- ほむら「ありのままの私」
380 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 04:10:22.93 ID:VNwWZbyiO - さやか「まどかはあんたが心配で仕方がなかったんだよ」
さやか「あたしも結構…って言うかかなり心配だったよ」 ほむら「…」 さやか「あんたはあたしの親友になるんだからさ」 ほむら「…え?」 さやか「でも、まどかはあたしよりもずっとずっと、あんたを心配してたんだよ」 さやか「口を開けば『ほむらちゃん、大丈夫だよね?』だからね」 ほむら「まどか…」
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- ほむら「ありのままの私」
381 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 04:15:48.50 ID:VNwWZbyiO - さやか「まどかはさ、ほむら…あんたが本当に好きなんだよ」
さやか「なんでそんなにあんたが好きなのかは知らないけどさ」 さやか「今まで作ったこともないお弁当を毎朝がんばって作って…」 ほむら「お弁当…」 さやか「まどかは、あたし達みんなの為にお弁当作ったって言ってるけど」 さやか「ほんとは、ほむらに食べてほしくて作ってるの」 さやか「あんた、知らなかったでしょ?」 ほむら「…まどか……」
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- ほむら「ありのままの私」
385 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 04:21:06.55 ID:VNwWZbyiO - さやか「あたし達の中で一人暮らししてるのは、ほむらだけじゃん」
さやか「杏子はマミさんとこに居候してるからね」 ほむら「…ええ」 さやか「まどかはそんなあんたに、何かできないかって」 さやか「少しでも役に立ちたいって言ってさ…がんばってるんだよ」 ほむら「…」 さやか「なのに…なのにあんたは!」
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- ほむら「ありのままの私」
388 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 04:25:16.88 ID:VNwWZbyiO - さやか「どうしてまどかにあんな態度取ったのさ?」
ほむら「…」 さやか「あんた…まどかに帰れとか、来るなって言ってないでしょうね?」 ほむら「っ…」 さやか「…やっぱり言ったんだ」 ほむら「……ええ」 さやか「どうしてよ?なんでまどかにそんなこと言うの?」 さやか「まどかがほむらに何をしたって言うのよ?」
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- ほむら「ありのままの私」
392 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 04:30:11.41 ID:VNwWZbyiO - さやか「悩み?ストレス?なんでもいいよ!」
さやか「それをぶつけるのはあたしにして!あたしになら何をしてもいいからさ!」 さやか「だからまどかは…まどかにだけは優しくしてあげて!」 ほむら「……」 さやか「頼むよほむら…お願いだからさ」 さやか「まどかにもう二度とそんなこと言わないで?」 さやか「変わりにあたしがあんたの全てを受け止めるから…!」 ほむら「…さやか」
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- ほむら「ありのままの私」
395 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 04:35:22.80 ID:VNwWZbyiO - さやか「2つ目の用…話すね」
ほむら「…」 さやか「ほむらに何があったのかは知らないよ」 さやか「たぶん…いや、絶対に辛いことがあったんだよね?」 さやか「あたしも…ほんとにほむらが心配なんだよ」 ほむら「さやか…」 さやか「さっきは激しく言ってごめん…」 さやか「あたしもほんとは言いたくないよ…あんなこと…」 さやか「でもさ、言わないわけにはいかなかったんだよね」 さやか「あたしが言わなきゃ、きっと誰も言わなかっただろうからさ…」
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- ほむら「ありのままの私」
400 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 04:40:36.97 ID:VNwWZbyiO - ほむら「……」
さやか「あたしは、まどかのこと…ほむらに知ってほしかった」 さやか「2人に今よりも仲良くなってほしかったんだ」 さやか「…そして、あたしを頼ってほしかったの」 ほむら「…!」 さやか「ほむら、あたしら仲間じゃん、友だちじゃん」 さやか「それにあんたが良ければ親友にだってさ…!」 ほむら「親友…」 さやか「うんっ!」
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- ほむら「ありのままの私」
