為だ」【3】
150 :1 ◆Vwu55VjHc4Yj @転載禁止[]:2014/04/13(日) 11:46:21.96 ID:pHTGcNTV0
青年「盗賊様達が国を作り、王子様達が国を守り……」
勇者「……?」
青年「……新王が、国を滅ぼした」
勇者「う、うん……? でも、さ」
青年「うん?」
勇者「新王様? が滅ぼした、って言っても……一番の原因はその『呪い』でしょ?」
青年「そう。で……『呪い』って、何だっけ?」
勇者「え?」
魔導師「秘書の『想い』……国を作る事になった切欠は?」
勇者「え、ええと……魔導の街から『劣等種』を解放して……」
青年「うん。まあ、詳細は良いとして……で、王子様達は何から国を守った?」
勇者「……魔導の国」
魔導師「そうですね。戦争を仕掛けてきたのは、向こうです」
青年「そう……全部、あの国が絡んでる」
青年「……秘書の呪い。それも……『魔導の国』を復活させる為、だろ?」
勇者「? ……そ、そうだけど……」
青年「要するに『魔導の国』の『呪い』さ」
勇者「……それが、青年の『推測』?」
青年「否、そう言うわけじゃ無い……ごめん、変な言い方したな」
青年「『願えば叶う』って……良い方にばっかり働く訳じゃ無い、って事だ」
勇者「あ……」
青年「しかも、あの『呪い』 ……すさまじい悪意、は」
青年「『黒い靄』……触手、と言う形まで与えられてしまった。后様は」
青年「炎で浄化してくれた、けれど……ここから先は、剣士には話したけど」
青年「……大地にしみこんでしまったそれは、多分……まだ、失われてはいない」
魔王「真に美しい世界を望む為だ」【3】
151 :1 ◆Vwu55VjHc4Yj @転載禁止[]:2014/04/13(日) 11:57:35.68 ID:pHTGcNTV0
勇者「え!?」
青年「城は焼けたよ。街もね……だけど」
青年「『世界』は生きている……大地は水を吸い上げ、花を咲かす」
青年「花の実は動物たちの飢えを癒やす。風も……種を運ぶ」
青年「そうやって、命ってのはつながっているだろう?」
魔導師「……染みこんでしまった『呪い』は、完全には消えていないと?」
青年「さっきも言ったように推測だよ。でも……」
青年「……長い年月を要するだろう。だけど、あの知人のエルフの加護も」
青年「そうやって……あの土地に染みこんでいただろう?」
勇者「じゃ、じゃあ……なおさら守ってくれてるんじゃないの」
青年「……そのペンダントに、移したはずだよ。使用人がね」
勇者「あ!」
青年「そりゃ、根こそぎとは言わない。たかだか人間の小娘一人の力だ」
青年「いくら『素質』を持っていたと仮定しても、すべてを引き上げるなんて」
青年「出来るはずが無い」
勇者「そ、そっか……」
魔導師「……その触手も、じわじわとあの大地をむしばんでいく、と?」
青年「可能性が無いとは言い切れないはずだ、って事」
青年「……秘書だってたかだか『人間の小娘』だよ。使用人と一緒でね」
青年「だけど……『想い』の力は侮れないだろう?」
勇者「……魔物が弱いから、私でも大丈夫だろうと思って」
勇者「始まりの国に、最初に行くべきかなって思った、んだけど……」シュン
青年「別にそれで良いよ……君が決めた事だ」
青年「だけど、今から行くところはそういうところだ、と……頭には入れておいてほしい」
魔導師「……すべて、魔導の国が絡んでいる、んですよね」ハァ
青年「だが、呪いなんて成就しない……領主も、母親も父親も」
青年「秘書も……皆死んでしまったんだ、もう…… ……」
青年(おそらく……少女も、もう)フゥ
勇者「……青年?」
青年「…… ……何でも無い」
勇者「…… ……?」
青年「さっき……勇者様は、新王が滅ぼした、んじゃなくて、呪いだ、と言ったね」
勇者「え? うん」
魔王「真に美しい世界を望む為だ」【3】
152 :1 ◆Vwu55VjHc4Yj @転載禁止[]:2014/04/13(日) 12:02:45.44 ID:pHTGcNTV0
青年「少女に惚れただの、王子様や父さんを毛嫌いしてただの……」
青年「……そんな事を否定する気も無いけど。でも」
青年「彼が選んできた選択肢の一つ一つが、あの結果を招いた一端である事には」
勇者「……そう、だね。間違い無いよね」
魔導師「そんな事言ってしまえば、王子様や弟王子様の選択も、って事になりますよ?」
青年「別に彼らは間違えて無いなんて言うつもりは無いよ、勿論」
青年「だが、あのときこうしていたら、ああしたいたら、なんて」
青年「……意味が無い。世界や人生に『もし』……は無いのさ」
魔導師「おっしゃる意味はわかります……でも」
勇者「……『こっち側』と『向こう側』?」
青年「…… まあ、ね」ハァ
魔導師「何か違う選択をしているのかどうかはわかりませんが」
魔導師「『向こう側』と言う指針が……良いのか悪いのか、ありませんからね」
青年「だ、な……だから、僕たちは『否定しよう』と決めたんだ」
青年「……荒唐無稽な話、だよな」
勇者「向こうでは……私は、魔王になったんだろうか」
魔導師「そこまではわかりません……でも」
魔王「真に美しい世界を望む為だ」【3】
153 :1 ◆Vwu55VjHc4Yj @転載禁止[]:2014/04/13(日) 12:04:15.45 ID:pHTGcNTV0
おひるごはん〜
魔王「真に美しい世界を望む為だ」【3】
154 :1 ◆Vwu55VjHc4Yj @転載禁止[]:2014/04/13(日) 16:45:43.81 ID:pHTGcNTV0
魔導師「……貴女は、『勇者』は『世界』を救う」
勇者「……うん」
青年「剣士のところに戻る……君たちも適当に船室に戻りなよ」
青年「始まりの国までは長い……話す時間はゆっくりあるさ」

