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◆Nya90YkEqE
俺の人生がこんなに厨二なはずがない

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俺の人生がこんなに厨二なはずがない
66 : ◆Nya90YkEqE []:2011/09/14(水) 00:09:27.13 ID:BCkIddv00
それからちょうど一ヶ月が経った。
俺はまだ東京にいた。
12月31日。

事実を受け止めるには不十分だった。それだけ俺にとって彼女は大きい存在だった。
初めは恋心だったのかもしれない。いつも彼女は俺の一歩前にいた。届きそうで届かなかった。
俺の憧れであり、俺の中の数少ない絶体であった。

俺は地元へ戻った。

しばらく何もやる気が起きなかった。ただただ惰性で金を稼いだ。
その頃には月収40万程度まで落ち込んでいたが、生活には困らなかった。

そんなある日友人の誘いでネットカフェにいくことになった。
友人が言うにはネットゲームというものがありそれを一緒にやろうというのだ。
俺は拒んだがわざわざ相席までして俺のアカウントを勝手に作り始める友人に、俺は半ば呆れながらも付き合うことにした。
俺の人生がこんなに厨二なはずがない
67 : ◆Nya90YkEqE []:2011/09/14(水) 00:23:04.18 ID:BCkIddv00
ネットゲームは初めてだったが、基本は普通のRPGと変わらないのですくすくとLevelが上がっていった。

俺はゲームに没頭した。Aを記憶の片隅に追いやるように。俺の分身であるキャラクターがモンスターを狩る。

そうして一ヶ月が過ぎた頃だろうか。自然といつも一緒に遊ぶ仲間ができていた。
下ネタ好きのF子、ムードメーカーのG君。そして失恋傷心中の俺のトリオだった。
G君は仕事が忙しくINがマチマチであったが、F子は大体決まった時間にいたのでよく2人で遊ぶようになった。
俺は忘れかけていた。というよりは思い出す間もないように日常をゲームで埋め尽くしていた。

だが、携帯の電話帳にはまだAの名前が残っていた。
それはまだ終わってないことを意味していたんだろう。
Aからメールが届いた。俺は恐怖した。
俺の人生がこんなに厨二なはずがない
69 : ◆Nya90YkEqE []:2011/09/14(水) 01:03:22.37 ID:BCkIddv00
A「元気かな?お願いがあってメールしたんだ。」


俺は戸惑ったが結局返信してしまった。

A「実は妊娠してしまって、彼氏には言えないんだけど、堕ろすお金貸してほしくて。」

俺の中に微かに残っていたAの面影が完全に消滅した瞬間であった。
あれだけ、借金肩代わりを拒んでいた彼女が、自分から連絡を絶とうと言ってきた彼女がだ。
これ以上は言葉も出ない。俺は静かに返信した。

俺「Aは強いコだから、もう俺がいなくても大丈夫だよ。」
A「そうだね。ゴメンね頼ってしまって。」

そのとき、Bにいった言葉を思い出した。
何度も反芻した。あのコはあの時どれだけ悔しい思いをしたのだろう。俺は少し泣いた。


それからの俺は前にも増してゲームに打ち込んだ。バーチャル世界であることが、皮肉にも俺にとっては裏切りのない数字の世界だった。


俺の人生がこんなに厨二なはずがない
70 : ◆Nya90YkEqE []:2011/09/14(水) 01:45:11.90 ID:BCkIddv00
ゲーム内では誰もがリベラルで意欲的だった。例えるなら汚れを知らない無垢な少年が適当だろうか。月並みで申し訳ない。

F子と共に過ごす時間が日に日に増えていった。彼女は年上だったが、時に幼く、時に気丈であり非常に魅力的な存在だった。
当然周囲からの支持も絶大なものであった。

いつしか彼女とはリアルでも話す仲に発展していた。だが、俺はどこか一線を引いていた。
しかし恋愛とは難しいものである。俺が引けば引くほどに彼女は情熱的になっていった。
ある時を境に彼女は俺に会ってみたいと言葉にするようになった。
俺自身正直会ってみたい気持ちもあった。
だが俺の言葉より遥かに彼女のほうが大きくなっていた。
数ヶ月の間俺はうまく羽倉化していたが、彼女はすでに限界に達していた。

