- 中二病の私が結婚するまでの話
250 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 18:49:55.07 ID:k6/y7unf0 - 保守
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- 真面目に人生をやり直したい。大事な人を取り戻したい。
1 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:04:55.57 ID:k6/y7unf0 - 今まで嘘をつきまくりの人生を送ってきたせいで、一番大事な物を失った。
どうも嘘をつくことがクセになってしまっている。 間違いなく自分はメンヘラだと思う。 でも、精神病って結構複雑でしょ? 人格障害とか、アダルトチルドレンとか、 そういうのチェックしてみたんだが、自分じゃ判断できなくて。 治療して、もう一度、真面目に人生を生きて、大事な人を取り戻したいんだ。 恐らく嘘つき人間になってしまったのは、何かしら周りの環境とか、そういうのが影響してると思うんだ。 DVされてた幼少時代から、いじめを体験したり、同性愛に走った思春期、 それから成人して、大事な人を失うまで。 長話だが、付き合ってくれれば有り難い。
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3 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:07:13.86 ID:k6/y7unf0 - >>2ありがとう。
とりあえずスペック紹介する。 24歳 女 身長150センチくらいの宇多田ヒカル似 現在失業中で失業給付金もらいながら実家で生活してる 家族構成 父 母 自分 弟 妹 あと犬飼ってる 弟と妹はそれぞれ自立して生活してる。 父方 曾祖母、祖父母、叔父(父の兄) 母方 祖父母、叔父(母の弟) 元恋人(反町) 私の最初で最後の恋人。36歳独身。身長180センチで、反町隆史にそっくりな超絶イケメン。 車とバイクいじりが大好き。
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4 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:07:47.05 ID:k6/y7unf0 - まず、幼少期。
小さい時は、両親にとっても初めての子供だったので、相当可愛がって育てられた。 祖父、祖母にも大事にされて、幼稚園のお迎えはいつもじいちゃんだった。 じいちゃんは憲兵あがりの国鉄職員で、そりゃあもう厳しい、固い人だった。 そんなじいちゃんも初孫には相当嬉しかったようで、誰よりも可愛がってくれた。 その影響で本当にワガママし放題だった。 母や母方の祖母は、自分が駄々をこねれば何でも買い与えてくれた。 何でも自分が一番で、思ったことをそのまま口にするような、糞生意気なクソガキだった。 気に入らないことがあると、ばあちゃん(今は大事にしてる)に向かって「ババア」なんて日常茶飯事だった。 ごめんな、ばあちゃん。
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6 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:09:09.69 ID:k6/y7unf0 - >>5
まさにそれなんだよ。病的に嘘が出てくる。 さて、小学生になり、この頃から父が厳しくなった。 毎日父に監視されながら勉強をした。 そのお陰で、成績はそこそこ優秀だった。 図工(昔から絵心だけはなかった)を除けば、オール満点の成績。 両親の喜ぶ姿を目に浮かべ、通知簿を自信満々で見せた。 予想通り、母は「よくできたね」と褒めてくれた。 祖母も「このまま行けば、この子東大入れるかも」と祖母ばかっぷりを発揮していた。 じいちゃんも表情には出さなかったが、満更でもない様子だった。
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7 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:09:50.93 ID:k6/y7unf0 - すると父が口を開いたんだ。
「エミちゃん(近所の同級生)の成績は?」 ちなみに、このエミちゃんは、この地域でかなり頭の良い神童だった。 通学班が一緒だったので、帰り道にお互い通知簿を見せ合い、お互いの成績も知っていた。 「オール満点だったよ、エミちゃん」 結局、自分の成績を父に褒めてもらうことはなかった。 また、その日を境に、ますます父が厳しくなった。
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8 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:10:34.74 ID:k6/y7unf0 - ある日の夜。