スタスタ

魔導師「…… ……」
勇者「ねえ、魔導師」
魔導師「はい?」
勇者「……魔導師も、やっぱり、さ。お父さんの言ってた、『三』って関係あると思う?」
魔導師「わかりません……『向こう側』が過去だとするのなら」
魔導師「それこそ、三回の『繰り返し』では終わっていませんよ」
勇者「……あ、そっか」
魔導師「どうかしましたか?」
勇者「……『盗賊様達の時代』『王子様達の時代』『新王様の時代』で」
魔導師「『三』ですか」
勇者「うん……紫の魔王も知らない時代に滅びた、始まりの国ってのは」
勇者「わかんない……多分、誰も知らないんだろうけど」
勇者「何か、意味があるのかなぁ。って……」
魔導師「……乱暴な意見、ですけど」
勇者「ん?」
魔導師「僕たちが、貴女が……終わらせてしまえば、関係無くなりますよ」
勇者「まあ……そうだけど」
魔導師「……始まりの国に着いたら、青年さんはきっと『感じる』でしょう」
勇者「え? ……ああ。呪い、か」
魔導師「ええ……もし、まだ残っているのならば」
魔導師「……貴女が、清めれば良い」
勇者「わ、私が!?」
魔導師「出来ますよ、貴女なら」
勇者「……う、ん」
勇者(お母さんでも……出来なかったのに。私に出来るの?)
勇者(私が、勇者だから? でも……)
魔導師「……慣れます。慣れてください、勇者様」
勇者「?」
魔王「真に美しい世界を望む為だ」【3】
155 :1 ◆Vwu55VjHc4Yj @転載禁止[]:2014/04/13(日) 16:50:12.97 ID:pHTGcNTV0
魔導師「鍛冶師の村でもそうだったけれど……もっと」
魔導師「これから、もっと貴女は世界を知る……どれだけ」
魔導師「人々に取って、貴女が、『勇者』が特別か、を……です」
勇者「……うん。そうだね」
魔導師「さあ、僕たちも一度中に戻りましょう」
魔導師「剣士さんが舵を離せない以上、安全とはいえませんからね」
勇者「……う、ん」

