トップページ > ニュー速VIP > 2019年04月17日 > 5FKQViZ30

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以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
◆xvnBCgBLJU
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」

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れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
1 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:23:20.631 ID:5FKQViZ30
夏海「まぁ..にぃちゃんは喋っても無かったことにされる、そういう残念なキャラだからね」

蛍「えっ!?そうなんですか?」

小鞠「そうそう、私おしゃべりしてるとこ一回も見たこと無い」

れんげ「残念なーん」

蛍(卓先輩今まで喋った事ないんだ..)

れんげ「うち、にぃにぃが話すとこ見てみたいん!」

小鞠「まぁ確かに、、それはあるかも!案外饒舌だったりして!」

蛍「私も見てみたいです!」

夏海「でもあのにぃちゃんだよー?難しいってー!」

れんげ「なっつん」

夏海「んー?」

れんげ「うち、にぃにぃが喋る方法しってるん」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
3 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:24:02.703 ID:5FKQViZ30
夏海「まじで!?」」

れんげ「なっつん、ほたるん、ちょっと耳貸すのん」

小鞠「えっ!?」

夏海「はは、ねぇちゃんには内緒だってー!で、なになにー?」

蛍「何かなれんちゃん?」

れんげ「あんなー?ゴニョゴニョゴニョゴニョ..」

小鞠「ちょっと待ってよ!私にも教えてよ!」

蛍「うーん..」

夏海「うんー..なるほどなるほど」

れんげ「なんなー!?」

夏海「おおー!さすがれんちょん!ナイスアイディア!」

蛍「そういう手もあるんですね!」

小鞠「何よ!私にも教えてよ!!」

れんげ「こまちゃんには秘密なのーん」

夏海「教えてあーげなーい!」

小鞠「何よそれ!教えなさいよー!」

(こま先輩..ごめんなさい!)

「あっはっはー」

「秘密なのーん」

「あっ!ちょっと待ちなさいよー」

「もう!なつみの馬鹿..」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
4 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:24:56.600 ID:5FKQViZ30
 越谷卓はいつもと変わらず
一切ものを喋らずただその場の空気と自分の存在を重ね
その何層にも折り重なった出来た「無」に似たような世界へ思考は飛び立っていく
誰にも言わないし、喋らない
諦めに似た理想郷
たった一人の世界へと

どうしてこうなってしまったんだろうな..

僕の情緒とは裏腹に
透き通るような8月の空の青さが綺麗だった
改善の余地のない喋らない季節を一周
変わり映えのしない日常を送っているせいか
あの頃から終わらない夏が続いているような錯覚さえを感じていた

部屋の片隅
青春の遺物というには大げさなガラクタが鬱陶しい
「けいいちは今どうしているんだろうか?」
楽しかったあの頃の日々を憎み辿るように思った
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
5 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:25:12.499 ID:5FKQViZ30
−−−−1年前−−−−

けいいち「おーい卓!遊びにいこうぜー!」

卓「」

けいいち「今日はどこ行こうか??!」

卓「」

けいいち「空気銃でサバイバルやろうぜ!」

卓「」

けいいち「ギター教えてくれよ!部屋上がっていい!?」

卓「」

けいいち「〜♪」

卓「」

なつみ「にぃちゃー..んあっ!」

けいいち「ん!?」

卓「」

けいいち「どーも!」

なつみ「こ、、こんにちわ」

それからだっただろうか?
圭一と僕達兄弟、れんげ5人で遊ぶようになったのは

夏海「しかし、暑っついねぇー..」

小鞠「ねぇ部屋の中でおとなしく遊ぼうよー!」

夏海「駄目だぞねぇちゃん!せっかくの夏休みだっていうのに外で遊ばないとー!」

夏海「れんげやけいいち達も秘密基地くるっていってたしさー!」

小鞠「う〜ん..」

夏海「それよりにぃちゃん、今日の当番はけいいちだっけ?」

卓「」

夏休み上旬、ジワリ焼ける田舎道のバス亭に向かう途中
今日1日がいつもと変わらない楽しい日々になればいい
と思い、軽くうなずいた。
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
6 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:25:30.153 ID:5FKQViZ30
れんげ「にゃんぱすー」

夏海「お!きたきた!」

小鞠「おはよう!れんげ!」

れんげ「今日は何して遊ぶのん?」

夏海「それがさぁ、今日はけいいちが決める番なんだってー」

れんげ「そうなんな、けいいちはまた遅刻なんなー?」

バスがくるのはそれほど長く無かったように感じた
村から少し離れた山の中。
木々の隙間から落ちる光が心地よい
バスは4人を乗せてそこに向かう

家から持ってきたガラクタや木の枝で簡素に出来たボロ小屋。通称<秘密基地>
朝っぱらからここに集まって遊びの内容を立てるのが日課だった。
その内容を決める担当者は日替わりで決められていて選択された遊びは絶対という掟だ
けいいちが担当者になると決まって遅れてくるっていうのも毎度のことだった

けいいち「お!集まってるな!?」

れんげ「また遅刻なのーん!」

小鞠「けいいちおそーい!!」

けいいち「まぁまぁ、そう言わずに、、」

けいいち「今日の遊びは特別楽しいものを持ってきたぞ!」

夏海「おおー!で、今日は何すんの!?」

けいいち「聞いておどろけ!今回はこれだ!」

 けいいちは手提げ鞄の中から水鉄砲を取りだして言った
色が鮮やかなものから大きいもの、黒いものなどいろいろある。
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
8 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:25:48.602 ID:5FKQViZ30
れんげ&夏海「おおー!?」

れんげ「みずてっぽうなんな!打ち合いっこなんな!?」

夏海「いいねぇー!それじゃあ早速やろ!」

小鞠「え〜,,私濡れるのやだなぁ」

れんげ「うだうだ言ってないで早くやるん!リーダーには逆らえないんなー!?」

小鞠「...はぁーい」

夏海「はい!決まり決まり!で、ルールはどうすんの?」

けいいち「うーん..そうだなぁ。まずはくじで武器を決めよう!」

けいいちは紙をちぎり1、2、3、4、5と番号ふり水鉄砲のとなりに置いていく
次にあみだくじにも等しく番号を書いていき選んでいった

けいいち「出来たぞ!」

れんげ「うち、ここなーん!」

小鞠「私ここ!」

夏海「ほほう、じゃあうちここ」

けいいち「そんじゃあ俺ここな!」

卓「」

けいいち「..っと」

れんげ「うち、2ばんなーん」

けいいち「俺は1番!」

小鞠「あ、私4番!」

夏海「うち5ばんー」

卓「」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
10 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:26:09.966 ID:5FKQViZ30
れんげ「..うちのちっちゃいんなー..」

夏海「あっはっはーれんちょんはずれー!うちはこれー!」

夏海「あっ!おねぇちゃんずるーい!大きいやつー!」

小鞠「なによ!しょうがないでしょ!くじなんだから」

れんげ「うちのちっちゃいのと交換するのんなー?」

小鞠「はぁ?するわけ無いでしょ!」

れんげ「こまちゃん、ノリノリなんな」

小鞠「わ、私は別にあれだから、とにかくノリノリじゃないから、、」

けいいち「まぁまぁ。それじゃあ限界までずぶ濡れなったらここに集まること。スタートは十秒後!」

けいいちは十数え、そのうちにみんな散らばって
それからお遊びが始まった。

れんげ「逃げるーん」

小鞠「まてまてー!」

れんげ「えいっ!」(ピュ)

小鞠「わっ!」

小鞠「やったなー!れんげー!」

れんげ「逃げるーん」

小鞠「そりゃ!」(シャー!!)

