- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 03:31:37.25 ID:2axu39Ev0 - 母「お腹いっぱい食べた?」
子勇「うん、お腹いっぱい……ふああ」 母「また眠くなったの。さっきあんなに寝てお寝坊さんだね」 子勇「うぅ…だって眠いんだもん」 母「ふふっ、そうね、眠いんだもんね、仕方ないわね」 リアルで眠いよ?
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 03:35:49.37 ID:2axu39Ev0 - 子勇「ね、ママ、一緒に寝よ?」
母「甘えん坊さんね。魔王も倒した勇者さまが、ママが一緒に寝てくれないと眠れない子と誰が想像するのかしら」 子勇「うぅ…今日のママは凄く意地悪だよ」 母「あらあら、ごめんね。ほんとはママも子勇とずっと一緒に寝たかったの」 子勇「ほんと?」パーッ 母「ほんとよ」ニコッ
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 03:39:15.47 ID:2axu39Ev0 - 子勇「お休みなさい」
母「ええ、お休みなさい、子勇」チュッ 子勇「わっ!」 母「うん?どうしたの?寝る前にいつもほっぺにチューしてたじゃない」 子勇「してない、そんなことしてないよ?」 母「あ、あら?そうだったっけ。じゃあ、これからは寝る前に子勇のほっぺにチューしちゃうね」 子勇「……うん」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 03:41:42.77 ID:2axu39Ev0 - 子勇「」すぴー
母「…」 母魔「子魔…」 子勇「…ママーらいすき…」 母魔「……」ギューッ 側近「魔王さま」 母魔「声が大きいわ」 側近「失礼しました」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 03:45:07.74 ID:2axu39Ev0 - 母魔「報告を」
側近「魔族の精鋭軍団を、全て集めました。いつでも人間どもの息の根を絶つことができます」 母魔「…やってしまいなさい」 母魔「淫行に乱れたバビロンを滅ぼしてしまいなさい」 母魔「その地が彼らの悲鳴と血を吸って、二度とあのような汚らわしい生き物どもがこの世に残らないようにしなさい」 側近「ははっ」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 03:53:19.68 ID:2axu39Ev0 - まだ寝てない。もうちょっとだけ頑張る。
子勇「…ん……ママ?」 子勇「居ない」 子勇「ママはどこ?」 子勇「ママ、ボクを置いて行かないで」 子勇「ボクと一緒に居て」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 03:55:56.42 ID:2axu39Ev0 - 人間の王都の城
王「ええいっ、使えない勇者め!こんな所まで魔族どもが入ってくるとは」 王の側近「陛下!ここは危険です、お逃げくださ…」 王「ふざけるなー!」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 03:59:35.72 ID:2axu39Ev0 -
王「逃げろだと。俺にこの城を逃げろだと!」 王「この城には俺の全てが残ってるんだ」 王「財宝が!女が!俺の全てがここにある!」 王「それを失ってしまえば俺は何になるというのだ!」 母魔「ただの屍になってしまえばいいんじゃないかしら」 王「!」 ぐちゃり
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:04:51.55 ID:2axu39Ev0 - 王の側近「ひ、ひぃ!魔王!」
母魔「…この城に勇者の母親が居るはずよ。どこに居るか教えなさい」 王の側近「お、おおしえます!教えますから命だけは…!」 母魔「言え」 王の側近「そ、その女は王様が娶った数カ月後に飽きたと他の女たちと一緒に牢屋に…」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:10:25.60 ID:2axu39Ev0 - 母魔「そう、わかった。もういっていいわ」
王の側近「あ、ありがとうございま…」グチャリ 母魔「逝ってよし…と」 母魔「本当に腐ってしまったようね、人間は。魔王の存在も忘れて 自分たちの娯楽に酔っていた」 母魔「これが長く続いた人間と魔族の戦いの終焉とは、複雑なものよ」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:13:36.88 ID:2axu39Ev0 - 側近「魔王さま、城の制圧が終わりました」
母魔「勇者、いえ、子勇の母親を確保しなさい。私直々に話すことがあるわ」 側近「御意」 母魔「その他は各自好きにさせなさい」 母魔「人間を食ってもよし。女を慰み者にしてもよし。自由行動よ」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:16:17.79 ID:2axu39Ev0 - 子勇「ママー」
子勇「ママがどこにも居ない」 子勇「なんか、この城、どこかで見たような気がするよ」 子勇「まるで魔王が居たしろ……」 「勇者」 子勇「…!」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:21:27.00 ID:2axu39Ev0 - 母「……」
