- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
99 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:23:27.60 ID:lkJ2tnB00 - 女戦士「マスター、ビールちょーだい」
マスター「ふーい」 エルフ「女戦士様、こんな明るい内から飲んでいては体を壊しますよ?」 女戦士「(・・・いっぺん言ってやるか)」 女戦士「あのな、勘違いするなよ?私はお前の為に生きてる訳ではないし、この体もお前の為にあるわけじゃない」 女戦士「もしこの体にガタが来ても、後悔するのは自分だけ。よって、ケチをつけられる筋合いがない。わかるか?」 エルフ「ごめんなさい・・・でも人間の女戦士様が、無理をなさってるのではないかと心配で・・・」ポロポロ 女戦士「ごめん、言い過ぎた。じゃあ体を壊したら、また君に頼らせてくれ。だからさ」 マスター「女戦士・・・だめじゃんか。上級魔族様、女戦士様を心配して頂いてありがとうございます」 マスター「彼女は体も丈夫ですし、ちゃんと栄養も取ってますから」 女戦士「ごめんよ。うーん・・・そうだ、うちにおいで。薬草が腐ってないか見て欲しいんだ」 エルフ「!?行きますとも!ええ、行きますとも!」 マスター「女戦士はなんかしら人気だよなー」
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100 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:28:28.75 ID:lkJ2tnB00 - ー女戦士の掘っ立て小屋ー
女戦士「適当に座ってくれ。椅子が欲しかったら酒場から借りてくるといいよ」 エルフ「いえ、平気です・・・しかし、このような生活をされているのですね・・・物が無さ過ぎて声が反響しています」キョロキョロ 女戦士「確か看病してもらってるときも聞いたけど、エルフはこういう原始的な生活は苦手だろう?」 エルフ「こんな生活をしているのは女戦士様ぐらいです」 エルフ「他の下級魔族達の家にはテーブルもベッドもあって、暖炉だって流しだって、それにえんとt・・・」 女戦士「だーっわかったよ。それでこの薬草セットなんだけどさ・・・」ゴトン エルフ「はい。えーっと、これはこっちで、これはこっち。そしてこれは・・・」テキパキ
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101 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:30:13.13 ID:lkJ2tnB00 - ー夕方 酒場ー
ワイワイ ガヤガヤ 女戦士「それでな、初めて魔王と会ったのはその時だったんだ」グビッ 下級魔族「へー」ゴッキュゴッキュ 女戦士「魔物チックな風貌してるのかと思ったら、角はあれど人型だし、女だろう?しかも私達からいったら三十代前後のさ」 女戦士「知らずに女勇者が『女子供に向ける刃は持ち合わせてはいない!どきなさい!』って言ったら、魔王の目が光ってな」 女戦士「私達の周りは一瞬にして火の海さ。遊び人は逃げ回るわ、女勇者は謝り倒すわで、もうてんやわんや」 「わっはっはっは!!」 「なんてこった!!」 「魔王様にそれはないわね!!」 女戦士「だろう?そんで、帰るが良い!なんて言われたんだけれども」 女戦士「女勇者が『謝るから火は勘弁して下さい!あなたは魔王より非人道的な方です!火はダメです、火は』なんて言うもんだからまた怒ってな・・・」 「だーっははははは!」 エルフ「クスッ」 女戦士「そっからは、魔王は魔法を使わずに杖だけで私達の相手をしだして」 女戦士「女勇者と一騎打ちに入ったころさ」 女戦士「もちろん、女勇者が優勢。でも魔王は術を唱えようともせず、ただ太刀を流そうとするばかり」 女戦士「女勇者も異変に気づいた頃、魔王が『そろそろ疲れたのではないか?もうよいであろう。この戦いに意味はないぞ?』って言ったんだ」
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102 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:31:48.13 ID:lkJ2tnB00 - 女戦士「なんだろうな。こいつは大丈夫って、心底安心できる声だったんだよな」グビッ
下級魔族「・・・」 シーン 女戦士「実際、私達は魔物はなぎ払って来たし、私に至っては空腹からそれを焼いて食ったこともあった」 女戦士「しかし魔族を殺める様な真似はしてこなかったし、魔族から譲ってもらった薬草で生き延びたこともあった」 女戦士「魔王もそのことを知ってたんだろうな」 女戦士「で、魔王からその言葉を聞いた女勇者が、『魔王ちゃんと呼んで良い?』なんて馴れ馴れしく言うもんだから・・・」グビッ 下級魔族「・・・」ソワソワ エルフ「・・・」ワクワクワク 女戦士「『わしを見くびるでない!』なんて始まっちまってさー」 下級魔族「あーっはっはっはっは!」ゲラゲラ エルフ「うふふっ」 女戦士「まあなんとも、女勇者と魔王は最初から息ピッタシだったってわけでさ」グビグビ
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103 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:33:12.51 ID:lkJ2tnB00 - 女戦士「こんなところだ」
下級魔族「いつ聞いても新鮮だねえ、あんたの話は。戦争は続いていたものの、私たちには関係なかったものね」クプピクピ 女戦士「そうだな。でも人間の仕打ちにあった村もあったんだろう?」 女戦士「こうして無事終わって良かったよ」グビグビ エルフ「(女戦士様はすっかり溶け込んでますわ。良かったです)」 下級魔族「上級魔族様、今晩は泊まって行かれては如何ですか?宿を用意致します」 女戦士「あぁ、エルフは私の部屋でやることが残ってるんだ。そのまま寝ていってもらうよ」 エルフ「!」 マスター「おうい、そろそろ店じまいだ。眠たいから帰ってくれ」 下級魔族「へいへい。じゃあエルフ様、女戦士様。おやすみなさいませ」 女戦士「おやすみ。じゃあ行こう。マスター、おやすみ」スタスタ エルフ「///」ワクワク マスター「おう、おやすみ。上級魔族様、良い夢を」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