406 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 04:45:45.98 ID:VNwWZbyiO - さやか「あたしは…バカだし、みんなほど強くはないよ」
さやか「でも、あたし…みんなが親友だって胸を張って言えるよ」 さやか「みんな、みんな…あたしの大切な存在だからね!」ニコッ ほむら「…!」 さやか「それはさ、ほむら…あんたもだよ!」 さやか「だから、あたしを頼ってよ!」 さやか「さやかちゃんは、暁美ほむらの味方ですからね!」 ほむら「さやか…!」
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- ほむら「ありのままの私」
407 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 04:50:32.71 ID:VNwWZbyiO - さやか「えへへっ」ニッ
ほむら「私―」 ほむら「!?」 オクタヴィア『―――』ドンッ ほむら「さや…か…?」 オクタヴィア『よくも…』 ほむら「えっ?」 オクタヴィア『よくもあのときはあたしをころしたな』 ほむら「…!!」 オクタヴィア『まどかはたすけるのにあたしはころすんだね』 オクタヴィア『ゆるさない』 ほむら「あ…あぁ…」
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- ほむら「ありのままの私」
409 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 04:55:33.12 ID:VNwWZbyiO - さやか「ほむら?」
ほむら「あぁ…あぁぁっ…」 さやか「ちょ…ちょっと?どうしたの?」 ほむら「違う…私はあなたを殺したくて殺したわけじゃない!」 さやか「えぇっ?」 ほむら「ただ…あなたを倒さなきゃ…まどかが…」 ほむら「仕方なかったのよ!まどかもマミも杏子も…あのままじゃみんなやられてた!」 ほむら「だから私は…!」 さやか「えっ?えっ?」 ほむら「それは…わ、私の願いは…まどかとの…」 ほむら「あなたで時間を巻き戻すことは…」
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- ほむら「ありのままの私」
413 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 05:00:26.78 ID:VNwWZbyiO - さやか「ほむら?しっかりして!」
ほむら「違う…わたしは…美樹さんも助けたかった…」 さやか「えっ」 ほむら「でも…鹿目さん一人で精一杯で…」 さやか「ちょっと…ほむら…?」 ほむら「ごめんなさい…ごめんなさい…」 さやか「…」ゾクッ さやか「や、やばいんじゃないの…?」 ほむら「うぁぁぁっ…」ポロポロ さやか「ほむ…ら…」
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- ほむら「ありのままの私」
416 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 05:06:24.35 ID:VNwWZbyiO - ほむら「ぐすっ…うぅぅぅっ…」
さやか「あわわわ…」 ほむら「ぅぅぅ………」 さやか「ど、どうしよ!ほむらが壊れちゃった…」 ほむら「……わかったわ」 さやか「うわっ?な、なにが?」 ほむら「そうよ…そうだわ…」ブツブツ さやか「…ほむら…?」 ほむら「ごめんなさい、もう大丈夫よ」 さやか「えっ?」 ほむら「みっともない所を見せてしまったわね、あやまるわ」
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- ほむら「ありのままの私」
418 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 05:10:50.91 ID:VNwWZbyiO - さやか「ほむら…?」
ほむら「泣いたらすっきりしたわ、だからもう大丈夫」 さやか「え…でも…」 ほむら「美樹さやか、私にもう関わらない方がいいわ」 さやか「なっ…?なんでさ?」 ほむら「私は大丈夫だからよ」 さやか「いやっ…!大丈夫じゃないって!明らかにおかしいじゃん!」 ほむら「そうかしら?私は普通よ?」 さやか「嘘だ!だって変だもん!」 ほむら「あなたにそう見えるだけよ」
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- ほむら「ありのままの私」
421 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 05:15:30.47 ID:VNwWZbyiO - さやか「ほむら…!」
ほむら「美樹さやか、余計な心配をかけたことはあやまるわ」 さやか「……」 ほむら「でも、おかげで吹っ切れたわ」 さやか「あんた…何を言って…?」 ほむら「私は一人で大丈夫、誰の助けもいらないわ」 さやか「いや、でもさっ!」 ほむら「飲み込みが悪いわね」 さやか「えっ…?」 ほむら「あなたに用はないと言っているのよ」
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- ほむら「ありのままの私」