スタスタ

勇者(『特別』……か。そうだよね)
勇者(……勇者が、魔王を倒せば確かに世界は平和になる)
勇者(皆が話してくれた話は……理解してるつもり。魔王を、お父さんを倒して)
勇者(……魔王、が死ねば、魔物もいなくなるんだろう)
魔導師「勇者様?」
勇者「……魔導師。本当に……」
魔導師「はい?」
勇者(……違う。良いんだ。使用人も、魔に変じたお母さんも、お父さんも)
勇者(青年のお父さんも……皆)
勇者(……『終わる』事を、望んでる、んだ)
魔導師「勇者様?」
勇者「……ううん。行こう」

スタスタ

勇者(……何より、やっぱり……私は、魔王になんてなりたくない……!)
魔王「真に美しい世界を望む為だ」【3】
156 :1 ◆Vwu55VjHc4Yj @転載禁止[]:2014/04/13(日) 16:55:21.94 ID:pHTGcNTV0
……
………
…………

少年「だめだ!」
老婆「……あのね、仕事だって何回言ったらわかるんだい」
少年「だめだったら、だめだよ! 少女は……!」
少女「……あ、あの、少年。大丈夫だよ……だから……」オロ
老婆「何も少女に体を売れなんて言っていないだろう……」ハァ
老婆「確かにね、幼い子をって望む客もいるよ? でもね」
老婆「うちはね、まっとうな商売してんだよ!」
少女「そ、そうだよ……お茶、出すだけだから……」
少年「だったら、僕もついて行ってもいいだろう!?」
老婆「……あのね、少年」ハァ
少年「絶対に少女を一人でなんかいかせないからな!」
老婆「…… ……」ハァ
少年「母さんが……『魔法使い』が死んだからって、好きにはさせないぞ!」

カチャ

館長「まぁだやってんのかい」
老婆「ああ……悪いね」
魔王「真に美しい世界を望む為だ」【3】
157 :1 ◆Vwu55VjHc4Yj @転載禁止[]:2014/04/13(日) 17:00:35.48 ID:pHTGcNTV0
少年「…… ……ッ」
館長「あのね、少年。何度も説明してやっただろう」
館長「……まだまだ幼いお前達が、全部理解できるとは思わないけどね」
少女「あ、あの……」
館長「……もう、『魔法使い』……お前達の母親が死んで一年だよ?」
館長「それでもお前達を、あの子のよしみでここにおいて食わしてやってるんだ」
館長「それに金がかかってるって事ぐらいは、理解できてるはずだけどね」
少年「……だからって、なんで少女にだけ働かすんだよ!」
少年「アンタ達の理屈でいきゃ、目をつけさせて、少女が大きくなれば」
少年「そのときに、客が取りやすいから、とかなんだろ!?」
老婆「……全く、誰に何の話を聞いたんだか」
少年「ここの姉さん達は皆言ってるよ!」
少女「しょ、少年、あの……!」
少年「少女は黙って!」
少女「!」ビクッ
魔王「真に美しい世界を望む為だ」【3】
158 :1 ◆Vwu55VjHc4Yj @転載禁止[]:2014/04/13(日) 17:08:45.28 ID:pHTGcNTV0
館長「それの何が悪い……さっきも言っただろう」
館長「誰のおかげで飢えず、暖かい部屋で柔らかい布団で眠れると思ってんだ」
少年「ッ だ、だけど……ッ」
館長「でもも糞も無いんだよ、こういうのはね……何も」
館長「今すぐに客を取らせようなんて言っていないだろう……ああ、もう良い」
館長「老婆、今回は誰かに茶を持って行かせな……ちょっと、真剣に話をしようかね、少年」
老婆「はいはい……」

