- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
223 :1[sage]:2010/12/27(月) 11:08:48.10 ID:cYpr0mpN0 - 〉〉218
何があったかはなしてごらん笑 どこで泣いたのか気になるけど。 vipでやるのも考えたけどさ、なんかあそこの独特の、なんというか、わかるかな。 文章力を競うみたいな雰囲気が苦手なんよね。「それっぽい表現をしなきゃ稚拙」みたいに言われそうだから載せるの大変でしょ? vipに限らず、良いssは出典がどこであろうと7xとかがちゃんと拾ってるくれてるし、あそこの管理人のチョイスは好きでさ。 リアルタイムで流し読みしても批判コメントがたくさんあって読む気なくすし。 結局は赤の他人が空いた時間に流し読みする程度のSSなんだから、高尚なものにはしたくないのさ。 金を取るわけでもなく、これを気に持ち上げられて作家デビューみたいな妄想をすることもなく。 最初は余りの人の少なさに椅子から転げ落ちそうになったけど、ここに建てて良かったと思ってるわ。 またコメント残しておいてくれ。な? いいじゃない、弱者で。少数派はいつの時代も弱者であることを理解しているつもりだし、だから少数派らしくコッソリやりましょ。 〉〉222 君の考えは嫌いじゃないですよ。絶対数が普段もクリスマスも変わらないってことがいいたいんだろ? どんなスレが盛り上がってたか知らないが、なかなか洞察力があると思う。 エルフさんも側近さんも、今のところ考えてないよ。でも意見くれたらやるわい。今乗せてるのが終わったらもう無いからさ。 スレも長持ちしてしまうし、安価だったり登場人物だったり、少数派の為に少数派として披露できたら最高ですわ。 ssにマイナーもメジャーもないけどね。 〉〉219、220 せんきゅ。それくらいのスタンスで見ててくれると、こっちも嬉しいな。 書き溜めとかは終わってるし、気が向いたら覗いてくださいよ。 ただ単に40秒毎にクリックしてくのが億劫でよ。 なんか読みたいのあったら意見ちょーだい。 個人的には側近ちゃんが予想以上にキャラとして確立したので、姑息な商人をしながらコソコソ生きている頃の話なんか気になる。 そんな感じなわけで、今日の夜あたりにでも乗せていきますね。 荒らされても書くのが礼儀、というか 書く→荒れる→やめる→書けよ→しょうがないなぁ みたいな流れは気持ち悪いから、必要以上に崇められたり持ち上げられたりしない分、ここの人等は優しいよな。 だからみんな、ケツをこっちに向けろ。
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225 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:15:14.56 ID:cYpr0mpN0 - 昼のうちにやるか
遊び人「でさ、そんとき村からこっそり食料を持ってきてくれたエルフが、傷の手当をしてくれたんだ」ガラガラ 女勇者「へえー。遊び人って何かと気にかけてくれる人が現れるんだね」 女戦士「しかも相手はエルフだろ?人間に対しては臆病で、滅多に姿を現さないって聞いてるよ」 賢者「へえ、遊び人さんはエルフとも交流があるのですか??」 遊び人「そうなんだよ、賢者先生。村も何故か好意的に迎え入れてくれて、そこの長老が俺のことを見初めてくれてさ。魔法を少し教わったんだ」 賢者「その長老というのはもしかして・・・」 遊び人「そう、多分賢者先生もお世話になったんじゃないか?あの毛むくじゃらの、決してエルフとは呼びがたい風貌の」 賢者「そうそう!私も少しだけ癒しの術を教わりました。火や氷を扱う呪術は教えてくれませんでしたが・・・」 遊び人「あの人らしいや。人間に本来備わっていない能力を与えてしまうとロクなことが無いって考えだからね」
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226 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:19:43.33 ID:cYpr0mpN0 - 遊び人「凄い人だったんだ」
遊び人 「不老不死の力を手にし、長老は歳を取らなくなってしまった」 「呪われた運命から逃げるように世界各地を転々とし、もちろん、仲間もいない。時には迫害を受け、何度も安息へ向かおうとしたそうなんだ・・・」 「二度と同じ街には立ち寄れない。ほとぼりが醒めた頃、20年前に寄った街へ行ったときにゴースト扱いされてからね」 「燃やしても燃やしても無くならない不死の薬を抱え、行き場をなくし、そして最後に行き着いたのがこの国だったんだ」 賢者「(不死の薬!!)」 女勇者「自業自得なんだろうけど・・・間違った行動に出なかっただけその長老は偉いよね」 女戦士「私なら超越してしまった事に味を占め、なにか良からぬ行動に出るね」 遊び人「まあね。もともとはそのつもりだったみたい」 賢者「そして不死の薬は、魔王の城に預けた・・・ですよね?」 遊び人「そうなんだ。魔族の仲間にならないかと話を持ちかけられた時も、頑なにそれを拒んだんだ。愚かな人間は相応の暮らしをしなくてはならないとかってね」 遊び人「一回行ってみる?魔王の事にも詳しいし、多分大丈夫だよ」 賢者「・・・」 女勇者「え!?行けるの??」 女戦士「行きたいなあ!」 〉〉224 まとめ?mjd? せっかくひっそりしてんだし、ここで読んでくれよ
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227 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:20:41.44 ID:cYpr0mpN0 - 遊び人「じゃあ、明日行かないか?次に寄る街の近くに森があるだろ?〉