小鞠「あっ!」

れんげ「なん?!」

れんげ「…」

小鞠「ご、、ごめーんれんげ。大丈夫?」

れんげ「…大丈夫じゃないん。ずぶ濡れなん」

小鞠「ごめんね、、まさかこんなに水出ると思わなくて」

れんげ「うち、リタイヤなん秘密基地戻るん」

小鞠「ほんっとごめん!」

れんげ「」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
11 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:26:49.305 ID:5FKQViZ30
夏海「お!れんちょんみーけっ!」

れんげ「は!」

夏海「って、なんでこんなに濡れてんのさ!?」

れんげ「こまちゃんにやられたん。一撃でずぶ濡れなん」

れんげ「なっつんもその鉄砲でうちを濡らすん?ずぶ濡れなんに」

夏海「いや、、これはその..はは」

れんげ「うち秘密基地もどるん」

夏海「,,よーし!れんちょんの敵はうちがとったるー!」

れんげ「なっつん、こまちゃんを甘く見たら駄目なのん」

夏海「分ーかってるってー!このスナイパー夏海にお任せをー」

れんげ「..秘密基地で待ってるん」

夏海「それじゃあまたー!」

れんげ「またなのん」

 小鞠「あっ!蝉みっけ!えいっ」(シャー)

小鞠「ふー、、誰にも合わないし暑いなぁ」

小鞠「この大きな水鉄砲で皆撃退して早く帰るんだから」(シャー)

卓「!」

((ガサッ))

小鞠「!」

小鞠「あ!おにぃちゃん!」

卓「」

小鞠「えいっ!」(ジャー)

卓「」

小鞠「はい!おにぃちゃん負け!リタイヤね!」

卓「」

小鞠「んー..あとはけいいちと夏海かー、おにぃちゃん見なかった?」

卓「」

小鞠「そっかー、分かった!ありがとう!」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
12 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:27:09.812 ID:5FKQViZ30
僕は妹の持っていたプッシュして水圧が圧縮され一気に放出される大きな
水鉄砲ですぐに打ちのめされた。でも満足げだったからそれで良かったと結果的に感じたのだ
最後小鞠に手を振って帰るべき場所に帰る

夏海「あっ!にぃちゃん!」

卓「」

夏海「げっ、なんでこんなに濡れてんの!?まさかねぇちゃんに!?」

卓「」

夏海「マジか、、ねぇちゃんどこ行った!?」」

卓「」

夏海「よーし、そんじゃあかたき討ちといきますかー!」

夏海「あっにぃちゃん!」

卓「!」

夏海「とぅー!」(ピュ)

卓「」

夏海「あはは!それじゃあまたー!」

卓「」

基地に戻ったら濡れるに濡れたれんげが誰かが戻ってくるのを
待っていたような顔つきで退屈そうに基地の前に突っ立っていた
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
14 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:27:28.029 ID:5FKQViZ30
れんげ「にぃにぃもこまちゃんにやられたんなー?」

卓「」

れんげ「そうなんなー」

そういうとれんげはあたりをうろちょろしだした

小鞠「みんなどこだろー?」

小鞠「にゃ!」(ドスン)

小鞠「いてて、、何これ?穴?落とし穴!?」

「へへっ朝早く来て穴を掘っていておいて正解だったぜ!」

小鞠「!?」

けいいち!?」

けいいち「しばらくおとなしくしておくんだな!そうすりゃこの引き金はひかないでやる」

小鞠「ちょっと、ふざけていないでここから出してよ!の、登れない!!」

けいいち「フッ」

<パアーーーーーーーーン>
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
15 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:27:54.113 ID:5FKQViZ30
夏海「えっなに今の?」

れんげ「なん!?」

何処か遠くで銃声に似たような音が鳴った

れんげ「にぃにぃ!音のなった方に向かうん!」

小鞠「」

けいいち「って、あれ?小鞠?!」

夏海(確かこの方向だったような..)

夏海「あっ!けいいち何今の音!?うちのねぇちゃんは?!」

夏海「ねぇちゃん!」

小鞠「」

夏海「けいいちッ!!よくもねぇちゃんを!!」(ピュッ)

けいいち「おっと!!危ない危ない」

けいいち「あ..」ドスン

けいいち「..いててて」

れんげ「なっつんー!何があったんー?」

夏海「ねぇちゃん穴落っこちてる!」

れんげ「あら本当!」

夏海は恐らくけいいちが堀っただろう穴を覗きこんで言った
そこをのぞくと、自身と
そして放心状態で腰を抜かしている小鞠が落ちていた
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
16 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:28:15.300 ID:5FKQViZ30
れんげ「?」

れんげ「なんなん?このピストル」カチャ

<パアーーーーーーーーン>

れんげ「は!」

夏海「..おもちゃの、、ピストル?」

れんげ「うち、ウエスタンなんなー!」

 けいいち「ごめん!ちょっと悪ふざけ過ぎた!」

<パアーーーーーーーーン>

夏海「まぁ..いいってー!気にしないでよ!うちのねーちゃん怖がりだからさ」

小鞠「私は良くない!本当驚いたんだから!」

けいいち「本当にすまなかった!この通り!」

<パアーーーーーーーーン>

夏海「ほら、本当反省しているみたいだし、許してやんなよ」

小鞠「そこまで謝られると許さざるを得ないけど..」

けいいち「本当か!?許してくれんのか!?」

小鞠「もうこんな事はしないって約束するなら..」

<パアーーーーーーーーン>

けいいち「ありがとう小鞠!約束する!」

小鞠「..!」

小鞠「って、あれっ!?立てない、腰を抜かしたみたい..」

<パアーーーーーーーーン>

うなだれる暑さの中小鞠を背負ってバス亭へと向かう
小鞠が歩けるようになったのはれんげがピストルの火薬を全部使い切り
残念そうな顔をしていた頃だった
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
17 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:29:28.463 ID:5FKQViZ30
小鞠「もう大丈夫だっておにぃちゃん」