母魔「あなたが子勇の母親ね」 母「…」 母魔「あなたは私が知っている母親の中でも最悪よ」 母魔「自分の欲のために子を死地に送り込み、王と堕落した」 母魔「でも、そんなあなたでも母ならまだ少しは人間らしさを保ってるでしょう」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:24:46.17 ID:2axu39Ev0 - 母魔「あなたに最後のチャンスをあげる。
子勇を連れてこの城を出て、人間の国を出なさい」 母魔「どこに行ってもいい。私の目にはいらない所で、 子勇と一緒に以前ように幸せに住みなさい」 母魔「強い子を育てた貴女だからこそ、その罪を許してチャンスを与えるのよ」 母「……ふざけるな」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:27:07.75 ID:2axu39Ev0 - 母「ふざけるな!あんなの私の子じゃない!いや、人間の子じゃない!」
母魔「…」 母「アレは生んだ時から気持ち悪いと思っていた。人間とは思えない強さ」 母「なのにいつも私の近くに居ようとした」 母「怖くて気持ち悪い。アレもお前たちみたいな化物よ」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:30:10.00 ID:2axu39Ev0 - 母「死ね!皆死んでしまえ!貴様ら不気味な魔族どもに負ける人間じゃない」
母「いつかまたどこから勇者が現れて貴様らを倒して新しい人間の王国を作る」 母「その時は貴様ら私たち人間に命を乞ってるでしょうね」 母「でも助けてあげない。何故か分かる?」 母「貴様らのような気持ち悪いやつらはこの世から居なくなった方がいいからよ!」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:32:11.94 ID:2axu39Ev0 - 母魔「…たしかに、ここでこのまま消え去るあなた達人間じゃないわね」
母魔「この戦いがここで終わるわけがない」 母魔「でもね、今はそんなことどうでもいいのよ」 母魔「私が何であの昔あなたたちを生かしたのか知ってる?」 母魔「私が母としての自分を忘れてあなたたちへの憎悪心で自分の息子を殺したからよ」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:34:51.61 ID:2axu39Ev0 - 母魔「でも、今度は人間が魔王の私さえも反吐が出そうな真似をしてくれた」
母魔「母の胸を恋しがる子供に剣を握らせ私を殺そうと送って」 母魔「自分たちは享楽に溺れていた」 母魔「それが許せなかった。そんな生き物がこの世に居ていいはずがない」 母魔「でも、それじゃああの子が可哀想よ」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:37:05.34 ID:2axu39Ev0 - 母魔「ましてや、あの子は人間の全てを救うためで戦ったわけでもない」
母魔「ただあなたをまた見るために」 母魔「あなたと一緒に居て幸せだったあの日々を取り戻そうとその小さな体で」 母魔「この世で一番強い者に挑んだ」 母魔「なのにあなたの口から出る言葉はそれだけ?気持ち悪い?」 母魔「ふざけるな!!
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:39:51.60 ID:2axu39Ev0 - 母魔「貴様がそれでも人間か!母親か!」
母魔「同じ母として恥ずかしい!」 母魔「この世で私が見てきた人間の中で」 母魔「貴様のその姿が一番醜くで、気持ち悪い!」 母魔「この世から消え去ってしまえ!」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:41:58.25 ID:2axu39Ev0 - 子勇「ママ」
母魔「!」 子勇「ママ」 母魔「子勇、どうしてここに…!」 母「子勇」 子勇「…ママが、二人?」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:44:17.05 ID:2axu39Ev0 - 母「子、子勇、助けて!ママよ!ママを助けなさい!」
子勇「…ママ?」 母魔「」 子勇「…」 母「何してるの?ママがこの卑劣な魔族に殺されそうになってるじゃない!」 母「早く助けなさい!あなたは『勇者』でしょ!」 子勇「…!」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:47:00.79 ID:2axu39Ev0 - 子勇「ママ…」
母魔「…」 子勇「そう、ボクは勇者」 子勇「魔王を倒すのがボクの使命」 母魔「子勇…」 母「そう、そうよ!だからあの魔王を早く倒してしまいなさい!」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:49:44.76 ID:2axu39Ev0 - 子勇「でもね」
子勇「もう疲れたの」 子勇「ボク、子供なんだよ」 子勇「結局、誰も助けられない」 子勇「人たちを、魔王から救えないよ」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:53:51.74 ID:2axu39Ev0 - 母「そんなのどうでも良いわ!」
母「ママだけでも良い!」 母「ママ一人でも助けなさい!」 子勇「……分かった」 子勇「…直ぐに、助けてあげる」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 04:57:25.51 ID:2axu39Ev0 - 子勇「魔王」
