トップページ > ニュー速VIP > 2012年02月15日 > 2axu39Ev0

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以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ

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子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 00:00:52.97 ID:2axu39Ev0
子勇者「そ、そんなの関係ない!ボクはお前と戦うために来たの。おしゃべりしに来たんじゃない」

母魔王「まぁ、落ち着きなさい。私はどこにも逃げないわよ。ちゃんと戦うわ」

子勇者「……」

母魔王「それで、あなた一人でここまで来たの」

子勇者「…うん」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 00:05:02.56 ID:2axu39Ev0
母魔王「はじめから」

子勇者「…ずっと一人で」

母魔王「回復とかは?そもそもどうやって戦ったの?そんな小さな体で」

子勇者「ば、馬鹿にしないで!これでも一人だけで竜も倒せたんだから」

母魔王「まぁ、それはすごく偉いわね」ナデナデ
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 00:15:16.98 ID:2axu39Ev0
子勇者「な、撫でるな!」
母魔王「あら、いきなり剣振っちゃって。怪我する所だったじゃない」
子勇者「当たり前だよ。これからお前を倒さなきゃいけないから」
母魔王「まぁ、そうなのだけどね」
母魔王「ところでほんとにトラゴン一人倒したの、この子?」
側近「そのようで」
母魔王「どうやって?」
側近「普通に負けたそうです」
母魔王「普通に!?」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 00:24:49.78 ID:2axu39Ev0
側近「はい、かなり強いようです。見た目と違って」
母魔王「見た目じゃ10才ぐらいみたいだけどね」
子勇者「そっちが来ないならこっちから行くよ!」
母魔王「まぁ、待ちなさいって」
子勇者「わわっ、弾かれた?!」

子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 00:26:57.65 ID:2axu39Ev0
ごめん、
初めて2ch書きこんでみるのだけど、なんか色々制限されてわけがわからない。

子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 00:37:44.29 ID:2axu39Ev0
わかんない。
なんかそんなに書き込んでないのに
ERROR:本文が長すぎます!(Lv=2,414/384)
とか言ってる
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 00:40:01.68 ID:2axu39Ev0
母魔王「こっちも魔王としての誇りがあるからね」

母魔王「勇者を相手にして言い訳を言うつもりはないけど」

母魔王「勇者として戦うには幼すぎるでしょ、あなたは」

子勇者「…」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 00:42:09.12 ID:2axu39Ev0
母魔王「人間の王は一体どういうつもりあなたみたいな子供を…」

子勇者「わかんないよ……そんなの…」

母魔王「…まぁ、子供に聞いてもしょうがないか」

子勇者「わかんないんだよー!!」

母魔王「わわっ、だからいきなりはやめなさいって」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 00:44:57.11 ID:2axu39Ev0
子勇「真面目に戦ってよ!お前が魔王でしょ?」

母魔「まぁ、魔王なのだけどね…困ったわね」

子勇「…」

母魔「それじゃ、ほら、側近と戦って勝ったら戦ってあげる」

子勇「勝った」

側近「負けました」

母魔「弱いわよ、あなた!それでも私の右腕なの?」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 00:47:41.51 ID:2axu39Ev0
子勇「ほら、早くボクと戦ってよ!」

母魔「…やるしかないようね」

母魔「言っておくけど、私も一応魔王だからね」

母魔「勇者相手で手加減はしないわ」

子勇「っ!!」

母魔「さぁ、かかってきなさい、坊や」

子勇「…ぼ、ボクは負けないよ。ママに会うためにも」

子勇「お前を殺してママに会いに行くの!」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 00:52:03.82 ID:2axu39Ev0
母魔「腕はなかなかのものね」

母魔「もしちゃんとパーティを組んで挑んでいたら負けてたかもしれない」

母魔「でも」メラゾーマ

子勇「うわっ!」

母魔「独りだけじゃあ流石に無理よ」モウイッチョ

子勇「あつっ!」

母魔「腕は認めるけど、サポートがなければただのちょっと強い子供にすぎない」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 00:57:35.96 ID:2axu39Ev0
子勇「うっ、やくそう…」

母魔「食べる時間をあげるとでも思って?」

子勇「ひっ!」

母魔「!!」

母魔「……」

子勇「…ふえ?」

母魔「なにしてるの、やくそう食べるんでしょ?」

子勇「え?あ、そうだった」ムシャム…

子勇「苦い」ジワッ

母魔「」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 01:04:04.06 ID:2axu39Ev0
男の子だよ。