学校ではちょうど、時速の計算を習っていた。 そして、この時速の計算でつまづいた。自信を持って出した解答が全く当たらない。 もちろん父は怒った。 「こんな問題、公式に当てはめるだけだろ。なぜ解けないんだ」 「だって問題文章がややこしくて勘違いを…途中までは合ってたみたいなんだけど」 「途中まで正解でも、最終的に正解じゃなければ意味がないんだ。そんな言い訳している暇があれば問題を解け。」 父に言われるままに問題を解き続けた。 しかし、一方に解答が当たらない。 ついに父の堪忍袋の緒が切れた。 「こんな問題も解けないようじゃ、お前は一生負け犬だ!」 その言葉と共に、鉄拳制裁を喰らった。 「もっと歯喰いしばってやれや!」 殴られ続けているうちに、記憶が飛びかけた。 初めての事で、怖くて、頭が真っ白だった。 しかし、倒れることも許されなかった。 その後、泣きながら、歯を喰いしばりながら、問題を解き続けた。
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9 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:11:34.32 ID:k6/y7unf0 - 父親とは対照的に母親はとても優しかった。
うちの家庭のルールで、ゲームは土日以外は禁止というのがあった。 しかし子供はダメと言われれば、余計にやりたくなるもので、 こっそり父の居ない間に目を盗んでスーファミをプレイしていた。 母は平日にゲームをすることを黙認してくれた。 いつもニコニコしていた母は、自分をよく近所のダイエーに連れていってくれた。 そこで欲しい物は、何でも買ってくれた。 そうしているうちに、父親の前では熱心に勉強を頑張る真面目な子供、 母親の前では傲慢なワガママ娘を使い分けるようになっていた。 そんなある日、事件は起きた。
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10 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:12:17.81 ID:k6/y7unf0 - その日は家族揃って、父の実家に帰省していた。
実家は田舎なので、子供にとって遊ぶものは何もない。 大人の談笑を聞いてばかりで本当に退屈で、早く帰りたかった。 そこで弟と隠れんぼをすることにした。 隠れ先に選んだのは、玄関から程近い古い部屋だった。 そこには寝たきりの曾祖母がいた。
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12 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:13:47.31 ID:k6/y7unf0 - 「ちょっと隠れさせてもらうから」
「…あ………あ…」 声にならない声で、自分を呼ぶ曾祖母。 「うるさいな!黙ってて!」 「……あぁ……あ……」 それでも曾祖母は声を出していた。 「うるさい!これで2回目!!」 「……あぁ………あぁ…」 「うるさい!3回目!!」 そこから曾祖母は何も言わなくなった。 曾祖母は、自分に何を言いたかったのだろう。 どうして自分は、こんな冷たい事を平然と言い放ってしまったのか。 どうしてこの時、きちんと声を聞いてあげられなかったのだろう。 どうして…どうして… 過去に戻れるなら、この時の自分を引っぱたいてやりたい。 翌日、曾祖母は死んだ。
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13 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:14:22.58 ID:k6/y7unf0 - この曾祖母の死は、今現在も引きずっている。
死因は老衰だったそうだが、もしあの時、自分にどこかの痛みや苦しみを伝えようとしていようとしたのならば、 罵声を浴びせた上、見殺しにしてしまったのは、自分だ。 そして、この日から、償いの意味も込めて、家族やお年寄りを大事にしようと心に誓った。
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14 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:14:55.70 ID:k6/y7unf0 - やがて高学年になり、ちょうど多感な時期に差し掛かった頃、
自分達のクラスで”押しピン事件”なるものが多発していた。 簡単に説明すると、ターゲットの椅子の上に押しピンを上向きに置くというものだ。 ある日、授業中に自分だけ担任の先生に呼び出された。 当時の担任は40代くらいの気が強い、いかにも小学校の先生みたいな人だった。 たしか秋野暢子に似ていた気がする。 「…どうしてここに呼び出されたか、わかってるよね?」 全く身に覚えがなかった。 「黙ってないで、早く白状しなさい。」 そうは言われても…困惑している私に秋野は言った。 「証拠はあるんだよ。あなたのお道具箱、見せてもらった。”押しピン事件”で使われた押しピン、見つけちゃったんだ」 本当に自分はやっていなかった。 恐らく誰かが道具箱から自分の使っていた押しピンを盗み、犯行に使ったのだろう。
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15 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:15:51.26 ID:k6/y7unf0 - 色々思考していると、秋野はあからさまに怒りをぶつけてきた。