卓「」

小鞠「しっかし、恥ずかしいとこ見られたー..」

夏海「ねぇちゃんらしくて良かったじゃん」

小鞠「え〜!?それどういう意味ー!?」

夏海「そのまんまの意味だよー」

小鞠「えー!?何それー?!」

れんげ「うんうん、こまちゃんぽかったのん!」

小鞠「れんげまでー!!」

夏海「そんなことよりうちお腹空ったー」

れんげ「うちもお腹ぺこぺこなーん!」

小鞠「..はぁーあ、でも確かにもうお昼前だもんね」

小鞠「れんげ!けいいち!私ん家で昼ごはん食べていきなよ!?」

けいいち「えっ?いいの??行く行くー!」

夏海「もっちろん!れんちょんも来るっしょー?」

れんげ「お昼ごはんたべるーん!こまちゃん家いく―ん」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
18 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:29:55.376 ID:5FKQViZ30
 れんげ「いつバス来るん?」

けいいち「えーと、、あと10分後くらいかな?」

れんげ「そうなんな」

れんげ「ところで明日のリーダーは誰なのん?」

夏海「昨日はうちだったから、次は..」

小鞠「明日は私!私がリーダーだからねっ」

けいいち「明日は小鞠だね!」

小鞠「やった!明日はねー..」

れんげ「こまちゃんストップなん!」

小鞠「!」

れんげ「明日また秘密基地に皆で集まった時そこで発表するのん!」

小鞠「え〜〜!?私皆で宿題やろうと思っていたのにっ!?また基地に集まるのー!?」

れんげ「決まりなん」

小鞠「ちぇ、分かったー」

けいいち「最後の夏休みかー..」

蝉の鳴き声が溶け込んだ涼しい風がバス亭を吹き抜けたのを鮮明に覚えている
けいいちはボソリ何か呟いた

れんげ「?」

夏海「えっ?」

小鞠「?」

卓「?」

夏海「ちょっと!どういうことー?」

れんげ「どうしたんけいいち、夏休みはまだあるん」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
19 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:30:19.614 ID:5FKQViZ30
けいいち「..俺、明日引っ越すことになってんだ」

夏海「引っ越すってたって、、どこにさー?」

けいいち「と、東京」

小鞠「え〜!??東京!?」

夏海「遠いじゃん!もうここには来ないのー?」

けいいち「いや、夏休みなったらまた遊びに来るよ」

夏海「え〜..でもそんな急にさぁー、ねぇ?」

小鞠「..しょうがないよ!で、明日何時に引っ越すの?」

けいいち「明日昼ごろかな?午前中まではここにいるつもりだ」

れんげ「そうなんなーいなくなっちゃうんなー」

卓「」

れんげ「は!」

れんげ「うち!ひらめきましたん!」

夏海「なに?」

小鞠「どしたのー?れんげー」

れんげ「この後、お昼ごはん食べたら皆で宿題やるーん!」

小鞠「お!いいねぇー!丁度午後も時間空いているし!」

夏海「ああ..うちはパス!宿題より遊んだ方が..」

小鞠「夏海ー、またそういって!またお母さんに叱られちゃうよ!?」

れんげ「そうだぞー!?なっつん宿題やるん!」

夏海「え〜..でもなー..にぃちゃんはどう思う?」

卓「」

夏海「」

けいいち「じゃあー決まりだな!一回家に戻って宿題を持ってきてごはん食べて宿題する!」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
20 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:30:39.138 ID:5FKQViZ30
夏休みの宿題がある程度終わったのは
赤く焼けた空に山々が黒く影をなし
一日の終わりをひぐらしが告げる夕暮れ時だった

夏海「はぁ〜..終わった」

れんげ「もうすっかり日が暮れたん」

れんげ「皆で揃って遊ぶのもこれで終わりなんなー..」

小鞠「れんげ..あっ!そうだ!ちょっと待っててー」

夏海「どしたのねーちゃん?」

小鞠「じゃーん!」

れんげ「おお〜!」

夏海「花火じゃーん!しかも色々あるー!」

けいいち「なになに?連発花火にロケット花火、ねずみ花火、手持ち花火、線香花火に..ドラゴン?なんだこれ?」

小鞠「まえにデパート行ったとき、夏休み最後にこれやろうって買っておいたんだよー!」

夏海「さすがねぇちゃん!早速やろう!」

小鞠「私、お母さんに見てもらうように頼んでくる!」

れんげ「うちはバケツの用意するん!」

夏海「うちは蝋燭用意するねー」

けいいち「それじゃあ俺と卓は火を点ける係なー!」

けいいち「よし!火を付けるぞー!」

空に色彩やかな火の粉が残像を残しては消えていく
そのたび小さな歓声がこだまする
今まで、そしてこれからも続くと感じていた
ありふれた日常が明日で終わり、また違った夏になるのだろう
その花火一つ一つを噛みしめるよう眺めた
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
21 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:30:58.711 ID:5FKQViZ30
夏海「でかい花火、終わっちゃったー..」

れんげ「うち、こういう小さい花火も好きなん」

小鞠「私も好きだよ!れんげ、一緒に線香花火やろっ!」

けいいち「卓、これ付けられるか?」

卓「」

けいいち「うわっ!あつっ!」

卓「!」

けいいち「!」

夏海「わっ!倒れたドラゴンがにぃちゃんの方向に!?」

雪子「ちょ、、ちょっとけいちゃんなにしてんのよ?!」

けいいち「み、水だ!水を被せろー!」


小鞠「あれ?なんか焦げ臭くなーい?」

れんげ「は!」

れんげ「にぃにぃ頭が燃えてるーん!」

小鞠「何いってんの?そんな訳あるわけ..」

小鞠「」

れんげ「大道芸みたいでかっこいいのーん!!」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
22 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:31:18.688 ID:5FKQViZ30
雪子「火傷していない?大丈夫なの?」

卓「」

夏海「まぁー..大したこと無くて良かったじゃん。ププ」

小鞠「そ、、そうだよね!大丈夫だっておにぃちゃん、また生えてくるってー」

れんげ「にぃにぃ、見事なちょんまげ頭になってしまったんなー」

けいいち「そ、、そうだぞ!ものは考えようだ卓!似合ってるぞ!」

小鞠「ちょっとけいいち!」

けいいち「」

いつかは笑い話か
むしろこの方が思い出に残っていいのかもな
いつもと同じような顔をして場を凌いだ

一穂「れんちょん、迎えに来たよー」

一穂「って!にぃにぃどったの!?その頭」

卓「」

翌朝、いつも通り秘密基地に行くとけいいちが先に来ていた
僕たちは小遣いを出しあって駄菓子屋で買ったモデルガンをプレゼントした
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
23 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:32:40.618 ID:5FKQViZ30
けいいち「今までありがとうな!本当楽しかったよ!」