遊び人「森からならどこからでも玄関にアクセスできるんだ。便利だろ?」 女戦士「行こう!行こう!」 遊び人「なんか有難うな、俺もそろそろ顔出したかったんだよ。長老と喧嘩別れして一年経つから、そろそろ会いたい人もいるし」 女勇者「喧嘩別れって!遊び人らしいや!!あはは!」 女戦士「エルフの娘に手を出したんだっけか?遊び人はエルフとか好きそうだもんなあ」 遊び人「そうなんだよ、最初助けてくれたエルフと抱き合ってるとこを長老に見られてさ。それが長老の娘だったんだよ・・・」 女戦士「なははは!バカだ!!だははは!!」 賢者「では、次の村で一旦休憩しましょうか。遊び人さんのお話もとてもおもしろいですね。私も若いうちに外の世界を知っておくべきでした」 遊び人「やめてくれよ。賢者先生は心から尊敬してるんだ。賢者の称号をもらえるんだから、かっこいいよな。こう、火の玉とかだしたり・・・」 賢者「あいにく、先ほどもお話したとおりで、呪術は教わっていないんですよ」 遊び人「(俺、教えてもらったぞ)」 賢者「じゃあ私は妻が待ってますので・・・」ホアン
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228 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:21:29.30 ID:cYpr0mpN0 -
ー玉座ー 賢者「陛下」 国王「おお、賢者。どのような按配じゃ」 賢者「それが、道連れの男が得体の知れない奴らしく・・・エルフとの交流もあり、明日はエルフの森へ行くと・・・」 国王「それは・・・いかんな」 賢者「どうしましょう」 国王「少し辛いかもしれんが、今すぐエルフの森へ行き・・・生き残りを抹殺してくるのじゃ」 国王「なんとも嫌な巡り合わせじゃ・・・」 賢者「はっ・・・」ホアン
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229 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:23:47.24 ID:cYpr0mpN0 - ー寄り道 宿ー
女戦士「いやあ!本当にお前が来てくれて良かったよ!一度でいいからエルフと会ってみたかったんだ!」 遊び人「だろう??」 女勇者「これでコソコソ聞き込みなんてしなくていいし、サボれるってもんよ!」 遊び人「だろう!?」 遊び人「どれ、久々だから花でも買ってってやるか。ちょっと見てくるな」 ガチャ パタン 女勇者「遊び人、活き活きしてるねえ・・・」 女戦士「な。純情なのはらしくないけど、それは案外偏見だったのかもな」 女勇者「ふふっ。楽しみだなあ・・・」 女戦士「だな!」
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230 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:26:42.27 ID:cYpr0mpN0 - チュンチュン・・・
コンコン 遊び人「おーい、起きろ!行こうぜ!」 女戦士「開けたらエルフに他の女を半日近く口説き続けたこと言うからな!」 遊び人「でへへへ・・・本当、素敵な奴なんだぜ」 女勇者「わかったから。気配がすると着替えらんないでしょ」 遊び人「はいはい、玄関で待ってるよ」 女戦士「よっしゃ、行くか!」 女戦士「勇者ちゃんよ、日記は書いたのかい?」 女勇者「」 女勇者「・・・」 女戦士「ごめん」 女勇者「もういいもん」 まとめ見たわ。 持ち上げるな、頼むから。 コメント非難の嵐だし。乗るんならもっとちゃんとしときゃ良かったな。 悲しいな。
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231 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:28:26.25 ID:cYpr0mpN0 - 女戦士「なんだよ、そのドでかい花束は」
遊び人「へへへへへへ・・・でヘヘヘヘへ・・・」 女勇者「頭の中まで花束になってる。まともじゃないね」 女戦士「だらあ!早く行くぞ!」ボカッ 遊び人「いだい!」 賢者「さあさあ、行きましょう!素敵な花束ですねえ・・・」 遊び人「ああ、賢者先生!俺も妻を迎えに行くんです!」 賢者「はっはっは!それもいいでしょう!」 ー森ー 女勇者「小さな森ね。本当にここから行けるの?」 遊び人「参ったなあ・・・」 遊び人「森にはさ、神聖な雰囲気があるだろう?それっていわゆる魔力の力が作用しているんだ」 遊び人「精霊の宿る岩や異形神を祭った得体の知れない祠なんかには間違って踏み込まないよう、次元を何重にも歪ませてるんだよ」 女戦士「どうしよう、何か手伝うことあるか?」 遊び人「いや、うろうろしないでくれ。えっとな、俺の後ろを間違えずに付いてきてな」 賢者「頼もしいですなあ」
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232 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:29:26.51 ID:cYpr0mpN0 - ー森ー
女勇者「あれえ?さっき来たよ?」 遊び人「大丈夫、これで会ってる。ちなみに今の状態だと、人間の勘ではエルフの森にも辿り着けないし、森から出ることも出来ないよ」 女戦士「げっ!まじで!」 遊び人「事実、俺は出られなくなって餓死寸前のところを助けてもらったんだ。あれは辛かったぞ・・・」 遊び人「生き物の気配もしないし、水が飲みたくても川が流れてる音も聞こえないし、雑草も無味無臭。気が狂いそうだったな」 女勇者「ゾッとするわ。頼むからちゃんと案内してね」 遊び人「大丈夫!ほら、こんな岩、来るときに見なかったろ?そんでここの岩で・・・」モアモア 女勇者「遊び人!手が!」 遊び人「これは火を指先に宿らせてるんだ。この岩に刻まれてる紋章、魔力を示してなぞらないと反応してくれないからね」
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233 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:31:01.61 ID:cYpr0mpN0 -
遊び人「お!きたきた。もう着くよ!まってろマイラバー。今晩は寝かさないぜ・・・」 女戦士「気持ち悪いこと言うなよ・・・」 カサカサ・・・カサカサ・・・ 遊び人「ほら、門が見えた!どうだい!初めて見るだろう??」 女勇者「凄い!すごい!スゴイ!」 賢者「あんまり騒いでいると勘違いされますよ・・・」
