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田舎で育った男女双子の話してく

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田舎で育った男女双子の話してく
74 :転載禁止 [sage]:2012/11/14(水) 00:23:31.87 ID:uV1Qh3gI0
1です
ごめん
帰るのが思った以上に遅くなってしまった・・・
今すぐ書きたいんだけど寒いんで風呂入ってきます
45分頃から書き始めるよ
田舎で育った男女双子の話してく
78 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 00:46:30.52 ID:uV1Qh3gI0
ただいま
保守してくれた人ありがとうございます


女「シュウすごくドキドキしてるね」
男「えっ!ごめん!でもこういう風なこと初めてだし緊張してて・・・」

男の子は女の子に気持ちがバレないように一生懸命胸の鼓動を止めようとした

女「私も初めて!」
男「そうなの?」
女「キスも抱きしめられるのもシュウが初めてだよ」
男「お、俺も・・・」

女の子の手が背中に回るのを男の子は感じて、とても幸せだった
もう少し強く女の子を抱きしめようとしたけど
女の子は腕から逃れるように身をよじって離れた

女「もう寝よっか」
男「あ、うん」
女「明日も朝練でしょ?」
男「うん」
女「おやすみ」
田舎で育った男女双子の話してく
79 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 00:55:07.77 ID:uV1Qh3gI0
祖母の了解も得られないままではあったが、女の子はB高の受験を目標に勉強した
家事をしながらの勉強ではあったが元々の学力もあり
夏休み前にはB高への合格ラインは軽々と超えていた

同時期にある変化があった
男の子の身長が急激に伸び、女の子の身長は軽く抜き
同級生の男子の中でも目立つほど背が高くなったのだ
そして県外の高校に行くことが決まっているという周りの羨望と
元々のとっつきやすさもありモテ期が訪れた
田舎で育った男女双子の話してく
80 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 01:04:08.49 ID:uV1Qh3gI0
男の子は戸惑いはしたが悪い気はしなかったので
アプローチをかけてきた女子の中でもかわいかった一人のテニス部の女子と付き合うことにした
夏休み中だったので知ってる人間はわずかだった
一緒に帰ったり手紙のやりとりをしたり中学生のかわいい恋愛ごっこみたいなものだったが
こういう付き合いを男の子は新鮮に感じて楽しかった

男の子は思った
女の子とキスして抱きしめてドキドキしたのは
女の子のことが好きなのではなく、その背徳的な行為に対してなんだ
僕が本当に好きなのは双子の女の子ではなく、テニス部の彼女なんだ
よかった僕は正常だ
田舎で育った男女双子の話してく
81 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 01:14:27.62 ID:uV1Qh3gI0
彼女が出来ても男の子は家では女の子との秘密は続いていた
女の子は男の子に体をすり寄せ、甘えた
明らかに以前より積極的な姿に男の子は自我を保つのに必死だったけど
その様子を見て楽しむように、にっこりと女の子は微笑む

「こうしてると成績上がるんだよねー」
「シュウは癒し系だね」

勉強や祖母との確執によるストレスがきっと溜まってるんだろう
女の子は自分の家族で助け合って支えあわないといけない
なのにどうして罪悪感を感じるんだろう、これは親愛のキスなのに
田舎で育った男女双子の話してく
82 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 01:27:53.57 ID:uV1Qh3gI0
夏休みが明けた
男の子は彼女に待ち合わせて一緒に登校しようね!と言われた
彼氏彼女の関係をみんなに見せたいってことらしい
めんどくさいなと思ったが彼女のお願いなので待ち合わせに向かった

女「あれ?なんでそっち行くの?」

男の子と家を一緒に出た女の子は不思議そうに声をかけた

男「あー テニス部さんと一緒に学校行こうって言われてるんだ」
女「なんでテニス部さん?仲良かったっけ?」
男「うん・・・実は付き合ってる」
女「うそ」
男「隠しててごめん 隠してるつもりなかったけどアキに言うの恥ずかしくて言えなかった」
女「シュウなんかモテるようになったもんね」
男「そんなことないwアキのほうが昔からモテてんじゃん」
女「好きでもない人から好きって言われても意味ないよ」
男「それもそうだw じゃあ俺行くからあとでね」
田舎で育った男女双子の話してく
83 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 01:39:40.97 ID:uV1Qh3gI0
彼女と教室に入ると、彼女と仲のいい女子たちが彼女をさらって
「やったじゃん!!」「いいなぁ私も彼氏と一緒に学校行きたいー」とか騒いでいた
男の子も男の子で男子たちにヒソヒソ声で「どこまでやったんだ?」と真剣にきかれた
教室を見回したけど女の子の姿はなくて男の子は少しほっとしていた

