- ワロタ言いまくった結果wwwwwwwwwwwwww
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:12:33.25 ID:0BL23wVe0 - 友達がいなくなってワロタwwwwwwwwww
ワロタ・・・・
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7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:13:41.22 ID:0BL23wVe0 - じゃあちょっと経緯書くわ
俺は今、中学3年の15歳です 2ちゃんねるを見るのが好きなのだが、特にVIPのまとめブログが好きだった。 だからVIP用語をバンバン学校でも使ってたんだ 特に俺が好きなのが『○○ワロタwwwwwwww』というネタだ 最初は失敗した奴に『片岡ワロタwwwww』とか『田中ワロタwwwwwwww』って感じで言いまくってた でも、俺は知らなかったんです それが、悪口だということを。
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11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:14:36.59 ID:0BL23wVe0 - 褒めるときも『吉村ワロタwwwww』ってやってた
まとめブログしか見てなかったから、VIP自体を見たことはなかった でも、周りにVIPを知ってる人はいなかったから、最初はバレなかった でも、俺の友達軍団が『○○ワロタwwwww』について調べてしまった でも、VIPまで辿りつけないと、俺は思った でも、あっさりとたどり着き、俺はにわか野郎の汚名を挽回した
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20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:15:41.55 ID:0BL23wVe0 - でも、俺はにわか野郎の汚名を返上するためにがんばった
まず、ここを見出した 雑談ネタだけじゃなくて、アニメにも精通してるVIPPERは、俺のヒーローでした やっぱりVIPは(テラワロス)と思わず新しい用語を学校でも使っていました 友達軍団も、少しずつ俺を認め出しました。 でも、事件が起きたんです。 中谷カレー事件、自分が起こした事件は今ではそう呼ばれているんだ。
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22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:16:13.89 ID:0BL23wVe0 - 中谷カレー事件
思い出したくもない 給食の時間、給食係だった俺はカレーを運んでいた 一人だと重いから、クラスメイトの金本(結構可愛い♪)と一緒に運んでいた 俺「かーちゃん良い匂いするワロタ〜wwwwwww」 金「ちょwwwやめてよwww」 こんな感じで運んでたら、なんとなくだが なんとなくだが、ワロタワロタダンスを踊ってみたくなったんだ
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26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:17:22.57 ID:0BL23wVe0 - ワロタワロタダンスとは
崖の上のポニョの音楽とリズムでワーロターワロタVIPPER♪」って踊りまくるダンスのことだ 俺はこれでクラスから『VIPの王(キング)』と呼ばれていた 金本さんの前でそれをやったことがなかったので、一度やってみたかった ・・・手が震えた 汗もかいた それでも、一度やってみたかったんだ だから、俺は踊った。全力で踊った。 カレーがぶちまけられていることにも気が付かずに、ワロタワロタダンスを10秒ほど踊った
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29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:17:49.41 ID:0BL23wVe0 - 10秒しか踊れなかったのは、金本さんの悲鳴のせいだ
俺は一瞬、歓喜の声かと思ったが普通に違った 金本さんの悲鳴で教室から何人も人が出てくる ワロタワロタダンスを止めても、体操服をジャミラ状態にしている俺は変わらない 目の前が真っ白になった 俺は教師に呼び出され、そのまま職員室の給湯室に連れ込まれた
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34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:18:46.41 ID:0BL23wVe0 - 先生にもワロタワロタダンスは何度も見せてたから、事情はすぐにわかってくれてすぐに解放された。
俺はVIPの王として、新たな武勇伝を手にいれたと思った。 だから、まったく悪びれず、俺を見る生徒を睨みつけながら教室に戻った。 教室の視線が俺に集中する。 誰も、なにも言わない。 これはおもしれーわと思った俺は『ワ〜ロ〜(お〜は〜の要領で)』とおちゃらけた。 誰もなにも言わない。次の瞬間、クラスで一番いきがってる栗原の怒鳴り声が響いた。 栗原「カレーどうしてくれるんだよ! おい! おおい! おおおおおい!!!!!!」 金本さんは泣いていた。俺は栗原を睨みつけた。
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39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:19:34.37 ID:0BL23wVe0 - VIPの王として、舐められるわけにはいかない。