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234 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:32:46.70 ID:cYpr0mpN0 -
ーエルフの里ー 遊び人「これは・・・なんの冗談だ」 女勇者「焼き討ち・・・?なにこれ!」 賢者「これは・・・魔王の仕業でしょうか?」 女戦士「あ、あの・・・遊び人・・・」 遊び人「・・・様子を見てくるから、待っててくれないか」 カサカサカサカサ・・・ 女勇者「ちょ、ちょっと!」 女戦士「勇者、言うとおりにしておこう・・・」
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235 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:37:08.85 ID:cYpr0mpN0 - 門をくぐった遊び人の視界に広がる光景。そこにはかつての里の姿は無かった。
焼けただれた家屋、真っ赤に染まった貯水池、バケツをひっくり返した様な血の跡、飛び散る脳髄、あちこちに投げ捨てられた死体。 中には幼いエルフの死骸もあり、それは他のエルフ同様に衣服は剥ぎ取られ、肢体は人形の様にあらぬ方向へ投げ出されている。 眼光を失くした瞳は虚ろなままに不釣合いな青空を見つめ、呪われた血族の運命に救いはもたらされぬまま、絶望と恐怖が張り付いている。 遊び人「なんて・・・」 遊び人「なんてこった・・・」 花束を片手に、おぼつかない足取りで長老の家を目指す遊び人は、次に広場へ辿り着いた。 頭は鉛を植えつけられた様に重く、広場へ続く道で目にする全ての光景に視界はグニャリと歪み、何度も膝が折れそうになる。 エルフの死骸は広場に山積みにされている。 その一部始終を目撃したであろう全ての瞳は、真実を見据えたままに揺らぐことは無い。 腹を裂かれた死体、焼け焦げた死体、頭をかち割られた死体、首を貫かれた死体。 死体、死体、死体・・・ いかにも惨たらしく殺されているのは、錆び付いた短剣を持ったエルフだ。 遊び人は、その中にかつて愛を誓ったエルフを見つける。 遊び人「おい・・・おい!」 エルフ「・・・」 遊び人「今、今助けてやるから・・・」 エルフ「・・・」 死体の山から引き釣り出したエルフは、遊び人の腕の中。 力なく体を預けるエルフには、既に生命の波長が感じられない。 遊び人は地に彼女を横たえると、覚えている限りの法術を彼女に施す。 何度も何度も・・・何度も、何度も・・・ 諦めの思念が遊び人を支配した頃。 変えようの無い事実に、最も誠実であった遊び人の膝は地へ落ちる。 遊び人は力なくエルフの頬をペタペタと触り、死体の示す凄惨な仕打ちを思い浮かべる。 あちこちから香るむせ返るような精液の匂いに、胃液が今にも腹の中を突き破りそうだ。 涙にぼやける視界の向こう側で、エルフの表情が一瞬和らいだ様に見えた。
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237 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:41:36.70 ID:cYpr0mpN0 - 遊び人「エルフ?おい!エルフ!」
涙を乱暴に拭い、もう一度エルフに視線を戻す遊び人。 そこにはこの世の全てに対して希望を失くした、元のエルフの顔があった。 遊び人「あ、あああ・・・」 どれくらいの間そうしていただろう。 遊び人はそっとエルフの顔に手をやり、最後まで報われなかった悲劇の瞳をそっと閉じた。 諦めと同時に、遊び人は虚無感に苛まれる。 正常な判断が出来ない。 全身の毛穴は開き、そこから虫が這い出さんとする様なおぞましい感覚・・・ ぐるぐると頭の中を駆け巡る最愛の人。 そのどれもが遊び人に対して非難を囁いてる気がした。 長老は?そうだ、長老・・・ 墓標を目指す死者の様な足取りは不安定で、ある種夢心地。 心がちくちくする。喉はからからで今にも呼吸が止まりそうだ。 前のめりに崩れていきそうな、もつれた足取りの中。 遊び人は木陰の向こう側に人影を見つけた。 〉〉236 俺もこういうファンタジー物、好きなんよ。 リアルタイムで支援されたの二回目・・・ありがとうよ。
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238 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:45:10.32 ID:cYpr0mpN0 - 遊び人「だ、誰だ?お前なのか?」
???「・・・」 遊び人「名乗る名もないってかい・・・?」 ???「あなたは・・・?」 遊び人「誰、なんだ?」 ???「これ・・・あなたがやったの?」ポロポロ 遊び人「バカいうんじゃねえ・・・ぶち殺すぞ!」 ???「ひっ!」 ???「その・・・お願いです!ここで何があったか教えてください!」ポロポロ
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239 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:45:54.08 ID:cYpr0mpN0 - 遊び人「お前は・・・エルフの一族か?」
魔族「は・・・はい。今は魔族ですが・・・久々に門を見つけたので、立ち寄ってみたのです・・・」 魔族「私の家族も、みんな・・・」ヒンヒン 遊び人「そう・・・か・・・」 遊び人「俺の恋人も、死んでいたよ」 魔族「そんな・・・」ヒンヒン 遊び人「そうだ・・・長老に会いに行かないと・・・」 魔族「長老も・・・死んで、ました」ヒンヒン
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240 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:46:57.52 ID:cYpr0mpN0 -
遊び人「なあ・・・誰がこんなことをするんだ?何のために?」 魔族「わか・・・わかりません・・・」ヒンヒン 遊び人「・・・」 遊び人「魔王という奴か?」 魔族「いえ!それはありえません!私は魔王様の下で修行していますが、あの方はそんなことをするはずが・・・」 遊び人「この際なんでもいい。何か知っていることがあったら教えてくれ。頼む」 魔族「その・・・死者と会話をすることが出来ます・・・」 遊び人「本当か?」 魔族「一度だけ・・・私の家族以外の方であれば・・・」