小鞠「東京行っても元気でね!」

けいいち「ああっ!」

夏海「必ずまた来なよー!」

れんげ「また遊ぶのーん!」

けいいち「それじゃあまた!来年の夏必ず遊びに来るよ!」

卓「」

れんげ「さよならなのーん!」

小鞠「バイバーイ!」

夏海「またねー!」

卓「」

夏海「あ、昨日の水鉄砲、借りたままだった..」

れんげ「けいいち!忘れ物なのーん!」

小鞠「昨日遊んだ水鉄砲忘れているよー!」

けいいち「お前らにやるよ!また来年、これで遊ぼう!」

僕らは手を振ってけいいちが山を降りるのを見送った

――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――

―――――――
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
24 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:34:36.418 ID:5FKQViZ30
長いんだが見てるやつおるの?
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
27 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:36:00.535 ID:5FKQViZ30
 夏海「ねぇにぃちゃん!皆で山の秘密基地いこうよ!?」

れんげ「遊びに行くのん!」

卓「」

小鞠「夏海の奴いったい何を考えているのか」

小鞠「夏海もれんげも蛍も少しも教えてくれないんだから」

蛍「でも楽しそうじゃないですか」

小鞠「なんて話したのか少しくらい教えてよ!蛍!」

蛍「それはその、、秘密って言われてますので」

小鞠「も〜う..」

夏海「おまたせ!にぃちゃん連れてきたよ!」

れんげ「秘密基地行くのーん!」

小鞠「ええっ!?秘密基地!?なんか嫌な予感する..」

夏海「まぁまぁ、そう言わずにー」

れんげ「目的の為なのん!こまちゃん目的忘れたんなー?!」

小鞠「そりゃ見たいけど、はーあ、分かったー行きますー」

れんげと夏海が部屋を訪ねて僕を誘う
去年の夏あの日のように僕らは基地に向かった
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
28 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:36:30.921 ID:5FKQViZ30
夏海「えー今日は皆にお話がありまーす」

れんげ「あるーん」

夏海「今日から夏休み最終日まで午前中毎日日替わりでリーダーを決めて遊びます!」

れんげ「パチパチパチ」

小鞠「あー!ほらやっぱり悪い予感的中した!」

蛍「小鞠先輩何かあったんですか?」

小鞠「あったも何も去年けいいちっていう子がそういうルール作って私酷い目にあったんだから」

蛍「けいいち?けいいちってもしかして前原圭一君のことですか!?」

小鞠「え!?」

夏海「知ってるの?ほたるん!?」

蛍「うん、以前住んでいたところでちょっとした事件を起こしたって話で」

卓「!」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
29 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:36:56.579 ID:5FKQViZ30
小鞠「そっかー蛍は東京から来たんだっけ」

夏海「で、なになにー?どんな事件を起こしたのー?」

蛍「詳しくは分からないですけど、小さな女の子に怪我させてしまったとかなんとか」

卓「」

れんげ「なんですと」

小鞠「あの馬鹿っ!」

夏海「その後は!?その後はどうなったの?」

蛍「え〜と、、確か雛見沢っていう村にお引っ越するとか噂で聞きました」

夏海「ひなみざわ?」

れんげ「なっつん、ひなみざわってどこなん?」

夏海「う〜ん、、さっぱりわからん、ねぇちゃん分かる?」

小鞠「始めて聞いた」

夏海「にぃちゃんは?」

卓「」

蛍「わ、私も分からないです..」

夏海「そっかー..まあいいや!そのうち遊びにくるでしょ!」

小鞠「そ、そうだよね!心配しててもしょうがないもんね!」

れんげ「うんうん」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
30 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:37:27.952 ID:5FKQViZ30
蛍「そうですよ!それより圭一君が作ったルールで遊んでみませんか!?すっごく楽しそうです!」

小鞠「だーめ!それ私は反対!だってあのルール毎日秘密基地に向かう事になっているしリーダーに逆らえないようにもなっているんだもん」

蛍「それがいいんじゃないですか..当日にしか何をやるのか知らせない遊び、なんだかスリルがあってわくわくします!」

れんげ「わくわくなーん」

小鞠「だーめですー!挙句の果てには落とし穴に落ちちゃうし、恥ずかしいとこ見られちゃうし大変だったんだから!」

蛍「え?恥ずかしいところ..?」

夏海「去年、けいいちに驚かされて腰抜かして立てなくなってしまったんだよー」

小鞠「あー!こら夏海ー!」

夏海「だって本当の事じゃん」

蛍「そうだったんですか」

小鞠「とにかく私は反対!絶対参加しないんだから!」

蛍「そんなー..私とても楽しみにしていたのにー..」

れんげ「ほたるん泣きそうなのん」

夏海「あーあ、ねぇちゃんがほたるん泣かーしたー」

れんげ「いーけないのんいけないのーん」

こまちゃん「えぇ!?私!?私のせいなの!?」

夏海「これはもう参加するしかないですねー」

れんげ「このままではうちらとほたるんの仲に亀裂が入ってしまうん、こまちゃんどうするん?」

小鞠「亀裂って..」

蛍「ぐすん..」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
31 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:38:00.306 ID:5FKQViZ30
小鞠「はーぁ..分かった、参加する」

蛍「え?本当ですか!?」

夏海「いぇーい!やったー!」

れんげ「わーい」

蛍「小鞠先輩!ありがとうございます!」

小鞠「でも午後は毎日ちゃんと宿題するんだよー?いい?分かった?」

夏海「分ーかってるってー!」

れんげ「あーい!」

蛍「はい!とても楽しい夏になりそうな気がします!」

夏海「もちろんにぃちゃんも参加するよね!?」

卓「」

小鞠「本っ当、調子いいんだから..あ!あともうひとつ!」

繰り返される懐かしい光景
去年と違ったところと言えば小鞠の要望で土曜日日曜日が自由になった事と
けいいちでは無く、春に転入してきた一条蛍が入れ換わったこと、歳を一つ重ねたことだった
ノートの切れ端にそれぞれの曜日
それは存在を忘れないよう彼の遺したやり方に置き換えることで思い出すと同時に
いつ村を訪れてもうまる様に空けた席にも思う
しかし存在を記憶から消すように子どもなりに強がっていたようにも感じたのだ