104 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:38:00.88 ID:lkJ2tnB00 -
ー女戦士の掘っ立て小屋ー 女戦士「よっと。寝巻きはこれでいいか?」 エルフ「構いません。あれ?でも女戦士様は・・・」 女戦士「私は寝巻きを着ると苦しくてな。だからいつも下着で寝るんだ。女同士なんだからいいじゃないか」 エルフ「!!!」キョーン 女戦士「さて・・・寝る前に私は煙をふかして来る。布団はそれだから、適当に寝ててくれ」 エrフ「お、お、女戦士様!せめて何か羽織らないと風邪を・・・」 女戦士「あーもう。そんなに寒くないじゃないか」 エルフ「でもダメなんです!」 エルフ「(女性として下着姿で外にタバコを吸いに行くって・・・)」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
105 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:39:14.31 ID:lkJ2tnB00 - ー女戦士の掘っ立て小屋 裏ー
リーンリーン・・・チチチ・・・リーンリーン・・・ 女戦士「よっと。今日も無事終わったなー」モクモク エルフ「楽しそうに生活されていて、羨ましいです」 女戦士「先に寝てればいいのに。でもあれだな、エルフの寝巻き姿も新鮮だな」 エルフ「私も下着姿の女戦士様を見るのは初めてですよ?」 女戦士「はははっ!まあ、そりゃそうだな」 女戦士「今日は城で遊び人がダンス教室を開いたそうだけど、行かなかったのか?」プカプカ エルフ「踊る相手がいませんもの・・・私はダンスを眺めている方が好きです」 女戦士「ふーん」モクモク 女戦士「さて、お待たせ!寝よう寝よう」ケシケシ エルフ「はいっ」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
106 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:41:05.04 ID:lkJ2tnB00 - ー女戦士の掘っ立て小屋ー
女戦士「ほら、そんな壁にくっついてないでこっちに寄りなよ」 エルフ「ええっ!?」 女戦士「私のこと、嫌いじゃないんだろ?いいじゃないか」 ゴソゴソモゾモゾ・・・ エルフ「(うぅ・・・緊張する・・・)」 女戦士「」ギュッ エルフ「お、女戦士様・・・?」 女戦士「まぁまぁ。こうして誰かと一緒に寝るなんて滅多に無いからさ」 女戦士「肌の温もりっていいよな」 エルフ「はい・・・」 女戦士「じゃ、おやすみな」zzZ エルフ「はい、おやすみなさい」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
107 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:42:03.54 ID:lkJ2tnB00 - ー女戦士の掘っ立て小屋 夜ー
女戦士「ぐぅ」zzZ エルフ「(緊張して眠れませんわ)」 ゴソゴソ エルフ「こんな近くに女戦士様の顔があるなんて、夢みたい」 エルフ「・・・」ギュッ エルフ「・・・」 女戦士「ぐぅ」 エルフ「・・・」ギュゥ 女戦士「んがっ」 エルフ「うふふっ」 エルフ「(・・・しかし女戦士様はこんなところで寝泊りを)」キョロキョロ エルフ「・・・よしっ!」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
108 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:42:55.33 ID:lkJ2tnB00 - ー女戦士の掘っ立て小屋 早朝ー
チュンチュンッ・・・チュンチュンッ ガタンッガタン ガサガサガサ・・・ドタンバタンッ・・・シャッシャッシャッ 女戦士「zz・・・!?な、なん!?」がばっ エルフ「おはよう御座います、女戦士様!」シャッシャッシャ 女戦士「うん・・・おはよ。なにしてるんだ?」 エルフ「見ての通り、お部屋の掃除です!」ヨイショッヨイショ 女戦士「・・・してくれるのは嬉しいけど、なんでこんな朝早くからなんだ・・・ほわぁぁあ」ノビーッ エルフ「朝の空気が一番新鮮でしょう?だから朝のうちにやってしまうのが良いんです。それいけ!」ヨイショッ 女戦士「・・・」ボリボリ エルフ「食事に行ってきてはいかがですか?まだ終わりそうにありませんので・・・」 女戦士「あぁ、そうだな。ちょっと行ってくる」 エルフ「はい」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
109 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:45:03.98 ID:lkJ2tnB00 - ー酒場ー
女戦士「むぅ〜」ノソノソ マスター「あら?やけに早いじゃないの、女戦士」 女戦士「あぁ・・・ちょっとな・・・」 マスター「上級魔族様はもう帰られたのか?」 女戦士「ん?あぁ・・・まあ・・・」 コトコト コトンッ 女戦士「(釜焼きとゆで卵、空豆のトマトスープか・・・)いただきます」ズズッモグモグ 「えぇ、ありがとう。そちらに置いてくださる?」 「あぁ、ちょっと。崩れるわよ、丁寧に扱ってちょうだい」 「そう・・・ならそこの壁に穴を開けてくださるかしら?いいのかって?いいわよ少しくらい」 ガガガガガガガ・・・ガコンガコン・・・ 女戦士「(検討はつくが、想像したくない・・・)」モグモグ マスター「女戦士・・・増築でもするのか?」 女戦士「ん?私には何も聞こえない。マスター、お願いだから少しだけビールをくれ」 マスター「あ、ああ・・・」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