423 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 05:21:16.25 ID:VNwWZbyiO - さやか「な…」
ほむら「元々私はずっと一人でやって来たわ」 ほむら「だからあなたの助けなんて初めからいらなかったのよ」 さやか「な、なによ…!」 さやか「なによその言い方!」 ほむら「あなたに用はないと言っているのがわからないのかしら?」 さやか「むっ…」 さやか「人が心配して来たのに、泣き終わったらその態度ってわけ?」 ほむら「ええ、そうよ」
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- ほむら「ありのままの私」
440 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 07:01:41.51 ID:VNwWZbyiO - 嫁コレのまどかに起こされた
保守ありがとう
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- ほむら「ありのままの私」
441 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 07:10:35.74 ID:VNwWZbyiO - ほむら「勘の鋭いあなたならわかる筈よ?」
さやか「…わかんないよ」 ほむら「そう、この時間軸のあなたは鈍いのね」 さやか「な…なに言ってんのさ?ほんと、どうしちゃったわけ?」 ほむら「なら頭の悪いあなたにもわかるように説明するわ」 さやか「なっ…」 ほむら「美樹さやか、今すぐ帰りなさい」 さやか「ほむら…?」
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- ほむら「ありのままの私」
442 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 07:16:09.51 ID:VNwWZbyiO - ほむら「そしてもう、私には関わらないことね」
さやか「…は…?」 ほむら「邪魔よ、消えなさい」 さやか「むっ…」イラッ さやか「……」ググッ ほむら「堪えているのよね?でも、それは無駄よ」 さやか「ほむら…あんた…!」 ほむら「なら…」 ほむら「早く上条恭介のもとへ行きなさい」 さやか「えっ?」 ほむら「私に構ってる暇があるなら、好きな人と過ごした方がいいわ」
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- ほむら「ありのままの私」
443 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 07:20:01.53 ID:VNwWZbyiO - さやか「な…なんで恭介のことを…?」
ほむら「好きなんでしょ?私にはわかるもの」 さやか「あ、あたしは別に!好きだなんてそんな!」 ほむら「だからあなたはダメなのよ」 さやか「えっ」 ほむら「はぁ、もういいわ」 ほむら「そうやっている内に大切なものを失っていくのよ」 ほむら「愚かね、美樹さやか」
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- ほむら「ありのままの私」
444 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 07:23:59.92 ID:VNwWZbyiO - さやか「くっ…」
ほむら「…」ファサッ さやか「堪えなきゃ…!堪えなきゃっ…!」ググッ ほむら「だから無駄よ、私は変わらないもの」 さやか「ほむら…」 ほむら「邪魔なのよ、早く立ち去りなさい」 さやか「ほむらっ!」 さやか「あんた…そうやって無理して…!」 さやか「芝居なんてしてどうすんのさ?」 ほむら「芝居じゃないわ、これが私よ」
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- ほむら「ありのままの私」
449 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 07:30:28.33 ID:VNwWZbyiO - さやか「嘘だっ!」
ほむら「……」スッ さやか「?…それはまどかの手紙?」 ほむら「っ…」 さやか「何を…?」 ほむら「……」ビリッ さやか「なっ…?」 ほむら「……」ビリビリッ さやか「ば、ばかっ!なにやってんのよ!」 ほむら「……これをまどかに返して」 さやか「え?」 ほむら「もう二度と私にお弁当を作らないで、と伝えて」 さやか「…は?」 ほむら「あなたの手料理なんて嬉しくないと伝えて」
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- ほむら「ありのままの私」
452 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 07:35:50.30 ID:VNwWZbyiO - さやか「……」ワナワナ
ほむら「…」ファサッ ほむら「そして、わた―」 さやか「ばかっ!」パシンッ ほむら「…っ」 さやか「あんた…まどかの気持ちをわかってるのになんで…」 さやか「なんでそんなこと言うのよ!?」 ほむら「……」 ほむら「私は―」 ガチャッ まどか「ほむらちゃん…!」 さやか「なっ…まどか…?」 ほむら「……」