全力でいく、俺は心の中で殴ることも辞さない覚悟をした。 栗原は俺の胸ぐらをつかむ。先生は、まだ来ていない。そこは生徒だけの世界だった。 俺は栗原を睨みつけた。睨みすぎて多分、白目を剥いていたと思う。 クラスの王といきがってるガキのにらみ合い。クラスの緊張は頂点に達した。 俺「カレーくらいどうでもいいだろ!!!」 栗原「みんな楽しみにしてたんだぞ!!!!!!!」 怒鳴り合いの中、俺は渾身の力を込めて言った。 俺「栗原ワロタワロタwwwwwwww金本さんワロタワロタwwwwwwwwwwwww」と
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43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:20:06.85 ID:0BL23wVe0 - ・・・それからすぐ、先生がとんできて、俺と栗原はキレられた。
栗原「だってこいつがよ・・・」 先生「先に手を出したのはお前だろ」 俺「ワ〜ロ〜」 先生「お前もふざけるのもいい加減にしろ。おまえ、はっきりいってクラスで浮いてるぞ」 酷いことを言う先生だと思った。 でも、地獄はこの先からだったんだ。
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49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:20:43.36 ID:0BL23wVe0 - 教室に戻って、俺は開口一番『楽勝! ワロタってやったぜ!』と叫んだ。
いつもなら、クラスは俺に注目して俺から話を聞こうと集まっていた。 特に、俺の友達軍団は俺にVIP用語を教えてもらおうと必死だった。 でも、誰も俺に反応しない。 誰も俺を見ない。 栗原は一言「きめえんだよ」とつぶやいた。クラスのお調子者集団は栗原に集まっていた。 俺は、一人だった。 金本さんと仲のいい古川さんが俺に近づいてきた。 古川「きもいんだけど。かねちゃんはもうおまえと話したくないって」
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50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:21:02.64 ID:0BL23wVe0 - 古川は以前から俺に舐めた口を聞いていた。
俺のことを影で批判していることも知っていた。 ようするに、古川にワロタはわからないのだ。 だから、俺は古川の言葉を信じなかった。 俺は金本さんに話しかけまくった。 でも、金本さんは答えてくれない。 ――俺はキレた。
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54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:21:27.34 ID:0BL23wVe0 - 俺ワロタアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアwwwwwwwwwwwwwwww」
教室に響く、俺の咆哮に視線は集中した。 俺は髪を逆立て、金本さんに詰め寄った。 俺「なんで無視するだよ!」 金本さん「・・・・」 無視は継続している。 俺は何度も詰め寄った。そうしていると、クラス委員の神戸が先生を呼んできたんです。
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57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:21:50.10 ID:0BL23wVe0 - もう俺をかばってくれなかった
そこからのことは覚えていない。 金本さんの親が家に来て、親戚のおばさんは謝った。 俺も、頭を下げた。 それから、親戚のおばさんは俺を睨みつけるようになった。 怖い。 それから今日まで、俺は教室に行っていない。
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59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:22:26.75 ID:0BL23wVe0 - 保健室登校を始めて、俺は色んな事がわかった。
むやみにワロタってはいけないこと。 ワロタとは、悪口に似た行為ということ。 女子にワロタは絶対禁止ということ。 でもな、それに気づいたのも遅い。 俺は中3だ。もうすぐ卒業だ。 昨日も、卒業式の練習があった。 クラスの中心人物だった俺は、もうそこには行けない。 友達が、完全にいなくなった。311の、あの時と一緒だった。
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61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:23:02.80 ID:0BL23wVe0 - 卒業式まで、僕は教室には行きませんでした。
カレー事件のこともあったし、なにより学校に行ってもくだらないと思ったのです 理由は一つ。ネットだ。 VIPにのめり込んでから、中学生の奴らがガキに見えて仕方なかったんです ワロタ言いまくった結果、友達がいなくなったけど、でもそれでも後悔はありませんでした 毎日部屋にこもってなんJをするだけで心の傷が治った気がしたんです でも、時間は有限ではなく、限られています。 とうとう、卒業式の日が近づいていたのです