スタスタ、パタン

少年「な、何だよ!」
少女「…… ……」ビクビク
館長「お前がそれで良いというなら、二人で行けば良い」
少年「! 本当か!?」
館長「……少女が止めたってのも知らずにね」ハァ
少年「え……」
少女「か、館長さん!」
館長「少女、お前との約束は確かに『自分が茶を運ぶから少年は勘弁してやってくれ』だったね?」
館長「ちゃんと覚えているよ……でもね? 知らなかったとは言え、『契約』を反故にしたのは」
館長「少年だろう」
少年「……ど、どういうことだ?」
館長「最初はね、アタシぁあんた達二人で、って言ってたんだよ」
少女「…… ……ッ」フィ
少年「少女!?」
館長「だが、自分ががんばるから、とね……頭下げるからさ」
少年「……少女、なんで……!!」
館長「よくお聞き……うちはね、違法な商売やってんじゃないんだ」
館長「始まりの国が無くなる前からね、建国者の盗賊様のね」
館長「『あまりに低年齢の者は働かさない』とかね『無理矢理に仕事をさせない』とかね」
館長「そういう約束事を守って、きっちりやってきたわけだ」
少年「…… ……」
館長「色事ってのはどこの世界にも必要なんだ」
魔王「真に美しい世界を望む為だ」【3】
159 :1 ◆Vwu55VjHc4Yj @転載禁止[]:2014/04/13(日) 17:14:46.53 ID:pHTGcNTV0
館長「……始まりの国は無くなった。本来ならそんあ盗賊の決めたルールなんざ」
館長「とっぱっらっちまったって、誰も咎めないんだよ」
少年「な……ッ」
館長「でもそれをシナイのは、ここで働く女達をあたしだって、これでも」
館長「……大事に思ってる、からさ。大事な商品、だからね」
少女「…… ……」
館長「『魔法使い』だって、納得して働いていたんだ。わかってるだろう」
館長「……そりゃ、ここを出て、小さいあんた達をつれて」
館長「普通に働こうと思えば何だって出来たはずだ。だが」
館長「……もっともっと、苦労はつきまとう」
少年「で、でも、母さんは……!」
館長「……あたしや老婆が、汚い手を使ってつけ込んだ、丸め込んだ……」
館長「どう思ったって良いよ。あの子は器量もよかった」
館長「どうせ売るなら程度の良いモンが良い。どうやって説得するか……」
少女「…… ……」
館長「それだってあたしの大事な仕事だ」
少年「…… ……」
館長「出て行きたければ出て行って良い、とあたしはいつでも、皆に言ってる」
館長「……だけど、あの教会跡に、もう一つ建物を作らないと追いつかないぐらい」
館長「働き手が増えた……なぜだか、ってのは言わなくてもわかるだろう」
少年「…… ……」
館長「良いよ。アンタが言うとおり、次からは二人で茶を持って行けば良い」
館長「少女も少年も、『魔法使い』ににて綺麗な顔をしてるんだ」
館長「……少女」
少女「は、はい!?」
館長「あんた達、いくつになった?」
少女「……もうすぐ、7歳……です……」
館長「……あと十年もしないうちに、身の振り方を考える時がくる」
少年「!」
魔王「真に美しい世界を望む為だ」【3】
160 :1 ◆Vwu55VjHc4Yj @転載禁止[]:2014/04/13(日) 17:18:54.21 ID:pHTGcNTV0
館長「なんて顔するんだい二人とも……10年近く『も』あるんだよ?」
館長「それまでに出来る仕事が見つけれたら、ここをでれるだろう」
館長「それまでせいぜい、ここで顔を売れば良い。あんた達の為にもなる」
少年(嘘つけ……! 娼館での顔なんて売れば、余計にどこにも行けなくなる……!)
少年(俺以上に、少女は……特に……!)
館長「……まあ、ね。世の中には男が良いって男もいるんだ」ニヤ
少女(だから、だから、少年は……やめてほしいって言ったのに……!)
少女(黙っていないで、少年に説明するべきだった……!)
館長「決定だ。良いね?」
少年「……ッ」
館長「アンタが望んだ事だよ、少年……さて」
館長「今日はもう最後の客だ。アンタ達も飯食って寝な」
館長「……明日からはこうは行かないよ。一時間早く起きる事……良いね」

