- 今から秋葉原行くんだがオススメスポット教えろ下さい
22 :名も無き被検体774号+[sage]:2013/11/13(水) 18:07:43.65 ID:Ahao+/YZ0 - しつこいエウリアンに脱衣バトル…もう出てるなwゲームでみた景色と照らし合わせながらふらふらするといいよ
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- 命を落とす→命を拾う→その命をそっと戻す
1 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 22:31:48.43 ID:Ahao+/YZ0 - 「それって、あなたは得するんですか?」
「得なんて全くないさ。あるのはちょっとした自己満足だけ」 「そんな事が好きなんて、相当な物好きですね」 「お前も人の事を言えないだろう」 「なんででしょうか?」 「そんな事をする俺を、飽きもせずに眺めてるからだ」 「本当は飽き飽きしてますよ。ただ、他にする事がないのです」 「なるほど。それなら仕方ないな」 「そうです。仕方ないのです」
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2 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 22:32:27.97 ID:Ahao+/YZ0 - 「仕方がないと言えば、私がこんな時間にこんなところにいるのも仕方ないのです」
「なんだ急に」 「私は月曜日の一時間目の体育が大嫌いなのです」 「嫌いなら仕方ないな」 「仕方ないのです」
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3 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 22:33:20.72 ID:Ahao+/YZ0 - 「さて、ここで問題です」
「はい」 「私の職業はなんでしょうか」 「うーん、わからないな。不登校系学生?」 「ぶっぶぅ、残念。不正解です」ブー 「こりゃ参った。答えは?」 「続けて第二問!」 「答えは?」 「私の年齢はいくつでしょう?」 「えーっと、いくつだろう?14歳?」 「ぶっぶぅ、残念。不正解」ブー 「こりゃ参った。答えは?」 「続けて第三問」 「こりゃ参った」
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4 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 22:34:00.04 ID:Ahao+/YZ0 - 「おや、あんなところに命が」
「どれですか?」 「君には見えないさ。君は俺とは違うからね」 「なんですかそれ。自慢ですか?」 「いや、自虐かな」 「間違ってましたか。これは失礼」 「いえいえ」
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5 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 22:34:38.96 ID:Ahao+/YZ0 - 「その命、どうするんですか?」
「落とし主を見つけて返すさ」 「そんな事ができるんですか?」 「まぁ、なんとなくわかるっていうか。ビビっとくるというか」 「あれですか。目と目が合う瞬間…みたいな」 「まぁそんな感じ」 「まぁロマンチック」
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7 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 22:35:26.66 ID:Ahao+/YZ0 - 「もし、見つからなかったらどうするんですか?」
「そういう時は他の人にこっそり渡しちゃうのさ」 「いいんですか?そんな事して」 「まぁ、たぶん大丈夫。命が増えすぎて困るってのは聞かないし」 「命を扱っているとは思えない口ぶりですね」 「いや、返す人は命が比較的少ない人って決めてるさ。だからたぶん大丈夫」 「そうですか、それならおっけーですね」 「おっけーですよ」
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- 不凍液で猫を殺しまくった結果wwwww
153 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:11:21.60 ID:Ahao+/YZ0 - え
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16 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:12:26.63 ID:Ahao+/YZ0 - 「さて、こんな人気の少ないところにきて何をするんです?」
「別に、どうもしないさ」 「どうもしないのですか」 「訂正、ちょっとはどうもする」 「ちょっとだけですか」 「ちょっとだけです」
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19 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:13:47.72 ID:Ahao+/YZ0 - 「俺はここでのんびりとするのが好きなんだよ」
「確かに、ここで本とか読んだら集中できそうですね」 「すごいぞ。ここはびっくりするほど集中できるぞ」 「ほう。本とか普段読まないんですが読みたくなってきました」 「今一冊だけ持ってるけど、読む?」バッ 「ものは試しです。貸して下さい」 「はい」 「漫画雑誌じゃないですか…」 「一応本だろ」
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20 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:14:52.34 ID:Ahao+/YZ0 - 「おぉ、すごい。びっくりするほど集中できます」
「そうだろう、そうだろう」 「集中できすぎて逆に集中できません」 「あら、まぁ」 「なんでしょうね、集中しすぎるがあまり、他の事まで考えてしまいます」 「なるほど、逆に駄目なのか」 「そうです。逆に、逆に」 「逆に?」 「逆にです」
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21 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:15:52.35 ID:Ahao+/YZ0 - 「それにしてもいい天気ですね」
