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以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」

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店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
94 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 17:32:58.116 ID:HlJ0bn5+0
<高校>

クラスメイトに聞いてみるも――

JK(これといって収穫なし、か)フゥ…

不良「お?」

ギャル「あら、お姉様ぁ! ご機嫌いかが?」

JK「お姉様じゃないって」

不良「お前もその漫画持ってるのか?」

JK「え! あなたたち、これ知ってるの!?」

不良「ああ。つっても読まずに捨てちまったけどよ」

ギャル「超イケメンがアタシらみたいな連中に配ってたの!」

JK(間違いない! あの人だわ!)
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
95 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 17:35:39.750 ID:HlJ0bn5+0
不良「だけど、俺の先輩でその漫画読んでから、妙に影響受けちまった人がいてよ」

JK「どういうこと?」

不良「“俺が日本を変える”“武器があればやれる”みたいなこと言い出してんだよ」

不良「ヤバイ雰囲気プンプンすっから、俺も最近は付き合い避けてんだ」

ギャル「やだ〜! なにそれウケる〜! ヤバすぎ〜!」

JK「…………!」

JK(あの漫画、私もちゃんと読んでないけど、もしそういう気持ちを高めるような内容だとしたら……)

JK「お願い! その先輩、どこにいるの!?」

不良「えぇと、たしかクラスは……」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
97 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 17:38:25.856 ID:HlJ0bn5+0
放課後――

一人で下校する“先輩”に近づく。

先輩「…………」ザッザッ

JK(不良君をそのままバージョンアップさせたような人だわ)

JK(近づいて、持ち物を――)シュッ



すると――



JK(私は……とんでもないものを万引きしてしまった)

JK(拳銃……!)
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
98 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 17:43:28.082 ID:HlJ0bn5+0
<コンビニ>

JK「……というわけです。拳銃を持ってたんです」

店長「……なるほど」

店長「おそらく、あのイケメンは世に不満を持ってそうな若い子に、あの薬や漫画をさりげなく渡してたんだろう」

店長「俺もあの漫画を読んでみた。一見ありふれた冒険漫画だったが」

店長「“世界を変えよう”“自分で考えて行動しよう”といったフレーズが巧妙に散りばめられていた」

店長「若い子の中には、もろに影響を受けてしまう子も多いだろうな」

店長「そして……見込みのありそうな子には武器を渡す。君の先輩もその一人だろう」

JK「どうして、そんなことを?」

店長「むろん、潜在的なテロリストを増やすためだ」

店長「奴はそうやって、将来テロリストになる種を植えていたわけだ」

JK(店長と全く逆のことやってたわけか……)
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
99 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 17:46:27.265 ID:HlJ0bn5+0
男「だけど、中高生に銃を持たせたぐらいで、国を変えられますか?」

女「そうよねえ。若い子が国会に銃持って突撃したって、結果見えてるわよ」

女「あっという間にとっつかまって、はいオシマーイ!」

店長「たしかにそうだが……じっくりと育成するつもりだったのかもな」

店長「ありがとう。これでようやく奴の目的が分かった。君をスカウトしてよかった」

JK「は、はいっ!」

JK(やった……やっと役に立てた!)

店長「だが……君はここまでだ」

JK「……え?」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
100 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 17:50:01.307 ID:HlJ0bn5+0
店長「これ、今までの報酬と迷惑料だ。受け取って欲しい」ドサッ

カバンの中には札束がいくつも入っていた。

JK「ちょ、ちょっと待って下さい!」

店長「ん? 額に不満だったら後で連絡を……」

JK「そうじゃありません! どうして私だけ……!? なんでここまでなんですか!?」

店長「俺は元々、君を長く使うつもりはなかった」

店長「あのイケメンの目的がはっきり見えたら、この仕事から手を引いてもらうつもりだった」

店長「君はまだ高校生だ。しっかり勉強して、進学なり就職なり自分の道を見つけるんだ」

店長「他の二人と違って、こんな危ない仕事に手を染めていい年齢じゃない」

JK「…………」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
101 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 17:53:05.045 ID:HlJ0bn5+0
店長「君はこの仕事を通じて、恐ろしい技能を身につけた」