「本当に早くしてくれない?私だって、アンタに時間割いてる暇ないんだけど? もうコレ以上ややこしい事にしないでよ。頼むからさ」 突然、父の姿がフラッシュバックした。 手が飛んでくるんじゃないかと、咄嗟に身構えていたが、さすがに手は飛んで来なかった。 「私がやりました」 そう言った自分を見た秋野の笑顔は、今でも絶対に忘れない。 事件はそれだけで終わらなかった。 終礼の時、突然秋野がスッキリとした顔でこう言い放った。 「>>1さんが、みんなに話があるそうです」
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17 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:17:03.80 ID:k6/y7unf0 - もちろんそんな事は聞かされていなかった。
もう自白したんだから、後は秋野が処理してくれるものだと思っていた。 「ほら、前に出てきて!」 秋野はとても嬉しそうだった。 「私が押しピン事件の犯人です」 震えながら言った。 そして、これでいいでしょ?と秋野を見た。 「もう一言足りないでしょ!ごめんなさいは?」 そう言い放つ秋野は、本当に嬉しそうな顔だった。 「すみませんでした。」 この日からクラス全員に一斉無視を喰らう事となったのは言うまでもない。
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19 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:17:56.73 ID:k6/y7unf0 - >>16
そんなくらい要領よく機転がきけば、もうちょっと上手に生きていけたかもしれないな…
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20 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:18:15.53 ID:k6/y7unf0 - クラスから居場所のなくなった自分は、地域のバレーボールクラブに集中することにした。
元々バレーには興味はなかったが、近所のエミちゃんの誘いで入ったのだった。 自分は当時から背が低かったが、運動神経には恵まれていた。 左利きということもあって、チームではライトポジション(俗に言うスーパーエース)に抜擢された。 ところが、それが気に入らなかった同級生のチームメートがいた。 まぁまぁ顔が可愛い子で、今で言うと芦田愛菜ちゃんがそのまま小学生になった感じの子だ。 彼女はてっきり、自分がチームのエースになるものだと思っていたらしい。 ところが急に入ってきた新人がチームのエースを奪ったのが、相当気分を害したようだった。 あからさまに避けてるのがわかるし、一切話かけようとしてこない。 自分のレシーブミスでさえ「お前のボールだろ」となすりつけて来た。
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21 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:19:15.36 ID:k6/y7unf0 - 試合に負けた時は、
「誰かがスパイクミスなんてしてなければ勝てた試合なのに。 このチームのエースがクソだから仕方ないんだよ!死ねよ! お前みたいなチビがバレーなんかやってるんじゃねーよ。 スパイクもヘナチョコのくせによ!調子のんなよ!!」 こういう調子が毎回続いた。 仲間だと思っていたエミちゃんも、愛菜ちゃんに丸め込まれたようで、 自分から距離を置くようになった。 もう、限界だった。 こうして自分からバレーを辞めた。 「バレーもピアノも続かない、お前は一体何をやらせたらいいんだ!」 家では相変わらず父に追い込まれていた。 父に怒られるのが怖くて、この頃から、学校で「自分が一番褒められている」と嘘をつくようになった。
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22 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:19:55.41 ID:k6/y7unf0 - 気がつけば、もう季節は夏だった。
学校は夏休みで、たまたま母方の祖父の家で宿題をしていた。 母方の祖父の家には、よく遊びに行っていた。 まだ自分が幼稚園だった頃、祖父母は母の弟(自分から見て叔父)と同居していた。 叔父はよく自分とファミコンで遊んでくれた。 何のゲームをしたのかは記憶がないが、可愛がってくれていた。 ところが、この叔父が、この日から3年くらい前、母の車を借りて、 ひょっこり姿を消してしまったのだった。 家族はもちろん捜索届を出していたが、まったく行方も連絡も取れず仕舞いだった。 今でも忘れない、15時頃だった。 祖父母の家の電話が鳴った。 「すみません、県警ですが。」 「はい。」 電話を取ったのは祖父だった。 相手の声はかなり大きく、電話口から漏れていた。 「今朝、海から死体が上がりましてね。恐らく、息子さんかと思われます。」
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24 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:20:34.70 ID:k6/y7unf0 - 祖父は至って冷静だった。