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- ほむら「ありのままの私」
453 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 07:40:19.26 ID:VNwWZbyiO - まどか「あっ、さやかちゃん!」
さやか「まどか…」 まどか「さっきはごめんね?勝手に泣いて、勝手に寝ちゃって…」 まどか「目が覚めたら、さやかちゃんがいなかったから…まさかって思って来てみたの」 ほむら「……」 まどか「ほむらちゃん、ごめんなさい」 まどか「えへへ、また来ちゃった」 さやか「ま、まどか!ちょっとだけ外で待ってて?」 まどか「え?」 さやか「今は…」
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- ほむら「ありのままの私」
456 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 07:45:07.84 ID:VNwWZbyiO - まどか「で、でもっ…」
さやか「いいからっ!」 ほむら「…」 まどか「あれ?ゴミが散らかってるよ?」 さやか「あっ…」 まどか「わたしが掃除してあげるね!」 さやか「ま、待って!それはっ!」 まどか「…!?」 まどか「わたしの…手紙…?」 さやか「っ…」 ほむら「ええ、あなたの手紙よ」 ほむら「鹿目まどか」
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- ほむら「ありのままの私」
457 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 07:50:24.30 ID:VNwWZbyiO - まどか「ほむら…ちゃん…?」
ほむら「ついでにこれも返すわ」 まどか「お弁…当…」 ほむら「………」 ほむら「あなたのお弁当なんて…う、嬉しくないのよ…!」 まどか「…ぇ」 さやか「ほむらっ!」 ほむら「…迷惑だから、やめてもらえると助かるのだけど」 まどか「……!」 さやか「あんた、いい加減に…!」 ほむら「目障りよ、消えなさい」 まどか「……」 ほむら「…鹿目まどか」
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- ほむら「ありのままの私」
460 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 08:00:13.22 ID:VNwWZbyiO - まどか「………」
さやか「ほむらぁっ!」バシッ ほむら「っ…!」 さやか「あんた…最低だよ…」 さやか「見損なった…信じらんない…」 ほむら「…」 さやか「あんたを信じたあたしがバカだったわ」 ほむら「…ええ、そうね」 さやか「っ…」 さやか「もういいっ!」 まどか「………」 さやか「まどか!帰るよ!」ギュッ ほむら「……」 さやか「ばかっ!」 ガチャッ
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- ほむら「ありのままの私」
463 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 08:06:15.64 ID:VNwWZbyiO - ほむら「……」
ほむら「っ…」ヘナヘナ ほむら「うぅ…」ペタン ほむら「うぅっ…うぅぅっ……」 ほむら「まどか…さやか…ごめんなさい…」 ほむら「こうするしか…なかったのよ……」 ほむら「もう…私は…ダメなの…」 ほむら「幻覚や幻聴が…逃げられないのよ…」 ほむら「もう…ダメ……」 ほむら「……」
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- ほむら「ありのままの私」
464 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 08:10:36.98 ID:VNwWZbyiO - マミ「はぁ…はぁ…」
杏子「やっ…と…仕留めた…」 杏子「強かった…な…今の魔女…」 マミ「…いえ、普通なら2人で楽に勝てた相手よ」 杏子「…でもさ」 マミ「…私たちが弱っているのよ……」 マミ「もう何時間も飲まず食わず…それに一睡もしてないでしょ?」 杏子「…わかってるよ、でもあたしらが、ここで頑張らなきゃさ」 マミ「…ええ、負けるもんですか」
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- ほむら「ありのままの私」
465 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 08:15:07.10 ID:VNwWZbyiO - ほむホーム
杏子「ついた…ほむらのやつ、大丈夫だよな…?」 マミ「今朝グリーフシードを使ったばかりだから大丈夫だと思うけど…」 杏子「…うん、とりあえず入るか」 マミ「そうね、鍵は…うん、いつものところにあるわね」 杏子「よし、開けるよ」 マミ「ええ」 ガチャッ 杏子「!?」 マミ「な…暁美さん?」
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- ほむら「ありのままの私」