店長「今の君は、その気になれば、どんな高級な品物だって万引きすることができるだろう」

店長「だが、俺は……君はそんなことはしないと信じてる」

店長「そして……これ以上、この件に首を突っ込むべきじゃない」

JK「でも……私は!」

店長「あとは俺たちに任せろ」ギロッ

有無を言わせぬ睨みだった。

JK「分かり……ました……」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
102 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 17:55:53.546 ID:HlJ0bn5+0
男「大丈夫だよ」

女「後はあたしらがしっかりやるから! 任せといて!」

JK「はい……」

店長「…………」

店長「なにももうウチに来るなっていってるわけじゃないんだ。いつでも遊びに来てくれ」

店長「はいこれ。ウチのポイントカードだ。10000円の買い物で、1P貯まる!」

女「ケチくさっ!」

JK「ありがとう……ございます」

カードを受け取ると、女子高生はコンビニを後にした。
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
103 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 17:58:38.472 ID:HlJ0bn5+0
JK「…………」ポチポチ

ふと、スマホで動画サイトを見る。

評論家『自分が必要とされていない……そんな風に悩んでいる若者たちへ!』

評論家『そんな時は動くのです! がむしゃらに! そうすれば必ず道は切り開ける!』

評論家『自分はこんなにやれるんだと、無理解な大人たちに見せつけてやるのです!』

10分余りの動画を見終わり、

JK「…………」

JK(そうだわ、私だってやれる)

JK(もう一回、あのテロ組織の人を見つけ出して、万引きしてやる)

JK(今度こそ、テロに関する決定的な証拠を掴むの)

JK(そうすれば店長さんだって、私を見直してくれるはず!)
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
105 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:00:15.420 ID:HlJ0bn5+0
街中にて――

イケメン「…………」



JK(いた! あの人だ!)

JK(よぉし……)

イケメンに近づいていく。
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
106 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:02:36.609 ID:HlJ0bn5+0
――ガシッ!

JK「あ……!」

イケメン「これでも記憶力はよくてね。君、俺に何度も近づいてきたよね? これで三度目ぐらい?」

JK「は、はなして……!」

イケメン「どうして近づいてきた? まさか公安のイヌ?」

JK「ち、ちが……!」

イケメン「まあいい。アジトでじっくり責めれば済むことだ」

JK「…………ッ!」

女子高生は痛感した。自分の甘さを――
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
107 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:06:07.913 ID:HlJ0bn5+0
女子高生は、車である建物まで運ばれた。もちろん、簡単に発見できるような場所ではない。

<アジト>

ドサッ!

JK「きゃっ!」

JK(ここが……テロ組織のアジト……!)

リーダー「なんだ、この娘は?」

イケメン「俺のことをコソコソ探ってきてましてね。もしかしたらと思って、連れてきちゃいました」

リーダー「そうか……。ここなら拷問もやり放題だからな。死体処理も困らん」

リーダー「好きにやれ」

イケメン「ありがとうございます」

JK「ひっ……!」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
108 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:09:21.145 ID:HlJ0bn5+0
……

イケメン「さて、と……質問してくよ。正直に答えてね」

イケメン「なぜ俺に近づいてきた?」

JK「それは……あなたがかっこいいから……」

パァンッ!

JK「…………っ!」

平手打ち。

イケメン「ウソはよくないなぁ。とりあえず、爪一枚いっとこうか」

JK「や、やめて……っ!」

イケメン「まずは親指から……」

JK(助けて……店長さんっ……!)
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
110 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:13:11.270 ID:HlJ0bn5+0
――ガンッ!