その夜男の子が女の子の部屋を訪れると
女の子は机に向かって勉強をしていた

女「なに?」
男「んーやることなくてきてみた」
女「ふーん」

女の子は机から目を離さず男の子のほうをちらっとも見なかった

男「今日はしないの?」
女「何を?」
男「何っていつもしてること・・・」
女「もうしちゃ駄目だと思う シュウの彼女に悪い」
男「そうだね」
女「これからは彼女とすればいいよ」
男「うん」
田舎で育った男女双子の話してく
84 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 01:49:21.91 ID:uV1Qh3gI0
男「そういえばアキの好きな人って誰?」
女「言わない」
男「なんでだよ」
女「なんでも」
男「ケチ」
女「シュウのあほ」
男「アキのあほ」

男の子は女の子の座っている椅子を足で軽く小突いて自分の部屋に戻った

アキの言うとおりだな
僕ももう子供じゃないからキスは好きな人としよう
アキ以外とするキスに興奮して男の子は彼女の声や姿を思い出して一人でしてしまった
友達のお兄ちゃんから自慰というものを教えてもらったのは中1の時だった
それからこっそりしているが、その日はいつも以上に快感に震え、疲れて寝てしまった
田舎で育った男女双子の話してく
85 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 01:52:24.90 ID:uV1Qh3gI0
とんでもない場面だけどここで今日は終了します
明日休みなんで昼頃から再開する予定
今日は本当すみませんでした
みなさんおやすみなさい
田舎で育った男女双子の話してく
90 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 12:38:29.21 ID:uV1Qh3gI0
約4年続いてもはや習慣化していた双子の親愛の儀式は終わった
男の子はその後彼女とキスもし、もっと先のことも済ませた
これからは僕とアキは別々の道を進むことになるから
お互いを支えにじゃなく、一人で考えて生きていけるようになろう
アキの「これからは彼女とすればいいよ」という言葉の裏には
私に頼らず頑張ってねシュウという意味が含まれていたんだな

急に男として人間として自信をつけて調子に乗っていた男の子は本気でそう思っていた
田舎で育った男女双子の話してく
91 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 12:47:35.35 ID:uV1Qh3gI0
その後、女の子にも彼氏ができた
高校生だった
高校生は毎日女の子を連れ出してはバイクでどこかに出かけていった
お世辞にも品行のいい感じではなく、
女の子の好きな人がああいうタイプなのだと知って男の子はショックだった
あの男が自分の知らない女の子の姿を知ってると考えると心がカサカサして落ち着かなかった

毎日遊ぶものだから女の子の成績は急激に下がった

担任に呼び出された祖母と女の子だったが
祖母は「この子はA高に行かせるから成績下がっても特に問題ありませんでしょう?」とにこにこしていたという
田舎で育った男女双子の話してく
93 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 12:53:37.36 ID:uV1Qh3gI0
>>92
ありがとう


この頃はあんなに仲の良かった双子は一切口も聞かなかった
家の中は祖母女の子、母男の子の間に見えない厚い壁があった
男の子はよく母に言われた

「あんなに仲良かったけど年頃になると自然と離れるものなのね」
「今のアキは昔の母さんそっくり、おばあちゃんの言いなりね 人形みたい」
「まぁ母さんはあんな下品な男と付き合ったりはしなかったけれど」
田舎で育った男女双子の話してく
95 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 13:06:05.00 ID:uV1Qh3gI0
中学卒業までに女の子は付き合ってはすぐ別れをくり返し、計8人の男たちと付き合った
最短で3日というのもあった
学校では女の子は浮いた存在になり、誰とも話さないようになった

「そうとうヤっちゃってるんでしょ あっちのほうすごいらしいよ」
「ていうか男だったら誰とでもいいらしいよ」
「シュウも気をつけてね!兄弟だからって油断しちゃ駄目」
「シュウは普通なのにどうしてあの子はおかしいんだろうね」
「お母さんもああだし、やっぱり血筋なのかな?」
「あっ、でもシュウはホント普通だよね!」