468 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 08:21:45.73 ID:VNwWZbyiO - ほむら「……」
杏子「こんなとこで倒れて…まさか?」 マミ「暁美さんっ!?」 ほむら「すぅ…すぅ…」 杏子「ほむら…!」 マミ「よかった…眠ってるだけね」 杏子「…でも…もう限界じゃないか?」 マミ「……暁美さん」 杏子「…それにしてもすげぇ散らかってるな……」 マミ「お弁当…ひっくり返ってるわ…」 マミ「それにこれは…鹿目さんの手作りの…」 杏子「なんで玄関に…?」
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- ほむら「ありのままの私」
469 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 08:26:50.17 ID:VNwWZbyiO - ほむら「すぅ…すぅ…」
杏子「ほむら…」ギュッ 杏子「ほんとどうしちまったんだよ…?」 マミ「…ここは私が片付けておくわ、佐倉さんは暁美さんをお願い」 杏子「ああ…!」 杏子「よっ…と」ヒョイ ほむら「すぅ…すぅ…」 杏子「軽い…」 杏子「魔法少女だけど…それ以前にただの14歳…なんだよな」 杏子「ほむら…」
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- ほむら「ありのままの私」
470 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 08:31:08.78 ID:VNwWZbyiO - ―――
マミ「ふぅ…こんなとこかしら?」 杏子「おつかれ」 マミ「佐倉さん…暁美さんは?」 杏子「大丈夫、ベッドで寝てる」 杏子「…でもソウルジェムがさ…だからさっきのグリーフシード使ったよ」 マミ「そう…暁美さん…」 杏子「…たぶん、このままじゃほむら…壊れちまうよ…」 マミ「……いえ、もう壊れているわ」 杏子「えっ?」 マミ「鹿目さんの手紙…めちゃめちゃに破かれて…」
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- ほむら「ありのままの私」
473 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 08:35:47.51 ID:VNwWZbyiO - マミ「それにあの言動…たぶん、暁美さんはもうとっくに…」
杏子「…そ、そうだよな……」 マミ「…魔法少女じゃない、鹿目さんでもダメだなんて……」 杏子「ああ…まどかなら何とかなると思ったのにさ」 マミ「むしろ逆効果…だったのかしら?」 杏子「くそっ…」 マミ「…とにかく、私たちはこれからも暁美さんのサポートをするしかないわ」 杏子「うん…あたしらが支えなきゃね」 ほむら「すぅ…すぅ…」
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- ほむら「ありのままの私」
474 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 08:40:51.19 ID:VNwWZbyiO - ―――
マミ「それから数週間が経ったわ」 マミ「暁美さんは…相変わらず…」 マミ「学校には毎日通ってるけど…心を閉ざしてしまったみたいで…」 マミ「美樹さんは…もう暁美さんに…」 マミ「鹿目さんはまだ…毎日必ず暁美さんを訪れてるけど…」 マミ「すぐに追い返されて…」 マミ「それに…私と佐倉さんが話しかけると、幻聴が聞こえるみたいなの…」 マミ「私たちが毎日、グリーフシードでなんとか抑えてるけど、このままじゃ…」
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- ほむら「ありのままの私」
478 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 08:46:39.43 ID:VNwWZbyiO - 杏子「マミ…」
マミ「…暁美さんは?」 杏子「やっと眠ったよ」 マミ「そう…グリーフシードは?」 杏子「使ったよ……だからあたしらのソウルジェムの穢れはさ」 マミ「……仕方ないわ」 杏子「……」 マミ「……」 杏子「ちくしょう…!」 マミ「佐倉さん…」 杏子「あたしもマミも…さやかも、それにまどかまで…」 杏子「誰が話しかけても…どうしてほむらは…っ!」 マミ「………」
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- ほむら「ありのままの私」
509 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 11:24:11.35 ID:VNwWZbyiO - 杏子「キュゥべえのやつは姿眩ませやがるし…」
マミ「…たまに暁美さんの部屋に来てるのは間違いないわ」 杏子「……ああ、わかってるよ」 杏子「あのやろう…あたしらを避けてやがるな?」 マミ「キュゥべえ…グリーフシードの回収だけが目的じゃなさそうだけど……」 杏子「何か企んでやがるのか?」 マミ「…いえ、キュゥべえはそんなことしないはずよ」 杏子「だけどさ、不自然じゃんか」