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241 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:49:54.86 ID:cYpr0mpN0 -
遊び人「・・・自分の家族と話はしたくないのか?」 魔族「家族が殺される光景を・・・私が、見たいと思いますか?きっと負の想念に気が狂ってしまいます・・・」 遊び人「ごめん・・・そうだよな。なら、頼みがある」 魔族「は、はい」 遊び人「広場に、俺の恋人がいるんだ」 魔族「わ、わかりました・・・」
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242 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:51:49.04 ID:cYpr0mpN0 - ー広場ー
魔族「ひっ!」 遊び人「・・・」 魔族「こんなことって・・・酷すぎます・・・」ヒンヒン 遊び人「わざわざすまない。悲しまないでやってくれ、彼女が俺の恋人なんだ」 魔族「ごめんなさい・・・」 ブツブツブツブツ 魔族「この方陣には立ち入らないで下さい」 遊び人「・・・」 魔族「・・・あぁっ!酷い・・・こんなことって・・・」 遊び人「だ、大丈夫か!?」 魔族「だ、大丈夫です・・・さあ、どうぞ」 注:交霊術は死者と会話が出来るという、黒魔術の初歩的な技術。 インチキかどうかは知らないが、黒魔術の示す悪魔礼拝と性的乱交でのイメージをとっぱらうには持って来いの魔術で、錬金術と共に研究者を多数生み出すきっかけとなった。
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243 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:52:55.05 ID:cYpr0mpN0 - エルフ「遊び人さん・・・」
遊び人「エルフ・・・せっかく会えたってのに、なんで・・・」ポロポロ エルフ「私は、あなたを信じてます。奴らにこの場所を教えたり、そんなこと、あなたがするわけが・・・」 遊び人「奴らって、なんだ?誰なんだよ!俺が仇を取ってやるから・・・」 エルフ「知ったところで、あなたは何をしますか?」 エルフ「その力を憎しみに支配され、また悲しい一族を従えるというのですか?」 遊び人「俺は・・・それでも構わない」 エルフ「私は、あなたが後悔する姿を見たくありません」 エルフ「あの頃の私は幸せでした」
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244 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:56:16.69 ID:cYpr0mpN0 - エルフ「異種族との恋沙汰を禁じられているということを知りながら、私にいつも綺麗な花を持って来てくれましたね」
エルフ「それに外の世界を知らない私には、あなたのお話はいつも新鮮で・・・」 エルフ「優しい優しいおとぎ話を聞いている様な気分でした」 遊び人「くっ・・・」 エルフ「あなたの腕に抱かれている時、そっとあなたの心を覗いてみましたが・・・そこにはなんの偽りもありませんでした」 エルフ「いつか話してくれましたね?」 エルフ「寿命も、血族も、慣(なら)わしも・・・そんなものが生き物の行動を制限することはできないと」 遊び人「今も、そう思ってる」 エルフ「何者にも縛られないあなたが、私は大好きでした」 遊び人「・・・」 エルフ「私は、怖かったのです。いつかはあなたが先に死んでしまうことが・・・」 遊び人「別れが来るって分かっているから、限られた時間を大切にしようって・・・言ったじゃないか!」 遊び人「そんなもの!人間同士でもそうだ!」 遊び人「人間の感性を引き合いにするのはおかしいが・・・」 遊び人「そうだ!ね、猫も鳥もそうだ!死を見届けるか、別れが来るか、それは平等だ!必ず来るじゃないか!」 遊び人「いいじゃないか・・・それで・・・」 エルフ「ふふっ、そうでした。でも先に死んでしまったのが私で良かった・・・」
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245 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:57:43.76 ID:cYpr0mpN0 - エルフ「あなたを愛せたまま、此の世からいなくなれて・・・」
遊び人「バカ野郎・・・」 エルフ「ごめんなさい・・・だから、このような愛が二度と此の世に芽生えぬよう、あなただけは、誠実なままで居てください」 エルフ「憎しみに支配されては、この様なことをただ繰り返すだけです」 エルフ「あなたは、魔王様の元へ向かおうとしているのですね?」 遊び人「そう・・・みたいだな」 エルフ「きっと、真実を知ることになるでしょう。約束してください」 エルフ「あなたは、素敵な人に出会います。そして、それはまた不遇な出会いかもしれません」 エルフ「血族にも寿命にも囚われないあなたは、その者を心から愛してあげてください。その者を私だと思って、守ってあげてください」 遊び人「やめてくれ・・・」 エルフ「私を悲しませたくないのなら・・・」 遊び人「・・・」 エルフ「月並みな言い方でごめんなさい。でも、私はいつもあなたの傍にいますよ」
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246 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 14:59:44.78 ID:cYpr0mpN0 -
エルフ「最後にあなたに会えてよかった・・・信じていました」 遊び人「最後だなんて、言うんじゃない」 エルフ「いいえ、最後です」 魔族「そ・・・そろそろ・・・」 エルフ「あぁ、これは魔術だったのですね?」 エルフ「感謝いたします。私なんかの為に一生に一度のズルをしてくれたのですね」クスクス エルフ「もう疲れたでしょう?そろそろ、お行きなさい・・・」 遊び人「エルフ・・・エルフ!」 エルフ「さようなら、遊び人。あなたのいない世界で、死を知らぬまま生きていくことは私には耐えられません」 遊び人「ま・・・まて!誓いの花だ!これだけ・・・これだけ受け取ってくれ!」 エルフ「まあ、良い香り・・・」ファサッ 遊び人「また・・・会おうな。来世では、もっと・・・もっと・・・」 遊び人「待っててくれ!な!?」