夏海「せーのっで一斉に開くんだよ?」

れんげ&蛍「はーい」

小鞠「なんか緊張するな...」

卓「」

夏海「せーのっ!」

くじの結果、月曜日が夏海、火曜日が蛍、水曜日がれんげ、金曜日が小鞠、
僕は木曜日の切れ端を引いた

小鞠「あ!今日は私だ!私がリーダーだっ!」

蛍「良かったですね!小鞠先輩!」

夏海「なーんだ、ねぇちゃんか、で?今日はどうすんの?」

れんげ「こまちゃん、いきなり目標に達成しても面白くないん、楽しみは最後に取って置くもんよ」

小鞠「!?」

小鞠「わ、分かるわよ!それくらい、じゃあ今日はー..」

蛍(ドキドキ)

小鞠「今日は今から宿題をしまーす!!」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
32 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:38:24.400 ID:5FKQViZ30
れんげ「宿題ときましたか」

夏海「え〜?記念すべき第一日目なのに宿題すんのー?何かして遊ぼうよー」

小鞠「だーめ!去年、あんたが宿題間にあわなかったせいで私達までお母さんに怒られたんだから」

小鞠「それにリーダーの命令にはぜったいなんでしょ?」

れんげ「なっつんこまちゃんの言う通りなん、ここは頑張って宿題するん」

蛍「そうですよ!皆で宿題、私楽しみです!」

小鞠「ほらっ!皆やりたがってるんだし、急いで山を降りるよっ」

こうして今年の夏休み遊びの幕が開かれた
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
33 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:38:52.724 ID:5FKQViZ30
夏海「う〜ん、、さっぱり分からん」

夏海「ねぇにぃちゃん、数学教えてよ」

小鞠「あー!またおにぃちゃんにさせようとしてー!」

夏海「少し教えてもらうだけだよ!いいじゃんか別にー」

小鞠「去年だってこう言って結局おにぃちゃんが解いていたじゃない!」

夏海「そうだっけ?」

小鞠「断っていいよ!自分でやんなきゃ宿題の意味無いんだから」

夏海「さっぱり分からないんだもーん!じゃあねぇちゃんが教えてよー?」

小鞠「全く..まぁ解き方くらいならいいか、いいよ!どの問題?」

夏海「ここなんだけどさー」

小鞠「どれどれー?う〜ん、これはね」

れんげ「..ほたるん」

蛍「え?」

れんげ「ほたるんは兄弟いなくて寂しくないん?」

蛍「え?兄弟?」

小鞠「どうしたの?れんげ急に」

れんげ「なっつんはにぃにぃやこまちゃんいないとだめだめなのん」

夏海「ちょっとー!いきなり失礼なこというなーれんちょんは」

小鞠「でも合ってるよね!」

夏海「う〜ん、、」

れんげ「こまちゃんもなっつんやにぃにぃがいないとだめだめなのん」

小鞠「えっー?!私もー!?私は大丈夫だから!」

蛍「ま、まぁ確かにそれはあるかもです(それがいいんじゃないですか)」

夏海「だってさー」

れんげ「にぃにぃも多分二人がいないとだめだめなん、なんなー?」

卓「」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
34 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:40:25.032 ID:5FKQViZ30
れんげ「うちもねぇねぇがいるん、ひかねぇは東京いってるけど、帰って来た時遊んでくれるん」

蛍「うん..」

れんげ「ほたるんはいつも家でひとりなん」

れんげ「一人で遊んだり宿題したりしているん」

小鞠「言われてみれば、そうだよねー」

夏海「どんな感じなの?ほたるん」

蛍「え〜と、、確かに寂しい時もあります、でも私に兄弟や姉妹がいるのはその、なんていうか..」

蛍「想像できないというか...ちょっぴり怖いといいますか」

夏海「へー、そんなもんなんだー」

蛍「でも夏海先輩や卓先輩が時々羨ましく感じます」

夏海「へ?うちが?なんで?」

蛍「賑やかで楽しそうだなと思います
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
35 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:40:47.104 ID:5FKQViZ30
蛍「ねぇママ!今日から夏休み終わるまで皆でリーダーを日替わりで変えて遊ぶ事になったよ!」

蛍ママ「そうなの、それは楽しみね」

蛍「うん!リーダーは遊びの内容を自由に決められるんだって!」

蛍ママ「へー、面白そうだわね!大丈夫だとは思うけど、無茶して怪我しないでね」

蛍「大丈夫だってー!」

蛍「それでね!私がリーダーになる日は水曜日なの!」

蛍「何をして遊ぶのがいいと思うかなー?」

蛍ママ「うーん..」

蛍ママ「王様ゲームとかはどうかしら?」

蛍「王様ゲーム?何それ?」

蛍ママ「簡単に説明すると王様を決めて命令には逆らえなくするゲームよ」

蛍ママ「これに小細工して小鞠先輩を好き勝手に出来るんじゃないかしら」

蛍「よしっ!」

蛍「ねぇママ!ご飯食べ終わったら詳しく教えてよ!」

蛍ママ「フフッ、いいわよ、でも度が過ぎたらだめだよ?」

蛍「分かってるよー」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
37 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:41:18.228 ID:5FKQViZ30
越谷家

小鞠「あーあ、結局参加しちゃった..」

夏海「楽しくなりそうでいいじゃん目的も達成できそうだし」

小鞠「そりゃそうだけど、、なんか去年よりもっと酷い目に合いそうな気がする」

夏海「大丈夫だってー!ねぇちゃんは怖がりだなぁー」

小鞠「ムゥ」

小鞠「いいじゃん怖がりでも..」

8月6日(土)

れんげ「ねぇねぇ、起きるーん!」

一穂「んん..あと、5分だけ..」

れんげ「しょうがないのんな」

れんげ「具にご飯あげてくるん、その間に起きるん、いいんなー?」

一穂「むにゃ..おーけー」

れんげ「行ってくるん」

れんげ「フー!フー」

具「!」

れんげ「ねぇねぇー起きてる?」

一穂「zz..」

れんげ「まだ眠っているん」

れんげ「..ラジオ体操いってくるん」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
40 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:41:41.593 ID:5FKQViZ30
夏海「あっ、れんちょん来た」