恐ろしいほど冷静だった。 だが、手は震えていた。 背中で泣いているのがわかった。 その電話の後、祖父は警察へ事情聴取に行った。 叔父は自殺だった。 まだ、当時27歳という若さだった。
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25 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:21:07.72 ID:k6/y7unf0 - 亡くなった叔父は、母とは少し年の離れた弟だった。
自分の中の叔父との記憶は、昔、まだ小学校に入る前、 一緒にファミコンをして遊んだ記憶くらい。 どうして死ななければならなかったのか。 その理由は、今でも怖くて聞くことができない。 祖父は、叔父の死を決して自殺とは認めなかった。 「アイツは悪いヤツに騙されて、海に突き落とされたんだ」 叔父の名誉を守るためにそう言ったのか、それとも、精一杯の強がりだったのか。 もしくは両方だったのか。 あんなにも感情的になる祖父を初めて見た。 そしてこの時、誰かを守るための嘘もあるのだと知った。
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27 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:21:47.02 ID:k6/y7unf0 - 叔父の葬儀も終わったところで、母が倒れた。
即入院だった。 弟が亡くなって、よほどショックだったのか食事もまともにしていなかった。 そして肉体だけでなく、精神も病み始めた。 「まぁちゃん…、まぁちゃん」 ベッドの上で叔父の名前を呼ぶ母。 目はうつろで、一日中泣いていることもあった。 どんどん壊れていく母を見るのが怖くて、嫌で、 徐々にお見舞いに行く回数も減ってしまった。 母が自分の弟の死を受け入れることが出来るのには、3年間要した。 だが、まだ完全に克服できていないようで、今でも時々躁うつ状態になる時がある。
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28 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:22:30.58 ID:k6/y7unf0 - 中学時代。
中二病の到来。 自分は特別な人間なんだ。だから、周りの人間が近付こうとしないんだ。 という見事な勘違いっぷりを発揮。 髪を赤く染めて、制服のスカートは超ミニにして、教室の窓の外を見て「フッ…」とかやっていた。 孤高の中二を演じていたものの、やはり心の中では、友達が欲しかった。 この頃から、徐々に嘘をつき始めることが多くなった。 中学では、誰にも嫌われたくない!今度こそ、友達を作りたい!自分を認めてくれる友達を! きっかけは、そんな事だったと思う。 嘘の中身は 「犬、嫌いだから飼いたくない」(本当はアパート住まいだから飼えない) 「映画のエキストラやったことあるんだ」(もちろんやったことはない) 「うちの母さんは有名人と知り合いなんだ」(家に黒木瞳のファンミーティングの時に一緒に撮った写真があるだけ) とか。 もう完全に嘘がバレバレでも、嘘をやめることはなかった。 たとえ、その時だけでも「すごいねー!」と賞賛されるのが、認められるのが心地よかったのだと思う。 こんなつまらない嘘でも、信じてくれる子たちもいた。
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29 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:23:38.43 ID:k6/y7unf0 - 中学は上手いことやりすごすことができた。
そして高校生になった。 高校2年の時。 男子に告白された。 またこの男がロンブーの淳みたいな顔をしているんだ。 だが、当時の自分は、気孔の件以来、男性への興味はなく、部活に明け暮れていた。 淳に付き合いたくないという気持ちを伝え、その日はそれで終わった。
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30 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:24:20.53 ID:k6/y7unf0 - 翌日、登校すると、下駄箱に上履きがなかった。
仕方なく学校のスリッパを借りて教室に入り、席についた。 すると、ロンブー淳が私の耳元で囁いた。 「お前、ブスのくせに調子乗んなよ」 その日から、いじめが始まった。 しかもそいつだけでなく、その仲間達も。 昼休みになると、自分の弁当を捨てられたり、「ブス死ね」と罵られることもあった。 そのうち教室に自分の居場所がなくなり、昼休みが来るたび怖くなった。 一緒にお昼を食べていた友達には 「これから部室で弁当食べるから。昼練なんだ」 と嘘をつき、逃げるように部室に逃げた。 もちろん合唱部に昼練などない。 いじめは酷くなり、さすがに友達は「大丈夫?」と気遣ってくれた。 だが、自分は「全然平気。無視しとけばいいだけだし」と、また嘘をついた。 いじめを受けている事が、とても恥ずかしく、 自分を守るため、精一杯の強がりのつもりで嘘をつき続けた。 自分はいじめを受けるような惨めな人間じゃないんだ、負け犬なんかじゃないんだと。