イケメン「がっ……!」ドサッ

JK「え……!?」

店長「大丈夫か?」

JK「は、はい……!」

JK「だけど、どうしてここが……!?」

店長「さっき渡したポイントカード……あれが発信器になってたんだ。だから追ってこれた」

JK「あ……!」

JK(店長さんは……私が勝手に突っ走ることを見抜いてたんだ……)

店長「他の二人が、すでにテロリストどもと乱戦になってる。俺たちも行こう」

JK「はいっ!」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
112 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:15:13.816 ID:HlJ0bn5+0
アジト内で暴れる二人。

男「刺されたい人からかかってきて……」

ザシュッ! ズバッ! ザクッ!

「ぎゃあっ!」 「ぐああっ!」 「いでえっ!」



女「ヒ〜ッヒッヒ、あたし特製スリップオーイル! 滑りなっさーい!」ドバドバ…

「うわぁっ!」 「滑るぅ!」 「あだっ!」
 
ツルツルッ ドテッ ドサッ
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
113 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:17:40.159 ID:HlJ0bn5+0
リーダー(ちっ、こいつら公安の連中か!?)

リーダー(いや……それにしてはやり方がメチャクチャすぎる!)

男「覚悟しろ……」サッ

リーダー「いい気になるなよ。俺もナイフ術には自信があるんだ」チャッ

ヒュバッ! シュバッ! シュッ!

ナイフでの斬り合い。

男「くっ……!」ビシュッ

リーダー「ほう、俺とまともにやり合えるとはな」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
114 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:19:25.445 ID:HlJ0bn5+0
しばらく互角の戦いが続くが――

ザシッ!

男「ぐううっ……!」

リーダー「どうやら俺の方が一枚上手のようだな……」

リーダー「もらったァ!」グオッ

凶刃が男に迫る。

女「ヒッ、まずいわぁ!」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
115 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:22:36.113 ID:HlJ0bn5+0
そこへ店長たちが駆けつける。

JK「男さん!」

リーダー「!」ハッ

リーダー(ここで捕まるわけにはいかん! ……退くしかないか!)

リーダー「どけっ!」ドンッ!

JK「きゃっ!」

タタタッ…

男「ま、待てっ……!」

店長「よせ、無理に追うな! このアジトを潰せただけで上出来だ!」

男「すみません……」

アジトでの戦いは一段落した。
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
117 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:26:23.544 ID:HlJ0bn5+0
店長「アジトを突き止められたのは、君のおかげだ。よくやってくれた」ニコッ

JK「はい……」

店長「……なんていうと思うか?」

パシッ

JK「…………ッ!」

店長「俺たちが間に合ったからよかったようなものの! 殺されてたらどうすんだッ!」

JK「す、すみません……」

女「ヒヒヒ、店長が怒るなんて珍しいねえ」

男「だけど……本当に間一髪だったよ。怪我がなくてよかった」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
119 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:30:36.665 ID:HlJ0bn5+0
JK「だけど……だけど! 私も……テロなんて許せない! 平和を守りたい!」

JK「店長さんは……いじめられてた私を……助けてくれました」

JK「だから私も……店長さんの力に……なりたいんです……!」

店長「…………」

店長「分かった……。ここまできたら最後まで協力してもらおう」

JK「は……はいっ!」

女「じゃあ次は、逃げたリーダー捜しをしなきゃね。鬼ごっこ開始だわぁ」

男「あいつが組織のトップだから……絶対捕まえないと」

店長「いや、俺はあのリーダーの上にさらに“黒幕”がいると見てる」

男「え?」

店長「薬や漫画本を配って、蝕むように若者をテロリストにしようとする手口……」

店長「このアジトの連中が思いつけるとは、どうしても考えにくい」

女「もっと頭のいい奴が仕切ってるってわけね?」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
121 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:33:25.400 ID:HlJ0bn5+0
店長「おそらくあのリーダーは今、“黒幕”に会いに行ってるはずだ」

店長「となれば、黒幕は必ず動きを見せる。そこをすかさず――」

JK「今すぐ黒幕を突き止める方法、ありますよ」

店長「?」

JK「私、発信器になってるポイントカード……あのリーダーさんのポケットに入れちゃったんです」

リーダー『どけっ!』ドンッ!