この頃から彼女と付き合うのが楽しくなくなった
あんなに可愛かった彼女が急に汚らしく見えるし、性交中は女を剥き出しにして
自分に襲いかかってくるように見えた

アキがおかしいなら自分もやっぱりおかしいんじゃないか
なのにどうして僕は普通のふりをして過ごしてるんだろう
自分自身も汚いものに思えた
アキを汚していったのはお前らだ!そう叫びたかった
田舎で育った男女双子の話してく
96 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 13:15:24.18 ID:uV1Qh3gI0
男の子は県外の高校、結局女の子はA高に通うこととなった

卒業式のあとの夜、男の子は引越しの準備と部屋の片付けをしていた
ふすまを開ける音がして祖母がきたと思って
「ばあちゃん、あとの部屋片付け頼んでもいい?」
と言葉を投げかけた先に、女の子が立っていた

紺色の厚いコートにオレンジと赤のチェックのマフラーを首にぐるぐる巻いて男の子を見ていた
田舎で育った男女双子の話してく
97 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 13:23:57.93 ID:uV1Qh3gI0
男「な、なんだよ」
女「ただいま」
男「おかえり・・・」
女「荷物こんだけ?」
男「おう」

女の子は散らかった部屋に座るスペースを作り腰を落とした

男「お前高校行ったらちょっとはまともになれよー」
女「今の私はまともじゃない?」
男「どう考えてもまともじゃないだろ 変わったよ 全然家事しなくなったし、ばあちゃんももう年なんだから少しは手伝ってやれよ」
女「してるわよ」
男「してねーよ」
女「シュウはまともなの?」
男「俺はばあちゃん手伝ってるし、高校だって行きたいところ行くじゃん、お前に比べると色々考えてるよ」
田舎で育った男女双子の話してく
100 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 13:33:47.47 ID:uV1Qh3gI0
女「シュウのあほ」
男「あほじゃねー」
女「シュウはまともなふりしてるだけ」
男「はー?」
女「元々うちの家自体がおかしいのよ!お母さんはお母さんじゃないし、おばあちゃんはお母さんが駄目になったから私を家に町に縛り付けるし!」
男「おい・・・・アキ落ち着けって」

女「シュウだって変よ!彼女いるのに私にキスしようとした」
男「待てって、もっと声抑えろって」

女「私がまともじゃないならシュウのせいよ!」
男「なんで俺のせいなんだよ!」
女「私にはシュウしかいないの!シュウが好きなのよ」
田舎で育った男女双子の話してく
101 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 13:47:27.21 ID:uV1Qh3gI0
男「え?好きって彼氏じゃないの?」
女「あんなの別に好きじゃない 昔からシュウが好きだった」
男「俺だって好きだけどでも好きっていうのは家族としてだろ アキ勘違いしてんだよ」
女「そう思って色んな人と付き合ったけど何も感じなかった 体を触られるのも気持ち悪かった」
男「え・・・でも・・・・もうすげーヤっちゃってるとかって聞いたけど・・・・」
女「シュウまでそんな噂信じるとは思わなかった」
男「・・・・」

ただでさえ静かな家の中に静寂が続いた
男の子は女の子が自分が思っている以上に苦しみもがき、自分を頼っていたことを知った
そんなことを知らず自分だけが明るい道を歩き続けたことがすごく恥ずかしかった
男の子は大人のフリ、まともなフリをしてただけ
女の子は必要以上に大人になることを求められ、応えた

女の子が唯一子供らしく彼女らしさを出せる場所を奪ってしまった自分は世界一の愚者だ
田舎で育った男女双子の話してく
104 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 14:00:56.97 ID:uV1Qh3gI0
涙が止まらなくて小さい子供みたいに男の子はぐしゃぐしゃに泣いた
女の子は男の子の頭を優しく撫でた