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- ほむら「ありのままの私」
512 :保守ありがとう[]:2012/05/18(金) 11:30:31.54 ID:VNwWZbyiO - マミ「たしかに…ワルプルギスを倒してからは殆ど会わなくなったわよね」
杏子「だろ?まぁ…あいつも色々あるんだろうけどさ」 杏子「何のためにほむらん家に来てるんだよ?」 マミ「うーん…」 杏子「あたしらを見かけてら直ぐに帰るからよくわかんないんだよなぁ…」 マミ「…次会ったら問いつめましょうか」 杏子「ああ、そうだな」
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- ほむら「ありのままの私」
516 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 11:35:29.14 ID:VNwWZbyiO - ほむら「……」スタスタ
マミ「!?」 杏子「あっ…」 ほむら「……」 マミ「こ、こんばんは!」 杏子「よ、よっ!」 杏子(起きてたのか…?) ほむら「…私に何か用?」 マミ「い…いえ!何も!」 杏子「たまたま通りかかっただけだよ!たまたま!」 ほむら「…そう」 マミ「あ、暁美さんは何処かへ出掛けるのかしら?」 ほむら「…別に」
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- ほむら「ありのままの私」
517 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 11:40:17.26 ID:VNwWZbyiO - マミ「なら眠っていた方がいいわ」
ほむら「…喉が乾いたからコンビニに行くだけよ」 マミ「な、なるほどね」 杏子「ならあたしが買ってきて―」 ほむら「遠慮しておくわ」 杏子「そ、そっか!でも夜遅いから気をつけなよ!」 ほむら「…大丈夫よ」 マミ「暁美さん…」 ほむら「…どいてくれる?」 マミ「え…ええ…」 ほむら「失礼するわ」スタスタ 杏子「ほむら…」
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- ほむら「ありのままの私」
518 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 11:44:50.27 ID:VNwWZbyiO - 杏子「…まずいなぁ」
マミ「ええ…私たちが見張っていることがバレたわけじゃなさそうだけど…」 杏子「…あんまり話すわけにもいかないからね」 マミ「幻聴…ね…」 杏子「幻聴が聞こえるのはあたしらだけで間違いはないんだろうけどさ…」 マミ「……」 杏子「…あたし後つけてくる!」 マミ「ええ、お願いするわ」 杏子「じゃ、マミはここで待っててくれよ!」タタッ マミ「……いったい、どうすれば…」
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- ほむら「ありのままの私」
519 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 11:50:47.91 ID:VNwWZbyiO - マミ「………」
マミ「暁美さん…あれから殆ど誰とも口をきいてないのよね」 マミ「学校でもずっと一人だし…」 マミ「最初は屋上で食べていたお弁当も…今は…」 マミ「病院にも絶対に行こうとしないし…正直、このままじゃ…」 キュゥべえ「…」ウロウロ マミ「!?」 マミ「…キュゥべえ!」 キュゥべえ「やあ、ひさしぶりだね」 マミ「ええ…それよりも、暁美さんに何かよう?」 キュゥべえ「ちょっと様子を見に来ただけだよ」
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- ほむら「ありのままの私」
520 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 11:54:54.54 ID:VNwWZbyiO - マミ「様子を…なんで?」
キュゥべえ「暁美ほむらの精神が相当弱っているのはマミも知ってるだろう?」 マミ「…ええ」 キュゥべえ「今のほむらは、言葉一つで簡単に壊れてしまうんじゃないかな」 マミ「……キュゥべえ、まさかあなたが暁美さんを?」 キュゥべえ「幻のことかい?」 マミ「…あなたが魔法か何かで暁美さんを…!」
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- ほむら「ありのままの私」
521 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 11:57:34.37 ID:VNwWZbyiO - キュゥべえ「勘違いしてほしくないな」
マミ「…」 キュゥべえ「僕に幻を見せる力なんてないよ?」 マミ「…でも…急に暁美さんはおかしくなったのよ?」 キュゥべえ「それは暁美ほむら自身の精神が弱いからだよ」 キュゥべえ「僕は特別何かをしたわけじゃないからね」 キュゥべえ「彼女が勝手に思い込んでるだけだと思うな」
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- ほむら「ありのままの私」