子勇「よし、回復した。また行くよ」

母魔「…あなた、まだやる気?」

子勇「当たり前だよ!ボクは勇者だから。魔王を倒すのが使命だから」

母魔「いっておくけど、今のあなたじゃ私に勝てない。少なくも独りでは」

子勇「……」

母魔「逃げなさい」

子勇「へ?」

子勇「!」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 01:08:39.74 ID:2axu39Ev0
母魔「魔王からは逃げられないとかそんなことどうでも良いわ」

母魔「ちゃんとした仲間を組んで私に挑みなさい」

母魔「でないと、私はあなたと戦わない」

子勇「そんな…!そ、それでも魔王なの?」

母魔「…」

子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 01:11:30.39 ID:2axu39Ev0
子勇「ボクは、逃げないよ。逃げられないよ」

母魔「…」

子勇「誰も、ボクの仲間になんてなってくれない」

子勇「子供だから、頼れない勇者だから、誰も助けてくれない」

子勇「ボクは独りで魔王と戦わなければいけない勇者だよ」

母魔「あなた独りじゃ私に勝てないわ」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 01:16:04.63 ID:2axu39Ev0
子勇「それでも…他に方法がないよ」

子勇「ボクは魔王と勝って、早くママの元に戻りたいよ」

子勇「お前を殺したら、ボクはやっとママの元にいけるんだよ」

子勇「だから、ボクと戦って」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 01:19:08.63 ID:2axu39Ev0
母魔「…わかったわ、戦いましょう。あなたと一対一で」

母魔「魔王と勇者、互いを殺さなければならない存在」

母魔「例えそれが子供だとしても、私はあなたと全力で戦って」

母魔「あなたを殺して人間どもを駆逐する」

母魔「かかってきなさい、勇者!」

子勇「い、いくよ!」タッ
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 01:23:53.94 ID:2axu39Ev0
コイシガー

子勇「うわっ!」スッコロ

母魔「!」

子勇「…うっ」ウルッ

子勇「痛いよー」

母魔「」

子勇「もうやだよ、ママに会いたいよ。ふえーん」

母魔「(私、何もしてないのにすごく罪悪感が…)」アセアセ

母魔「もう、だから勇者が泣くんじゃないって言ったでしょ?」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 01:27:25.43 ID:2axu39Ev0
母魔「ほら、こっちに顔見せなさい」

子勇「うぅっ」

母魔「見事に顔面から転んじゃって。なんでこんな所に小石落ちてるのよ」

母魔「今日ここ掃除した奴誰よ」

側近「メイドMです」

母魔「あの娘クビ。後軟膏持ってきて」

側近「はい」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 01:31:13.41 ID:2axu39Ev0
母魔「ほら、顔こっち向けて」

子勇「痛い…」

母魔「傷跡残らないと良いのだけど……」

子勇「……あれ?」

母魔「他に怪我した所はない?」

子勇「う?うん……多分ない」

母魔「多分じゃないわよ。軟膏塗ってあげてるうちにさっさと探しなさい」

子勇「…なんで魔王なのにボクの傷に難航塗ってくれてるの?」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 01:37:30.54 ID:2axu39Ev0
母魔「ほら、服脱いで」

子勇「わっ、何するの」

母魔「じっとしてなさい」ドクガノコナ

子勇「うっ!それボクの道具…」

母魔「後で傷跡とか残ったら大変だから、ちゃんと治療しとかないと後悔するわよ」

子勇「や、やめて」ウゴケナイ

母魔「……あ」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 01:40:50.08 ID:2axu39Ev0
36で難航>>軟膏

子勇「み、みないで」

母魔「なにこれ…体に傷がない所がない…」

子勇「っ…!」

母魔「こんなになるまで独りで戦って来たというの?子供独りで?」

子勇「もう…やめて!」マヒが解けた
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 01:42:54.68 ID:2axu39Ev0
母魔「なっ!きゃっ!」

子勇「誰にも…見せたくなかったのに…」

子勇「こんな傷だらけの体、見せたくなかったのに」ジワッ

母魔「あなたは…いつから勇者になったの?」

子勇「もうお前と話しない。倒す!」

母魔「答えなさい!」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 01:45:14.52 ID:2axu39Ev0
母魔「そんな酷い傷を負わせながら」

母魔「まだお母さんと一緒に居るべき年の子供に」

母魔「人間の王はあなたに一体なんてことをしたの!」

子勇「やーーっ!!」

母魔「うっ!」メラゾーマ

子勇「っ、こんなの!」

母魔「なっ、馬鹿な!メラゾーマなのよ?そんなに突っ込んだら肌が焼ける!」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 01:48:56.83 ID:2axu39Ev0
子勇「ていっ!」

