- (´・ω・`)千円カットで働いてるような奴ってさ
12 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:24:16.581 ID:gi9SQg0OpNIKU - alphapolis
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- 俺「重課金疲れたお……」 ギルメン「俺さんすごい! 次のイベントもお願いします!」
1 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:30:11.669 ID:gi9SQg0OpNIKU - 俺「…………」
女「俺さんのお蔭でまたウチのギルドが勝ったっすよ! さすがっす!」 俺(俺の金のお蔭じゃん……) 女2「すごい! かっこいい!」 俺(俺の金がかっこいいんじゃん……) 女3「俺さーん! また、探索ご一緒させてもらえたらなーと……」 女2「あ! ずるい! 俺さん、こんなクレクレ野郎ほっといて私といきましょうよ!」 女3「はぁ? 言うに事欠いてクレクレ? ふざけないでよ! あんたのがレベル低いじゃん! クレクレはどっちよ! 俺さんとアンタなんかじゃ釣り合わないのよ!」 俺(俺は……俺は……俺はおれはオレオレはオレはオレオ取ってオレオォォォォッ!) 俺「うわぁぁぁぁっぁぁぁああああ!!!」ダッ 女「うぉ! お、俺さんどうしたっすか!」 女3「あれ俺さん? どこいくんですかぁー!」 女2「あーもう……アンタのせいじゃん……うっざ」
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- 俺「重課金疲れたお……」 ギルメン「俺さんすごい! 次のイベントもお願いします!」
2 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:30:28.766 ID:gi9SQg0OpNIKU - GM「へぇ……アカウント消したい。それで最後に俺に挨拶?」
俺「…………」 GM「止めても無駄っぽいな。アンタがいないと、ウチも寂しくなるよ」 俺「重課金者がひとり消えるんだからそりゃな。あんたらの懐も寂しくなるだろうな」 GM「荒んでるねぇ……。たまにいるんだ、お前みたいな奴」 GM「でも、重課金は麻薬だぜ? 現実に思い入れのないお前は、またいつか、同じことを繰り返す」 GM「人に囲まれたい……ちやほやされたい……機嫌を窺われたい……。いずれ気付くさ、もう俺にはこれしかないんだって、な」 俺「そんな……そんなこと、ねぇよ……散々言いやがって」 俺「俺はただ……時間掛けるより金使った方が早いから……。強くなりたかった……だけなんだ」
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- 俺「重課金疲れたお……」 ギルメン「俺さんすごい! 次のイベントもお願いします!」
3 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:30:52.538 ID:gi9SQg0OpNIKU - GM「……そうかい」
GM「アカウント売るのか? 100万にはなるだろ? なんなら俺が上手く手配してやってもいい」 俺「ハイエナが」ボソッ GM「…………」 俺「誰が何と言おうが、さっと消してやる。伝説の武器も……ひとつだけの鎧も……世界神の加護も……この討伐王の紋章も……ぜんぶ、消してやるんだ……!」 GM「まあ、そう言う奴は多いわな。ケジメだとか言って」 GM「でも、お前は戻ってくる。必ず、ここじゃなくても、他のオンゲーの世界にな」 俺「そんなことねぇよ! お前も! 俺の、俺の金がそんなに欲しいか!」 GM「……民度のいいオンゲーを教えてやる。月額制で、重課金の利点も他と比べて圧倒的に少ない。まだできて間もないから、後々古参ぶれるぞ」 俺「…………じ、GMさん」 GM「じゃあな。お前のこと、結構好きだったぜ。ここにはもう、戻ってくるなよ」
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5 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:31:07.582 ID:gi9SQg0OpNIKU - 男「ウチのギルドにようこそ! 俺さん、オンゲーは初めて?」
俺「ちょ、ちょっとだけやってたよ。なんていうか……嫌いな奴ができて、すぐやめちゃったけどね」 男「あーなるほどね」 女「ウチも今日入ったところなんっす! よろしく!」 俺「げっ!?」 女「ど、どしたんっすか?」 俺「い、いや……なんでもない」 俺(偶然か? いや、でも……名前もキャラメイクも似てるぞ) 俺「お、女さんは前にこういったオンゲーは?」 女「あははは……なんか、空気悪かったもんで。そこそこ強かったんっすけどね」 女「親友がやめちゃったみたいで、それ切っ掛けに……」 俺「…………」
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6 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:31:22.638 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女「はあっ!」バスッ
俺(相変わらず脳筋だなぁ……) 俺「ブレインっ!」 ゴブリンゾンビ「フルワァァァッ!」 女「ちぇいさっ!」バスッ 女「援護ナイスっす。あいつ、ブレイン効くんですね」 俺「情弱乙。それくらい調べてから動けよ。掲示板では効き難そうなのに効くのがネタになってるくらいだぞ」 女「…………」 俺「あ? どうした?」 女「あ、いや……ちょっと喋り方、知り合いに似てたもんで」 俺「……ネットスラングだっての」 女「そりゃ知ってるっすけど……」
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8 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:31:40.048 ID:gi9SQg0OpNIKU - 男「クソっ! 次のイベントでは、結果を出すはずだったのに!」
俺「そんな焦らなくても……」 男「アップデートで課金優遇が実装されて、主力も課金ギルドに取られちまったのが痛すぎる……」 俺「俺は……今のここ、好きですよ」 女「ウチも……」 男「そういう話してるんじゃねぇよ! あぁ……クソ、重課金非優遇を売りにしてたくせに……」 俺「た、多少は仕方ありませんって!」 男「はぁ……ここでまともに課金してるの俺くらいだしなぁ……」ボソッ 俺「男さん、まさか……抜けるなんて、言いませんよね」 男「…………」スタスタ 俺「……男さん」
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10 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:32:21.514 ID:gi9SQg0OpNIKU - 男「……レベル20代? そんな奴ウチに入れられるわけないだろ!」イライラ