F「今日ね、2人分旅館予約とったんだ。来てくれるよね?」

ここでNOと言えないのが日本男児である。数日後俺は札幌へと旅立つことになった。
俺の人生がこんなに厨二なはずがない
71 : ◆Nya90YkEqE []:2011/09/14(水) 01:51:07.33 ID:BCkIddv00
そろそろ寝るので続きは明日にします。
お付き合いくださったかた、ありがとうございます。
俺の人生がこんなに厨二なはずがない
74 : ◆Nya90YkEqE []:2011/09/14(水) 13:50:10.65 ID:BCkIddv00
続き

北海道の地は初めてではなかった。

しかし1人で札幌までいくのは初めての体験であった。
移動手段は青森駅から青函トンネルを抜ける列車によるものを選んだ。
理由は特になかったが、旅の情緒を少しでも満喫したかったのかもしれない。

列車に揺られ過去の記憶が少しずつ窓を彩った。
過去に友人三人で北海道旅行をしたことがあった。
時刻は確か午後3時頃であった。TVのCMでズワイガニの宣伝が流れる。
たわいもない日常の一コマであるはずだった。

「北海道、いかね?」

その足で旅行会社に赴き、その日の晩には函館に到着していた。
俺たち一行は当然のようにススキノに向かった。
現地では黄色いタスキをかけた客引きで溢れかえっていた。夜の世界は慣れていたが、旅先ということもあり若干の興奮もあった。
俺は慣れた口調で現地調査を初めた。
中でも一際人が良さそうな客引きに目をつけた。

俺「若い子多くて軽く呑めるとこでいいとこないですかねー?」

客引きの男は、迷わず俺たちをとある店まで連れていった。
店の前まできて漠然とした不安が過ぎった。
しかし旅先で勝手もわからず、時間も深夜を目前にしていたために一瞬の戸惑いを経て俺たちは入店するのだった。

店内には無造作にソファーが数個設置され、いくつかの席には人影も見えた。
しかし照明は一つもなく、どこからともなく照らされるロウソクの灯りのようなものが一層不気味さを演出していた。

俺たちはバラバラに席へ案内され、女の子を待つことになった。
一分も経たないうちに人影がこちらに向かってきた。
人影が私の席へ着くと、安物のソファーは悲鳴をあげるようにズシリと音を立てた。
顔はよく見えないが隣にいるのが人外の者であることははっきりと感じとれた。


俺の人生がこんなに厨二なはずがない
75 : ◆Nya90YkEqE []:2011/09/14(水) 14:16:24.64 ID:BCkIddv00
何を話したかは覚えていない。
恐怖。いや、これは客引きの男に対する憤りだと切に感じた。
数分後、俺の右半身に重みを感じる。目が慣れてきたせいかボンヤリとだが輪郭だけは把握できるまでにはなっていた。
俺の右腕が感じ取った相手の戦力はゆうに俺の二倍を超えていた。場所が場所なら確実に上手投げされているところである。

「そろそろ二階にいこっか。」

俺の返答を待つこともなくスタスタと階段へ向かっていった。俺に選択肢はなかった。
二階へつくとそこにはカーテンで仕切られたいくつかのスペースが設けられていた。
彼女。彼女?そう彼女は無言で俺の衣服を剥ぎ取り股間を露わにした。

ここまでくると暗闇にはすっかり慣れ、完全にナイトスコープモードである。
俺は眼前にいるUNKOWNに視点をロックした。

ますみ。完全に林ますみだった。それもふた周りほど成長している。
そっくりというレベルではない。百歩譲っても双生児クラスであった。

フゴッフゴゴゴッ!!

完全に豚である。そんな状態で俺の息子が勃起するはずもなく、生まれたての赤ん坊のような無防備な様式美すら感じさせていた。

ますみ「お客さん、やる気あんの?仕事ならないんだよねこれじゃ。」

怒られた。人間であるはずの俺が家畜に説教されている様は滑稽であった。

フゴゴゴッッ!