母魔「うっ!あんなの見せられたらまともに対応できない…!」

子勇「倒す!魔王を倒すとママの所にいける」

子勇「だから早く倒れて!」

母魔「…これがあなた達が自分たちを守るために立たせた者なの?人間ども」

子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 01:53:47.32 ID:2axu39Ev0
子勇「やーっ!やーっ!」

母魔「そのまだ小さな手に自分の背ぐらいはある剣を握らせて」

母魔「まだ白い肌をドラゴンの炎に焼かせながら」

母魔「自分たちを守らなければ母を返してあげないと脅迫でもしたって言うの?」

母魔「ただ人並よりちょっと強いというだけで?!」

子勇「ギガデイン」

母魔「っ!」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 01:57:30.35 ID:2axu39Ev0
子勇「やった……魔王、倒したよ」

母魔「」

子勇「ママ…これで、ママに会いにいけるよ」

子勇「ママ、待って。ボク、帰るからね」

子勇「もうどれだけ会ってないのか分からないよ」

子勇「早く会いたいよ、ママ」



母魔「ごめんね」ラリホーマ

子勇「……」zz…ママー
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 02:09:07.57 ID:2axu39Ev0
母魔「この子が寝られる部屋を用意なさい」

側近「宜しいので?」

母魔「不満があるとでも言うの?」ギロリ

側近「滅相もございません」

母魔「後、この子がどうやって勇者になったのか、母とはどう離れてしまったのか」

母魔「この子に関しての全ての情報を調べてきなさい」

側近「ははっ」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 02:13:52.18 ID:2axu39Ev0
ー回想ー

魔王の息子「ママー」

母魔「あら、どうしたの?子魔、その花冠」

子魔「えっとね、これね、メイドお姉ちゃんたちと一緒に作ったの」

母魔「そう、似合ってるわね」

子魔「それでね、これ、ママの」

母魔「ママに?」

子魔「うん、ボクが作ったの、花冠。ちょっと変だけど」




子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 02:16:17.91 ID:2axu39Ev0
母魔「そんなことないわ。ママ子魔にプレゼントもらえてとても嬉しいわ」

子魔「ほんと?」

母魔「子魔が飾ってくれる?」

子魔「うん」

母魔「どう?」

子魔「すごく似あってるよ、ママ」

母魔「子魔とおそろいね」

子魔「うん♪」

ー回想終わりー

母魔「子魔……」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 02:21:59.42 ID:2axu39Ev0
側近「魔王さま」

母魔「勇者は」

側近「はい、丁寧に運ばせました」

母魔「私が行くまで起きないようにしておきなさい」

側近「すでに指示しております。身勝手ながら、
治療魔法に一見識を持ってる者を呼んでおきました。体の傷跡を治すことが出来るかはわかりませんが

母魔「…ありがとう」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 02:24:30.78 ID:2axu39Ev0
側近「魔王さまの側にいてもう五百年ですから」

母魔「…」

側近「あの勇者の姿を見て亡くなられたぼっちゃんのことを…」

母魔「側近」

側近「失礼…」

母魔「…いえ、たしかにあなたの言う通りよ、否定しない」

母魔「あの子を見ていたら、子魔のことを思い出してしまった」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 02:29:07.27 ID:2axu39Ev0
母魔「可愛い子だった」

側近「坊ちゃんは生まれつきの強さと賢さをお持ちになっておられました」

側近「坊ちゃんが生きて居られたら、きっと歴代最強の魔王になられたでしょう」

母魔「…子魔はもう居ないわ」

母魔「私のせいだった」

側近「そのようなことは…」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 02:32:14.67 ID:2axu39Ev0
母魔「私が人類滅亡などとくだらない計画に目を眩んでさえいなければ」

母魔「あの子があんなに虚しく病で死ぬ前に助けられたはずよ」

母魔「優しいあの子は私の邪魔にならないようと自分の病を隠していた

母魔「気づいた時はもう何もかも遅かった」

母魔「魔王ともあろう者が自分の子独りを助けることが出来なかった」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 02:35:08.66 ID:2axu39Ev0
側近「その後、魔王さまは達成寸前まで行っていた人類滅亡計画を咄嗟に中止なさいました」

側近「そして百年ぶりに人間はまるでゴキブリのように蘇ってきてまた我らを威脅しました」

母魔「そして送ってきた勇者という人間は、まだまだ小さい子供」

母魔「いったいどういうことなの」

側近「それなのですが」

子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 02:37:49.04 ID:2axu39Ev0
なんでID変わったの?どういうこと?