男「クレクレだと言われても仕方ないぞ! ちょっとくらいにはここのマナーを調べてから動くんだな!」 男剣士「す、すいませんでした」 男「ったく」 俺「俺が入ったのは、15のときでした」 男「何が言いたい? ここの状況もレベルキャップも全体の情勢も違っただろうが!」 俺「でも……」 男「足手纏いを引っ張れるだけのメンバーがいないんだよ! それくらいわかるだろうが!」 俺「メンバー数自体は減ってますし……今は選んでられる場合でも。ここで育てれば……」 男「で、育った後他所のギルドにもってかれるんだろ?」 俺「そんな……あれは、女魔術師さんは……あの職自体、ギルドが課金しないとインフレに置いていかれるから、仕方なく」 男「くどくどと煩い! 主力が抜けたのが今の現状だろうが! 理由云々なんか関係あるか!」
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11 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:33:02.484 ID:gi9SQg0OpNIKU - 俺「だからさ、霊獣の森に行くなら、氷耐性重視にしておいた方がいいだろ。それなら、ここのギルメンだけでも十分狩りができる」
女盗賊「なーる。男中心にパーティー組めば、チャンスはあるかもね」 女「でもそれ、毒くらったらまずいんじゃないっすか?」 女盗賊「は?」 俺「馬鹿か。そりゃ剣盾オンラインでの仕様の話だろ」 女盗賊「女はほんっと抜けてってからな、ばーっか」 女「ふふっ……やっぱり」 俺(あ? まずった?) 俺「えっと、剣盾オンライン懐かしいな……。三年くらい前、ちょっとやってたんだよ」 女「この前聞いたとき、やったことないって言ってたっすよね?」 俺「え、う、嘘だろ? そんな、そんなことは……」 女「嘘っすよ。でも、その反応見ればぜんぶわかるっすよ」 女盗賊「え、なに? なんの話」ニヤニヤ 女「オレさん、なんっすよね? 前のゲームでいっしょだった」 女盗賊「なっ!?」
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- 俺「重課金疲れたお……」 ギルメン「俺さんすごい! 次のイベントもお願いします!」
17 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:36:53.920 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女盗賊「ちょっと待てよ……。剣盾オンラインのオレ!? それって、あの急に消えたっていう伝説の……超有名人じゃねぇーか!」
女「急に消えたからずーっと探してたんっすよ。へへっ、でもまあ、多分俺さんじゃないかなーって思ってたっすけどね。毒舌なところとか、あと戦略とか似てるなーって」 俺「俺は……俺は、違うんだ……」 女「俺さん?」 俺「俺は……」 女盗賊「男っ! 聞いたか、俺の奴が、あの剣盾オンラインのオレなんだってよ! あの、伝説の!」 ギルメン「え?」 ギルメン「ま、マジかよ……なんでこんな弱小に?」 ギルメン「じゃあ……そのうちまた、無双する気なのか?」 俺「…………」 男「オレ? 噂でしか知らないが……あのオレなのか? じゃあそろそろ……様子見も終わって、課金する気なのか?」 男「な、なぁっ! お前はウチに残ってくれるんだよな? 俺は、ここの皆が大好きなんだ! お前もそうだって言ってくれたよな? なあ? 俺も……お前にゃそりゃ及ばないだろうが、課金するから! だから……残ってくれよ!」 俺「…………」 ギルメン「さすが我らがギルドマスター! かっけぇ!」 ギルメン「なあ、今の言葉、ギルド伝言板の名言リストに入れとこうぜ!」 ギルメン「私も、ここ大好きだよ男さん!」
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19 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:37:41.613 ID:gi9SQg0OpNIKU - 男「なあ! やってくれるよな! なあ!」
俺「俺、は……」 盗賊女「よかったじゃん男。これでここも安泰かな」 ギルメン「……今まで指咥えて見てるしかなかったイベントに参加できる?」 ギルメン「ここのギルドに錬金釜と研究室ができたら、女魔術師ちゃん帰ってくるんじゃね?」 ギルメン「ドラゴンペット機能で、あーしこれやったらいいんじゃないって思うのがあったんだけど……」 女「あ、あのー……ちょっち、みんな……えっと……」 男「ここにいてくれるんだよな? な?」 俺「あ、ああ……俺は、ここにいるよ」 ギルメン「「「うおおおおおおおっ!」」」 女「…………」
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21 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:40:39.254 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女「すいません……あんなつもりじゃ、なかったんっす」
俺「…………」 女「ひょっとして、また引退する気っすか?」 俺「お前には、関係ない」 女「なくないっす……。ウチのせいですし……それに、また俺さんがいなくなるの、イヤっす……」 俺「俺はもう、重課金をしない。そう決めたんだ」 女「……じゃあ、いっしょにこのギルド、逃げ出さないっすか?」 俺「え?」 女「友達が他のギルドにいるんです。そっちに、こっそり移りましょう?」 女「男さんには……ギルドのみんなには悪いっすけど……。でも、課金したかったら、みんなすればいいはずなんっす」 女「俺さん祭り上げて、ただで甘い汁啜りたいって、それだけなんっす。別に俺さんが気にするようなことは元来何もないんっす」 女「引け目感じて辞めなくたって……そんなの、絶対しなくていいはずっす。ウチと……逃げましょう? ふたりで」
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25 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:41:41.326 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女モンク「む、お主が俺殿であるな! 私がここのギルマスだ! よろしくたのむ!」
俺「ど、どうも」 女「女モンクちゃん、ウチの昔の同級生なんっすよ」 俺「へえ……なんで最初からこっちにしなかったんだ?」 女「ここ、結構レベル高いっすから。その点男さんのところは甘かったんっすけどね……」 女モンク「そんなもの気にしなくてもいいと言っていたのに。そもそも、ギルドに引き入れるために女をこのゲームに誘っておったのだぞ」 女「へへへ……」 男獣戦士「……弱っちいのが来たと思ったら、コネ入団かよ」ボソッ 俺「…………」 俺(……なにも起きなきゃいいが)
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27 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:42:51.580 ID:gi9SQg0OpNIKU - 男商人「いまやでっ!」