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32 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:25:25.51 ID:k6/y7unf0 - だが、ここで救世主が登場する。
いじめが続いていたある日のこと。 英語の授業を受けていた。 英語の先生は40代くらいの女性で、ナイチンゲールに似ていた。 いや、まさに彼女が自分の天使になるんだけどな。 今までロンブー淳は先生の前では自分に対して何かしてくることはなかった。 だが、ちょうど私が前に出て問題を解かされていて、その解答が不正解だったのが嬉しかったのか、 淳とその連れが拍手しながら罵声を浴びせたんだ。 「テメーこんなクソみたいな問題も解けねーのかよ、ヴァカ!」みたいな感じで。 私は悔しかったが、何も言わず下を向いていた。 ここで、ナイチンゲールが状況を汲み取って、「もう一問追加です」と言ったんだ。 そして淳の仲間の内の一人を指名した。 するとナイチンゲールは、今まで見たこともない、それは高校生レベル、下手したら大学生レベル以上の問題を書き始めた。 もちろんヤツに解けるはずもなかった。
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33 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:26:58.66 ID:k6/y7unf0 - >>31
マジかよ…ワロエナイわ… ヤク中だけは避けたいわ…
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34 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:27:58.60 ID:k6/y7unf0 - 「そんな下品な事を言う暇があれば、勉強くらいしたら?」
ナイチンゲールに少し興奮した。 「そんな事言ったって、俺、英語嫌い」 「はぁ?私はアンタ嫌い」 一歩も引かない喧嘩上等、だけど少し大人気ないナイチンが、天使に見えた瞬間だった。 これ、親に通報されたら大問題だぞ、大丈夫かと、かなり心配したが、その心配は無駄に終わった。 その後、ナイチンに晒し者にされた男子生徒は喫煙が発覚し、高校を退学処分となった。 そして進級し、ロンブー淳ともクラスが別になったので、いじめはそこで終わった。
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35 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:29:01.58 ID:k6/y7unf0 - 普段は不愛想なナイチンゲールだったが、気にかけてくれた。
言葉では言わなくても、それは伝わっていた。 自分はその頃から、ナイチンの事を意識するようになった。 少しでも喜んで貰えるように、英語の勉強もめちゃくちゃ頑張った。 良い成績が取れて、他の生徒を絶対に褒めないナイチンが、自分にだけ「よく頑張りました」と褒めてくれた。 もっと彼女の笑顔が見たい、彼女ためなら何だってやれる。 思えばこれが同性愛に走るスタート地点だったかもしれない。 そして自分の妹に変化が訪れたのもこの時期だった。 ちなみに妹は小森純をまんま若くした感じ。
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36 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:29:36.36 ID:k6/y7unf0 - 大学では英文学を専攻した。もちろんナイチンゲールの影響だった。
一人前に教師を目指そう、そう思っていた矢先に母からメールが届いた。 妹が補導されたという内容だった。 すぐに自宅に戻ると、母は泣き崩れていた。 事情を尋ねると、妹は万引きゲームをしていたらしい。 万引きゲームというのは、ターゲットの店を決めて、誰が一番高価な物を万引きできるかというゲーム。 そういえば最近、やたら妹が香水をたくさん集めていたなと思っていたら、 万引きゲームの景品らしい。 しかし妹は全く反省していない様子だった。 万引きの他にも、タバコ、酒、クスリなど、まさにヤンキーの定番中の定番といったところをやっていた。 妹を説得しようとした。 「お姉も昔は茶髪にしてたクセに、偉そうに説教すんなや」 その通りで反論できなかった。
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40 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:32:08.44 ID:k6/y7unf0 - >>37
まさにそれだよな >>38 あ…そこまで考えてなかった。 でもどうしても大切な人を取り戻したいんだ
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41 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:32:24.22 ID:k6/y7unf0 - 父は妹を暴力で支配しようとした。