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247 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:01:15.91 ID:cYpr0mpN0 -
魔族「行ってしまいました・・・」 魔族「なんて・・・非遇な・・・」ヒンヒン 遊び人「いいんだ。彼女の気持ちを考えたら、だいぶ楽になれたよ」 遊び人「確かに・・・伴侶のいない中で永久を過ごすのは、禁じられて当然だよな」 遊び人「俺は・・・最初で最後、禁じられた愛を叶えたんだ・・・胸を、は、張ってやるさ」ポロポロ エルフ「・・・」ヒンヒン 遊び人「うぅ・・・ちくしょう・・・」ポロポロ エルフ「うぁあああん!!」オヨヨヨ
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248 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:02:04.51 ID:cYpr0mpN0 -
女勇者「なんて声をかけよう・・・」 女戦士「なあ賢者、こういうとき、男はどうするんだ?」 賢者「その・・・聞いてあげるべきです。下手に触れないと、気を使われているようで余計惨めに感じてしまいますから」 女戦士「分かった。私が聞こう・・・」 ガサガサ 女勇者「」ビクゥッ! 遊び人「待たせた」 女戦士「ぶ、無事だったのか?」 遊び人「いや、聞かないでくれ。ほら、早く街へ戻って休もう」 女戦士「(・・・逆効果じゃねえか)」ギロ 賢者「・・・」ブルブル 遊び人「そう、魔王城なんだが、案内してくれる人がいる」 カサカサ 魔族「・・・」のそのそ 女戦士「?」
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249 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:03:13.06 ID:cYpr0mpN0 - ー宿ー
女戦士「で、あの里は魔王の仕業ではないんだな?」 魔族「それは・・・その・・・」 女勇者「まだ信じられない。魔王以外にあんなことをする存在なんて、ね」 賢者「・・・(まずいですね)」 魔族「私は魔王様の元にいますが、伺った話は・・・その・・・」 女戦士「その?なんだ?」 魔族「・・・///」 女戦士「・・・(要領を得んな)」 魔族「私が案内させていただきますから、直接聞いてみてください。そうすれば分かると思いますので・・・」 賢者「・・・では、大詰めということで、一旦私は帰城しますね。緊張しますが、皆さん、体を十分に休めておいて下さい」
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250 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:04:50.49 ID:cYpr0mpN0 -
ー翌朝ー 魔族「・・・」 遊び人「なんだ、ずっとここにいたのか?」 魔族「私には人間の匂いの浸み込んだ布団で寝ることはできませんから」 遊び人「その・・・悪いな。あんなことがあったってのに・・・」 魔族「いえ、あなたの方こそ・・・」ヒンヒン 女戦士「あーあっと。行こうか・・・あれ、魔族さん、なんで泣いてんだ?」 魔族「いえ!ごめんなさい!目障りですよね。。。」 女戦士「誰もそんなこと言ってないじゃないか・・・」 女勇者「なんか・・・どうなってるんだろうね。魔王があちこちを支配してるって聞いてたんだけど・・・」
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251 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:06:16.86 ID:cYpr0mpN0 - ー道中ー
魔族「この山を越えれば、すぐです」 女勇者「なんだ、案外近いのね」 魔族「誰にも知られず、こっそり暮らしていますから・・・」 女戦士「でも、友好的?っていうのかな。剣は必要ないんじゃないか?」 魔族「はい、きっと。魔王様は人間に対して被害は与えていませんから、あなた達に戦う理由はありませn・・・」 賢者「おはようございます」ホアン 遊び人「賢者先生、案外近いみたいだぜ」 賢者「そのようですね。しかし油断はなりませんよ」 女戦士「ま、そうだな。魔族さんの言うことが本当であればいいんだが、人間ってだけで敵対視されそうだしな」 魔族「そ、その・・・」 女戦士「違う違う、これは戦士に必要な感覚なんだ。油断したらおしまいだからね」 魔族「・・・///」
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252 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:07:37.46 ID:cYpr0mpN0 -
魔族「さあ、見えました」 女勇者「ああ、あれは城だね」 女戦士「確かに城だ」 遊び人「こうもりも飛んでないし、至って普通だ」 魔族「あの、私は裏口から帰りますが、失礼だけはしないで下さいね」 女戦士「大丈夫。勇気がいったろう?君の事は話したりはしないから、安心してくれ。な?」 魔族「///」タタタタタタ 女勇者「あれは・・・完璧に女戦士に惚れてたよ」 女戦士「うえ!まじかよ!」 遊び人「異常だな。百合設定は極一部には好まれるが、女ってものを美化しすぎだ」 女戦士「何を知ったようなこと言ってんだか・・・まるでネットで得た知識で達観している世間知らずのタチの悪い引き篭もりみたいだ」 遊び人「全部聞こえてるから・・・」
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253 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:09:30.37 ID:cYpr0mpN0 - ー魔王城 正門ー