男弓使い「はいダブルアロー! 怯んだとこ外すなよ!」ババッ ユニコーン「フー、フー……」ダダダッ 俺「うらぁっ!」バスッ ユニコーン「ガアアアッ!」ドゴッ 俺「ぐっ!」 男商人「……なんや、300ダメージも安定して入らんのか……はあ」 男弓使い「あれ? これ、追撃付加来るから死ぬんじゃね」ニヤニヤ ユニコーン「フアアアアアッ!」 俺「くそっ!」 女騎士「りゃっ!」ガツッ ユニコーン「アガッ!?」ドサツ 俺「あ、ありがと……助かった」 女騎士「……今、どうして追加を撃たなかった?」 男弓使い「あ? ちょっと手許狂っただけだろ。なんか言いたいことでもあんのか?」 俺「…………」
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32 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:49:18.823 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女騎士「む、あのふたりは……?」
俺「……なぜか今日は効率悪いから、帰るってさ」 女騎士「はぁ……そうか」 俺「今日……庇ってくれて、ありがとうな」 女騎士「…………」 女騎士「お前、なんでここに入ったんだ?」 俺「え?」 女騎士「わかってただろ。こうなるってことくらい」ガツッ 俺「痛っ!」ドサッ 女騎士「……私も、今日はもう戻ろう」タッタッ 俺「……なんでここに入った……か」 俺「俺が聞きてえよ……そんなもん」
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- 俺「重課金疲れたお……」 ギルメン「俺さんすごい! 次のイベントもお願いします!」
33 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:50:16.042 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女忍者「やはり家畜小屋でござろう。新実装されるオーガチキンのバランスが、初期はぶれる可能性が高いと拙者は睨んでおります」
女「なんでそう女忍者は分の悪いギャンブルに出るんっすかね……」 女モンク「我々が運営のミス期待ありきの行動など……他所から非難が……」 女忍者「しかし拙者の情報網では……」 俺「…………」ポツンッ 女「あ、ちょ、ちょっとゴメン」バッ 女忍者「どうしでござるか?」 女モンク「…………」 女「俺さん! どうしたんっすか?」 俺「…………」 女「……俺さん?」
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- 俺「重課金疲れたお……」 ギルメン「俺さんすごい! 次のイベントもお願いします!」
34 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:51:11.933 ID:gi9SQg0OpNIKU - 俺「俺、辞めようと思う……」
女「ど、どうしてっすか!? もう、もう俺さんに課金迫るような奴らはいないんっすよ!」 女「確かに今は風当りが強いっすけど……」 俺「お前はリア友いるからそんなことねぇだろ。女忍者とも話してるし」 女「そんな……じゃ、じゃあウチが、女モンクちゃんと話さなかったら……いてくれるっすか?」 俺「んな話、してねぇだろうが!」 女「……ウチ、ウチがここに入ったのは、俺さんの巻き添えなんっすよ?」 女「ウチは向こうでやりたかったのに……俺さんが、辞めるっていうから……それなのに、今更ここを出てくんっすか? そんなの……そんなの……」 俺「俺は! 連れ出してくれなんて言ってねぇだろうが! お前、自分で何言ってんのかわかってんのかよ!?」 女「え……あ、ウ、ウチ、そんなつもりじゃなくって……えっと……ご、ごめんなさい……」 俺「…………」 女「ウ、ウチがなんとか……なんとかするから、辞めないで……」
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39 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:55:14.624 ID:gi9SQg0OpNIKU - 572 名前:名も無き冒険者 :20xx/xx/xx(月) 18:44:59.11 ID:otokogirumasu
「俺」とかいうクズに注意 他所のMMOもやってたけど、そっちでは世話になった人に何も言わず、イベント前の最悪のタイミングで急にやめたらしい 噂では金も借りたままだったとか 昔俺の作ったギルドにいたけど、「ここのギルドは好き」とか散々吹聴してた癖に、主力引き抜いて一緒に辞めやがった 戦力なくしてから放置が増えていって、俺のギルドは結局潰れた 俺も今日限りで引退するところ 散々俺のところでウマウマしといて、本腰入れて課金するかってなったらリア友いるギルドに移りやがった 最低のクズ どうせ見てるんだろ? お前の楽しみ2chとオンゲーくらいだもんな(笑) ______________________________________ 俺「なんだよ……これ」 俺「金借りてねぇし……俺のリア友じゃなくて女のリア友だし……言い出したのも女だし……。そもそも、重課金なんかこっちでしてねぇよ!」 俺「中途半端な噂ばっかで適当書きやがって……。しかもこいつ、明らかにID変えて自演擁護と自演コピペで拡散してやがる……」 俺「……あいつらが、見なきゃいいけど」
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41 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:56:07.737 ID:gi9SQg0OpNIKU - 俺「……変な俺側の擁護が入ってたせいで、本人認定されて余計に燃え広がっちまった」
俺「クソったれ……あれも多分、あのギルドにいた誰かなんだろうな」 俺「んだよ……俺が、俺が悪いのかよクソ……」 女モンク「あ……お、俺殿……」 俺(ああ……多分これ、もう知られてるな) 女「俺さんっ! 今日はどこに周るっすか? 一緒に冒険してくれるっすよね? ね?」 俺「……知ってんだろ。男が書いただろう書き込み」 女「あ……だ、大丈夫っすよ! 俺さん虐める奴は、ウチが全部論破してやったっすから!」 俺(昨日の本人認定されて燃え広がらせたのコイツかよっ!) 男獣戦士「おい、俺……」 俺「んだよ! やめればいいんだろ! 辞めてやるよこんなところっ!」 男獣戦士「すまなかった……そういう事情があったなんて、知らなかったんだ! 許してくれっ!」バッ 俺「え……?」
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44 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:57:47.650 ID:gi9SQg0OpNIKU - 男獣戦士「ぜんぶ……女から聞いた」
男獣戦士「どういう流れで来たかも知らねぇのに陰口叩いて……ほんとにすまなかった」 俺「い、いや……そんな、何も言わなかったのは俺だし……」 男獣戦士「身内に頼み込んで入ってきた、ウチの課金勢煽ててその恩恵得ようって……そういうチャチな図々しい奴だと思っちまってた」 俺「……俺も、似たような思いしたことあるからわかるよ」 男獣戦士「そうか……すまなかったな」 男獣戦士「これからは、安心してこのギルドに貢献してくれ。今日ここにいないものには……俺から上手く伝えておく」 俺「あ、ああ……」 男獣戦士「それで……いつ頃から、いくらくらい課金する予定なんだ? いや、急かしてるわけじゃないが……行動方針にも関わるし……」 俺「は?」