母は妹を庇った。 その母も巻き添えを喰らい、父に殴られていた。 自分は怖くなって、部屋のクローゼットへ逃げ込んだ。 卑怯者だと思われて当たり前だが、どうせ自分が止めた所で、どうにもならない。 力では男には敵わないのだから。 そんな事、分かりきっているのに、どうして母は妹を庇うのか、理解できなかった。 妹が他所で悪さをすればする程、父の暴力支配は酷くなり、またそのストレスで妹は悪さをする。 そこには悪循環しかなかった。
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42 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:32:54.63 ID:k6/y7unf0 - その日も大声で
「殺してやる!」 「やれるもんならやってみろよ!!」 「二人ともやめて!」 「お前は黙ってろ!!」 なんて叫んでたら通報されるのは当たり前だった。 警察の聴取にも、父は「人の家の躾に口出しするな」と一蹴した。 どうみても躾にしては限度が過ぎていた。 だが、そんな父は、普段から暴力ばかり振るうというわけではなく、 自分の機嫌が悪い時、お酒を飲んでいる時が多かった。
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44 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:33:28.84 ID:k6/y7unf0 - 一見鬼畜を極める父だが、優しかった記憶もある。
野球ファンだった父はよく私達を野球観戦に連れていってくれた。 帰りの満員電車の中で、父は文句も言わず私を抱いて立ったまま、1時間程揺られていたらしい。 しかし、この頃の父は、丁度以前勤めいた会社が倒産してしまい、職を失っていた頃だった。 年齢も年齢で、再就職先もなかなか見つからない。 父にも相当なストレスが溜まっていたと思う。
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45 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:33:56.27 ID:k6/y7unf0 - >>43
やっぱり医者じゃダメなのか?
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46 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:34:14.19 ID:k6/y7unf0 - 思えば、昔から何でも躾と称して暴力で支配されてきた。
殴る蹴るは当たり前で、 小学生の頃、ビニール袋に入れられて山に捨てられそうになったり、 真冬、下着だけで玄関の外で正座を数時間させられたり、 昔住んでいた3階のマンションのベランダから逆さ吊りにされたり。 両親はお見合い結婚だった。 母は父の暴力癖が見え始めた時、何度も祖父と祖母に「離婚したい」と申し出たそうだ。 しかし、祖母が「離婚したなんて世間体が悪い。我慢しなさい」と母を説得したらしい。 もう、どうしようもなかった。 私は何もかもが怖くなり逃げた。 逃げた先はアメリカ。 大学の留学プログラムだった。少し高くついたが、あの生活から逃げられると思えば、資金を稼ぐことも苦ではなかった。 半年後、帰国して家に戻った
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47 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:34:34.21 ID:k6/y7unf0 - 何も変わってはいなかった。
それどころか、酷くなっていた。 妹はリストカットに走り、母も精神安定剤を飲む生活をしていた。 どうにかしなきゃ… 半年間、自分がほったらかしにしたせいで、余計にめちゃくちゃになってしまった… 自分がなんとかしなきゃ… しかし、どうにもできなかった。 妹が中学を卒業するまで、父の暴力は続いた。
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48 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:34:55.33 ID:k6/y7unf0 - 妹は中学を卒業し、家を出ていった。
そのうち夜の世界で働くようになり、男と同棲するようになった。 妹がいなくなり、父も暴力をふるう対象がいなくなり、 私は内心ほっとしていた。 心に余裕ができ、徐々に周りのことも見え始めた。 そうすると他人に興味を持つことができ、段々と人間関係が楽しくなった。 父親のDV、高校時代の男子生徒からのいじめの影響で、完全に男嫌いになった自分は、 ついに大学で女性に恋をしてしまった。
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49 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:35:20.82 ID:k6/y7unf0 - 大学では英文学を専攻していたのだが、第2外国語はドイツ語を選択した。
ドイツ語の講師は女性だったが、髪は短く、細身で顔は瑛太に似ていた。 言葉遣いも丁寧で、品があって、なにより今まで殆ど聞く機会などなかったドイツ語を難なく操るすがたは、本当に神がかり的にかっこ良かった。 まぁ最初は本当にカッコいい女性だなーと思っていた程度だった。 だが、突然ちょっとしたことが気になり始めた。