110 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:45:44.51 ID:lkJ2tnB00 - カランコロン
エルフ「ふぅ、ひと段落です。マスター、私にも何か食べ物を」ノソノソ マスター「かしこまりました。釜焼きとトマトスープですが構いませんか?」 エルフ「トーストが食べたいわ」 女戦士「ここは城じゃないんだからわがまま言っちゃだめじゃないか」 マスター「いえ、ちょうど昼食に使おうとしていたパンがありますので、それを焼きましょう」 エルフ「ありがとう」 女戦士「(全く・・・小間使いじゃないんだから」 ガガガガガガガガガガガガ・・・ソッチダ コレハコッチダ バサッバサッ ギャオー!オーキタキタ ヨシ コレヲ マドギワニ エルフ「この村の牛乳は素敵ですね」ゴクゴク 女戦士「なぁ、エルフ」 エルフ「はい、なんでしょう?あっ!こんな朝からビールですか・・・」 女戦士「ビールはの話はあとだ。さっきから私の小屋から凄い物音がするんだ。心当たりはないか?」 マスター「どうぞ、トーストです」コトン エルフ「ありがとう。え?ふふっ・・・帰ってからのお楽しみです」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
111 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:46:43.76 ID:lkJ2tnB00 - ー女戦士の掘っ立て小屋ー
女戦士「な・・・なんだこれは・・・」 エルフ「ベッドに流しに釜、それに暖炉と、テーブルと椅子、それに・・・」 女戦士「それはわかってるよ・・・」 女戦士「誰の差し金なんだこれは・・・」 エルフ「女戦士様に喜んでもらおうと・・・お気に召しませんでしたか?」ウルウル 女戦士「(うっ・・・)」 女戦士「あ、ありがとう」 エルフ「まぁっ!嬉しいです!それに今時あんな生活していたら、今に体を壊します」 女戦士「そ、そうか?ところでもう少し寝たいんだが、布団は・・・」 エルフ「布団ですか?カビが生えてましたので捨てちゃいました」 女戦士「な・・・」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
112 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:48:04.21 ID:lkJ2tnB00 - ー女戦士の掘っ立て小屋 改造後ー
エルフ「それでは女戦士様、お体には気を使ってくださいね!」 女戦士「あぁ・・・気をつけてな」バイバイ エルフ「はい!また遊びに来ます!さあ、魔王城まで!」 バサッバサッ 女戦士「(それは構わないけど・・・)」キョロキョロ 女戦士「(ベッドはあるのに布団はない・・・)」 女戦士「よっこらせ」 ギシッ 女戦士「別にベッドも嫌いじゃないから良いけどさ・・・」 女戦士「ふわぁぁぁあああ・・・あぅ」ノビノビ 女戦士「日差しが気持ち良いな・・・」 女戦士「zzZ」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
113 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:48:59.76 ID:lkJ2tnB00 - ー女戦士の掘っ立て小屋 改造後 夕方ー
女戦士「ぐぅ・・・」 バサッバサッ キヲツケテカエルノヨ エエ、チャントオシロノホウニモ カオヲダシマスカラ ゴシンパイナク 女戦士「(夢か?今エルフの声が・・・)」 エルフ「ボソッ(女戦士様ー?お出かけ中ですかー?)」ソロソロ 女戦士「(でたよ)」 エルフ「あ、女戦士様!」ワキャワキャ 女戦士「・・・次はなんだ?」 エルフ「えっと、お布団と服と、化粧台と・・・」ガタガタ モソモソ 女戦士「・・・」 エルフ「私の生活道具を少し」ドサッ 女戦士「な・・・な・・・」ワナワナ
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
114 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:50:39.88 ID:lkJ2tnB00 - ー女戦士の掘っ立て小屋 改造後ー
女戦士「まったく!」 エルフ「うぅ・・・」グスグス 女戦士「私は今ある物で十分なんだ!それなのにこんな家具ばかり城から持ってきて!」 エルフ「うぅ・・・」 女戦士「今朝帰ったかと思ったら、またなんかしら運んでやってくる!おまえは通い妻か!」 エルフ「ごめんなさい」グシグシ エルフ「もうこれ以上運んできませんから・・・」 女戦士「(ほっ・・・)」 女戦士「あーもう。それよりここで生活するって、城の方はいいのか?」 エルフ「いいんです、ちゃんと医務室には後任もいますし、魔王様から許可も取りました」 女戦士「その許可はどうせ取り消したりできないんだろ」 エルフ「わ、わかりません・・・」 ちょっとだらだらした話が続くけど、途中から香ばしくなりますからね
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115 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:51:29.06 ID:lkJ2tnB00 - ー魔王城ー
女勇者「あれ、女戦士だ。元気ー?」 女戦士「よう。ところで魔王はいるか?村のことで少しな」 女勇者「魔王ちゃんならまだ寝室じゃないかな。どうかしたの?」 女戦士「いや・・・エルフがな・・・」カクカクシカジカ 女勇者「わおっ。上級魔族が下級魔族の村で生活するなんて、大丈夫かな?」 女戦士「だろ?パーティーもないし、城に比べたら騒がしいし身の回りの世話をするものもいない」 女勇者「でも、いいじゃない」 女戦士「なんで?」 女勇者「だって、女戦士の為にやってきたんでしょ?」 女戦士「まあ、きっとそうなんだろうけど・・・とりあえず魔王に直談判する」 女勇者「そうだね。こっちこっち」
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116 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:53:05.88 ID:lkJ2tnB00 -