女「なんで泣いてんの?w」
男「だって・・・・」
女「泣きたいのはこっちよw」
男「ごめん・・・・」

女「でももういいの 私の分までシュウが頑張ってくれるはずだから」
男「何それ?どういう意味?」
女「私多分一生この町から逃げられないと思う おばあちゃんの言うとおり、ここの誰かと結婚して子供産んで死んでいくのもいいかなって最近思うから」
男「アキ頭いいから医者になれるよ!絶対!」
女「なんか勉強の仕方も忘れちゃったwもう駄目だなー」
男「一緒に引っ越そう!!」
女「は?」
男「ばあちゃんの言うことなんて聞いちゃ駄目だ!」
女「そうだね でも今すぐどうこうなる問題じゃないと思うから私も頑張るからシュウも頑張って」
男「うん!絶対アキは医者になるから!」
女「」ありがとう」

久しぶりに僕はアキの体を抱きしめた
随分小さく柔らかく感じたけど匂いや空気感は変わってなかった
田舎で育った男女双子の話してく
105 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 14:22:40.89 ID:uV1Qh3gI0
男の子が町を出て行く日、女の子は手紙と2冊の古いノートを渡した
女の子が楽しいこと悲しいこと誰にも話せないことを書き綴ったノートだ
見返すのは恥ずかしかったが余計な邪念のない素直な女の子がそこにいた

シュウちゃんはホントすぐ泣くからアキがシュウちゃんのお母さんになる!
今日シュウちゃんとけんかしました。シュウちゃんは玲子ちゃんのことが好きみたいです。
でも本当は好きな人いないって言ってました。アキはシュウちゃんが好き。
シュウちゃんはアキと玲子ちゃんどっちのほうが好きかな。アキのほうが好きだと嬉しいです。
シュウちゃんとキスをしました。本当はしちゃいけないけどでも初めては絶対シュウちゃんがよかった。
おばあちゃん、おかあさん、神様仏様ごめんなさい。
おばあちゃんが怖い。どうしてアキがやりたいことを邪魔するんだろう。
おばあちゃんもおかあさんもおかあさんの彼氏も大嫌い。
こんなところに生まれたくなかった。でもシュウに会えてよかった。シュウが大好き。

男の子が出て行った夜、電話がかかってきた
おばあちゃんが「アキちゃん」と女の子を呼ぶ
電話を代わると、ほっとする男の子の声が女の子の心を優しくくすぐる
田舎で育った男女双子の話してく
107 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 14:31:16.72 ID:uV1Qh3gI0
女の子にとってこの日が忘れられない日になる

手紙とかありがとう
嬉しかった 今更遅いけど俺も小さい頃アキのこと好きだったの思い出した
恥ずかしくて言えなかったんだ
絶対アキのこと迎えに行くから、一生懸命頑張って
今度は俺がアキに頼られるような人間になるから
アキのことが好きです

女の子は子機を自分の部屋に持ってきてよかったなと思った
男の子と話してるだけなのに、こんな泣いてちゃおばあちゃんが変に思っちゃう
田舎で育った男女双子の話してく
109 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 14:36:49.02 ID:uV1Qh3gI0
男「どういえばこの日記ノート最近のないけど今はもう書いてないの?」
女「あ、うん もうやめちゃった」
男「そっか」
女「読みたかった?」
男「うん アキのこと知りたいからね」
女「趣味悪いね」
男「うるせー じゃあそろそろ切る」
女「うん 頑張ってね」
男「アキもね」

女の子は少し嘘をついた
自分を守るための、男の子を傷つけないための必要な嘘だった

本当は今も書いてる
でも中学の頃のノートは見せたくなかった
嫉妬、憤り、時に殺意にも似た負の感情、そして男の子と家族の域を超えてしまうことになる禁忌に対しての希望
汚い自分を見せるのは嫌だった
田舎で育った男女双子の話してく
112 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 14:51:46.59 ID:uV1Qh3gI0
ごめん少し離席します
20分くらいには戻れると思います
田舎で育った男女双子の話してく
117 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 16:10:08.05 ID:uV1Qh3gI0
双子が高校1年の夏、祖母が亡くなった
祖父が亡くなったときと違って母は喪主を完璧に務め、葬儀を執り行った

男の子は女の子を自分の人形のように扱う祖母に対して
敵意を持っていたはずなのにいざ亡くなると悲しみが心を占めていった
家族に隠れて泣いていると「シュウ」と話しかけられた
女の子が男の子にとって見慣れない高校の制服を身に付けていた
今男の子が通う高校にもかわいくきれいな子がこの町に比べるとたくさんいたが
やはり女の子のかわいさ、清らかさには敵わないなと見とれてしまった
田舎で育った男女双子の話してく
118 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 16:11:33.08 ID:uV1Qh3gI0
>>115
田舎じゃ結構普通
>>116
あとで言うね