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46 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 19:59:06.009 ID:gi9SQg0OpNIKU - 男獣戦士「あ? 向こうで課金しなかったのはクレクレに張りつかれたからなんだろ?」
男獣戦士「まだこっちでも微課金でやってるのは、今表立って課金したら元のメンバーの反感を喰らうから控えてるだけだって……」 俺「は?」 男獣戦士「剣盾オンラインでの活躍ぶりは、プレイヤーじゃなかった俺でも知ってるほどだ! 一緒に新たな伝説を打ち立てようぜ!」 俺「ちょっと待て、俺が課金する? 誰がそんなことを言ってたんだ?」 男獣戦士「あ? 誰って、今さっき女の奴から聞いたばっかりだが?」 俺「は?」
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47 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:00:11.755 ID:gi9SQg0OpNIKU - 俺「おい! どういうことだよ!」
俺「お前だけは、信じてもいいかもって……そう思ってたのによ!」 女「ち、違うんっす……。ウチは、ただ……このままだったら、俺さんの居場所がなくなっちゃうって思って……どうにかしたくて」 俺「それで、俺が課金するって言ったのか? 馬鹿じゃねーのか!」 女「そうじゃなくて、ただ……説明してたら、男獣戦士さんがそういうふうに解釈して……」 俺「お前がまた、誤解招くような言い方したんだろうがっ! 何度目だよ!」 俺「いい加減に……いい加減にしろよ……」 女「ウ、ウチは……そうじゃ、そうじゃなくて……ゴ、ゴメンナサイ……」ヘタッ 俺「……チッ」 女「や、辞めないっすよね? ね? また一緒に……森に行って、ダンジョン入って、何か実装される度に大騒ぎして……それで……」 俺「続けると思うか? こんな状況でよ!」 女「ゴ、ゴメンナサイ……。でも……ウチが、ウチがなんとかするっすから……」ブツブツ
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51 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:11:30.074 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女騎士「ほら、二人とも謝るんだ」
男商人「ちゃ、ちゃうて! 別に……俺はんをどうとか、そういう気はなかったんや」 女騎士「この期に及んでまだそんなことを言うのか!」 男商人「ぐ……す、すまんかった」 男弓使い「俺も……悪かった。ただの、コネだと思ってたわ……」 男弓使い「これから課金するって……それだけの話だったんだな。すまんかった! 俺を許してくれ!」バッ 女騎士「すまないな。根はいい奴らなんだ、キミも色々と思うところはあるだろうが、どうか許してやってくれ」 俺「……う、う」フルフル 女騎士「どうした俺?」 俺「う、うわぁぁぁああああああっ!」ダッ 女騎士「お、おい! どこに行くんだ!」
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52 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:11:41.795 ID:gi9SQg0OpNIKU - 俺「課金……課金するしか、ないのか? いや……俺はもう、あんなこと……」ブツブツ
女「俺さん……」 俺「……女か」 俺「俺は、俺はどうすればいいんだ?」 女「その……課金、ちょっとで……ちょっとでいいんっす。とりあえず、周囲を誤魔化せるくらいの……」 俺「課金……ちょっと……課金……」 女2『ね、俺さん! なんでもいいんです! ちょっと……何か、私に向いてる武器を借りられないかなぁと……』 俺「…………」 女「そ、そうっす! 少量でも、追加で課金したという体裁さえ取れれば……表立っては何も言ってこないはずですし……」 俺「そうか、そうだな」 女「俺さ……」 俺「お前も、俺に課金しろというんだな。お前も俺の課金が目当てだったんだな」
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53 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:12:27.088 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女「ち、違うっす……。ウチは、ウチはただ、俺さんと一緒に楽しく狩りができたらいいなって……ただ、それだけっす」
俺「信じられるかよ! 課金しろ課金しろ課金しろって! ぎゃーぎゃーうっせぇんだよ!」 俺「罠だ! ぜんぶ罠だったんだ! そうか、わかったぞ!」 俺「お前はわざと! 俺が剣盾オンラインにいたことをギルドメンバーにばらしたんだ! 俺が課金せざるを得ないように追い込むため!」 俺「炎上を広げたのもわざとだったんだ! いや、お前がギルマスの振りをして書き込んだんだ! そうなんだな!」 女「ち、違うっす……ウチは……ウチは、ただ……。どうして、どうしてそんな……」 女「そんなこと……考えたこと、なかったのに……」 俺「信じられるかよこの売女が! もう騙されねぇぞ!」 俺「お前さえいなかったら! 弱小ながらに男さんのギルドはまだあったはずなんだ!」 俺「細々と……仲良く楽しく、やっていけたはずなんだ! お前さえ、お前さえいなかったら……」 女「ち、違う……違う、違うのに……どうして、なんで……」
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54 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:12:59.776 ID:gi9SQg0OpNIKU - 俺「黙れや!」バシュッ
女「あっ!」ドサッ 俺「叩き……叩き斬ってやる! 二度とその汚いアバターを見せるんじゃねぇ!」 女「ど、どうしたら信じてくれるんっすか! 全部、全部誤解っす!」 俺「何を信じるっつうんだよ! どの道もう、こうなっちまった以上続けられねぇんだよ!」バシュッ 女「また二人で、どこかギルドに……そうだ! ウチら二人でギルドを作るんっす! それなら……」 俺「…………」ピクッ 女「剣を止めてくれた! 俺さん! 考えてくれるんっすね!」 女「ね? 二人だけで……一緒に……ウチは、それでも……」 俺「悪いな、女」 女「え?」 俺「もう……誰も信じられそうにない」ブンッ
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55 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:13:13.482 ID:gi9SQg0OpNIKU - 俺(今の場面から……避けられた?)