女勇者「こほん。魔王さんに用があります、あけてください」ゴンゴン コンコン・・・ コンコン・・・ 女戦士「もっと豪快にいかねえとな」 ドンドンドンドンドン!!! ギギギギギギギィィ・・ 女戦士「開いたし」 遊び人「その、あくまで友好的に行こうな?なんか、危険な感じがしないんだ」 遊び人「(エルフですら止めなかったんだ)」 賢者「怪我をしたら任せてください。腕が千切れようと治して見せます」 女戦士「そこまでして戦いたくないわい!」 賢者「確かにそうですね」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
254 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:11:10.48 ID:cYpr0mpN0 - キィィィ・・・
???「誰だお前達は。ここがどういうところかわかっているのか?」 遊び人「あ!ワイバーン娘!」 ワイバーン娘(?)「お前!後を尾けてきたな!ストーカーめ!!」 遊び人「ス、ストーカーなんかじゃ・・・」 遊び人「(何か・・・この女・・・)」 ワイバーン娘「私はこれでも魔王様の側近をしている。用件によっては追い返しますよ」 女勇者「あの、魔王が人間に対して危害を加えているらしくて、それを確かめに来ただけ」 女戦士「こっちは剣を構えることなしにここにいる」 女戦士「礼節を欠く様であれば、その体を半分にしてしまうぞ」 側近「これだから人間は・・・」 側近「いいでしょう。この距離では私に勝ち目はありませんからね」 側近「案内はしますが、魔王様に対して牙を向けば痛い目にあいますよ」 女勇者「大丈夫」 側近「では、こちらの扉の向こうになります」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
255 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:12:18.22 ID:cYpr0mpN0 - ー玉座の間ー
???「きおったか、哀れな種族め。何が目的か?」 女勇者「・・・哀れな種族?こっちは友好的に話を進めようとしているのに酷い言い草ね」 ???「当然だ。ちっぽけな偽善の先に答えを見出したお主たち人類は、もはや哀れとしか言い様がない」 女戦士「やっぱりか・・・賢者さんよ、油断しなくてよかったな」 賢者「相手は魔王です、構えてください」 女勇者「私に任せて」ボソッ コツコツ ???「どうした、剣を剥くか?構わんぞ。それに見合った対応をするまでじゃ」 ???「小娘らしく、比較的楽にさせてやろう」 女勇者「(ぬぬぬ・・・腹立つ・・・)」 女勇者「残念ね、女子供に、ましてやあんたみたいな得体の知れない服装をした女なんて斬るに値しないのよ」ペラペラ ???「・・・(ぬぬ)」 女勇者「だいたい何よその格好。城の中でフードまで被っちゃって。もしかしてパジャマなの?」ペラペラ ???「・・・」 ???「見くびるでない!」
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256 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:15:42.61 ID:cYpr0mpN0 - ズズズズズズ・・・・・・・・
遊び人「バカ!逃げろ!」 ゴウンッ 女戦士「なんだありゃ!ブラックマジックか!?」 女勇者「だわわわわ!!!!!」ダダダダダダ 賢者「ひ、ひえええええ・・・」 遊び人「女勇者!逃げるぞ!ありゃ魔法なんてもんじゃない!」 女勇者「そ、そうね!」 ???「はっはっは・・・無様じゃのう。出直してこなくてよいぞ」 女勇者「(殺す気はないのね)」 女勇者「あの、舐めた口は聞きませんから、火だけはやめてね?お願い」 女戦士「(あ、あいつは勇気と無謀を間違えちゃないか?)」 ???「よかろう、それでよい。ならば、わらわもそちらへ行こう」
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257 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:16:56.29 ID:cYpr0mpN0 - ファサ
女「では、火は勘弁してやる。来るがいい、小娘」 女戦士「つ、つ、角?頭から角生やしてやがる!」 女「我は魔王、肉体は退化せぬ。貴様らのような不完全な体は犬のエサにしてその犬をライオンがムシャムシャと食べ、そしてそのライオンを今度はワイバーンがモフモフと可愛がり・・・」 女勇者「あ、あなたが魔王!?」 魔王「せっかくおもしろい話をしてやろうとしておったのに・・・」 魔王「そうじゃ。来い、小娘!」 女勇者「小娘小娘うるさい!あんたみたいなグラマー、一番むかつくのよ!」 魔王「(グラマー?)こちらから行こう!」 カンッカンッ 女勇者「あくまでも話し合いには応じないつもり?」ブンブンッ 魔王「そなたがわしのことを憎く思うのであれば、遠慮なく来るがいい!!」ヒョイヒョイ 遊び人「わ!わっ!あっちでやれ!」 女戦士「賢者、なんか蚊帳の外だぜ」 賢者「うむむ・・・売り言葉に買い言葉。今は見守りましょう」
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258 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:17:46.01 ID:cYpr0mpN0 -
女勇者「はぁ、はぁ。。。」 魔王「どうした?剣が重いか?」 女勇者「う、うるさい!ヒョイヒョイしてばかりじゃない!オヒョイめ!」 魔王「そなたには、わしを斬る理由があるまい」 魔王「話なら聞いてやろう」 女戦士「勝負あった!」 女戦士「勇者、一回冷静になろう、な?」 女勇者「フーッフーッ」 魔王「お、なかなかわかっとるようじゃな」
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259 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:19:32.98 ID:cYpr0mpN0 - 魔王「で、なにようじゃ?」