522 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 12:01:02.54 ID:VNwWZbyiO - マミ「…じゃあキュゥべえは何もしていないのね?」
キュゥべえ「うん、そうだね」 キュゥべえ「ただ」 マミ「ただ…?」 キュゥべえ「僕はきっかけを作っただけだよ」 マミ「えっ?」 キュゥべえ「僕はほむらに、今日から魔法が使えなくかると言っただけだからね」 マミ「…どういうこと?」 キュゥべえ「正確には言ったと言うより、眠っているほむらの脳内に直接伝えただけかな」
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- ほむら「ありのままの私」
523 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 12:04:54.22 ID:VNwWZbyiO - マミ「直接脳内に…?」
キュゥべえ「幸せそうに眠っているところに悪かったとは思うけど」 キュゥべえ「一応伝えないといけないからね」 マミ「…どうして魔法が使えなくなったの?」 キュゥべえ「契約の関係だよ、彼女の魔法は期間限定だからね」 キュゥべえ「今の彼女は変身できること以外は一般人と変わらないのは知ってるだろう?」 マミ「…ええ」 キュゥべえ「僕はそれを伝えただけだよ」
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- ほむら「ありのままの私」
527 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 12:10:41.09 ID:VNwWZbyiO - キュゥべえ「その後の僕はただ見ているだけ」
キュゥべえ「特になにもしてないよ」 マミ「なら…どうして暁美さんの様子を見に来るの?」 キュゥべえ「そうだね、確認のためかな」 マミ「確認?」 キュゥべえ「うん、彼女が魔女になるか否かのね」 マミ「……」 キュゥべえ「今の様子だと、魔女化の心配はなさそうだ」 キュゥべえ「君たちが助けているからね」 マミ「そう…よかった」
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- ほむら「ありのままの私」
529 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 12:16:05.88 ID:VNwWZbyiO - キュゥべえ「魔法少女としては大丈夫だよ」
マミ「なら…!」 キュゥべえ「でも、ただの少女としては相当まずいと思うな」 マミ「え…?」 キュゥべえ「だってそうだろう?幻を見るほどの精神状態なんだ」 キュゥべえ「普通ならそんな状態にはならないんだろう?」 キュゥべえ「君たち人間は」 マミ「…それは…」
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- ほむら「ありのままの私」
533 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 12:21:30.22 ID:VNwWZbyiO - キュゥべえ「おそらく、彼女一人だったら、もうとっくに魔女になっていただろうね」
キュゥべえ「でも、君たちが守っているから魔女にはならない」 マミ「…そうよ、絶対に暁美さんを守ってみせるわ!」 キュゥべえ「でも、彼女を追い詰めてるのはマミと杏子だよ」 マミ「……え?」 キュゥべえ「気づいてないのかい?」 マミ「……?」
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- ほむら「ありのままの私」
535 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 12:26:13.97 ID:VNwWZbyiO - キュゥべえ「何週間もあの精神状態のまま、彼女を生かしているのは君たち2人だ」
マミ「……」 キュゥべえ「生き地獄とでも言うのかな」 マミ「な…」 キュゥべえ「楽になりたくても楽になれない」 キュゥべえ「そして彼女は壊れてしまった」 マミ「あ…」 キュゥべえ「暁美ほむら…彼女はもともと少女の中でも特に弱い精神だったんじゃないかな」 キュゥべえ「無理をして強く見せても、本質は変わらないからね」
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- ほむら「ありのままの私」
536 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/05/18(金) 12:30:07.51 ID:VNwWZbyiO - キュゥべえ「暁美ほむらの本質は、とてもか弱い少女だ」
キュゥべえ「そんな彼女があの精神状態で何週間も生きているのは…ね」 マミ「……」 キュゥべえ「いっそのこと、楽にしてあげるのも一つの優しさなんじゃないかな」 マミ「えっ…」 キュゥべえ「死ぬなり魔女になるなり楽になる方法はあるだろう?」 マミ「そ、そんなこと…」 キュゥべえ「させないと?僕はそれでも構わないけど」 キュゥべえ「苦しむのはほむらだよ?」 マミ「っ…」
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