女(ここでウチが死んだら、きっとその間に俺さんがアカウントを消しちゃう……なんとか耐えて、引き留めなきゃ)ゼェゼェ 俺(いや、俺の攻撃ミスか。あそこで動いたとき、いつもの俺なら追撃できたはずだ) 俺「…………」 女「ウ、ウチが、払うっす! 俺さんが課金するのを……半額、負担するっす!」 俺「な!?」 女「……それなら、俺さんだってウチのこと信じてくれるっすよね?」 俺「そんな……そんなこと、できるはずがねぇ!」 女「貯金もありますし……バイトしたら、月10万くらい、出せるはずっす。ウチは本気っす!」 俺「……嘘だ、嘘に決まってる。できるもんならやってみろよ!」
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56 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:14:18.985 ID:gi9SQg0OpNIKU - 二つ首竜「シャアアアアアアアッ!」
俺「ブレスが来るぞっ! 頼んだ!」 女騎士「了解だ! 結界内に入れ!」トンッ 女モンク「私はまだ余裕がある! この隙に片首をへし折るっ! 後で回復を頼む」ダッ 女「よし、ウチも!」 俺「お前は魔法陣内にいろ! 行動パターンCが来ると死ぬぞ!」 女「む、むう……了解っす」
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57 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:14:37.159 ID:gi9SQg0OpNIKU - 二つ首竜「ラアァァァアアアア!」ゴオッ
女モンク「ぐっ! ダメだ、前回より硬いかもしれん!」 俺「調整? いや、それはないと思うが……」 女騎士(このパーティーだと、総攻撃力に欠ける) 女騎士(私は守備寄り、ギルマスのモンクもバランス、俺もトリッキーだが威力が足りない……) 女騎士(そして何より……) 女「う、うりゃあっ!」バスッ 女騎士(この面子の中で、彼女が劣り過ぎている。ギルマスと男の知人なのは知っているが……連れてくるべきではなかった)
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- 俺「重課金疲れたお……」 ギルメン「俺さんすごい! 次のイベントもお願いします!」
59 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:15:30.913 ID:gi9SQg0OpNIKU - 俺「やっぱり、まだあのクラスのモンスターは駄目だったか……」ハァ
女騎士「俺よ、話がある」 俺「え?」 女騎士「あまり女を連れ回さない方がいい」 俺「ど、どういうことだよ。今回負けたのがあいつのせいだって言いたいのか?」 女騎士「自分の立ち場を考えた方がいい。お前が連れ添って行動すると、他のメンバーからの嫉妬を買うのだ」 俺「は?」 女騎士「『なんであいつは私より弱いのに、俺さんはあいつと行動しているのか』」 女騎士「たまにこういう愚痴が耳に入ってくる。最近、女と女忍者もよそよそしいだろう?」 女騎士「女は最近IN率も落ちてきてるから、余計にな。嫉妬はいらん噂を呼ぶぞ」 俺(あいつ……本当にバイト始めたみたいだからな)
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- 俺「重課金疲れたお……」 ギルメン「俺さんすごい! 次のイベントもお願いします!」
60 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:16:09.776 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女「俺さん、一緒に悪夢の時計塔に潜らないっすか! あそこ、一回行ってみたかったんっすよ!」
俺「あそこか。だったら、ちょっと準備が必要だな」 女騎士「女よ、お前のレベルではまだまだ早い」 女「うっ……ウチは、俺さんに話してるんっすよ! ね、連れてってくれるっすよね?」 女騎士「…………」ジロッ 俺「お、女にはまだちょっと難しいかな。レベルを後、10は上げてからだな」 女「ウ、ウチが……」 女「なんでもないっす。我が儘言って、悪かったっす」シュンッ 俺(俺が強くなったの、半分は女の金だからなぁ……)
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61 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:17:08.352 ID:gi9SQg0OpNIKU - 俺「やっぱり金、返すべきだよな。意地になって受け取っちまったけど」
俺「俺ばっかチヤホヤされて、あいつはギルドの陰でたかり屋扱いされてる……」 俺「ちゃんと、あいつは約束通り送ってくれた。それだけでもう、いいだろう」 トゥルルルルウ 俺「うおっ! な、なんだ新しいモンスターか?」 俺「……って、電話かよ。びっくりした」 俺「ほっとくにも音うるせぇなあ。セールスか? クソ」ガチャ 父『俺か? お父さんだ』 父『急で悪いが、お前への仕送りを大幅に減らすことにした』 俺「は、はあ!? ふざけんじゃねーぞ!!」
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62 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:18:24.174 ID:gi9SQg0OpNIKU - 父『……お前が受験失敗したのもそれから立ち直れなかったのも、父さんのせいだ』
俺「だったら! わかってんなら金寄越せよ! 金!」 父『そしてお前が引き籠りから脱せず、ネットゲーム生活から抜け出せなくしてしまったのも、また父さんのせいだ』 俺「な!?」 父『死んだ母さんがな、夢に出たんだ。貴方は自分の負い目から逃げたくて、ただ甘やかしているだけだってな』 俺「御託はいいから金を寄越せよ! 大きなイベントがあるんだよ! 俺は、そこでギルドを勝たせなきゃいけねぇんだよ!」ドンッ 父『最低限生活のできる分は送る。アルバイトからでいい、始めてくれ。何か建設的なやりたいことがあるのなら、父さんはそれを全力で支援する。今度、お前の下宿先に行くから父さんと話をしよう』 俺「俺がやりたいのは……ネトゲなんだよぉ……。金をくれよ……金」
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63 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:19:40.270 ID:gi9SQg0OpNIKU - 俺「次のイベント……これまでにない規模のギルド戦だ。なんとしても勝ちてぇ」