女「泣いてんの?」
男「泣いてねー」
女「頭なでなでする?」
男「泣いてないってば」

泣いてる=祖母の死を悲しんでいる
女の子に悟られたくなかった

女「私も泣いたよー」
男「そうなんだ?」
女「うん おかあさんも泣いてた あんなに憎かったはずなのにやっぱり死んじゃうと悲しくて心がぽっかり穴空いちゃうね」
男「うん」
女「だからシュウは気を使う必要ないよ 大体泣き虫なんだしw」

よく見ると女の子も涙目で男の子の横に立って、頭を撫でた

女「腕しんどい 背伸びたね」
男「あ、ごめん」
女「謝られてもw」
田舎で育った男女双子の話してく
119 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 16:18:08.25 ID:uV1Qh3gI0
僕らが離れ離れになってたった半年しか変わってないのに
双子を取り巻く環境はがらっと変わった

男の子はバカみたいに体格が良くなり、体だけはすっかり成人みたいになった
女の子は行きたくなかった高校で新しい友達もできて、母親との会話も増えた

「おかあさんがね、シュウがでかくなってますますお父さんに似てきたって言ってる」
「そのうち女の子泣かせるようなことするんじゃないのーって心配してた」
「泣かせないでねw」

冗談とも本気ともとれないしゃれにならない会話をしてることを男の子はどぎまぎしながら聞いた
田舎で育った男女双子の話してく
121 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 16:28:35.46 ID:uV1Qh3gI0
>>120
ただいま


祖母が亡くなった夜、男の子は家で一泊することになった
祖母の死のせいか半年ぶりの帰省のせいか自分の部屋が妙に落ち着かなくて
家の敷地の祖母が手入れをしていた菜園をぼーっと見ていた
ここにいるときにはちっとも気にならなかった虫の音や草が揺れる音がやけに気になる

背後でささっと音がして振り返ると心配そうな顔をしており
月明かりで白っぽくまるで発光してるように女の子の姿があった
田舎で育った男女双子の話してく
122 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 16:37:34.91 ID:uV1Qh3gI0
女「寝れない?」
男「ちょっとね」
女「眠くなるまでいてあげる」
男「ありがとう でも無理しなくていいからね」
女「私も眠れなくてシュウの部屋覗いたらいなかったから探してた」

女「抱きしめてもいい?」
男「え?ここで?誰かに見られちゃまずくない?!」
女「誰が見るのw」
男「でもここはなんかまずいからもう内にいこう」

男の子は女の子の手を引き、農具等が収められている小屋の陰に連れて行った
女の子が男の子を抱きしめる
昔ならこの言い回しでもよかったが、今は使うのは少しおかしく感じた
女の子は男の子に抱きつき、その体を優しく男の子は抱きしめた
田舎で育った男女双子の話してく
123 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 16:47:36.82 ID:uV1Qh3gI0
改めて男の子は女の子のことを大事で愛しいと感じた

女「シュウのにおい安心する 大好き」
男「まじで?俺昔からそう思ってた」
女「ほんとー?双子だからかな?」
男「いやどうだろうw」

男の子が女の子の唇に顔を近づける。
田舎で育った男女双子の話してく
124 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 16:50:10.52 ID:uV1Qh3gI0
女「待って」
男「え?駄目だった?」
女「本当にいいのかな」
男「前あんなにしてたのにw」
女「前はシュウは私のこと好きじゃないと思ってたし、私もシュウに気持ち伝えてなかったから自制がきいたけど今はなんだかキス以上のこと望んでる自分がいてやだ」
男「うん、でもしたいんですけど」
女「我慢できる?」
男「我慢する」

もう一度顔を寄せると女の子はすっと受け入れた
久々のキスはなんだか新鮮で、でも懐かしく男の子は感じた

女「は、恥ずかしいね!」
男「そうだね」
女「でもやっぱり駄目だなー」
男「え?いやだった?」

女「そうじゃなくて、私が我慢できなくなる シュウが好きすぎる」
田舎で育った男女双子の話してく
127 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 17:11:51.34 ID:uV1Qh3gI0
双子は頻繁に会えなかったけどお互いを思いやり大事に思った
たとえ体が結ばれなくても心が繋がってる  そう信じた