ー魔王の寝室ー 魔王「ぐがーすぴょー」 〜〜本舗初公開!魔王の夢の中〜〜 アハハハ ウフフフ キラキラキラキラ 魔王「これー、女勇者ぁーー!!」タッタッタッタ 女勇者「アハハッさあっ、捕まえて御覧なさい!」タッタッタッタ 魔王「これ、待つのじゃ!まったく、ふふふ」ヴンッ 女勇者「キャアッ!びっくりした!ワープするなんて酷いわ!ギューッてしちゃうから!」ギュウッ 魔王「これっ!ワハハっ!」ジタバタ 女勇者「ふふっ魔王ちゃん、目をつぶってこっち向いて??」 魔王「今度はなんじゃ?」ワクワク 女勇者「///」ムチュッ 魔王「///」ギュッ 〜〜本舗初公開!魔王の夢の中 完〜〜
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117 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:54:23.07 ID:lkJ2tnB00 - 魔王「うぅん、ゆーしゃあ・・・大好きじゃあ・・・」ウグウグ
魔王「zzZ」 女戦士「すごいな。あの魔王がパジャマを着て大口あけて寝ている上に、寝言まで」 女勇者「でしょ?二人っきりになった途端、ずっと私にベッタリなんだから・・・ちょっと起こすね」 女勇者「魔王ちゃん?起きてよ、女戦士がきてるよ?」ユサユサ 魔王「おはようのちゅう・・・」モゾモゾ 女勇者「ちょっと魔王ちゃん!寝言言ってないでほらっ///」 女戦士「(ほぉ〜ん・・・そういう関係なのね)」 魔王「ふがっ?」
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118 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:55:54.82 ID:lkJ2tnB00 - 魔王「おう、女戦士じゃな。村での生活はどうじゃ?」グシグシ
魔王「ほぁぁあ・・・うむっ」ノビノビ 女勇者「(かわいっ///)」ウズウズ 女戦士「(見た目によらず子供っぽいとこあるよな)」 魔王「うむっもう大丈夫じゃ。さあ、飯にしよう。せっかくじゃから女戦士も食べてくと良い」 女戦士「あ、ありがとう」 女戦士「(戦争が終わると魔王も人が変わったようだよ・・・)」 魔王「普段は健全に食っちゃ寝しておるからな」 女戦士「心を読むな」 魔王「そんな器用なことしたら精神がもたんわい。顔に書いてある」
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119 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:57:16.25 ID:lkJ2tnB00 - ー魔王城 食の間ー
魔王「確かに、あのエルフに許可を出したのはわしじゃが・・・」ゴクゴク 魔王「うまいっ!ちょいと、ミルク割りをもっとくれるかの」 小間使い「かしこまりました」イソイソ 女戦士「あれ?そういえば側近は?」モグモグ 女勇者「ほら遊び人とできちゃったから、城の一室で娯楽施設を開いて生活してるよ」キコキコ 女戦士「(そうなんだ)幸せそうでなによりだな」 魔王「ふうっ。あの自己主張をしないエルフがあんまりニコニコして許可を求めるものだから、ついな」 女戦士「ついって・・・お陰で私のプライバシーが・・・」 魔王「女戦士は隣にドラゴンがいても平気で眠れると聞いておったのに、以外じゃのう」 女勇者「ねっ。以外以外」 女戦士「んぅ〜・・・」ゴキュゴキュ 魔王「あれは女戦士のことを崇拝しておるからの」 魔王「よいではないか、身の回りの世話を甲斐甲斐しくこなしてくれるのじゃ。そういうものがおらんと、仕事にも精がでんぞ?」 女勇者「ねー。美人で肌も白いし、健気でいいじゃん。独り身じゃなくなったね!」 女戦士「(確かに女勇者も遊び人も伴侶ができたようだし、私だけだな・・・)」 女戦士「・・・私は自分のことは自分でしたいんだ」
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120 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:58:15.80 ID:lkJ2tnB00 - ー魔王城からの帰り道ー
テクテク 女戦士「(結局何をしに魔王城に行ったのかわからなくなってしまった)」 女戦士「(確かにエルフは世話焼きだけど、美形で可愛い。肌も褐色じゃないしな)」 女戦士「はっ!?」 女戦士「(だめだだめだ!女勇者があんなことを言うもんだから!)」 女戦士「(それに自己主張をしないエルフだって?自己主張が激しすぎるじゃないか・・・)」 オンナセンシサマー?ドコデスカー? 女戦士「?」 女戦士「おーい!」 オンナセンシサマ!?チョットマッテクダサイ イマイキマスカラ ストン エルフ「心配しました、夜になっても帰ってこないんですもの・・・」 女戦士「ん〜・・・」 女戦士「ごめんごめん・・・」
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121 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 01:58:58.68 ID:lkJ2tnB00 - テクテク
エルフ「あのー・・・女戦士様?」 女戦士「うん?どうかした?」 エルフ「いえ・・・やっぱり迷惑だったかなーって・・・」 女戦士「まぁ、私もびっくりしたからな・・・」 女戦士「それより、女勇者も元気そうで良かった。たまには魔王城に顔を出すのもいいもんだな」 エルフ「・・・」 エルフ「・・・やっぱり迷惑でしょうか」 女戦士「そんな顔するなよ・・・二人での生活も、慣れたら楽しそうだしな」 エルフ「うぅ・・・」グシグシ 女戦士「あらら?急に押しかけてきた割には臆病だな」ヨシヨシ
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122 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:00:54.15 ID:lkJ2tnB00 - ー女戦士の掘っ立て小屋 改造後ー