俺「それにレベルキャップも解放された! 置いていかれたくねぇよ!」 俺「持ってるひと通りの武器に守護霊も憑りつかせときてぇ! ペットドラゴンにも最高級の餌しか喰わせたくねぇ!」 俺「足りねぇよ……金が全然足りねぇんだよ!」 俺「散々勝手な教育論押し付けてきて……俺が駄目になったら金だけ渡してサヨウナラしといて……夢に母さんが出てきただぁ? 今更いい親父ぶられても困るんだよぉ……俺の世界はもう、ネトゲなんだよぉ……ここしかねぇんだよ……」 俺「もう俺の居場所を壊さないでくれよ……なんなんだよクソ……」 俺「金貸してくれる友人もいねぇっつーの。高校の頃の知人に電話する勇気もないし、借金して親父に泣きつくか? いや、それも……」 俺「女……そうだ! 女なら、女なら貸してくれるはずだ!」
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64 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:22:45.623 ID:gi9SQg0OpNIKU - 俺(多目に伝えよう。俺が自由にできる額の倍を考えても、全然足りない)
俺「今回は、〜円使おうと思う。半額振り込みを頼む」 女「そ、そんなにっすか!? 確かにイベントが近いっすけど……それは、ちょっと」 俺「な、頼む! お願いだ!」バッ 女「ちょ、ちょっと考えさせてほしいっす……」 俺「なんだよ、約束を破るのか! お前まで俺を裏切るのかよ! お前だけは信じさせてくれるって思ってたのによ!」 俺「やっぱり、やっぱり全部嘘だったんだな! お前も結局、俺の課金が目当てだったんだ!」 女「そうじゃ……そうじゃないっす! でも……」 俺「迷うってことはできるんだろ? 選択肢があるんだろ? その上で金払うのが嫌で俺を裏切るんだろうが! 何が違うんだよ!」 女「どうして……どうして、こんなに尽くしてもわかってくれないんっすか……」 俺「自分から言い出したこと破ろうとしてんのはお前だろ! 何がどうしてだ!」
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65 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:24:52.676 ID:gi9SQg0OpNIKU - 俺「頼れるの……女だけなんだよ。頼む、俺の世界を守ってくれよ……」
俺「俺はお前だけは、疑いなくないんだよ……」 女「俺さん……」 女「わかったっす。その額、大丈夫っす」 俺「本当か! ありがとう、女!」ギュッ 女「え、えへへへへ……。これくらい、俺さんのためだったらどーってことないっすよ! 全部ウチに任せてほしいっす!」 俺「その……できれば、○日までに……」 女「任せてください! 明日には振り込んどくっす! 一緒に、ウチのギルドを最強にしましょう!」
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67 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:27:25.887 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女「エヘヘへへ……俺さん! 今日は一緒に、街でも歩かないっすか?」
女「最近なかなか市場を確認できてなかったから、相場とか……新武器とか、その辺の説明頼みたいっす」 俺「ああ、行くか」 女忍者「さすが女殿、また俺殿にたかる気でござるな」 女「…………」 俺「お、お前何言うんだよ!」 女忍者「それしかないでござろう。なーにが、相場でござるか。ギルマス殿の旧友だからとコネ入団した身で、ズウズウしいのだと言っているのでござる」 女忍者「えらく大切にしているようでござるが……ひょっとして、オフで会われたのでござるか?」 俺「テメェ……」 女「お、俺さん、行きましょう? ウチ、気にしてないっすから!」 女忍者「気にしていない! 流石、低レベルで半放置の癖にコネで入って、強課金者からアイテムをたかろうとする人は違いますなぁ!」
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70 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:31:12.927 ID:gi9SQg0OpNIKU - 俺「本当に……すまないな。お前ばっかり、こんな……」
女「あんなの、どーってこないっすよ!」 俺「……でも、最近女モンクと二人きりで喋ってるところもみないぞ。ギクシャクしてるんじゃあないのか?」 俺「大事なリア友なんじゃあ……」 女「あははは、いいんっすよ。ウチ、もうリアルは捨てましたっすから!」グッ 俺「なんで……そこまで……」 女「俺さんも、ウチと一緒っすよね?」 俺「…………」 女「俺さんだけわかってくれるなら、ウチはそれで満足っす!」 父『最低限生活のできる分は送る。アルバイトからでいい、始めてくれ。何か建設的なやりたいことがあるのなら、父さんはそれを全力で支援する。今度、お前の下宿先に行くから父さんと話をしよう』 俺「あ、ああ……俺も、お前と一緒だよ」
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71 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:31:51.064 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女モンク「ついに来たな。勝ち抜き、10対10の団体戦だ」
俺「これのために万全を備えてきたんだ。意地でも優勝するぞ」 女モンク「我々のギルドは期待されているからな。無様な結果を残すわけにはいかない」 女「陣形はCで行きましょう! それなら、ウチが俺さんの横につけるし……」 俺「…………」 女「お、俺さん?」 女モンク「悪いが女、10人制限だとお前を出すことはできない」 女「で、でもウチだって……」 女モンク「我が儘もいい加減にしろ! 男獣戦士や男弓使いを差し置いて、お前を出せるはずがないだろう!」 女モンク「最近お前、様子がおかしいぞ!」 女「……そ、そうっすか。そうっすよね」 女モンク「…………」
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74 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:32:39.555 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女「…………」シュン
俺「な、なあ女……」 女「べ、別に落ち込んでないっすよこれくらい!」 女「俺さんのこと、応援してますからね! ウチの分まで頑張ってくださいよ!」 俺「あ、ああ……。そうだ、今から皆に内緒で悪夢の時計塔、潜ってみないか? 低階層なら、二人でもいけると思うし……」 女「本当っすか!」