母魔「子勇、あなたのママは外道よ。こんなの人間とも言えないほど腐ってる」 子勇「それでも…ボクのママだよ」 母魔「…わかったわ」 子勇「ありがとう。おかげで…久しぶりに、ううん、 生まれて初めて幸せだったよ」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
143 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 05:00:03.12 ID:2axu39Ev0 - 母「ゆう……しゃ…」ペチャ
子勇「ママ、ボクは、勇者じゃないよ」 子勇「ボクは、一度も『勇者』だったことなんてなかったよ」 子勇「ボクはただ、ママの『子勇』で居たかった」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 05:03:53.49 ID:2axu39Ev0 - 子勇「好きだったよ、ママ」
母「……」 母魔「どうして…」 子勇「ボクがママに出来ることはこれぐらいしかないから」 子勇「せめて自分の手で終わらせるぐらいしか出来ないから」 子勇「知ってたよ」 子勇「実はママは最初からボクなんて愛してなかったって」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
147 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 05:06:21.95 ID:2axu39Ev0 - 子勇「でも魔王を倒したらね、きっとママも振り向いてくれるだろうと思ったの」
子勇「ボクが想ってきたママに会えると思ってたの」 子勇「でも、駄目だった」 子勇「だから、ありがとう、魔王」 子勇「最後にボクが欲しかったママを見せてくれて、ありがとう」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 05:08:28.78 ID:2axu39Ev0 - 母魔「やめなさい」
子勇「…」 母魔「死なないで」 子勇「ボクはもう休みたいよ」 子勇「もう、ママも居ないから」 子勇「もう頑張る必要もないよ」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 05:10:38.22 ID:2axu39Ev0 - 母魔「もうたくさんよ」
母魔「あなたのこんな姿を見ようとここまでやったわけじゃないのに…」 母魔「どうして私の気持ちをわかってくれないの?」 母魔「なんで自分だけ晴れた気持ちで消えようとするの?」 母魔「ずるいじゃない」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 05:13:02.52 ID:2axu39Ev0 - 母魔「私にも償わせて」
母魔「私に償わせて」 母魔「あなたの幸せも」 母魔「あの子の幸せも守れないというのなら」 母魔「私は何のためにここまでやらなければいけなかったの?」 母魔「私がどうすればよかったの」 母魔「ね、『子勇』」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
160 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 05:18:35.70 ID:2axu39Ev0 - 子勇「…」
子勇「魔王」 母魔「……」ブルブル 子勇「泣いてる?」 母魔「……」ギューッ 子勇「…泣かないで」 子勇「ボクは……ボクはどうすればいいか分からないよ」 子勇「ボクは子供だから、こんな時どうすれば良いのか……あ」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 05:20:42.90 ID:2axu39Ev0 - 母魔「子魔…」
母魔「ごめんね」 母魔「ママが…馬鹿で…出来損ないのママで……」 母魔「守れなかった」 母魔「何も…誰も守れなかった」 チュッ
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 05:24:25.81 ID:2axu39Ev0 - 母魔「あ」
子勇「泣かないで」 母魔「子…勇」 子勇「ボクね、勇者じゃない」 子勇「ママに愛された子でもない」 子勇「だけど、ボクのせいで誰かが泣くのは見たくない」 子勇「コレ以上、誰かが不幸せになるのは嫌」 子勇「だから……もう泣かないで 『ママ』
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 05:26:27.17 ID:2axu39Ev0 - その後
人間は世界から消し去った。 もちろんそれが種が絶えたというわけではないだろう。 人間はとてもしつこく生きる生き物だから、 きっと今頃また新しい勇者がどこかで生まれているかもしれない
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 05:28:52.94 ID:2axu39Ev0 - でも、今はそんなことはどうでもいい。
だってこの物語は、魔王と勇者、剣と魔法の物語ではないから。 少なくとも、今この場で繰り広げられている物語は 母「子勇」チュッ 子勇「ママ」チュッ 母と子との幸せな日々、ただそれだけのお話だから。
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
172 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 05:31:18.47 ID:2axu39Ev0 - はい、終わり!