女戦士「ただいまーっと。あれ?」 女戦士「なんだ・・・飯の準備してたのか」 エルフ「一緒に食べようと思って作ったんですけど・・・」 女戦士「冷めてしまってる。あっ、肉も!久々だよ!食べよう食べよう!」 エrフ「!」パァアッ! エルフ「はいっ!今パンを焼きますね!」 女戦士「フフッ」 エルフ「〜♪」 女戦士「(自己主張をしない・・・か)」 女戦士「(それでも急にやってきて、こうしてここにいる)」 女戦士「(もしかしたら、とても勇気のいることだったんじゃないだろうか)」 エルフ「はいっ!できました!」 女戦士「うまそうだ!マスターからぶどう酒をもらってくるな!鹿肉にはあれがないと!」タタタ エルフ「うふふっ!」
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123 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:02:32.62 ID:lkJ2tnB00 -
エルフ「ふぃ〜・・・結構効きますね、ここのお酒は・・・」クイッ 女戦士「あははっ顔が赤くなってるぞ?」 エルフ「まあっ!」 女戦士「(なんか、新鮮だな。最近は本当に女っ気のない毎日だったし)」 女戦士「さて、腹も一杯になったし、温泉に行ってくる。エルフも行くか?」 エルフ「うぃっく。後片付けが終わったら行きますから、どうぞ先に行ってらしてください」ヨロヨロ 女戦士「あいよ」
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124 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:03:26.89 ID:lkJ2tnB00 - ー温泉ー
カポーン 女戦士「夜中に入る温泉はいいな。お月さんが綺麗だ」 ガラガラガラガラ エルフ「お邪魔します・・・」 女戦士「お、エルフ。初温泉じゃないか?気持ち良いぞ」 エルフ「お湯に浸かるのは初めてですが・・・」イソイソ ザブン エルフ「ひぃぃ・・・」 女戦士「ふふっ」 女戦士「どうした?せっかく女同士で入ってるんだから、頭のタオルを取ったらどうだ?」 エルフ「いえ・・・耳が人間とは違うので、気持ち悪がられたら・・・」 女戦士「いいじゃないか。それ以外は人間と変わらないんだから」 エルフ「は、はい」 エルフ「あの、女戦士様?」 女戦士「んー?」チャパチャパ エルフ「家のことは私に任せてくださいね?」 女戦士「じゃあ外のことは私だな。変な組み合わせだけど、いいな」
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125 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:04:22.68 ID:lkJ2tnB00 -
女戦士「また赤くなってるぞ?」 エルフ「ええ?もう・・・やっぱりお湯は苦手です」 女戦士「それでもこの村にやってきたんだ。少しずつ慣れなきゃね」 エルフ「うふふっありがとう御座います」 女戦士「でも少しのぼせそうだな。家に帰ろう」ザバ エルフ「(家に・・・///)はいっ!」ザバ
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126 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:05:24.16 ID:lkJ2tnB00 - ー脱衣所ー
エルフ「女戦士様、お体をお拭きしますよ?」 女戦士「人間は自分で拭くもんなの」 エルフ「そうなんですか」 女戦士「エルフは小間使いに拭いてもらってたのか?」 エルフ「はい・・・自然乾燥じゃだめですか?」 女戦士「だめだ、風邪を引くよ。ほらっ拭いてあげる」 ゴシゴシ エルフ「ふぃー」 女戦士「(耳以外は人間と変わらないんだな・・・)よし、お終い!」 エルフ「ありがとうございます」
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127 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:07:11.15 ID:lkJ2tnB00 - ー女戦士の掘っ立て小屋ー
ギシッ 女戦士「よいしょっ。布団もふかふかだな」 エルフ「村が高い場所にあると、太陽の光が豊富ですものね」ヌクヌク 女戦士「いいこった。ほれ、近う寄れ」クイクイ エルフ「ふふっ。なんですか、魔王様みたいな口調になってますよ?」ゴソゴソ 女戦士「はははっ」ギュッ
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128 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:08:43.15 ID:lkJ2tnB00 - エルフ「く〜」zzZ
女戦士「(伴侶・・・か)」チラッ エルフ「すぅ」 〜回想〜 魔王「エルフは女戦士を崇めておるのじゃ」 女戦士「これで独り身じゃなくなったね!」 〜回想おしまい〜 女戦士「あんなこと言うもんだから、意識してしまうな・・・」 エルフ「くぅ」zzzZ 女戦士「(女同士か・・・女勇者でもできるんだ。少し試してみるか・・・やっぱりしっくり来なかったら?)」 女戦士「ままよ!その時はその時だ!」 ムギュっ エルフ「!?」
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129 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:10:23.25 ID:lkJ2tnB00 - エルフ「お、女戦士様?なにを・・・」
女戦士「良い乳をしてる」モミモミ エルフ「だ、ダメです!」 女戦士「いいじゃないか。月の光が当たってとても魅力的じゃないか」 女戦士「それに可愛い。んむ・・・」ちゅっ エルフ「ふむっ・・・!!」 女戦士「繊細な肌だなー。お前の一族はみんなこうなのか?」サワサワ エルフ「あ・・・や・・・」 女戦士「(なんか、その気になってしまった。やればできるじゃないか)」 女戦士「ふむっ・・・ちゅ・・・れろ・・・」 エルフ「んむっ・・・や・・・はぁっ・・・」 女戦士「(えっと、下の方は・・・)」ススッ エルフ「や、やめてください!」ガバッ 女戦士「!?」