女勇者「魔王軍とやらが、人間の村を破壊したり、やりたい放題していると聞いて、真相をね」 魔王「真相を?たいした勇気じゃな」 女戦士「旅の途中で魔族にあった。魔王のことを尋ねると、そんなことはないと言っていたから・・・まあ殺されはしないだろうと」 魔王「ふむ・・・」 魔王「言っておくが、人間がこの城を荒らしに来ておるぞ」 魔王「それに、わしは軍など持たん。ここに従えておる魔族の力だけで十分じゃからな」 女勇者「人間がここに来ている?」 賢者「そんなはずは・・・」 魔王「どうやら宝目当てのようじゃな。不老不死を叶える薬もあるからの」 遊び人「それは長老から預かった薬だな?」 魔王「長老・・・知っておるのか?」 魔王「しかしそれがどうした?まさか本来自分たちの物じゃから返せなどという、かの国の様な戯言を吐きに来たのか?」 遊び人「いや、そんなつもりはない。その長老のいるエルフの里が、滅んでいた。心当たりはないか?」 魔王「」
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260 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:22:00.94 ID:cYpr0mpN0 - 魔王「帰るが良い」
女勇者「なんだって?」 魔王「最後じゃ」 女戦士「わかった、魔王さんがやったわけじゃないんだな」 魔王「人間共に決まっておろう。しかし、それは事実か?」 遊び人「事実だ。俺の恋人もエルフでな。みんな好き放題犯されて、絶命していたよ」 魔王「」 魔王「もうよい、わしは疲れた。今日は泊まって行くと良い」フラフラ 魔王「お主等の国が蛮人を送っていないのであれば、むしろ喜んで協力すると伝えろ」 女勇者「あれ、これって手柄じゃない?」 魔王「ばかもん!検討違いも甚だしい!」 魔王「共存せねばどうする?わしらがこっそり監視しているのも、均衡を保てんからじゃろうが!」 側近「人間ねえ・・・」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
261 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:22:49.38 ID:cYpr0mpN0 - ー客間ー
賢者「変ですね・・・国王はどこからの情報で魔王を標的にされたのでしょうか・・・」 女勇者「だよね。まあ、とりあえず魔王がこういってるんだし、そのことを伝えに行こうか」 賢者「そうですね。私は先に帰ってこのことを伝えてまいります。魔王でなければ、他に軍力を従えた脅威が存在するということですから・・・」 女戦士「そうだな。まあよかったんでねえの」 女勇者「あ!そうだ賢者、私の両親にもうすぐ帰るってこと伝えといてもらってもいい?」 賢者「そうですね、責任持って伝えておきますよ」ホアン コンコン 側近「食事の準備ができましたよ」 遊び人「行こうぜ!何を食ったらあんな肌になるのか知りたいしな!」 側近「あんたは本当にうざいですねえ」 遊び人「」 女戦士「さ、いこいこ」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
262 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:24:05.36 ID:cYpr0mpN0 - ーお食事の間ー
魔王「さ、揃ったようじゃな」 ザワザワ 「・・・人間か?」 「よくも・・・を・・・」 女勇者「・・・あまり歓迎されてないね」シュン 魔王「まあ、中にはお主等人間共に滅ぼされた村もあるからの」 魔族「あれが女戦士様?」ヒソヒソ 魔族「ね?素敵でしょう?」ヒソヒソ 魔王「さて諸君!この国の王と話をつけることが出来そうじゃ」 魔族「???」 魔族「本当かしら?」 魔族「女戦士様・・・」 魔王「気休めにしかならんが、時には協力して蛮族を叩きに行くことも可能になるであろう」 女勇者「なるほど・・・人間が危害を加えてたんだ」 魔王「さよう。どうしてもこの薬を欲しがる集団がいるようじゃ。次々と来る」 魔王「記憶を消しても、また別の奴等が城を探し当てる。これではトムとジェリーじゃ」 女戦士「どこの国だろう?」 遊び人「だよな。まあ関係ないけど、そいつらのせいで変な目で見られるのも癪だよな」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
263 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:24:59.58 ID:cYpr0mpN0 - ー玉座ー
国王「見事に失敗に終わったな」 賢者「は。全く使えない奴らでして・・・」 国王「しょうがない、また選りすぐりを集めて、向かわせよう。今度は非情な連中で向かわせる」 賢者「そうですね。魔王城は歩いて一日もあれば着く場所にある、それだけ分かっただけでも成功かもしれませんね」 国王「そうじゃな。さて、後始末じゃ。今回も賢者、よろしく頼むぞ」 賢者「ははっ。まずは女勇者が消えたら気づく連中がいますので、始末してきます」 国王「キタナイ役ばかり押し付けてすまんな。あの魔法は褒美じゃ。とっておけ」 賢者「あ、あれをですか!?」 国王「そうじゃ。労働対価として、当然の様に受け取れ」 国王「しかし、奴らには帰ってきてもらっては困る」 国王「プロトコルに従い、徹底的に、首尾よくな」 賢者「では、謀反者、ということであちこちにお触れをだしておきましょう」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
264 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:26:48.74 ID:cYpr0mpN0 - ー魔王城ー