小鞠「おはようれんげ!」

れんげ「にゃんぱすー」

雪子「おはようれんげちゃん、一穂さんは今日もお休み?」

れんげ「ねぇねぇはまだ眠っているん、起こしても全然起きないん」

雪子「まったく..先生なんだかららしくしなくちゃいけないのにねー」

れんげ「だめだめなのん」

小鞠「あ、蛍来た」

蛍「おはようございます!」

小鞠「おはよう!ほたる!」

れんげ「にゃんぱすー」

夏海「おはよう、ふぁーあ..ねむ..」

雪子「おはよう蛍ちゃん!もう時間だし早速始めるよ」

ラジオから流れる曲のリズムに合わせて体操を始める
こうしてみんなでラジオを囲んで体操するのも今年で終わりになるのだろう
来年の今頃、16歳の僕はおそらくこの村にはいない
未来像など無いが、確信はしていた
皆、そうしていたからだ
進学か就職、働くのはまだ早すぎるだろうし
なにしろ母さんが許可するかも分からない
進路は未定
あるいはこの村からの逃避
そういう事を考えていたらラジオ体操が終わり、早朝のニュースが流れていた
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
41 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:42:04.218 ID:5FKQViZ30
れんげ「なっつん、今日はなにして過ごすん?」

夏海「うちらはこれからおばぁちゃん家に行くんだ」

小鞠「午後には帰ってくるらしいから、お昼ごろなら空いてるよ」

れんげ「そうなんな、」

れんげ「今日はリーダー遊びはお休みなのん。たまのお休みは家でのんびりするん」

蛍「そうですね!私も家でゆっくり過ごそうかと思います!」

小鞠「そ、そだね〜、そうしよう!」

夏海「あれれ〜?ねぇちゃん遊びたかったんじゃないの?」

小鞠「!」

小鞠「そんな訳無いじゃん!感想文の読書でもするんだから!」

小鞠「あんたも宿題片づけなよ!?」

夏海「え〜今日も宿題またやんの?嫌だよ、うちアンカー派だし」

雪子「何訳分からないこといってるの!宿題すんの!小鞠の言うとおりちょっとづつ片づけとんと」

夏海「ちぇ、分かったよ」

雪子「まったく..」

れんげ「ただいまー」

一穂「お、おかえりれんちょん、ラジオ体操のスタンプは雪子さんやってくれたかい?」

れんげ「なっつんのお母さんやってくれてたん、ねぇねぇいつ先生らしくラジオ体操の係やるん?」

一穂「あ、明日は、は、ははー..」

れんげ「本当なんな?約束なんな!?」

一穂「約束だよー、明日出来なかったらハリセンボン飲んじゃうよ」

れんげ「ハリセンボン?なんなのそれ?ねぇねぇ針千本飲めるん?」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
42 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:42:24.554 ID:5FKQViZ30
一穂「ちょ、失礼な、明日の約束は必ず守るって意味だよ」

れんげ「そうなんな」

れんげ「ところで、ひかねぇはいつ帰ってくるん?」

一穂「そろそろ帰ってくるとは思うけど、おや?もしかしてれんちょん楽しみにしているー?」

れんげ「面白い光景がみられるかもしれないん!出来れば夏休み終わるころに来て欲しいん」

一穂「面白い光景?タヌキが腹踊り踊りだすとか?(笑)見てみたいねー(笑)」

れんげ「何言っているん?そんな夢のような話があるわけないん」

一穂「ごめんごめん、、でも夏休みが終わるころにはねぇねぇ帰ってしまうかもね、東京での生活も忙しいみたいだし」

れんげ「うーん..」

一穂「で、面白い光景は何かなー?」

れんげ「それは秘密なん」

一穂「えー?ねぇねぇ気になるなー?」

れんげ「ねぇねぇが明日から毎日スタンプ押したら教えてあげるん」

一穂「こりゃ無理だわ」

れんげ「」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
43 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:42:54.034 ID:5FKQViZ30
蛍(あー早く水曜日来ないかな―)ワクワク

蛍(あっ!そうだ!ペチの散歩ついでに秘密基地の山周りを散策してこようかな?)

蛍(あまりあの山詳しくないから万が一怪我でもしたらせっかくのチャンスが台無しになってしまうかも..)

蛍「よしっ!」

蛍「ペチ‐!お散歩行くよー!」

ペチ「ワン!」

蛍(徒歩だとだいぶ距離あるけど、水曜日が楽しみだと暑いのも楽しいなー)

一穂「ところでれんちょん、今日は皆と遊びに行かないのー?」

れんげ「今日はお休みなん、一人で遊ぶん」

一穂「そうかい」

れんげ「ねぇねぇも今日は先生お休みなん?」

一穂「今日もお仕事だよー、残念」

れんげ「夏休みなんに先生あるんな」

一穂「大人の世界は厳しいからねー」

れんげ「こまちゃんに教えてあげて欲しいん」

一穂「それは残酷だわー」

一穂「じゃあ行ってくるね」

れんげ「バイバーイ」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
44 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:43:13.030 ID:5FKQViZ30
れんげ「今日も天気いいのんなー」

れんげ「こう天気いい夏の朝は散歩に限るん、一人の時間を満喫するん」

夏の日差しが強く、でもほのかに残る朝の冷たさと土の匂い
朝露をまとった草の匂いがする畦道をあても無くれんげは歩いた

れんげ「グミの実がなってるん」

れんげ「ちょっと酸っぱいけどいけなくもないん」

木の実をつまみ、口にいれ種を吐いた
一律に畑が並ぶく道をしばらく歩くと川が橋の下を清々しく流れている
その橋の上でカメラを首にかけた見かけない女の子と目が合った

ほのか「こんにちは」

れんげ「にゃんぱすー」

ほのか「にゃんぱす?」

れんげ「にゃん、ぱすー」

ほのか「変わった挨拶だね」

れんげ「うちが作ったん、こんなところで何してるん?」

ほのか「お父さんがね、カメラ貸してくれたの、これでいろいろな所撮るんだー!」

れんげ「それならうち、いいとこ知ってる!案内するん!」

ほのか「え!?いいの?私この村きてまだ短いから良く分からなくて..案内お願い出来るかな?!」

れんげ「うちに任せるん!」

山ほのか「どこに行くの?」

れんげ「この先にいいものあるん」

山の中の素人が針で縫ったような道をつき進んでいく
ときたま小川が流れ、せせらぎが聴こえてくる
二人はその上流に向かっていた
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
45 : ◆xvnBCgBLJU []:2019/04/17(水) 19:44:45.708 ID:5FKQViZ30
ちなみに再放送です。ショボン
ここ数年でアスペ、とうしつになりましたショボン
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
50 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 19:57:46.315 ID:5FKQViZ30
蛍「やっとついたー!」

蛍「がんばったねーペチ!」

ペチ「ワン!」

蛍(一人でこの場所にいるのはなんか不思議な感じするなー)

蛍(いつもここに来る時は皆と一緒だからあまり気がつかなかったけど)

蛍(なんだか眠くなるよ、風が気持ちいいや..)