「絶好のピクニック日和だな」 「そうですね」 「という事でピクニックをしよう」 「唐突すぎる」
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22 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:17:14.95 ID:Ahao+/YZ0 - 「ピクニック道具がなかった」
「ピクニックも糞もありません」 「まぁ、まぁ、座れや。こういう時は気分だけでも楽しむもんさ」ストッ 「なるほど。気分だけでもピクニックって訳ですね」ストッ 「なんだそれ、わけわかんね」 「あなたが言ったんじゃないですか」
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23 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:18:33.83 ID:Ahao+/YZ0 - 「おや、こんなところに命が」
「こんなところにも落ちてるんですか」 「命は基本、どこにでも落ちてるよ」 「なるほど。で、その命。どうするんですか?」 「うーん、こりゃだいぶ古いものみたいだし…どうしようか?」 「それを考えるのがあなたの役目でしょう」 「んー、そうだ。君ならどうする?」 「え?私なら…誰かに渡しちゃいますね。誰か、必要としている人に」 「なるほど、君らしいな」 「私らしいです」
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24 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:19:51.96 ID:Ahao+/YZ0 - 「そういや、今日は雲ひとつない青空だな」
「そうです。だからいい天気なんです」 「なるほど。先日の台風が雲まで持って行ってしまったのか」 「そうです、そうです。だから雲ひとつない青空なんです」 「いい天気だな」 「いい天気です」
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25 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:20:31.08 ID:Ahao+/YZ0 - 「学校の勉強は退屈です」
「そうだな。退屈だ」 「なので私は勉強が嫌いです」 「勉強、嫌いなのか」 「学校は私の寝室です」 「学校をなんだと思っているんだ」
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26 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:21:58.03 ID:Ahao+/YZ0 - 「それにしても、ほんとーに気持ちが良い場所ですね」
「心が洗われるようって表現が似合いそうだな」 「私の心が洗われます」 「俺の心も洗われてます」 「ここは心の清掃場ですね」 「素晴らしい」
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27 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:22:57.42 ID:Ahao+/YZ0 - 「心も洗われたし、どっかいくか」
「そうしましょう、そうしましょう」 「これ以上洗われたら綺麗になりすぎちゃうからな」 「いい場所なんですけどねぇ」 「仕方ないな」 「しょうがないね」
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29 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:24:40.84 ID:Ahao+/YZ0 - 「あ、雲です」
「一番雲だな」 「一番雲です」 「ちっちゃいな」 「一番雲ですから」 「一番はちっちゃいのか」 「一番はちっちゃいのです」 「お、二番雲だ」 「二番雲のほうがちっちゃいですね」 「二番のほうがちっちゃいのか」
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30 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:26:08.68 ID:Ahao+/YZ0 - 「では、一体私たちは何番目でどれだけちっちゃいのでしょう?」
「んー、どれくらいちっちゃいんだろうな」 「どうでしょうねー」 「とんでもなくちっちゃい事は確かだな」 「確かですね」
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31 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:27:46.39 ID:Ahao+/YZ0 - 「そういや」
「はい」 「体育とか、嫌いなのか?」 「なにを急に」 「体育、嫌いって言ってなかったっけ?」 「体育は好きですよ。月曜日の一時間目ってのが気に食わないだけで」 「なるほど。好きなスポーツとかは、あるのか?」 「うーん、ハンドボールですかね」 「なんともいえんチョイスだな」 「昔読んだ漫画に感化されまして、かれこれ数年やっておりますです」ドヤ 「好きなのか」 「大好きです」 「あんまり、運動とかしそうには見えないがな」 「ところがどっこいという奴です」 「どっこいされた」
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32 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:28:39.02 ID:Ahao+/YZ0 - 「あなたは好きな運動とかあるのですか?」
「俺は…野球かな」 「へー。なんか、そんな感じします」 「よく言われる。これでも名外野手だったんだぜ?」 「名外野手ってところがまたあなたらしいです」 「ほっとけ」
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33 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:29:41.49 ID:Ahao+/YZ0 - 「そういや、もうこんな時間か」
「一般的には夕方、と呼ばれる時間ですね」 「一般的に呼ばれなかったらどうなるんだ」 「うーん、『黄昏の目覚め』とかですかね」 「なにそれかっこいい」 「わたしたちは恐らく、一般的ではないので、これからは夕方を『黄昏の目覚め』と呼びましょう」 「そうしよう」