スタスタ、パタン

少女「…… ……」
少年「少女!」
少女「……ッ」ビクッ
魔王「真に美しい世界を望む為だ」【3】
161 :1 ◆Vwu55VjHc4Yj @転載禁止[]:2014/04/13(日) 17:44:47.01 ID:pHTGcNTV0
少年「何で、なんで……黙ってたんだよ!」
少女「……ッ だ、だって……! 少年が、もし……ッ」
少年「客に目をつけられたら!? ……そんなの、少女も一緒だろ!?」
少女「だ、だって! ……私は、その……お、おんな、だもの!」
少女「……ここに、買いに来るのは男なんだよ、だから……!」
少年「! ……ッ でも……!」
少女「……だめ、だよ……少年は、男の子だけど、綺麗な顔、してるんだから……!」
少年「少女だって同じ顔だろ!?」
少女「…… ……で、でも……!」
少年「老婆がよく言ってる。少女は……『魔法使い』にそっくりになってきた、って……」
少女「……だから、少年も同じ顔、してるんだって……」
少年「…… ……」ギュッ
少女「……しょうね、ん?」
少年「…… ……」ギュウ……
少女「……ごめん、ね」ギュ
少年「ううん……俺はこれでよかったよ。一人で、危険な目に遭う可能性は減ったし」
少女「なんだかんだ言って、老婆さんも館長さんも優しいよ……大丈夫だよ?」
魔王「真に美しい世界を望む為だ」【3】
162 :1 ◆Vwu55VjHc4Yj @転載禁止[]:2014/04/13(日) 17:55:46.60 ID:pHTGcNTV0
少年「……もう、良いよ。一緒……一緒、だし」
少女「…… ……うん」
少年「確かに、母さんが死んで……今、放り出されたら、俺たち、困るし」
少女「…… ……」
少年「おいてもらえて、お茶……だしに行くだけで食わせてもらえるなら」
少年「……良い……否、それしか、出来ないから」
少女「うん……」
少年「……もうちょっと、大きくなったら、一緒にここを出よう?」
少女「え?」
少年「こんなところに何時までもいちゃだめだ。俺もだけど……少女は特に」
少女「で。でも……」
少年「染まってしまう前に、一緒にどこかに行こう、少女」
少年「大丈夫だよ。俺、がんばって働くから!」
少年「……どうして、母さんがこんな場所にいたのか、父さん……はいないのか、とか」
少女「……うん。母さん、何も教えてくれなかったもんね」
少年「始まりの国の火事で……住むところも、お金も……失った、としか、ね」
少女「あの火事で父さん、死んじゃったのかな」
少年「……それも、答えてくれなかったな」
少女「最後の方はもう、しゃべれなかったよ」
少年「……うん。一日、寝てた」
少女「でも多分、この茶色い目の色って、父さんかな?」
少年「かな……母さん、赤かったしね」
少女「私も少年も、赤い髪なのは母さん似だよね」
少年「うん。俺、この赤い髪好きだよ」
少女「私も……好きよ」ニコ
少年「…… ……」
少女「……しょうね …… ……ッ」
少年「…… ……」チュッ
魔王「真に美しい世界を望む為だ」【3】
163 :1 ◆Vwu55VjHc4Yj @転載禁止[]:2014/04/13(日) 18:04:16.94 ID:pHTGcNTV0
少女「!?」カァッ
少年「……は、恥ずかしがる必要ないよ」
少年「僕たち、姉弟だろ?」
少女「……そ、そう、だけど……ッ」
少年「しょ……ッ 少女が、いやならしないけど、もう……ッ」
少女「…… ……」
少年「……いや、だった?」
少女「う、うん……ううん。私も、少年の事、好きだから大丈夫」
少女「……血がつながってる家族は、少年しか……いないモン」
少女「お姉さん達が言ってた。本当に好きな人とするキスは気持ちいいって」
少年「……気持ちよかった?」
少女「? 勿論。少年の事好きだもの」
少年「……うん。僕も。少女の事好きだ。姉弟だもんね」
少女「……うん」

……
………
…………
魔王「真に美しい世界を望む為だ」【3】
164 :1 ◆Vwu55VjHc4Yj @転載禁止[]:2014/04/13(日) 18:06:26.69 ID:pHTGcNTV0
お風呂とご飯〜


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