高校卒業後、男の子も女の子も大学に進学した
同じ大学ではなかったものの会おうと思えばすぐ会える距離だったので
男の子も女の子もとても喜んだ

大学に入った直後、男の子は思い出した
女の子が男の子にとてもモテることを
今まで閉鎖的で小さな町しか知らなかった女の子の世界が広がるのはいいことだと理解しながらも
どこかで女の子を閉じ込めておきたい、なるべく自分が立ち入れない世界を作って欲しくないと思ってしまった
田舎で育った男女双子の話してく
132 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 17:37:22.61 ID:uV1Qh3gI0
>>126
二卵性です


そのうち自分よりほかの人間といるほうが楽しいと感じてしまうのではないか
それは大きな裏切りだと思った 男の子は怖かった
そのネガティブな発想は現実のものになる
女の子の取り囲む世界は拡大し、女の子は男の子の知らないもの・人間・場所の名前を楽しげに口にする
それが男の子のいらいらをさらに加速させた
田舎で育った男女双子の話してく
134 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 17:47:23.14 ID:uV1Qh3gI0
男「アキ、俺のこと好き」
女「好きだよ」
男「俺とセックスできる?」
女「それはしちゃ駄目って約束したじゃない」
男「もう俺たち18歳だよ」
女「まだ18歳だし、私たちにはセックスなんて必要ないよ」
男「俺とはしたくないってこと?」
女「シュウおかしい そういうことじゃないでしょ、私たちは双子で家族なんだよ」
男「もうそれ聞き飽きた いつもアキは私たちは心で繋がってるっていうけどそんなのどうだっていいね」
女「・・・・」

男の子は女の子に乗りかかり、まるで草食動物を仕留めるように女の子の首筋に口を這わせた
女の子は何の抵抗もせずに黙って受け入れたけど無表情で時々悲しそうに男の子の目を見つけた
田舎で育った男女双子の話してく
135 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 17:55:16.69 ID:uV1Qh3gI0
女「シュウは私のこと好き?」
男「は?」
女「私はシュウのこと好き この世の中で一番シュウが好き 好きだけど今嫌いになりそう」
男「・・・・」
女「無理やりこんなことされて普通なら嫌いになるの当たり前だよね でも嫌いになれないんだよ」
男「アキ・・・ごめん・・・・」
女「いいよ セックスしよう 私はシュウに嫌われてしまうのがいや シュウがいなくなるのが嫌だ」
男「アキ、ホントごめん・・・もう絶対こんなことしないから」
女「シュウ大好きだよ」

しがみつく女の子が怖くなって男の子は逃げ出した
自分のやってることは祖母と同じで、それ以上に女の子を傷つけることをしてしまった
こんなに好きなのに、あんなに嬉しかった「大好きだよ」という女の子の言葉が怖かった
結局いつもアキを壊してるのは自分だった
田舎で育った男女双子の話してく
136 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 17:57:21.75 ID:uV1Qh3gI0
ちょっとしんどくなったので休憩してきます
サッカー始まるまでには終われそうです
田舎で育った男女双子の話してく
138 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 18:18:30.93 ID:uV1Qh3gI0
ただいま再開します


男の子はこの日を境に人が変わったようにおとなしく口数が少なくなった
体重も減って部活も授業もあまり出なくなっていった
あの町だったらやめてくれっていうほど自分に構ってくるのに
ここじゃ誰も何も言ってこない、知らない人間だらけだった
噂の一つくらい誰かしてくれ・・・
田舎で育った男女双子の話してく
140 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 18:28:28.94 ID:uV1Qh3gI0
男の子はいつもみたいに授業をサボり、コンビニで弁当とお茶を買って家に戻ると
自分のアパートの前に誰かが立っているのを見つけた