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34 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:30:27.06 ID:Ahao+/YZ0 - 「さて、黄昏の目覚めも終わって本格的な黄昏の時間です」
「黄昏か。俺の好きだった言葉のベストスリーだ」 「ベストスリーですか。他は?」 「んーと、三位が虚無で、二位が黄昏。一位が孤独だ」 「いい感じに中二病ですね」 「昔の話だ」
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35 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:31:11.71 ID:Ahao+/YZ0 - 「中二病さん」
「その名前はやめろ」 「本格的に暗くなってきました」 「街灯が着き始めたな」 「まぶしいです」 「最近の街灯は明るいな」 「あの薄暗い感じが丁度いいんですけどね」 「全くだ」
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36 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:32:05.45 ID:Ahao+/YZ0 - 「夜は、私の時間です」
「なんでだ」 「昼間に寝て、夜に活動するのが私です」 「つまり夜行性か」 「そうなります」 「つまりフクロウか」 「ほー、ほー」
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37 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:33:02.46 ID:Ahao+/YZ0 - 「シャッター通りって、いいよな」
「いいですね」 「なんていうか、こう、別の世界みたいな」 「わかります。なんていうか、あの感じですよね」 「たまらないよな」
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38 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:34:13.78 ID:Ahao+/YZ0 - 「中二病さんは帰らなくて良いのですか?」
「その名前やめろ。まぁ、帰らなくても平気だ」 「なるほど。一人暮らしかなにかですか?」 「いや、妹と同居してる」 「妹さん、いるんですか」 「あぁ、丁度お前くらいの歳の妹が一人」 「妹さんは心配されないんですか?」 「心配は、あんまりされないな。もうあっちもこっちも、慣れっこなんだ」 「…なるほど」
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39 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:34:58.94 ID:Ahao+/YZ0 - 「中二病さん、そういえば命は落ちてないのですか?」
「あぁ、ちらほらあったな」 「何故、拾わないのです?」 「うーん、拾うほどのものでもないかなーって」 「塵も積もれば山となるんですよ」 「塵も積もれば山となるけど、山にするまでがめんどくさい」 「うわぁ、横着」
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41 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:36:06.12 ID:Ahao+/YZ0 - 「鈴虫の声がする」
「りーん、りーん」バタバタ 「下手なモノマネだなぁ」 「む、これでも自信作なんですよ」 「本当の自信作ってのは他人に認められるものだぞ」 「そうですかねぇ、自分が良ければいいじゃないですか」 「じゃあ俺がモノマネするから見ていろ。自信作だ」 「どうぞ」 「りぃぃーん、りぃぃーん」パタパタ 「うわぁ、本物そっくり」 「自信作だ」
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42 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:37:10.02 ID:Ahao+/YZ0 - 「私、あなたに会った時にびびっときたんですよ。あなたなら大丈夫って」
「なんだそれ。俺なら大丈夫ってどんな神経だ」 「実際今こうして話してるってことは、そういうことなんでしょう」 「なるほど、大丈夫だったのか」
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43 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:37:58.44 ID:Ahao+/YZ0 - 「お」
「どうしたんです」 「すごく沢山、命が落ちている」 「どこにですか?」 「ほら、あそこ」 「…うーん、私にはわからないですが、落ちているのでしょう」 「早速拾いにいこう」 「そうしましょう」
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44 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:38:40.25 ID:Ahao+/YZ0 - 「それにしても、大量にあったな」
「時間かかってましたもんねー」 「恐らく、あそこで誰か事故にあったとか、そんなんだろうな」 「…悲しいですね」 「…悲しいな」
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45 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:39:22.72 ID:Ahao+/YZ0 - 「リサイクルしなければ」
「リサイクル?」 「この大量の命を、延命すべき命に渡すんだ」 「延命すべき…ですか。それって、必要とされている人…とか?」 「まぁ、そんなんだ。いろいろと必要とされている人間だ」 「そんなことをして、どうなるんです?」 「別に、どうもしないさ。ただの自己満足だよ」 「そうですか、そうですよね」 「虚しいけど、達成感はあるからね」 「虚しいけど…ですか」 「…虚しいよなぁ」 「…虚しいです」
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46 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:40:19.78 ID:Ahao+/YZ0 - 「さて」