蛍(Zzz..)
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
51 : ◆xvnBCgBLJU []:2019/04/17(水) 19:58:35.320 ID:5FKQViZ30
ほのか「水車すごかったねー!」

れんげ「フフフ、うち、なんでも知ってるん」

ほのか「ねー!次はどこに行くの?」

れんげ「次は秘密基地教えてあげるん」

ほのか「へー、秘密基地もあるんだ、どこにあるの?」

れんげ「向こうの山なん」

れんげ「バスに乗っていくん、ほのかちんお小遣い持ってるん?」

ほのか「あ、家にあるからとってくるね」

ペチ「ワン!」

ほのか「わ!すごーい!秘密基地だー!ワンちゃんもいるー!これれんげちゃん一人で作ったの?」

れんげ「変な犬がいるん」

れんげ「ひかねぇと駄菓子屋が最初に作ったん」

ほのか「れんげちゃんのお友達?」

れんげ「ねぇねぇと駄菓子屋なん、そしてこまちゃんとなっつんとうちが家からいろいろなもの持って来たん」

ほのか「ねぇ?入っても良い?」

れんげ「どうぞなん」

ほのか「おじゃましまーす」

蛍「Zzz」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
53 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 20:01:52.669 ID:5FKQViZ30
ほのか「わ!誰か寝ている!」

れんげ「なん!?」

ほのか「れんげちゃんのお友達?」

れんげ「ほたるんって呼んでるん、春に東京からこの村に引っ越してきて小学5年生なのん」

ほのか「へー..なんでこんなところで一人で寝ているの?」

れんげ「うちにもさっぱり」

蛍「んん..?」

れんげ「ほたるん、目覚めたん」

蛍「って、あれ!?れんちゃん!?どうしてこんなところに?!」

れんげ「それはうちのセリフなんよ」

蛍「そそ、そうだよね!おかしいよね!」

蛍「っと、えっと..」

ほのか「はじめまして!石川ほのかっていいます!お邪魔しています」

蛍「え〜と..はじめまして..」

れんげ「それよりほたるんなんでここで眠ていたん?」

蛍「えっ!?私、私はね、えーっと」

れんげ「ウムム..怪しいのん!」

蛍「あ、怪しくないよ、、普通だよ..?」

れんげ「ほたるん、さては何か隠し事しているんなー?」

蛍「え?わたしはほら、えーと..」

ほのか「犬の散歩に来たんじゃないかな?鎖繋がっているし」

蛍「そ、そう!犬の散歩!ペチがどうしても秘密基地に行きたいみたいだったから!」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
54 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 20:02:32.311 ID:5FKQViZ30
れんげ「そうなんな、ほたるんのペットだったん」

ほのか「ペチっていうんだー、写真撮ってもいい?」

蛍「いいよ!」(フー)

れんげ「ひざかっくんじゃないんな」

蛍「えっ?」

ほのか「かわいいー!」(パシャ)

れんげ「ほのかちん、うちにもタヌキ住み着いているん、見てみたいん?」

ほのか「えっ!?タヌキ?見てみたーい!」

れんげ「今度家に写真撮りにくるん!」

ほのか「いいの!?行くー!」

れんげ「そういえば、ねぇねぇ明日ラジオ体操の係必ずやるって言ってた」

蛍「前にも聞いたような..でもそれが普通じゃないかな先生だし」

ほのか「かずねぇって?」

れんげ「うちのねぇねぇ、学校の先生してるん」

れんげ「ねぇねぇ約束破ったら針千本飲むって言っていたん、ほたるんは針千本飲めるん?」

蛍「針千本は飲めないかな..」

れんげ「どういう意味なん?」

蛍「さぁ、お魚のハリセンボンとかかな?」

ほのか「れんげちゃん、針千本、私飲んだことあるよ」

蛍「えっ?」

れんげ「それはどういう..」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
55 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 20:03:07.933 ID:5FKQViZ30
ほのか「針千本というのはね、針が千本じゃなく、お魚さんでもなくてね」

ほのか「げんこつ一万回の事なんだ」

れんげ「げんこつ、一万回..」

ほのか「なーんてねっ!冗談だよれんげちゃん!」

蛍「そ、そうだよね一万回も頭叩かれたら大変だもんね」

れんげ「冗談で良かったん、うちねぇねぇが自分で頭一万回殴るところ考えたらそれはもう..」

ほのか「ごめんね、あっ!いま何時ぐらいかな」

れんげ「もう帰らないといけない時間なのん?」

ほのか「お昼には帰ってきてってお母さんが..」

蛍「えーと、時計は無いけど多分もうお昼に近い気が..」

ほのか「そうなんだ、れんげちゃん!ほたるんちゃん!今日はもう帰るね!」

蛍「うん、気をつけて帰ってね」

れんげ「うち送っていくーん!一緒に帰るん」

蛍「ばいばーい、またね」

ほのか「お邪魔しましたー」

れんげ「バス停まで走るん!」

ほのか「うん!」

蛍「ふー、ビックリしたなー」

蛍「あっ、そうだ散策」

蛍「ペチ行くよー!」

ペチ「ワン!」

蛍「けっこう気が生い茂ってるなぁ、これじゃあ長袖着てきた方がいいかな」

蛍「あっ!なんか穴空いてる!」

蛍「・・・」

蛍「よしっ!」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
56 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 20:03:34.238 ID:5FKQViZ30
蛍「木の枝、木の枝..あ、あっちにもあるー!」

蛍「ふー..」

蛍「なんとか骨組みは完成したけど、あとは落ち葉を集めて」

蛍「よしっ!出来た!」

れんげ「なんとかお昼までには帰る事が出来そうなん」

ほのか「れんげちゃんのおかげだよ!ありがとー!」

れんげ「走ったかいがあったん、ほのかちん、明日も遊べるん?」

ほのか「明日も昼までなら遊べるよ!」

れんげ「明日も遊ぶ―ん!明日は小さい滝のあるところいくん!」

ほのか「楽しみにしてるね!それじゃあまた明日ね!」

ほのか「ばいばーい!」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
57 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 20:04:01.565 ID:5FKQViZ30
8月7日(日)