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130 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:11:45.03 ID:lkJ2tnB00 - エルフ「なぜ・・・なぜこのようなことを!」フルフル
女戦士「いや・・・お前は私のことが好きだとてっきり・・・」 エルフ「好きです!大好きです!」 エルフ「でも、こんなの嫌です!」ポロポロ 女戦士「」 エルフ「私の一族は・・・こういったことをされる為に存在しているのではありません!」 女戦士「(そうだった・・・蛮族達にエルフの一族は・・・)」 女戦士「す、すまない。そうだよな・・・」 エルフ「なんで、なんで謝るんですか」グシグシ 女戦士「少し浅はかだった・・・ごめん」 エルフ「あ、謝らないで、くだ、ください」ヒンヒン 女戦士「大丈夫、もう何もしないから、おいで?」 エルフ「ぐすっぐすん」ギュゥッ 女戦士「・・・」ナデナデ
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
131 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:13:00.15 ID:lkJ2tnB00 - チュンチュンッ
エルフ「朝ですよ?おはようございます」 女戦士「あ、あぁ。ふわぁぁああい・・・早起きだな」 エルフ「ふふっ」 女戦士「(なんだよあの笑顔は・・・すごい自己嫌悪だ)」 女戦士「これから、朝食はエルフが作ってくれるのか?」 エルフ「朝と昼を作ろうかと・・・女戦士様が酒場にいないと、私が独り占めしてるって思われそうで」 女戦士「ははっ・・・」 女戦士「(自己主張をしない・・・か。エルフは、少しづつ変わろうとしてるのだろうか?)」 女戦士「その、昨日はすまなかった。二度とあんなことしない」 エルフ「はっ!いえ、その」モジモジ エルフ「さ、さあ朝ごはんを食べてしまいましょう!」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
132 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:14:32.28 ID:lkJ2tnB00 - ー酒場 昼過ぎー
女戦士「ふぅ〜、仕事を終えた後のビールはうまいな」 マスター「らしいね。でも、酒場が持ち場の俺にはそのうまさが想像つかん。羨ましい」 女戦士「それもそうだな。残念だがうまいぞ、うんうまい。なんて・・・なんてうまいんだ!」ゴッキュゴッキュ マスター「なんて嫌味な奴なんだ・・・」 カランコロン! エルフ「女戦士様!」 女戦士「げっ!」 エルフ「こんな昼間っからお酒はダメです!帰りましょう!」ハシッ 女戦士「ぁぁあああああ!いやだ!マスター助けて!」ズルズル マスター「またのお越しをお待ちしております」フカブカ
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133 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:17:07.93 ID:lkJ2tnB00 -
ー温泉ー 女戦士「ふぅ・・・まいったな」ゴシゴシ 下級魔族「どうかしたんですか?」 女戦士「いやな、エルフが私の小屋で生活を始めたんだが・・・はい、交代。次は私の背中頼むわ」 下級魔族「えぇ?上級魔族様がこの村で生活を・・・」 女戦士「気づかなかったろ?一応彼女なりに気を使ってるみたいであまり出歩かないようにしてるみたいだけど」 下級魔族2「それも、上級魔族様方の持つ、気品ですわね」 女戦士「そうなんだろうけど・・・今日も昼間にビールを飲んでいたらすごい勢いで小屋に連れ戻されてな」 下級魔族「あははっ」ゴシゴシ 女戦士「少し参ってるんだよ」 下級魔族「参ってる女戦士様というのも、滑稽ですね」 女戦士「だろう?私らしくも無い・・・はぁ・・・」
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134 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:17:51.22 ID:lkJ2tnB00 - ー女戦士の掘っ立て小屋ー
女戦士「ふぅー良い湯だった」ポカポカ 女戦士「(明かりがついてない・・・)」 女戦士「寝てるのか?」キィィ エルフ「・・・」 パタン 女戦士「先に寝てたの」 女戦士「はわわ・・・私も寝よう」モゾ エルフ「・・・」 女戦士「ふぅ・・・」 女戦士「・・・」スースー
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135 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:18:46.65 ID:lkJ2tnB00 -
ー女戦士の掘っ立て小屋ー エルフ「お、女戦士様・・・?」 女戦士「ん、んん?なんだ?」 エルフ「もう少し傍へ行ってもよろしいですか?」 女戦士「うん、おいで」 エルフ「・・・」ゴソゴソ 女戦士「なんだ、服を着ていないじゃないか」 エルフ「き・・・昨日の続き、しても、い、い、いいですよ」 女戦士「」 エルフ「そうですよね・・・女戦士様も人間ですもの・・・覚悟は、もうできてますから・・・」 女戦士「・・・」
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136 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:24:05.80 ID:lkJ2tnB00 - 女戦士「ぐぅ・・・」