「おいおい いつまでサボってんだよー」

それは男の子の2つ上の先輩で男の子とは高校大学が一緒だった
部活は違うのだが二人はなぜか気があってよく遊ぶこともあった


男「なんできてんの?」
先「なんでってまぁいいじゃん、家上がらせて」

先輩は男の子の手から鍵を取り上げ、さっさとアパート内に入っていった
田舎で育った男女双子の話してく
141 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 18:34:46.67 ID:uV1Qh3gI0
まるで自分の家のように中に入り冷蔵庫に自分で持ってきた酒を入れる先輩を見ながら
男の子は小さなテーブルに買ってきたものを置いた

先「シュウ、アキちゃんとケンカしたんだって?」
男「は?なんで知ってんの?」
先「アキちゃんが俺のとこきた」
男「んで何だって?」
先「いや特には?それよりアキちゃん可愛くなってるね、あれ男いるね?」
男「いないし、先輩には関係ない」
先「相変わらずだねシュウのアキちゃんに対する執着」
田舎で育った男女双子の話してく
142 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 18:38:09.03 ID:uV1Qh3gI0
ねちっこく面白そうに言葉を投げかける目の前の男にイライラする
こいつは一体何しにきたんだ・・・俺のことからかいにきたのか?
それとも・・・・

男「先輩、アキに手出してないですよね?」
先「さぁ」
男「は?」
先「まぁまぁ落ち着いて」

先「君ら共依存になってるよ」
男「何言ってんですか?別に依存なんてしてない」
先「共依存は言いすぎかもしれないけどアキちゃんは完全にシュウに依存してるね 何が原因で君らがケンカしてるのか聞かないけどボロボロの痩せた状態で『シュウ元気ですか?最近学校来てないみたいで心配でご飯食べれてるのかな』とか言ってんだよ ちょっと怖いよねw」

先「とりあえずお前は食って寝て体調戻せ アキちゃんはこっちでなんとかするから」
男「なんとかって?」
先「まーなんとかだよ 手出すわけじゃないから安心しろ 先輩命令だから絶対な」
田舎で育った男女双子の話してく
143 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 18:52:29.36 ID:uV1Qh3gI0
そういって先輩はベッドに乗っかりゲームを始めた
男の子は買ってきた弁当に手を付けた
共依存?俺がアキに依存してる?頼ってないし、むしろ支えてるのに・・・

男「先輩今彼女いたよね?」
先「おう」
男「彼女のために何かしてる?」
先「全然w何もしてないなー」
男「えー」
先「シュウが恋愛について話すの珍しいねw好きな子はずっといるんだっけ?」
男「まぁ・・・」
先「その子のためにシュウは何かしてるの?」
男「まぁ一応その子のために頑張ってます」
先「シュウは重いねw別に何もしなくてもいいんだよ、一緒にいれたら楽しいじゃん」
男「そんなの誰でもできるし、俺じゃないと駄目なことしてあげたい」
先「それはシュウのおせっかいだよ 彼女に自分の存在する意味や価値を求めるなよ」
男「・・・・」
先「シュウにもアキちゃんにも言えることだけどもっと自分を大事にしろ 自分大事にしない人間が人に大事に出来るわけない」
田舎で育った男女双子の話してく
146 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 18:58:52.39 ID:uV1Qh3gI0
>>145
何事も行き過ぎると駄目


自分を大事にする
男の子には想像もしなかった発想だった
女の子を大事にすれば自分は幸せだった、きっと女の子もそうだったんだろう
「相手のため」、それがどんなに好きな人を傷つけてきたのかを男の子は知った
そして女の子のためじゃなく、自分のために頑張ってみようと思った

先輩の助言や世話もあり、男の子は以前の活気を取り戻していた
あえて女の子と会ったり連絡は取らなかったが
先輩から聞く話だと元気にやってるらしかった
田舎で育った男女双子の話してく
147 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 19:09:15.10 ID:uV1Qh3gI0
女の子と一切関わらない生活なんて考えもしなくて有り得ないと思っていたが
この生活も悪くないなと思った
今度会うときは女の子に優しくできると思った
特別なことはいらない
自分が自分らしくいることがアキも喜んでくれると思えた

帰り道、アキに電話してみようと思った
呼び出しの音が長く長く響く

女「シュウ?」
田舎で育った男女双子の話してく
148 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 19:13:03.67 ID:uV1Qh3gI0
男「アキ元気?」
女「うん シュウは元気?」
男「なんとか 今平気?」
女「うん シュウと話したいなー会いたいなーって思ってたw」
男「じゃ今から会おう」