JK『きゃっ!』

店長「あ……!(あの一瞬で……!)」

JK「だから、行方を追うことができます!」

店長(俺はもしかして……とてつもない女の子を発掘したのかもしれないな)
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
123 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:37:37.870 ID:HlJ0bn5+0
……

<公園>

夜、対峙する二人の男。

リーダー「…………」

「どういうつもりだ? こんなところに私を呼び出して」

リーダー「申し訳ありません……」

リーダー「実はアジトを急襲されまして……。私の部下は壊滅してしまい……」

リーダー「今後どうすればいいか、ご指示を……」

「ほう」

月明かりが、黒幕の姿を照らし出す。
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
125 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:40:25.827 ID:HlJ0bn5+0
評論家「公安か?」

リーダー「いえ、公安ではありません。ナイフやら毒ガスやらを使いますし……」

評論家「そういえば、聞いたことがある。独立して遊撃隊のように振る舞うエージェントがいると」

評論家「そいつに尻尾を掴まれたのかもしれんな」

リーダー「も、申し訳ありませんっ!」



店長(黒幕は……教育評論家だったか!)

JK(ウソ……あの人がテロ組織を操っていたの!?)
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
127 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:43:41.110 ID:HlJ0bn5+0
JK「なぜ、あの人が……」

店長「そうか、やっとあの回りくどい工作の狙いが分かった」

JK「え?」

店長「中高生を刺激して銃を配ってたのは、将来のテロリスト育成のためなんかじゃなかったんだ」

店長「たとえば、銃を渡された彼らがそこかしこで発砲事件を起こしたらどうなる?」

店長「仮にすぐ鎮圧されたとしても、人々のショックは大きいだろう」

店長「当然、今の青少年教育は間違ってる、という方向に世論は動いていく」

店長「そこで今をときめく教育評論家が立ち上がったら、おそらく皆が熱狂的に支持するはずだ」

店長「そうなれば……」

JK「権力を握ることも可能……!」

店長「このシナリオを描いて、奴はテロ組織と繋がったんだろう」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
128 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:46:13.524 ID:HlJ0bn5+0
評論家とリーダーの話は続く。

評論家「……まぁいい」

評論家「すでに私はテレビ出演や講演、さらにはネットでの活動によって」

評論家「大勢の支持者を獲得している。今の段階でも計画発動は十分可能だ」

リーダー「おっしゃる通りです!」

評論家「一刻も早く、手懐けた若者たちに事件を起こさせろ」

評論家「そして、私が表の権力を握り……この国を教育し直してやる」

リーダー「かしこまりました!」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
131 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:48:31.315 ID:HlJ0bn5+0
評論家「だが……」スッ…

懐から教鞭を取り出す。

評論家「左手を出せ」

リーダー「…………?」

バチィッ!

教鞭が左手を打つ。全ての爪がはじけ飛んだ。

リーダー「うぎゃぁぁぁぁぁっ!!!」

評論家「今回の失態の制裁だ。次はないと思え」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
134 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:51:43.061 ID:HlJ0bn5+0
店長「…………」ジワ…

JK(店長さんが冷や汗を……!)