「はい」 「とりあえず、病院に着いたわけだが」 「まず、入れるんですか?」 「まぁ、大丈夫じゃないかな」 「何を根拠に」 「根拠のない自身ほど、確信めいたものはないんだぜ」 「おぉ、なんかすごくいい言葉っぽい」 「まぁ、受け売りだけどな。俺の好きな小説家さんの」 「なんですか、それ」 「いい物語を作る人だ」 「へー」
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47 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:40:50.96 ID:Ahao+/YZ0 - 「お」
「あ」 「綺麗な花が咲いてるな」 「彼岸花ですね」 「そうなのか」 「そうなのです」 「いやぁ、綺麗だな」 「綺麗ですねぇ
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48 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:41:27.95 ID:Ahao+/YZ0 - 見てくれてる人がいるのか不安になってきた
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50 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:42:10.87 ID:Ahao+/YZ0 - ありがとー
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52 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:43:30.02 ID:Ahao+/YZ0 - 「案外すんなり入れましたね」
「本当にすんなりと入れたな」 「逆に怖いですよね。なんか」 「なんかな。なんか怖いよな」
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53 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:44:26.02 ID:Ahao+/YZ0 - 「色んな人がいるなぁ」
「まぁ、この街で最も大きい病院ですからねー」 「流石だな」 「…」
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54 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:45:12.88 ID:Ahao+/YZ0 - 「どうですか?いい人はいましたか?」
「いい人って?」 「そりゃ、その。延命すべき命とやらですよ」 「あー」ポリポリ 「どうなんです?」 「いるにはいるけど…」 「そうですか…」 「まだ、足りないかな」 「何がです?」 「器が。命が多すぎて器から溢れちゃうんだ。多分」 「どれだけ多いのですか、その命は」
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55 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:45:54.00 ID:Ahao+/YZ0 - 「さて」
「はい」 「大方の部屋は回ったぞ」 「めぼしい人はいなかったようですね」 「んー、そうだな」 「それじゃあ、病院を出ましょう。私、またあの人気のない場所に行きたいです」 「いや、まだだ」 「え?」 「まだ、もっとヤバそうな人がいるところに行ってないからな」 「それって…」
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56 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:47:58.52 ID:Ahao+/YZ0 - 「ここだな」
「集中治療室…」 「そんでさ」 「…」 「あそこに寝てるの、お前だよな」
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57 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:48:49.92 ID:Ahao+/YZ0 - 「最初に見た時からなんとなく解ってたよ。お前が普通の人間じゃないってのは」
「そう、ですか。解るものなんですね」 「馬鹿にするな。これでもおばけだとか、そういった類のものの見分けはできるつもりだぜ」 「ほほー」 「今だってほら。あそこにいるじじい。あれ、おばけ的なアレだろう?」 「えっ、あの人幽霊さんなんですか!?」 「えっ、気づいてなかったの?」 「えっ」 「えっ」
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59 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:53:37.87 ID:Ahao+/YZ0 - 「それでさ」
「はい」 「ちょっと聞きたいんだけど」 「…」 「この、大量の命についてなんだけどさ」 「…はい」 「これ、お前のだろ?」
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60 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:55:39.93 ID:Ahao+/YZ0 - 「まぁ、そうなりますね」
「だろうね。びびっと、きたんだ」 「ロマンチックです」 「でもさ、それをお前に返すってなったら。お前はそれをすんなり受け入れられるか?」 「それは…」 「…だよな。そうなんだよな、迷うんだよな。お前は。」
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62 :名も無き被検体774号+[]:2013/11/13(水) 23:59:56.74 ID:Ahao+/YZ0 - 「最初から、なにか違和感を感じていたんだ。
お前はおばけとかと似たような存在であることは解ってたんだけど、 なにかが違った」 「…」 「それで、お前と話してるうちにわかったんだ。 普通のおばけとかはあっちの世界に未練があるんだ。 うらめしやってね。よく聞く話だ」 「しかし、お前はこっちの世界に未練があったんだ。 自分がおばけである事を望んだんだ」
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