れんげ「ん..」

れんげ「ねぇねぇが起きてるん!」

一穂「おはよーれんちょん」

れんげ「ねぇねぇもやれば出来るんなー!すごいんなー!?」

一穂「まぁ早速約束破ったら姉としての立場がねー」

れんげ「おおー!ラジオ体操の係やるんなー!?」

一穂「朝ご飯食べてから神社向かうよー」

れんげ「あーい」

れんげ「一番のりなのん!」

一穂「やっぱり朝の空気は美味しいねーたまには早起きもするもんだねー」

れんげ「いつもやらないといけないん」

一穂「まぁまぁ、そう言わずに、ほら夏海達来たよー」

夏海「あっ、本当にかずねぇだ、珍しいね、どうしたの?」

一穂「いやー、たまにはね、こういうのも悪くないと思って」

れんげ「ねぇねぇと昨日約束したん、これから毎日スタンプ推さないと針千本飲むって言ったん」

一穂「あれっ?そんな約束だっけ?」

小鞠「心入れ替えたんだ、それじゃあ毎日来てくれるんだね!」

一穂「いやー毎日とは言っていないぞー」

夏海「かずねぇもやれば出来るじゃん!」

一穂「だからね、、」

蛍「おはようございます!」

小鞠「おはよーほたる」

蛍「あっ!先生来てる!」

一穂「たまにはこないとねー」

蛍「たまになんですね..あっ、そうだ、れんちゃん昨日間にあった?」

れんげ「走って帰ったから間にあったん」

蛍「そうなんだ、良かった。」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
58 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 20:04:21.363 ID:5FKQViZ30
小鞠「なんの話?」

蛍「昨日、秘密基地でれんちゃんとほのかちゃんっていう女の子に偶然出会って」

夏海「へー、ほたるん秘密基地行ったんだ。ほのかちゃんって誰?れんちょんの友達?」

れんげ「うちも昨日出会ったばかりなん、同じ一年生のお友達なーん」

蛍「今日もほのかちゃんと遊ぶの?」

れんげ「遊ぶ―ん、今日は小さい滝のあるところ連れて行くって約束したん」

一穂「もう時間だよー、体操始まるよー」

一穂「はい、お疲れ様ー」

れんげ「ねぇねぇから始めてスタンプ貰ったん」

小鞠「良かったねー」

れんげ「ねぇねぇ、今からほのかちんと遊びに行ってもいいん?」

一穂「いいけど、気をつけて行ってねー」

れんげ「分かってるん、行ってくる―ん!」

小鞠「れんげ、嬉しそうだね」

一穂「同級生のお友達は初めて出来ただろうからねー、あんなにはしゃいで」

小鞠「同級生かー..」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
59 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 20:14:10.756 ID:5FKQViZ30
小鞠「う〜ん、私達はこれからどうする?」

夏海「んー、家に帰ってもかあちゃん宿題宿題うるさいしなー」

小鞠「あんたがやらないから言ってるだけでしょ、でも、まぁここんところ毎日たくさんやっているもんね」

小鞠「蛍はどうするの?このあと予定とかあるの?」

蛍「無いです、空いてます!」

夏海「じゃーさー、駄菓子屋いかない?」

小鞠「そうだね!たまには息抜きも必要だもんね」

蛍「はい!私も丁度息抜きがしたかったところです!」

夏海「それじゃあまず、うちん家行ってお小遣いとって、ほたるん家行って駄菓子屋へ向かう、それでいこう!」

夏海「かぁちゃんにばれないようにそーっと、そーっとだよ」

小鞠「分かってるって」

妹達は駄菓子屋へ行くらしく
母さんにばれないよう静かに部屋にお小遣いを取りに行く
僕は部屋に逃げるよう向かって、引きこもり天井とにらめっこを始めた
明日は月曜日、圭一が考えたルールで遊ぶのが始まって2回目のお遊び
夏海が当番の日だ、あのいたずら好きで何考えてるか分からない夏海は何を始めるのか全く思いつかなかった
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
60 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 20:14:39.156 ID:5FKQViZ30
雪子「あら?」

小鞠「!」

小鞠(しまった!!)

雪子「小鞠帰ってたの?帰って来たなら挨拶くらいしなさい」

小鞠「は..い.」

雪子「夏海とおにぃちゃんは?」

小鞠「おにぃちゃんは部屋にいるはず、、夏海はその、、」

雪子「またブラブラしてるんかい、で財布持ってどこか行くの?」

小鞠「ちょっと皆と駄菓子屋に..」

雪子「まぁいいか、宿題もちゃんとやっているみたいだからたまには遊びに行って来んさい、でもお昼までは帰って来るんよ」

小鞠「えっ?!」

夏海「えっ!?いいのー?」(ガラッ

雪子「あっ!夏海いたの!?」

夏海「行こう!ねぇちゃん!行っていいんだって」

雪子「いい?昼までには帰ってくるんよー」

夏海「分かってるってー」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
61 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 20:15:06.189 ID:5FKQViZ30
ピンポーン

おばちゃん「あら、いらっしゃい」

おばちゃん「えーと、たしか..れんげちゃんだったかしら」

れんげ「ほのかちんと遊びに来たのん」

おばちゃん「あら、残念だけど、うちの息子、ほのかちゃんのおとうさん急にお仕事が入っちゃってねぇ」

おばちゃん「昨日慌てて帰っちゃったのよ」

おばちゃん「せっかく来てくれたのに、ごめんねー」

おばちゃん「ほのかと遊んでくれて、ありがとね」

ガチャ

れんげ「…」

れんげ「ほのかちん、いってしまったん」

とぼとぼ
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
62 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 20:15:34.622 ID:5FKQViZ30
小鞠「ねぇ夏海、明日なにやるか考えてる?」

夏海「もちろん考えているさ」

小鞠「どうせあんたの事だからロクなこと考えていないんでしょ?」

夏海「ちゃんと面白い事考えているよー!失礼だなねぇちゃんは」

蛍「ハハ..」

夏海「ところでほたるん、なんで昨日秘密基地にいったの?」

蛍「え?あっ、犬の散歩で」

小鞠「蛍、犬飼ってるんだ」

夏海「あの基地の近く、大きい穴空いてなかった?」

蛍「え!?知らないです、穴なんてあったかなー..」

夏海「去年ねぇちゃんその穴落ちてたし基地の周りは気をつけた方がいいよー!」

小鞠「もう、夏海ったらー」

蛍「気をつけます..」
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
63 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 20:16:34.635 ID:5FKQViZ30
煙草休憩いってくるわ
誰か保守お願いテヘペロ☆
れんげ「にぃにぃ、全然喋らないんなー?」
65 :以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします[]:2019/04/17(水) 20:28:15.963 ID:5FKQViZ30
一穂「おかえりれんちょん、また大分早く帰ったねー、ほのかちんはどうしたの?」

れんげ「ほのかちん、お父さんにお仕事が出来て帰ってしまったん」

一穂「マジか、また急だねぇ、でもしょうがないよ仕事なんだからさ」

れんげ「せっかく仲良くなったんに、うちなんだかブルーなん」

一穂「おお、それじゃあれんちょん、今日はねぇねぇと遊ぼうか」

れんげ「..なにするのん?」

一穂「今からピーマン植え付けるよー」

れんげ「うちのことには構わず、そっとして置いて欲しいん」

一穂「冗談冗談ー!えー、何しようか?」

れんげ「そっとして置いて欲しいん!」
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