店長「俺の見通しが甘かったな」

店長「あの評論家は“テロ組織と繋がってる”んじゃなく“テロ組織のボス”だったんだ」

店長「さっき俺たちが潰したアジトは、支部とか下請けみたいなものに過ぎない」

店長「しかも、奴自身が相当の使い手だ」

店長「たとえるなら、大量に出た夏休みの宿題を――」

店長「“毎日コツコツやって完璧に仕上げる”も“全くやらず教師を脅しチャラにする”も両方できるタイプ……」

JK「…………」ゴクッ

店長「一度コンビニに戻ろう」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
135 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:54:37.646 ID:HlJ0bn5+0
<コンビニ>

店長「もう一刻の猶予もない」

店長「奴らは息のかかった中高生に事件を起こさせるだろう」

店長「それを防ぐには、もう元凶を叩くしかない」

男「ということは……」

店長「明日奴のいるビルに攻め込む。攻め込んで、あのリーダーと評論家を叩きのめす」

店長「二人とも、よろしく頼む」

男「分かりました」

女「ヒヒヒ、総仕上げってわけね」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
136 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 18:57:30.150 ID:HlJ0bn5+0
JK「私も行きます!」

店長「気持ちは分かるが、今度こそダメだ。テロ組織の巣に乗り込むんだからな」

JK「絶対足手まといにはなりません!」

JK「それに、私の手指が……うずいてしょうがないんです。“悪い人の企みを万引きしろ”って」ウズ…

店長「ふぅ……もういくらいっても聞かないだろうな」

JK「はい、聞きません」

男「初めて万引きした時の、あのオドオドさがウソのようだね」

女「もうこの子も私たちの立派な仲間よぉ」

店長「分かった……。ただし、俺と一緒に行動してくれ。絶対離れるな」

JK「はいっ!」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
140 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:00:15.589 ID:HlJ0bn5+0
<家>

母「このところ、なーんかあんた成長したわよね。顔つきが変わったっていうか」

JK「そうかな?」

母「あ、お父さん、顔にご飯粒が――」

父「え、ホントか」

JK「はい、取ったよ」

父「いつの間に!? あ、ありがとう」

母「全然見えなかったわ」

JK(指は絶好調……今の私ならなんでも万引きできる)

JK(お父さん、お母さん……私、この国を守るからね!)
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
143 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:04:40.831 ID:HlJ0bn5+0
次の日――

店長たちは、評論家のいるビルを見据える。

店長「≪教育ビル≫だってさ。立派なもんだな」

男「講演や出版、動画配信など、評論家のやってる事業は全てここで行ってるようです」

女「まさか、ここにテロ組織の親玉がいるなんて誰も思わないでしょうねえ」

JK「…………」ゴクリ

店長がビルを観察する。

店長(入口は一つ……人通りも多い……。こっそり侵入ってのはかえって目立つな)

店長「普通の会社のように受付があるようだ。正面から入れるところまで入ろう」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
144 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:07:12.685 ID:HlJ0bn5+0
<教育ビル>

受付嬢「いらっしゃいませ」

店長「評論家さんにお会いしたいのですが」

受付嬢「アポはおありですか?」

店長「いえ、ないんですが……」

受付嬢「それでしたら、お取り次ぎすることはできませんね」

店長「でしたら、ビル内を見学させて頂くことは……」

ヒュッ

受付嬢がナイフを繰り出してきた。
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
146 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:10:14.581 ID:HlJ0bn5+0
ガシッ!

受付嬢「くっ!」

店長が首を絞める。

グググ…

受付嬢「うぐぅ……」ガクッ

失神させる。

店長「ふぅ、焦った」

JK「こんな美人の女性がナイフを……!」

店長「どうやら、俺たちみたいなのが来るってのは敵も読んでたようだな」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
147 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:12:29.411 ID:HlJ0bn5+0
ビル内の構成員が駆けつけてきた。

ザザザッ

構成員A「貴様ら、何者だ?」

店長「あーあ、こうなっちまったか……。こうなったら強行突破しかないか」

男「はい!」

女「ワックワクしてきたわねえ」

JK「…………」

店長「怖いか?」

JK「怖いです。でも……負ける気はしません!」

店長「いい返事だ」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
149 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:15:04.529 ID:HlJ0bn5+0
構成員A「侵入者は……死あるのみ!」ダッ

男「悪いけど、まだ死にたくないよ」

ザシュッ!