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75 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:35:28.278 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女「ほへー! ここが最難関ダンジョン……」
俺「こら、動くな、今俺がwiki開いてる。ランダム型設置の罠があるんだ」 俺「俺も実際に入ったのは一度だけしかない、不用意に動くな」 女「新鮮な感じがいいんじゃないっすか。ほーら、置いてっちゃうっすよ」 俺「おい! 先々行くんじゃねぇ! こら!」 スカルナイト「ガアアッ!」ザンッ 女「うわっ! 急に出てきた!」 俺「あーもう、だから言ったじゃねーか!」バッ スカルナイト「ガァッ!」グサッ 俺「ぐっ! うらぁっ!」バシッ 俺「はぁ……はぁ……HP少ないのがまだ救いだな」 女「えへへ、すいませんっす。だって攻略サイト見ながら動いてたら新鮮感がないっすもん」 俺「わかった、wiki開かないから俺の後ろ歩けマジで!」
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76 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:37:53.146 ID:gi9SQg0OpNIKU - お化け「ケケケケケ……」
女「な、なんすかあの布被ったみたいな奴! 追いかけてきますよ!」 俺「わからん! 前は見なかった! とにかく物理攻撃は通らんみたいだ! 相性が悪い、逃げるぞ!」 女「逃げるって、全然撒けないじゃないっすか! 無理無理無理! なんかアレ気持ち悪いっす!」 俺「仕方ねぇだろ! 試したいことはあるが、不用意に近づいたら即死もあり得る! どっかドアあるところまで行くぞ!」 女「ネット! ネットで調べてください!」 俺「逃げながら調べろってか? 無茶言うんじゃねぇ! そもそも新鮮な気持ちで挑みたいって言ったのはお前だろうが!」 女「それとこれとは話が別っす! ちょっと追い詰められたいってだけで、そのままトドメ刺されるのは嫌なんっす!」 俺「わかる! わかるけど、それをわかった上で最初から調べとくべきだって俺は言ってたんだよ馬鹿野郎!」
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77 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:39:29.910 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女「挟み撃ちにしたら良かったんね……いや、倒せてよかったっす」ゼェゼェ
俺「利き腕と逆の手で検索するのが、どれだけしんどかったと……」ゼェゼェ 女「にしてもアレ、本当にソロ殺しの敵っすね」 俺「たぶん、人形でも誤魔化しが効くんじゃないのか」 女「あー……なるほどっす。にしても、意外と経験値、控えめなんっすね」 俺「だから俺も一度しか潜らなかったわけだしな。女騎士も、調整入るだろうからそれまでは行かないって言ってたし」 女「な、なんかがっかりっす……」 俺「掲示板もそんな感じだから、細かい部分には関しては調査組が少ないんだよな」 俺「この布お化けにしても、何がドロップするかとかは不明なんだよ。姿もステも特殊だし、経験値もGも低いからなんかあると睨んでるんだが……」 俺「噂では、○△ギルドが知ってるけど隠してるって話だが」 女「あ、なんかアイテム出てるっすよ」 俺「え?」
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78 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:40:38.178 ID:gi9SQg0OpNIKU - 俺「『純白の布』……これって、そうか……こいつが持ってやがったのか」
女「そ、それ知ってるっすよ! 新実装された結婚システムに必須なんっすよね!」 俺「まずは少人数に渡して動きを見るため、実験的にレアドロップにしてたみたいだな。その内、課金アイテムとして販売されるんじゃねぇか?」 女「そ、そうかもしれないっすね! 市場にも売りに出してるのはないし、取引履歴も桁おかしいのしか残ってなかったし……ウチも疑問には思ってたんっすよ!」ソワソワ 俺「となると、課金販売される前に値段吊り上げて売っちまうのが一番だな。素材で売るより、錬金でウェディングドレスにしてから売った方がいいのか……」 女「…………」 俺「売った後はギルド総員で布を回収するか……いや、現実的じゃないな。他の大規模ギルドにドロップ情報を売るか?」 女「ウ、ウチらで使うって、ダメっすか?」ボソッ 俺「ん? なんか言ったか?」 女「……なんでもないっす」
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81 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:45:32.302 ID:gi9SQg0OpNIKU - 俺(悪いな女……これは、売らさせてもらうぞ)
俺(このゲームでは結婚したら、複合詠唱や共同コンボなんてものまで手に入る) 俺(このレベル差で結婚システムなんか使ったら、今度こそギルド内に女の居場所がなくなってしまう) 俺「実はソロで時計塔に潜ったとき、こんなものをドロップしたんだ」 男獣戦士「ソロで潜ったぁ? 水臭いな、俺を誘ってくれればよかったのに」 女騎士「それは……まさか、ウェディングドレスの最後の素材か!?」 女「へへん!」 男獣戦士(なんでこいつが得意気なんだよ……うせぇな) 俺「ああ、そうだ。それでこれとドロップ情報の扱いを相談したくてな」 女騎士「無論、ドロップ情報はギルド外持ち出し禁止だ!」 女騎士「夫婦複合詠唱があれば、次のギルド戦を制することができるかもしれん!」 女騎士「このタイミングで出したのは、運営の戦略だ。大規模ギルド戦で結果を残させてから、課金アイテムとして純白の布を売るつもりなんだろう。となれば、今回の作戦の中心とするべきだ!」 女「……!」ソワソワ 俺「え……ど、どうだろうな。式は金曜日限定みたいだし……熟練度的にも実践レベルに持っていくのは厳しくないか? 何より、不確定事項が多すぎる」 女騎士「間に合わせるのだ! 充分試す価値はあるはずだ! ギルマスにも相談しよう!」
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83 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:46:48.895 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女モンク「なるほどな、情報不足感は否めないが……我々のギルドで使うべきだろう」