そして悪夢の時間は過ぎ去った。
店を出ると友人2人がすでに待機していた。
話を聞くと彼らは二階へいくのを拒みすぐに出てきたとのこと。
俺は生贄にされたのだ。

その晩はぐっすりと寝た。悪夢は所詮夢なのである。いつかは覚めるものだ。
しかし、俺の海馬は優秀すぎた。その時の記憶が消えることはなかった。
俺の人生がこんなに厨二なはずがない
76 : ◆Nya90YkEqE []:2011/09/14(水) 15:25:55.32 ID:BCkIddv00
次の日俺たちは札幌国際スキー場を目指した。
スノーボードは初めてだったので金を払い臨時インストラクターを雇った。

スキー場は旅行者よりもむしろ現地の子供で溢れかえっていた。
初めは転ぶ練習から、徐々に小さい丘を下る。そんな俺たちを尻目に小学生らしき集団が時速数10kmで滑り抜けていった。

スポーツには自信があった俺だった。
果敢にも中級者コースの丘にリフトで移動した。
勢いよく飛び出した俺は文字通り転げ落ちたあげくコースアウトし、全身打撲の上右足を捻挫しスキー場を後にした。
記録よりも記憶に。さすが天才の言葉である。骨身に染みた。

その後一週間遊び尽くしたのだが。なぜか記憶は断片すらもない。通帳からは130万が消えていた。


回想も程々に回を重ねた頃、列車は目的地札幌へ到着した。俺がFに連絡をすると、もう駅で待っているとのことだった。
電話の最中にこちらに向かってくる女性が視界にはいった。
間違いないFだ。

正直容姿に期待はしていなかった。
俺の前に現れたのは想像より少しぽっちゃりした平均的な女性であった。いわゆる普通な人である。
軽い会話を交わした後そのまま旅館へ向かうこととなる。
俺の人生がこんなに厨二なはずがない
77 : ◆Nya90YkEqE []:2011/09/14(水) 15:58:34.25 ID:BCkIddv00
旅館へつくとすぐに部屋に料理が用意された。
若さの割に高級なものばかり喰らってきたせいか目新しさはなかった。

旅館といえば大浴場!
思えばシャワーばかりで湯に浸かるのも久々だった。だが、悠長にしていられるのもそこまでだった。
Fは旅館をわざわざ予約までし、すでに俺たちの部屋には布団が二つ並べられていた。
Fのことは好きだった。でもそれは人としてであった。実際に会うとなおさら恋愛感情がないことを肌で感じた。

俺は重い足取りで部屋へと戻った。
しばらくしてFも部屋に戻ってきた。当然浴衣である。俺はどうしても気持ちが高ぶらなかった。

F「そろそろ寝よっか。」

俺はFの隣の布団へ横になった。旅の疲れもあったが、俺の課題はまだ残されていた。
据え膳食わぬは男の恥。羞恥心は問題ではない。
彼女をここで抱かないことは彼女を傷つけてしまうのではないだろうか。
迷いが交錯し葛藤し始めた瞬間だった。
Fはそっと俺の布団へとからだを移した。

F「ずっとこうしたかったんだ。」

そういいながら俺を抱き寄せた。俺の頭蓋骨は見事に彼女の乳房に覆われ、息苦しさすら感じた。
もはや躊躇はなかった。
この瞬間だけでも彼女が満たされるなら、俺は彼女を女として扱おう。
散々女を食い散らかし、不幸にもさせてきた俺が、初めて他人のために性交を決意した瞬間だった。
もちろんそれはただのエゴだったのかもしれない。

一心不乱だったので静止画のような記憶の欠片しかないが、彼女は満足できたようだった。俺は激しい空虚感に襲われたが、精一杯の作り笑顔でその夜を過ごした。

次の日帰りの列車まで時間があったため、時間潰しにカラオケに向かった。
俺は好きな曲を。彼女も好きな曲を。
だが一曲も彼女の歌はわからなかった。
それが俺たちの距離でもあるということ。
それは俺しかきづいていなかった。