男の子と女の子は近くのカフェで待ち合わせした
男の子は緊張していたが、女の子はごく自然にやってきた

男「俺すごい緊張してんだけどアキ普通だな」
女「なんで緊張してるの?w たしかに会うの久しぶりだけど家族だからもっと喜んでよw」
男「そ、そうですね・・・」
女「双子だけどこういうところは違うねー」
男「うん 違うけどそれでいい」
女「私もそう思う」

それから双子にはキスも必要なくなった
今、双子はそれぞれ違う道を一人で歩いている
たまには寄りかかることもあるけどもう大丈夫、二人とも自分の人生を大事に生きてるから
田舎で育った男女双子の話してく
149 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 19:19:42.13 ID:uV1Qh3gI0
田舎で育った男女双子の話はこれで終了です
誤字、脱字も文法もめちゃくちゃだったと思うし、予定より時間かかったけど
これまで読んでくれた方本当にありがとございました

お気づきのとおり>>1は男の子です、女の子のほうじゃなくてごめんなさいw

僕は独り身なんですが、妹は恋人がいて二人とも元気に社畜してます
何の仕事か言うのは恥ずかしいけど僕は小さい頃全く想像してなかった職業についており、
妹のほうは医師ではありませんが医療に携わる職をしてます

特に質問ないと思いますが何かあったら答えます
田舎で育った男女双子の話してく
153 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 19:30:04.61 ID:uV1Qh3gI0
>>150
ありがとうございます
初めて僕に「好きです」って言われた日って言われました
もっと前にも言ったよって思ったけどアキがそうなんだと思います
>>151
ありがとうございます
質問答えられることなら答えます
田舎で育った男女双子の話してく
155 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 19:35:31.02 ID:uV1Qh3gI0
>>152
中3のときはほんとひどかった
一方的に祖母がアキと口をきかないっていったほうが近いのかもしれない
アキが地元の底辺高校行くことで祖母はアキがまた良い子になった嬉しいと喜んでたけど
アキは自分の人生\(^o^)/オワタと思って諦めてただけなんで
表面上は元に戻ったように見えるけどそうでもなかったみたい
田舎で育った男女双子の話してく
158 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 19:37:44.73 ID:uV1Qh3gI0
>>154
ありがとうございます
それは答えづらいし、はっきりした答えが出せないw
でもアキの今の彼に対して嫉妬はないです
二人の幸せがいつまでも続くといいと思ってる
ちなみに今のアキの彼氏は先輩です
田舎で育った男女双子の話してく
161 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 19:43:17.92 ID:uV1Qh3gI0
>>156
26
>>157
ありがとうございます
物書きの仕事ではないけど僕もアキも本読むのは好きだったな
実家は残してるんだよね管理とか親戚にお願いしてる
でも誰も住む予定もないからいずれ売りに出すんじゃないかな
母は元気、看護師の仕事してるんだけど今は一人です
田舎で育った男女双子の話してく
162 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 19:47:25.28 ID:uV1Qh3gI0
>>159
いや気にしないで
んーどうなんでしょうね
狙うならもっと早い段階で狙うことも可能だったと思うから
自然とくっついたんだと思いたい
ありがとう超ありがとう
>>160
別れ方次第じゃないかな
女の子と付き合いたいから共依存してる双子の面倒見るのってリスク高くない?
結構先輩のこと信用してるんでそうじゃないと思いたい・・・・・・・
田舎で育った男女双子の話してく
171 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 23:36:18.19 ID:uV1Qh3gI0
>>163
僕もそう思います
先輩は僕とアキの関係知っても驚いてたけど引いたり軽蔑しなかった人なので信用してる
>>164
今度妹が結婚する
>>165
誕生日は春です
>>166
どうもありがとうございます
でも決して美談ではない話ですw
田舎で育った男女双子の話してく
172 :転載禁止[sage]:2012/11/14(水) 23:38:27.45 ID:uV1Qh3gI0
>>167
ドロドロしてる部分も途中あったけどだいぶ省略してます
ぶっちゃけキス以上の行為はしてる
最後まではしてないけど
今は26歳です
彼女はいたけど今は独り身です
>>168
ありがとうございます
残念ながら自分は男性に好意は持てないです・・・
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