モソモソ 女勇者「う〜、良く寝た」 女戦士「なーんか、すっきりしない終わり方だよな」 賢者「ただいま戻りました」ホアン 女勇者「ああ、賢者。これから出るところだったんだ。ワイバーンで送ってくれるって」 賢者「おお、憧れでした!私は鏡がありますが、ご一緒しましょう!」 賢者「そうそう、女勇者様。ご両親はとても喜んでおられました。それそそれは、燃え上がる親の愛情に私も涙するところでした」 女勇者「心配ばかりで何もしてこなかったから、大事にしてあげなきゃ。賢者も、息子さんにはこんな人生歩ませちゃだめよ?」 賢者「ははは・・・そうですな!」 コンコン 側近「準備ができましたよ。はい、おみやげ」 女戦士「おう、有難う・・・これは?」 側近「なにやらプレゼントらしく・・・」 女戦士「なんだあ?詩集に、マフラーに、絵画に・・・私の顔か?これ」 遊び人「すげえな。俺なんて誰も見向きしてくれない」 遊び人「側近さんよ、なんかくれよ」 側近「だから、チャラチャラしたのは苦手って言ったでしょ、このストーカー」 女戦士「だははっ!!」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
265 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:27:47.52 ID:cYpr0mpN0 - ー魔王城正門ー
魔王「ここまでしか見送りにこれんが、また遊びにくるんじゃぞ。皆、そなた達を気に入っておった」 女戦士「う〜ん・・・なんか、アンニュイなやつが多いよな、魔族って」 魔王「誇り高き存在じゃからな。そもそも人間とは違うんじゃ。しょうがない」 遊び人「側近さんよ、俺、分かったよ」 側近「はあ?」 女勇者「私は遊びに来るよ!」 賢者「私も機会があれば図書なんかを拝見させてもらいたいものですな」 側近「さ、別れるタイミングを逃しそうですね。ワイバーンに乗ってください」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
266 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:29:12.63 ID:cYpr0mpN0 - 魔王「行ってしまったな」
側近「さようでございますね」 魔王「下品な人間共は気に入らんが、奴らは良い。なかなか気持ちの良い奴らじゃった」 側近「邪な考えがないですからね」 魔王「邪か・・・ああいった者が一番扇動されやすいからの・・・そうじゃな・・・」 魔王「どれ、明日あたりにでも、正式にお祝いするか?」 側近「そうですね!」 側近「楽しみです!」 〜FIN・前編へ〜
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267 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 15:33:53.48 ID:cYpr0mpN0 - おしまい。
さっき覗いたまとめサイトのコメントに、「エルフのヤンデレ化」についての感想があった。 ヤンデレ・・・確かにヤンデレかもしれんわ。 今日はこれからまた載せるから、良い設定があったらリクエストしとくれ。 とか作家気取りしてもしょうがないしな。年末だし、遣り残しなしで行きましょう。
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
268 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 16:39:03.70 ID:cYpr0mpN0 - 用事、また夜来ます。
ヤンデレ、ヤンデレ。
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- 俺の小学生から中学卒業までにかけての最悪な出来事を聞いてくれ
118 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 19:51:58.08 ID:cYpr0mpN0 - 気休めにもならんかもしれんが、勝手に生きれば良いんだよ。
他の人も言ってるけど、バイトして北海道に行って広大な大地を見てもいいし アウトローになってもいい。今君がやらなければならないのは、疎外感を排他主義に変えることだ。 君がおかしいんじゃない、周りがおかしい。 例え自分が本当に一人ぼっちになったとしても、1対99で負けてても、お前は間違っちゃいない。 お前は被害者でも加害者でもない。 学生生活の何分の一かが不遇の何年間だった、それだけじゃん。 その何年間を送るって星の元に産まれたんだ。黙って犠牲者を演じてやれ。 誰にも頼らず、一人で生きるんだ。 今の世の中がおかしいと思えるくらいまで。 そして思想を持て。 疎外感を感じなくなった頃には、お前は相当強い奴になってる。 ツイッターやらミクシやらでもつるんでるような寂しくて寂しくてしかたない年頃のゆとり共と同じ時間を過ごしても共感なんかできんだろ? 通信制はお奨めできんが、わざと中田達の通うような高校に行って、とことんウザい奴を演じるってのもいいぞ。 学校教育ってのはやられてはやりかえしの繰り返し。 それが直接的であろうと間接的であろうと、ある意味生き残りをかけた時代でもある。 いじめる奴はいじめられたくないからそうするんだよ。 集団で一人をいじってりゃ、歪んだ連帯感から安心できるからな。 ピンチをチャンスに変えろ。ピンチのときは良くも悪くも一番注目を浴びる。 「そんなに俺は強くない」 なんて言うようなら、一生無理だ。アニメの世界のような救世主がやってくるなんてことはないからな。 今からでも良い、試しに、夜中にそいつの中の誰かの家に行って窓ガラス割って来たら? 絶対ばれるなよ? まずそいつは萎縮するか、さらの暴走するかだ。 ま、勝手に生きろ。気付かなかったことに気付けるようになるし、何より強くなれる。 一生分の不幸を使い切れ。
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271 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/27(月) 20:07:25.60 ID:cYpr0mpN0 - 〉〉270
いいよ来なくて。 そこまでして寝取るだのエルフだの魔王だの言われると、本気で気持ち悪いわ。 こちとらそこまでドップリ浸かってる訳ではないのでな。 そうだ、自分で読みたいようなものを書いてここ使いなよ。たいてい書いてる人はそんなのが多いんじゃない? 俺もそうだしね。他の設定でもいいから、試しにどう?支援しにくるからさ。 おやすみ
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