エルフ「女戦士様・・・私は真剣です。寝たふりはしないで下さい」 女戦士「(バレないでくれ)」zzZ エルフ「・・・」 エルフ「・・・おやすみなさい」モゾモゾ 女戦士「(なんなんだ、この罪悪感は)」 エルフ「・・・」すすっモゾモゾ 女戦士「(そうだ、服を着ろ!)」 女戦士「」 女戦士「(少し試してやろうとしただけなのに、あのエルフがここまで決意をして)」 女戦士「(そんな、そんな大げさな事なのか?決意させてまでしたいと思った訳じゃない。興味本位だっただけなんだ)」 エルフ「ヒクッ・・・グスッ」フルフル 女戦士「(いたたまれない・・・これじゃあ私は強欲者じゃないか・・・蛮族と同じ。愛情に付け込んで試しただって?)」 女戦士「(最低だ、私は)」
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137 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:25:18.88 ID:lkJ2tnB00 - チュンチュン チュン
女戦士「(猛烈な自己嫌悪・・・うなされっぱなしの夜だった)」 エルフ「ふわぁ・・・良く寝ました」ノビノビ エルフ「女戦士様?起きてらしたんですか?」 女戦士「ん?あぁ、今起きたばかりだ。おはよう」 エルフ「うふっ。おはようございます」ニコニコ 女戦士「(うっ!またこの笑顔・・・)」 女戦士「(この後ろめたい気持ちさえなければ、素敵な笑顔に映っているだろうに・・・)」 エルフ「すぐ食事にしますね。バニラエッセンスを持ってきたんです♪」 女戦士「あ、あぁ・・・それは素晴らしい」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
138 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:27:34.70 ID:lkJ2tnB00 - エルフ「ご馳走様でした」
女戦士「いやあ、この村でパンケーキが食べれるなんて思ってもなかったよ」 エルフ「うふふっ。いつでも作ってあげますよ」ニコニコ 女戦士「(・・・)」 女戦士「(いたたまれない・・・)」 女戦士「少し、酒場に顔を出してくるよ。なんかあったら来てくれ」 エルフ「・・・お酒ですか?」 女戦士「違うって・・・」 エルフ「ごめんなさい・・・」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
139 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:29:08.97 ID:lkJ2tnB00 - ー酒場ー
女戦士「むぅ〜」ノソノソ マスター「なんだ女戦士、何かあったのか?」 女戦士「(他のやつに話せる話じゃない・・・私の人格が疑われてしまう)」 女戦士「いやな、エルフとの生活も素敵だが、なんか監視されてるみたいでたまに息苦しいんだ」 マスター「たははっ!あの方は女戦士に良かれと思ってやってくれてるんだろ」 女戦士「きっとそうだとは思うが・・・」 女戦士「まあ、いい。なんか少し愚痴らせてもらったらスッキリしたよ。帰るね」 マスター「お、おい、まだ一言二言しかしゃべっちゃいないじゃんよ。ビールも無しに帰るのか?」 女戦士「ギャミギャミ言われるのが恐くてな・・・はは・・・はぁ・・・」トボトボ マスター「あいつ、大丈夫かな?」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
140 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:30:08.31 ID:lkJ2tnB00 - ー女戦士の掘っ立て小屋ー
エルフ「あら、忘れ物ですか?」キョトン 女戦士「いや、もう用事は済んだんだ」 エルフ「そうですか。ところで今日は何も予定がないんですよね?」 女戦士「あぁ、今日はグースカ寝る日だ」 エルフ「昼間のうちにそんなに寝てしまうと、夜眠れなくなりますよ?」 女戦士「(よ、夜!)」ギクッ 女戦士「さ、さあーて昼寝はやめて子供たちの相手でもして来よう!そいで夜はぐっすりだ!これ、人間の基本」ソソクサ エルフ「?」 エルフ「女戦士様、なんか落ち着きないです・・・」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
141 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:31:17.03 ID:lkJ2tnB00 - ー酒場ー
女戦士「むぅ〜」ノソノソ マスター「・・・なんかあったのか?」 女戦士「いやな・・・エルフとの生活もいいが、昼寝もできなくてな」 マスター「いいじゃないか寝たら。非番だろ?邪魔をする権利なんて誰にも、ないない」ナイナイ 女戦士「そ、そ、そうだよな?」 女戦士「なんか愚痴らせてもらったらスッキリしたよ。帰る」ノソノソ マスター「うそん」 女戦士「い、いや。子供たちは洗濯の手伝いをしているみたいだったから」 エルフ「そうですか」 女戦士「うん・・・」 シーン エルフ「女戦士様、退屈なのでしたら少しお話でもしましょうか?お話がしたいです」 女戦士「!?(こないだの件か?それとも普通のおしゃべりか?そうなのか?)」 女戦士「し・・・」 エルフ「?」 女戦士「仕事は見つけてでもする。これ、労働者の基本」ノソノソ エルフ「は、はぁ・・・」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
142 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:32:11.93 ID:lkJ2tnB00 - ミスった
ー女戦士の掘っ立て小屋ー エルフ「今度こそ忘れ物ですか?」 女戦士「い、いや。子供たちは洗濯の手伝いをしているみたいだったから」 エルフ「そうですか」 女戦士「うん・・・」 シーン エルフ「女戦士様、退屈なのでしたら少しお話でもしましょうか?お話がしたいです」 女戦士「!?(こないだの件か?それとも普通のおしゃべりか?そうなのか?)」 女戦士「し・・・」 エルフ「?」 女戦士「仕事は見つけてでもする。これ、労働者の基本」ノソノソ エルフ「は、はぁ・・・」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