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64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:23:31.83 ID:0BL23wVe0 - 親戚のおばさんも、卒業式の一週間前には僕に話しかけていた
「卒業式DELLの?」と でも、僕は出る気なんて等々ありませんでした。 なぜなら、出る必要を感じなかったからだ おばさんは残念そうな顔をして、おじさんと相談していました 高校を落ちて、これからどうするのか。それを僕に聞かれてもわかりません とにかく、僕はこれからもVIPができると、むしろワクワクしていました
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69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:23:52.62 ID:0BL23wVe0 - 幸せだった日々
それを砕いた311の地震と津波、そして火事 俺は手を震わせた。 それを見たおばさんは「制服に写真入れておくから、卒業式出た方がお父さんたち喜ぶよ」と言った。 こっちに来て、ずっと僕を軽蔑していたおばさんがかけてくれた言葉。それに俺はさらに泣いた 「――――――ああ」 俺は、卒業式に出る決心を固めました
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72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:24:26.67 ID:0BL23wVe0 - 固めはしたけど、不安が大きかった
VIPに相談スレを何度も立てていたのは、その表れだった でも、俺はもう負けない、そう誓った。 ボサボサだった髪を切り、卒業式の返事の練習もした 先生も、俺が卒業式に出ることを喜んでくれたように思えた。最後の歌の楽譜を、俺にくれたのだ こうなっては燃えるしかない 俺はラスト卒業式に、全てをかけるつもりで、卒業式までの時間を過ごした
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74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:24:55.34 ID:0BL23wVe0 - そして、卒業式の日がやってきた――――――
おばさんもおじさんも仕事のため、卒業式に出席することはできなかった。 でも、俺のポケットには、両親と妹の写真が入っている。これほどまでに心強いものはなかった。 もう怖くはなかったんです 最後に、壇上か教室でワロタワロタダンスを求める中谷コールが来るかもしれない。 そう思うと、顔がほころんだ。 その時、俺のケータイが鳴った。 ――――金本さんだった
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80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:25:30.54 ID:0BL23wVe0 - 電話ではない。メールだった。
俺は金本さんからのメールに、テンションが急上昇した。 文面は「今日卒業式来るの?」と短い文だった 俺は「行くじぇい!w久しぶりに会えるワロタ〜」と返信した。 俺はニコ動の実況者であるせんとすが好きだった。 しばらくして、メールが来る。 金本さんだけじゃない、クラスの多くのメイトからメールが来た。 俺は、うるっときた。
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84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:25:50.19 ID:0BL23wVe0 - 「来ないでほしい」
「卒業式来るのやめてくれ」 「お前が来ると雰囲気悪くなる」 俺は凍りついた。 みんなは、俺を歓迎してはいなかったんです むしろ、来るなと願っていたんだ ケータイを落として、そのままベッドに横たわった。 現実を忘れようと、俺は眠りに落ちた。 起きた頃には、もう夕方だった。
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88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:26:11.35 ID:0BL23wVe0 - 確かに、俺はワロった。
それでも、ここまでされるいわれはなかったんです だから、俺は起きてすぐに何か行動しようとした でも、俺はそんなに強くない。 ハートは、限界だった。 311で一人になった俺、絆と言いながら被災地に募金を募っていた学校のメンツが、被災者を馬鹿にした。 綺麗な自分を作るため、彼らは被災地に向けて行動はしていた。 でも、身近な被災者を排除しようとしていたんだ それが悲しくて、俺はもう、彼らと決別しようと決めて、メールとアドレス帳を消去した―――
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- ワロタ言いまくった結果wwwwwwwwwwwwww
90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/04/16(月) 16:26:30.71 ID:0BL23wVe0 - そして今、俺は中卒ニートの生活を満喫している。
バイトはまだ早い。なにせ俺はまだ15歳だ。 おばさんもおじさんも何も言わない。被災したことによる保護か手当が支給されているからだ。 俺は生きているだけで、金を生むというわけですよ 友達なんていらない。 俺はVIPの王として、これからも被災した人たちの悲しみを伝えていく 終わりじゃきね
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