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51 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:35:50.97 ID:k6/y7unf0 - 実は高校生にナイチンとの件もあって、自分もしかしてレズなんじゃ…
と思い、百合板とか興味本位でチェックしてたんだ。 そこにレズの見分け方みたいなスレがあって、 ・左手中指にリングをしている ・左耳に方耳ピアス ってのがあった。 まさにその講師は左手中指にリングをしていた。 そして彼女の左耳には片耳だけピアスがあった。 私は確信した。 彼女はレズだと。
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- 真面目に人生をやり直したい。大事な人を取り戻したい。
52 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:36:12.95 ID:k6/y7unf0 - >>50
すまんな。もう自分でもめちゃくちゃだと思う。
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53 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:36:30.79 ID:k6/y7unf0 - その日から、瑛太に似た講師が気になり始めた。
あの細い体、首筋にそっと口付けしたい。 日々、妄想は膨らみ、完全に瑛太に恋していた。 そして、また怒涛のようにドイツ語を頑張って勉強した。 振り向いて欲しい、認めて欲しい… 気がつけば、本業の英語よりドイツ語の方が成績優秀になっていた。 だが、良い成績を残してもナイチンゲールのようには、褒めてくれなかった。 どうして振り向いてくれないんだろう…。 ついに気持ちを抑えきれず、作戦に出ることにした。
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55 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:36:53.91 ID:k6/y7unf0 - 授業が終わった後、瑛太に声をかけた。
「わからない問題があるので、教えて頂けませんか?」 それがきっかけで、瑛太とは急速に仲が良くなっていった。 瑛太の授業がない日も、彼女の仕事が終わるのを待って、偶然を装って、同じ電車に乗った。 ちなみに瑛太の家とは方向が全く逆だった。 「同じ方向だから、また電車で一緒になったら…」 なんて嘘をついた。 もう少しで手が届きそうなのに、瑛太はなかなか私のものにはなってくれなかった。 ますます彼女の気を引くために、嘘に嘘を重ねた。 瑛太が映画好きだと聞けば、「うちの家にシアタールームがある」と嘘をつき、 瑛太が舞台女優に憧れると言えば「うちの母は元舞台女優です」と嘘をついた。 もう言っていることがメチャクチャだった。
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56 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:38:35.81 ID:k6/y7unf0 - >>54
興味深い意見ありがとう。やっぱりトラウマなんだよな。 精神科は母ちゃんが薬漬けにされたことがあるから、正直不安もあるんだ。 ただ、自分一人じゃどうしようもできなくて。
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57 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:39:19.86 ID:k6/y7unf0 - ただ愛されたくて、振り向いてくれることを信じ、嘘をつき続けた。
そんなある日、またもや偶然を装い、瑛太と同じ電車に乗った。 すると「家に遊びにおいでよ」と思いもしない事を言ってくれた。 「時間大丈夫?門限はある?」と尋ねてくれた。 もしかして…これは…と思った。 もう完全に自分の頭の中は、いやらしい妄想しかなかった。 彼女の家は、1LDKだがこじんまりとしていた。 そして犬を飼っていたのを覚えている。 瑛太は微笑みながら「生徒を家に入れるのは初めてだよ」と言った。 私も心の中で「私も実は…初体験です。宜しくお願いします><」と返事をした。
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58 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:39:41.92 ID:k6/y7unf0 - 飼い犬と無邪気に遊ぶ瑛太は、ものすごく可愛かった。
普段見せない表情に、ますます私は引きこまれていた。 お茶を飲みながら、瑛太が真剣な表情をして口を開いた。 「話しておきたいことがあるんだけど…」 私はキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!と内心ガッツポーズ。 「来てくれてありがとう。実は、あなたを家に呼んだのは、誰かに話を聞いてもらいたかったからなんだ。最近、彼氏とケンカしてばっかりで…」 それ以降、瑛太が何を言ったか、ほとんど覚えていない。 左から入った言葉がそのまま右に抜けるという例のアレ。 帰りの電車で人目もはばからず、泣きまくった。 勝手にビアンだと勘違いしていた瑛太は、なんと16年も付き合っている彼氏がいた。 こうして私の同性愛熱は一気に下降していった。