いやー、眠かったよ。苦しかったよ。なんとかまとめたよー 初めての書き込み、初めての2chというものを使ってみたのだけど、どうでしたかね? エロ要望だった方々には申し訳ない。自分はそういうのは柄ではないんです。 今回はこれでご満足してください。
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
177 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 05:34:18.40 ID:2axu39Ev0 - SSまとめサイトとかで色々読んできて、なんか書きたいという気持ちが沸いて書いてみたものです。
試験勉強もあったのに何やってたんだろ、自分(笑) ここまで寝ないで読んでくれた方々ありがとうございます。 もう寝ますよ。もし、起きたお昼頃にも残っていたら……(ヾノ・∀・`)ナイナイ
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
212 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 14:18:15.81 ID:2axu39Ev0 - 皆ありがとう
母魔「移住計画は?」 側近「着々と進んでいます」 母魔「人間たちの住処を完全に奪わなければいつまた蘇ってくるかわからないわ」 母魔「この機に人間界まで全部私たちのものにする」 子勇「ママー、お腹すいた」グゥー 母魔「あ、うん、そうね、そろそろお昼にしましょうか」ニコッ
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
213 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 14:23:59.95 ID:2axu39Ev0 - 母魔「ゴメンね、最近忙しくてママが手作り料理作れなくて」
子勇「うん、大丈夫」 子勇「ママと一緒に食事出来るだけでもうれしい」 母魔「子勇」ジワッ 母魔「ありがとうね」ナデナデ 子勇「うん…」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
216 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 14:27:18.58 ID:2axu39Ev0 - 側近「魔王さま、申し上げたいことが」
母魔「何かしら」 子勇「…」すぴー 側近「勇者、いえ、子勇さまのことです」 母魔「…」 側近「御存知の通り、幾ら強くて尚優しい子勇さまとしても結局人間」 側近「人類抹殺計画遂行中の今、子勇の存在に反感を持つ魔族たちも 少なくありません」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
218 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 14:30:07.58 ID:2axu39Ev0 - 母魔「言いたいことはわかったわ」
母魔「この子を魔族に変えるべきだと言いたいのね」 側近「はっ」 母魔「…私が嫌と言ったら?」 側近「仕方のないことですが、何故」 母魔「あの子の今の姿を否定するのが嫌なのよ」 母魔「子勇の今の姿、その優しさ、人間の勇者だったからこそのその純粋さ」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
220 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 14:32:15.45 ID:2axu39Ev0 - 母魔「腐った人間の世界でたった一人綺麗に残ってくれたこの子の純白さ」
母魔「私はそんなものたちに惹かれたのよ」 母魔「なのに今更この子を魔族にしてしまったら」 母魔「私はこの子のそういう良いところたちを全否定しなければならない」 母魔「それじゃ、私は今までこの子に嘘を付いてきたことにしかならない」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
222 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 14:36:30.63 ID:2axu39Ev0 - >>219 え、どゆこと?
側近「ですが、魔王さま」 側近「御存知の通り、人間の寿命は魔族に比べれば儚いもの」 側近「しかもこれから10年もあれば、子勇さまは成人としての成長を終えます」 側近「そしてそれは魔王さまのことを理解するにはあまりにも短い時間です」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
224 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 14:39:01.21 ID:2axu39Ev0 - 側近「大人になった子勇さまが、再び人間の勇者として
魔王さまに歯向かうことも考え無くありません」 母魔「…否定はできないわね」 側近「せっかく訪れたこの平和」 側近「揺るがすようなことがあってはありません」 側近「この側近、この命を賭けて進言します」 側近「子勇さまを魔族に替えるべきです」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 14:41:23.12 ID:2axu39Ev0 - 母魔「…少し考えさせて頂戴」
側近「どうか、我ら魔族のためにも、子勇さまのためにも良き決断を」 母魔「…子勇」 子勇「…ぅん…」 母魔「私は…」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
227 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 14:44:48.44 ID:2axu39Ev0 - 子勇「ママ、ママ見て、これ、幼馴染ちゃん花冠作ったの」
子勇「ママにもあげる!」 ママ「」 子勇「…ママ?どうしたの?そんなにぐったりしてて」ユサッ ピチャッ 子勇「え?」 子勇「赤い……ボクの手、赤い」 子勇「……あ、そうか」 子勇「ボクが…」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
228 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 14:46:50.62 ID:2axu39Ev0 - 母「…『勇者』」
子勇「!」 母「勇者、助けて。ママを助けて」 子勇「や……やだ」 子勇「もうやめてよ」 母「勇者…」 子勇「違う!」 子勇「ボクは勇者じゃない!」 子勇「ボクを勇者って呼ばないで!」
|
- 子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
230 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 14:48:55.18 ID:2axu39Ev0 - 子勇「違う…勇者じゃ…勇者じゃないよ」
母魔「子勇、子勇起きなさい」 子勇「!!」 母魔「どうしたの?」 子勇「…魔王」 母魔「!!」 子勇「……ママ」 母魔「子勇」
|