そして別れの時。
もう数分で列車が来るという時間だった。
ホームに申し訳程度に設置された硬いベンチ。2人はそこにいた。
大した会話はなかった。
Fが今にも泣きそうな声で囁いた。

F「手ぇ・・・」

俺は無言で彼女の左手を握りしめた。
罪悪感と自己嫌悪で苦しかった。

帰りの列車は行きよりも時間が早く感じた。
俺の人生がこんなに厨二なはずがない
81 : ◆Nya90YkEqE []:2011/09/14(水) 17:23:08.61 ID:BCkIddv00
スレ主です
好き嫌いあると思うのですが表現には目を瞑ってください
スレタイの厨二の通り普段から自然とこうなんですOTL
俺の人生がこんなに厨二なはずがない
83 : ◆Nya90YkEqE []:2011/09/14(水) 17:31:47.78 ID:BCkIddv00
>>82
個人通販?法的にどうなんだろう。
ヤフオク転売とかとは違うのかな?


俺の人生がこんなに厨二なはずがない
86 : ◆Nya90YkEqE [sage]:2011/09/14(水) 17:42:30.96 ID:BCkIddv00
>>84
こんなスレにも宣伝くるんだw

>>85
勉強なりましたw
俺の人生がこんなに厨二なはずがない
91 : ◆Nya90YkEqE [sage]:2011/09/14(水) 19:50:12.16 ID:BCkIddv00
そういえば言い忘れましたが。
初めてのスレ立てで、突然の思いつきで立てたため時系列や登場人物など分かりづらいと思いますが広い心でお願いします。
では、続き書いてきます。
俺の人生がこんなに厨二なはずがない
93 : ◆Nya90YkEqE []:2011/09/14(水) 20:03:10.61 ID:BCkIddv00
地元に戻った俺は相変わらずネトゲに勤しんでいた。Fとはあれ以来恋愛関係の話はしなくなっていた。
相手も三十路手前の大人である、俺の心情を察していたんだろう。
それでも相変わらず彼女とは遊ぶ日々が続いた。
そんなある日だった。

F「付き合ってほしい。」

完全に割り切っていたはずだった。
しかし毎日俺に見せていた彼女の笑顔は、俺へ対する思いを必死で抑える仮面だった。

一日だけ考える時間をもらった。
答えはすでに出ていた。俺はまだまだ弱かった。

翌日。俺は彼女にメールを送った。
俺「Fのこと大好きだよ。でもそれは愛情なんじゃない。友情なんだ。
多分このままの関係は2人にとってよくないから、今日で最期にしよう。」

どこかで聞いたセリフだった。

F「分かってる。それでも好きなの。諦められないの。割り切ろうと思ったけどダメだったの。
明日、2人の思い出の場所で待っています。21時まで待ってるのでよかったらきてください。」
俺の人生がこんなに厨二なはずがない
95 : ◆Nya90YkEqE []:2011/09/14(水) 20:18:25.57 ID:BCkIddv00
2人の思い出の場所。
それはゲーム内のとある場所のことだった。
2人でよく座り込み、レベリングも忘れて語り合った場所だ。
いつも笑顔だった。俺も笑顔になれた。
ネトゲで相手の顔が見えるのか?そう思う人は多いだろう。
人間は誰でも二面性があり、社交辞令の繰り返しで日々を過ごす。
バーチャル世界の匿名性は、良くも悪くも人間の本質が剥き出しになる。
それはチャットという唯一の意思交換ではっきりとわかるようになっていた。

時計が21時を回った。俺はモニター前で頭を垂れていた。

21時半。彼女から一通のメールが届いた。
F「きてくれなかったねwもう少しだけ。もう少しだけ待ってみます。」

俗に言うリア充だった俺。こんなに人の気持ちが重く感じたのはこれが最初だった。
これでいいんだ!下手な優しさは相手にとって残酷でしかない。
頭では分かっていたが、俺の右手は自然と彼女にメールを打っていた。

俺「真剣に考えた。やっぱりいけない。今までありがとう。」
俺の人生がこんなに厨二なはずがない
96 : ◆Nya90YkEqE []:2011/09/14(水) 20:38:28.26 ID:BCkIddv00
Fからの最期のメール。
F「バカじゃないの?それでかっこつけてるつもりww
今までありがとうね。」