構成員A「うぐぁっ!」ドサッ…

男「そこっ!」

シュバッ!

構成員B「ぐおおっ……!」

手足を傷つけ、的確に戦闘不能にしていく。

女「ヒヒヒ、あんただけいいカッコさせないわぁ」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
150 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:17:29.984 ID:HlJ0bn5+0
女「さらに強力になった、ポイズンボール!」ポイッ

ボワンッ! モクモクモク… モワモワモワ…

「うげぇぇぇっ!」 「ガハッ!」 「ゲホゲホッ……!」

女「ここはあたしらに任せて!」

店長「ああ……任せた!」

店長「俺らは評論家のところへ向かおう」

JK「はいっ!」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
152 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:19:54.391 ID:HlJ0bn5+0
タタタッ

店長「……ん」

店長「ここから先はカードキーがいるみたいだ……」

店長(仕方ない。壊すか、誰かから調達するか……)

JK「さっき、どさくさに紛れて構成員の人から、カードキー抜き取っちゃいました!」サッ

店長「いい仕事してますねえ!」

ウイーン…

カードキーでさらに奥へと進む二人。
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
154 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:23:48.749 ID:HlJ0bn5+0
構成員C「いたぞーっ!」

店長「そりゃっ!」シュバババッ

グサササッ

構成員C「ぎゃあっ!」

JK「何を投げたんです?」

店長「焼き鳥の串。コンビニから持ってきた」

JK「前もホウキで戦ってましたけど、どうして男さんみたいにナイフで戦わないんです?」

店長「長年コンビニやってたら……どうもコンビニにある物で戦う方が上手くなっちゃってさ」

JK「フフッ……店長さんらしい!」

タタタタタッ…
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
157 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:25:25.839 ID:HlJ0bn5+0
構成員D「くそっ!」サッ

店長「!」

JK(銃!)

サッ

すかさず奪い取る。

JK「これなーんだ」サッ

構成員D「な……! いつの間に……!?」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
158 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:27:20.459 ID:HlJ0bn5+0
JK「えーと、ここを引けば弾が出るんですよね?」

構成員D「わっ! 撃たないでぇぇぇッ!」

JK「バン!」

構成員D「あうぅぅ……」ガクッ

JK「撃つわけないでしょう」

店長「あうぅぅ……」

JK「なんで店長さんまでビックリしてるんですか!」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
161 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:30:49.619 ID:HlJ0bn5+0
一方、その頃――

女「およ? 見たことある顔が来たわよぉ……」

男「……うん」

リーダー「会いたかったぞ」

リーダー「お前らのせいで、俺の左手はこんなにされちまった……」

包帯が巻かれた左手を見せる。

リーダー「二人とも……切り刻んでやるッ!」

殺気に満ちた目で、ナイフを取り出す。
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
162 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:32:33.167 ID:HlJ0bn5+0
男「ここは……僕がやる。下がってて」

女「分かったわぁ」

男「僕からもいっとくけど……」

リーダー「?」

男「こっちこそ会いたかった! 今度こそお前に勝つッ!」

リーダー「ほざけ……!」

ババッ!

二人同時に動いた。

ナイフ使い同士の戦いが始まる。
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
164 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:35:27.676 ID:HlJ0bn5+0
……

コーヒーのマドラーを鼻の穴に差し込む。

店長「お前らのボスはどこだ? 吐かないとこれブッ刺す」

構成員E「あ、あっち……だ……」

店長「ありがとよ」グサッ!

構成員E「あ゛ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

JK(痛そう……!)