女モンク「ある、というだけで大きな牽制にもなる。マイナスに働くことはまずない」 女モンク「異論があるものは? いないな」 女モンク「問題は、誰と誰が使うかだ」 女「お、俺さんとウチが……」 俺「能力面で考えれば、男獣戦士と女モンクでいいんじゃあないのか。共同コンボは近接型のこの二人で押した方が効果があるはずだ」 女「…………」 男獣戦士「お、俺がギルマスと結婚すんのか? な……なんか照れるっつーかよ……」 男商人「たかがゲームやで、なに赤こうなっとんねん」 女「たかがゲームじゃ……ないっす。ウチは、ウチには……なのに、なんで……」 男商人「あ? 何か言うたか?」 俺「こ、この組み合わせでいいと思うんだがどうだろうか! 女モンクが言ったように、派手ささえあれば相手の気も引けるし、動揺も誘える!」
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84 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 20:53:24.968 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女モンク「しかし、ここは手に入れた俺殿が使うべきであろう」
俺「え? い、いやでも共同コンボ……」 女モンク「結局のところ、不確定要素が大きいから細かいところは机上の空論だ。それならば入手者が使うべきであろう」 男商人「振られたな男獣戦士はん。陰でえらい喜んではったのに」プププ 男獣戦士「う、うっせぇな! たかがゲームだろうが!」 女「じゃあ、じゃあウチが!」 女忍者「実力的には女騎士さんが丁度いいと思うのでござるが、どうでござろう?」 女騎士「あわっ!? わわ、私か? 私が……結婚……い、いや……その、私はだな……ほら、騎士であるし、国に尽くす身であるというか……」 女忍者「その反応、満更でもないのでは?」ウリウリ 女騎士「お、俺がそれでいいのなら……別に、構わないが。まあ、共に行動することも多いし……私が順当であることに異論はないのだし……」コホンッ 男弓使い「夫婦としてか?」ニヤニヤ 女騎士「ち、違う! 狩りにも活かす必要があるからに決まってるだろうがこの痴れ者が! 茶化すでない!」ドンッ 俺「そ……そのだな、俺は……」 男弓使い「かーっ! カップル誕生かよ! 気をつけろ、絶対あいつ尻に敷くタイプだぜ」ニヤニヤ 女「…………」
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92 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 21:05:32.991 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女「ウチが……ウチが、俺さんと見つけたんっすよ!」
俺「お、おい女!」 女モンク「ど、どういうことだ?」 女「二人で協力して……頑張ってモンスター倒して……それで、それで手に入れたのに……」 女忍者「ひょっとして女騎士殿から止められてたのに、無理言って時計塔に登ったのでござるか?」ニマァツ 女「そ、そうっすよ! だから……だから、手に入れた人が使うべきっていうのなら、ウチと俺さんが使うべきなんです!」 女忍者「周りに隠してこっそり俺殿を連れ出して塔に登って、その揚句アイテム見つかったからその権利の主張でござるか。やれやれ、いつもに増して必死でござるね」ハンッ 女「文句あるっすか! ウチと、俺さんの問題っす! アンタは関係ないんっす! どうして、どうして邪魔ばっかりするんっすか!」 女忍者「結婚さえしたら、名目が立つでござるからな。次から俺殿とダンジョンを潜っても、婚姻スキルがあるからだといえば誰も文句が言えなくなるでござるからね」 女「そんなわけ、ないだろうがっ!」 女忍者「おお、怖い怖いでござる。でも周囲がどう思ってるかは、もうちょっと見た方がいいでござるよ?」 女「え?」 男獣戦士「……はぁ」 男弓使い「ここまで典型的な奴、マジ初めてみたわ」 女「ウ、ウチは……ウチはただっ!!」 女モンク「……女、それ以上喋るな。立場を悪くするばかりだぞ」
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- 俺「重課金疲れたお……」 ギルメン「俺さんすごい! 次のイベントもお願いします!」
93 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 21:14:45.931 ID:gi9SQg0OpNIKU - 神父「俺さん、あなたは女騎士さんを妻とし、神の導きによって夫婦になろうとしています」
神父「汝、健康の時も病めるときも、富ときも貧しき時も、幸福の時も災いにあうときも、可能な時も困難なときも」 神父「これを愛し敬い慰め遣えて共に助け合い 永久に節操を守ることを誓いますか?」 女騎士「ち、ちち……誓いますっ!」 女「…………」ジイッ 俺「…………」 神父「新郎様どうなされましたかな?」 俺「誓い……ます」 神父「では、誓いの口付けを」 女「…………」 俺(そんな……そんな目で見るなよ) 俺(仕方ないだろ、弓使いと獣戦士、女忍者が地盤固めにかかってたんだから……あの流れで断ってたら、余計拗れてただろうが!) 女「…………」
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- 俺「重課金疲れたお……」 ギルメン「俺さんすごい! 次のイベントもお願いします!」
95 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/10/29(火) 21:19:11.243 ID:gi9SQg0OpNIKU - 女「ね? 一緒に、一緒にダンジョン潜りましょう?」グイグイ
女騎士「い、いや……彼は、その、私と婚姻スキルの練習をしないといけないのだが……団体戦までに、形にしないといけないからな」 女「何しおらしくなってるんっすか! 気色悪いんっすよ!」 女「たかがゲームの! ギルド戦の戦力作りの名ばかり結婚で、なぁに意識しちゃってるんっすか!」 女「お前なんか……お前なんか……」 俺「ま、また今度だ! ギルド戦終わってから連れて行ってやるから!」 女「終わるまで? 嫌っす、嫌に決まってるじゃないっすか!」 女「敵攪乱できたらそれでいいって、女モンクも言ってたじゃないっすか! 結婚したからってそれを理由にすり寄るって……鬱陶しいんっすよ!」 女「邪魔……しないでください。ウチと俺さんの、邪魔をしないでください……」ガシガシ 俺「わ、わかった! ちょっと合わせて様子見たら、戻ってくるから! それから二人でまたダンジョンに潜ろう? な?」 女「……遅くなったら、イヤっすよ」 女騎士「…………」
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