その後しばらくして俺はネトゲを辞めた。


俺は22になっていた。
周りは就活で賑わっている。
気付けば22歳高卒無職。半端な収入があだとなった。
その時点ではすでにインターネットは当たり前。2chも一般人が進出を始めていた。
俺の収入は月30を割ることもあった。
焦りは不思議となかった。なぜなら俺は世界の。。

ネトゲに没頭していたせいもあり、俺は完全にヒッキー状態になっていたため、社会復帰も兼ね仕事を探し始めた。

意外にも一社目ですんなりと内定が決まった。もちろん空白期間は改竄して免れたのは言うまでもない。

小さい運送業者だったが、残業も少なく手取りは20ほど貰えた。
何より社内雰囲気が穏やかで心地良かった。

社内には電話応対や事務担当のHさんという女性がいた。
Hさんは既婚者で、娘さんもいるという話だった。
周囲からは天然なこともありよく可愛がられていた記憶がある。
予備校時代以来の労働だったが、特に辛いこともなく平和な日々が過ぎていった。

俺の人生がこんなに厨二なはずがない
99 : ◆Nya90YkEqE []:2011/09/14(水) 22:00:57.40 ID:BCkIddv00
仕事を始めて半年ほどが経っていた。
俺はよく暇つぶしにyoutubeで洋楽漁りをしていた。
ある時ふとブラウザのお気に入り一覧に目がいった。そこにはFのBlogがまだ残っていた。
興味があったわけではなく暇つぶしの延長だったが少し覗いてみようか。そんな気になった。

無事出産しましたo(^▽^)o

最新記事のタイトルと共に産まれたての赤ん坊の写真が目に飛び込んできた。
そうか、幸せになったんだな。本心から思った。

それから数日後、俺の携帯には一件の着信がはいっていた。E子だった。
色褪せた記憶が少しだけ蘇る。俺はEに電話をかけた。

俺「よう、元気か?着信あったけどどうした?」
E「元気だよーー!私ねあれから子供出来たんだ。今お母さんなの。
それで相談があって電話したんだ。
頭よさそうなのあんたしか思いつかなくてw」
俺「まじかよ、びっくりだわ。出産おめでとう!それで相談って?」
E「実は旦那が今留置場いてね。離婚したいんだけどどうしたらいい?」

俺は呆れると同時にEを中絶させたことを思い出した。
幸せの裏には必ず不幸がある。俺にも少なからず責任はあった。

E自身に法的手続きをする能力がないのは理解っていたので、昔世話になった弁護士を紹介し彼女にいった。

俺「俺が言えたことじゃないけど、子供だけは大事にな。
きっといつかお前を支えてくれるよ。」

それ以来Eとは連絡をとっていない。
彼女は元気だろうか。子供は順調に育っているのだろうか。
その時俺は、これから悲劇が繰り返されということをまだ知らなかった。
俺の人生がこんなに厨二なはずがない
100 : ◆Nya90YkEqE []:2011/09/14(水) 22:58:09.46 ID:BCkIddv00
仕事を始めて一年が過ぎようとしていた。
変わらない毎日に正直不安を覚えた。
本当にこれでいいんだろうか。
そもそも俺は一体何に成りたかったんだろう。自問自答をすることが増えていった。

H「好きです!付き合ってください!」

突然のことに俺は呆気にとられた。
Hとは仕事上の関係しかなく。会話も数えるほどしかなかった。

俺「好きって・・あんま話したこともないよねw」

H「あなたの優しいところが好きなの。」

困ったことに全く優しくした覚えはない。
いや、考えるべきはそこではないだろう。
彼女は既婚者で子持ち。からかわれているのだろうか?

H「本気だよ!付き合ってくれないなら仕事辞めちゃう!」

Hの容姿は中の中、若干天然だが俺より5つ年上だった。
正直不倫ってのは未体験ゾーン。いやしかし。
俺はきっぱりと断った。

次々と面白いことが起こるものだ。
どうやら世界はまだ回っているようだ。
俺は苦笑した。


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