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59 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:40:17.93 ID:k6/y7unf0 - そんな時、また家族に問題が生じた。
妹が家を出てから、母は今まで以上に私を拘束するようになった。 自分の事はある程度自分で出来るようになっていた年齢だし、母の束縛がいい加減鬱陶しく感じるようになってきた。 きっかけは些細なことだった。私がモノ探しをしていた時の発言からだった。 「私、ここにノート置いてなかった?ずっと探してるんだけど。」 「知らないよ」 「ていうかさ、私の部屋、勝手に片付けないでくれる?勝手に片付けられると、何がどこにあるか分からなくなるからさ!」 「なによ、アンタがちゃんと部屋の掃除しないからいけないんでしょ!」 「はぁ?勝手に人の部屋片付けるのが悪いんだろ?そう言うの何か知ってる?ありがた迷惑っていうんだよ!」 「酷い…そんな言い方しなくてもいいじゃない!」 「そもそも母親の育て方が悪いから妹がグレたんだろ?」 私がそう言った時、母は平手打ちをした。 「ふざけんなよ…こんな家、出て行ってやるよ!!!」
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60 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:40:49.29 ID:k6/y7unf0 - 母は生粋のお嬢様だった。母親が子供の部屋の掃除をするのが当たり前だと思っていたらしい。
また、精神薄弱な母は、私が出ていった後、しばらく寝込んでいたそうだ。 曾祖母が死んだ時に、家族を大事にすると誓ったのに、その誓いを守れず、母を苦しめてしまった。 今になると本当に申し訳ないことをしたと思う。 家出した後は、友人の家を泊まり歩き、貯金で1Rのアパートを借りた。 ちなみに1回、2回生とかなり単位を取ったお陰で、3回になると、ほぼ学校には行かず アルバイトをかけもちしながら月収30万近く稼いでいた。 入学金以外は全部自分で学費を払っていたから別に文句はないだろう、という軽い気持ちだった。 収入はそこそこあるが、学費で一気にガッツリ持って行かれる為、生活はかなり厳しかった。 1日1食の生活、しかも100均のお菓子だけ。 部屋の電気は決してつけない。お風呂は水のシャワーで十分。 こんなドケチ生活を続けていた。 この時に培ったドケチ根性が、後に大変な事になるとは知る由もなかった。
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61 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:41:22.89 ID:k6/y7unf0 - 3回生になっても、これといった就職活動はしなかった。
中二病が再発した。 みんな同じ格好をして、いい顔して、この会社に入ったら〜みたいな夢や希望を語るのが、 とてつもなく気持ち悪く思えた。 自分は特別な人間だ。だから、そんな就活みたいなさもしい行動はしない。 それに加えて、不合格という現実をつきつけられるのが怖かったのだと思う。 勝てない戦いは挑まない。 とどのつまり、ただのヘタレだった。
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63 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:41:48.75 ID:k6/y7unf0 - そんなヘタレがどんな方法で内定を取ったかというと、至って簡単。
本屋で女性のための転職雑誌なるものを買い、そこで目をつけたスクールに通う。 就職サポートをしてもらえるスクールも多く、大学の就職課よりはよっぽど役に立つ。 目をつけたのはバリニーズマッサージのスクールだった。 学費は30万。実習期間は半年。 それで就職を斡旋してもらえるのであれば、そのくらい余裕だった。 そして半年後、あるサロンから内定をもらった。 これで全てうまくいく。 ケンカ中の母にも、とりあえず連絡を入れた。 「どうしてマッサージ屋なの?もっと良い所に就職しなさい。そんな就職先、絶対に許しません」 母は地元でも有名な企業の経理をしていた。 娘にも、同じくらい大きな会社に入って欲しかったのだと思う。 家出をして、少し罪悪感を覚えていた私は、母に強く説得され、結局内定を蹴った。
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65 :名も無き被検体774号+[sage]:2012/03/01(木) 22:42:40.33 ID:k6/y7unf0 - >>62
恐怖か…今は父に対して恐怖の気持ちは抱いていないんだけど、治せる可能性あるかな?
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