143 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:33:16.44 ID:lkJ2tnB00 - ー酒場ー
女戦士「むぅ〜」ノソノソ マスター「・・・こんどはなんだ」 女戦士「なんだってか?・・・そういえばなんで私はここにきたんだ?」 マスター「さ、さあ」 女戦士「じゃ、じゃあな・・・」フラフラ マスター「ちょっと・・・待て、待て待て!」 女戦士「む?」 マスター「とりあえず座ってくれ」 女戦士「ビールはダメだぞ。これ以上あいつの負担になれないからな」 マスター「重症だな」 マスター「うぅーん」 マスター「なにがあったのか知らんけど、女戦士じゃないみたいだ」
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- 女勇者「逆賊にされたので魔王と復讐するのです」
144 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:34:04.32 ID:lkJ2tnB00 - 女戦士「そうだよな!?な?な?」
マスター「お、おう。今の女戦士には、自分の意志で行動してますよ感が全くない」 女戦士「だよな!?」 マスター「急に張り切りすぎたから、少しダウンしているんだろう。ここは魔族の村だし」 女戦士「いや、私はここでの生活が好きだ。そんなことはない」 マスタ-「だーかーら。少し羽を伸ばしてきたらどうだ?」 マスター「魔王城でも実家でも、どこでもいいから・・・蛮族をとっちめた時に頂いた通貨もあるし、これ渡すからさ・・・」チャリ 女戦士「それだ!よし!2〜3日実家に行ってくる!大丈夫、私にも少しなら金はある!」ダダダダ・・・ マスター「・・・どうしちまったんだ?」
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145 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:40:24.32 ID:lkJ2tnB00 - ー山道ー
トボトボ 女戦士「(この罪悪感は私が招いたもの・・・)」トボトボ サンサン 女戦士「なんだろう、今日は日差しですら肩に重いな・・・」 トボトボ 女戦士「(エルフ・・・心配するだろうな)」 女戦士「(置手紙でもしてこればよかったかな)」 拝啓 エルフへ 実家へ帰らさせて頂きます 草々 女戦士 女戦士「なんだそりゃ。私は嫁いだわけでもないのに」クスクス トボトボ 女戦士「まあいいか。突然やってきたあいつが悪い。そうだ、そのお陰で私は心狭い思いをしている」 女戦士「心狭い思いをする状況を作ったのは・・・」 女戦士「・・・好奇心からあいつの心を弄ぶようなことをした・・・」 女戦士「・・・私だ」ズーン
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146 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:41:30.05 ID:lkJ2tnB00 -
トボトボ 女戦士「ここは国王の城を襲撃した時の作戦本部跡じゃないか」 女戦士「おーおー見える見える。国王の城も城下町も、ぺしゃんこだ」 女戦士「(たしかあのときもエルフは、魔法部隊の一員としてここにいたな)」 女戦士「(神に祈りをささげていたのはあいつだけだった)」 女戦士「」 女戦士「いかんな、エルフのことばかり考えてしまう」
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147 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:44:52.32 ID:lkJ2tnB00 - ー漁港ー
女戦士「そう、あの腐れ賢者から召集の手紙をもらった私は剣を研ぎ、故郷に別れを告げ、船でここまでやってきた」 女戦士「結構辛い旅ではあったけれど、作り話に踊らされたまま終わらなくて良かった」 女戦士「遠回りしたが、良い旅だったな」 女戦士「そうか、今まで歩んできた道を、私は振り返りながら歩いている」 女戦士「・・・まるで走馬灯ツアーだな」 女戦士「さあ、ここから船に乗れば私の故郷だ」 女戦士「そして、走馬灯も終わり、胎児に戻る。次はどのような自分になっているだろうか?普通の女か?それとも・・・」 女戦士「なんちゃって。意外とロマンチストな私だ」 女戦士「・・・もう、死んでしまってもいいのかもしれないな」ボソッ 女戦士「自業自得なのは分かっている。だのに、この自己嫌悪から逃げ切れる自信が無い」 女戦士「つまらない人生では・・・なかったよな?女勇者に遊び人に、それにマスターもおもしろい奴だった・・・」 女戦士「魔王、あいつにも感謝しないと」 女戦士「エルフ・・・」
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148 :名も無き被検体774号+[sage]:2010/12/20(月) 02:46:37.35 ID:lkJ2tnB00 - ー船上ー
ザザーン 女戦士「この水平線も懐かしいな・・・」 船長「お、お前は!無事に帰ってきたのか!」 女戦士「ああ、久しぶりだな。相変わらず元気そうだ」 船長「わははっ!しかし、少し見ないうちに立派になって・・・勇敢なお前を、俺は誇りに思っているよ」 女戦士「そうだな・・・力ばかり強くなって」 女戦士「(中身は、ギリギリの状態なんてな・・・)」 ー女戦士の故郷ー 船長「ふぅ、ついた。おい、よければうちに寄っていかないか?かみさんも喜ぶしさ」 女戦士「いや、今日は久々の家でゆっくりしたいんだ。掃除もしたいし」 船長「そうか?まあ夜にでも来てくれ。そしたら俺もご馳走にありつけるんだ」 女戦士「毎晩たらふく食わされているから、そんな腹になっちまったんだろうに」 船長「かーっ!勘弁してくれよ」 女戦士「ふふっ。じゃあな」バイバイ トボトボ 道具屋の女将「あらー!お帰りなさい!」 女戦士「やあ」 道具屋の女将「どうしたの?久しぶりの故郷でしょ?もっと笑顔笑顔!」 女戦士「は、はははっ・・・」ジトジト
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