店長「この部屋に評論家がいる……入ろう」

JK「はいっ!」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
166 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:38:27.595 ID:HlJ0bn5+0
評論家の部屋――

評論家「ようこそ」

店長「本丸まで攻め込まれたのに、ずいぶん余裕だな」

評論家「あのアジトを潰された時点で、こうなる可能性も予期していたからね」

評論家「それに私は、こういうドンパチも嫌いじゃない」

評論家「成績はオール5を取りつつ、喧嘩でも無敗。そんな少年時代を過ごしたのでね」

店長「…………」

JK「あ、あのっ……!」

評論家「ん?」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
170 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:41:34.209 ID:HlJ0bn5+0
JK「どうして……どうしてテロなんかを?」

JK「あなたなら真っ当な方法で、人々を変えることもできたはず!」

評論家「講演や動画配信などで、人が変わるなら、誰も苦労はせんよ」

評論家「それに教育者にとって、一番気持ちいい瞬間はなにか分かるかい?」

JK「いえ……」

評論家「答えは、大勢の生徒の前に立って、教育を施す時だ」

評論家「私はね、この国の国民を丸ごと教育したいんだ」

評論家「そして……皆を厳しくしつけ、この国をよりよい国に変える」

評論家「私なら……それができる!」グッ

JK「…………!」

店長「理想の教育を追い求めるうち、頭のネジがぶっ飛んじまったみたいだな」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
172 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:44:48.459 ID:HlJ0bn5+0
店長「もし仮に……百歩譲って、お前にこの国をよくする力があるとしよう」

店長「だとしても、若い奴たぶらかして踏み台にするなんてやり方なら、よくならない方がマシだ」

店長「お前は教育者なんかじゃない……≪狂育者≫だ」

店長「平和を愛するコンビニ店長として、お前を倒す」サッ

ホウキを取り出す。

評論家「コンビニ店長か……。まあ、そういうことにしておこう」

評論家「久しぶりに骨のある相手に出会えて嬉しいよ」

評論家「だからこそ骨の髄まで教育してあげよう」ジャキンッ

教鞭を取り出す。



JK(ホウキと教鞭なのに……息が苦しくなる緊張感……ッ!)
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
173 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:47:48.118 ID:HlJ0bn5+0
男vsリーダーの対決――

ザシュッ……!

男「ぐっ……!」

リーダー「やはり俺の方が一枚上手のようだな」

リーダー「それにお前、どうせ人を殺したことがないんだろう?」

リーダー「お前の攻撃からは、まるで殺意がないからな!」ビュオッ

男「くっ!」

リーダー「命を奪う覚悟もない者が、ナイフなど持つなッ!」シュバッ
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
174 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:49:22.389 ID:HlJ0bn5+0
男(たしかに……僕は人を殺したことはない……)

男(なぜなら……店長はなるべく僕にそうさせないような戦い方を教えてくれたから……)

リーダー「死ねえッ!」ダッ

男(だけど――)

リーダー(頸動脈を!)ビュオッ

男(だからこその強みもある!)バッ

リーダー(かわした!?)

男「あんたの攻撃は……急所ばかり狙ってくるから読みやすい……」

リーダー「…………ッ!」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
175 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:51:20.627 ID:HlJ0bn5+0
男(昔は妹のため……そして、今はこの国のため……)

男(刃を振るうッ!)

ザシィッ!

足を切り裂く。

リーダー「ぐあっ!?」

リーダー「うぎゃぁぁぁぁぁ……っ! あぐぁぁぁぁぁっ……!」

激痛にのたうち回るリーダー。

男「僕は殺さない……だけど無事にも済まさない」
店長「君、万引きしたよね?」JK「え、あの……私は……」店長「奥の部屋行こっか」
177 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2020/03/28(土) 19:53:47.540 ID:HlJ0bn5+0
女「やったわねえ」タッタッタ

女「だけど傷だらけ。今、薬塗ったげるわぁ」

男「ありがとう……」

女「ほらほら」ヌリヌリ

男「〜〜〜〜〜〜!」

男「もっと優しくやってよ……」

女「ヒヒヒ、我慢なさいよ。だけどかっこよかったわよぉ」

男「う、うん……」

男「あとは……店長とあの子次第だね」
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