側近「水晶玉で、人間の国の様子を見たのですが」

母魔「何?」

側近「勇者の母となる者は、見るに国王の妃になったそうです」

母魔「…は?」

側近「今の人間の王はとても好色な男で、」

側近「美しい勇者の母を見て目が眩んだようです」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 02:42:46.41 ID:2axu39Ev0
側近「夫を若くして亡くした勇者の母を見て」

側近「人間の王は彼女を己の者にしようと画策したようです」

側近「そして邪魔になる息子は勇者と称して
我らの元へ送り始末するつもりだったようで」

母魔「母は何もしなかったというの?」

子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 02:45:10.09 ID:2axu39Ev0
側近「なにやらその母という人間も男の肌が恋しかったようで」

側近「しかも相手は王、目が眩んで子を見捨てるとしてもおかしくはないかと」

母魔「下衆どもが」

側近「人間も腐ったものです」

側近「先代の魔王たちも認めていた人間の良き所はまるで残っていません」

子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 02:48:09.76 ID:2axu39Ev0
側近「如何いたしましょう。勇者は」

母魔「……」

側近「そのまま人間の国へ返すとしても、またここへ戻されるか、それとも…」

母魔「…まだ小さい子よ。なのに自分が捨てられたことも知らずに、ここまで来た」

側近「人間とは思えぬほどの強い精神を持った者です」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 02:50:23.65 ID:2axu39Ev0
母魔「誰にも頼らず己の力のみでここまでやってきた。

母魔「あの子は勇者ではない。魔王の器よ」

側近「私もそう思います」

母魔「あの子を魔王に育てれば、きっと良い魔王になる」

側近「彼を洗脳しましょうか?」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 02:53:04.57 ID:2axu39Ev0
母魔「いいえ、そのつもりはない」

側近「と言いますと?」

母魔「あの子を魔王にはしないわ」

側近「ならば」

母魔「…側近、あの子の母の姿、見せてみなさい」

側近「魔王さま、それは」

母魔「命令よ」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 02:57:16.55 ID:2axu39Ev0
子勇の居る部屋

子勇「…うん、ママ…会いたいよ」

「勇者…起きなさい」

子勇「ママ…?」

「勇者」

母「勇者」

子勇「……ママ?」

母「勇者」

子勇「ママ……ママー!!」

子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 02:59:26.79 ID:2axu39Ev0
子勇「ママー!あいたかったよー」

母「はい、ママも勇者に会いたかったわ。良く頑張ったわね」

子勇「…ママ?」

母「うん?どうしたの?」

子勇「どうして、ボクのこと勇者って呼ぶの?」

母「うん?あ、ああ、ごめん、皆勇者って呼ぶからついママもそう読んじゃうのよね」アセアセ
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 03:02:06.49 ID:2axu39Ev0
子勇「やだー、ママはボクのこと子勇って呼ぶの。勇者って呼ぶのやー」

母「そ、そうね。ごめんなさい、ママが子勇のこと間違って読んじゃって」

母「ママに怒ったのかしら」

子勇「!ううん、違うよ。怒ってないよ。ママ大好きだよ」

母「うん、ママも子勇のこと大好きだよ」

子勇「ママ」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 03:06:31.25 ID:2axu39Ev0
母「ほら、起きなさい。ママがご飯作ったから」

子勇「ご飯!」ぐぅー

母「あらあら、お腹ペコペコみたいね」

子勇「うぅ…」コク

母「ほら、早く手洗ってきなさい。ママと一緒にご飯食べましょう」

子勇「うん」




母魔「…」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 03:16:14.42 ID:2axu39Ev0
Cがどういう意味が五分ほど悩んでいた。そうか支援か。

母「はい、今日は子勇が帰ってきたことを祝って大盤振る舞いよ」

子勇「わーっ、すごくおいしそー!」

母「ちゃんと手は洗ってきたわね?」

子勇「うん、いただきます」

母「召し上がれ」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 03:19:37.00 ID:2axu39Ev0
母「もうそんなに早く食べなくても食べ物はどっかに行きませんよ?」

子勇「うっ!」詰まった

母「ほら、だから言ったじゃない」トントン

子勇「けほっ!けほっ!ふぅ、死ぬかと思った」

母「もう…そんなの美味しかったの」

子勇「うん!ママが作ってくれた料理、すごく美味しいよ!」

母「そう言ってくれると作った甲斐あるわね」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 03:22:51.99 ID:2axu39Ev0
そろそろ眠くなって参りましたよ?

子勇「ママ」

母「何?」

子勇「どうしてボクとママ、お城の中に居るの?」

母「うん、それはね……そう、王さまにもらったのよ」

子勇「…王さま嫌い」

母「あら、どうして?」

子勇「だって、ママのこといやらしい目で見てたもん」

子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 03:25:33.31 ID:2axu39Ev0
母「もうそんなこと言って…」

子勇「だってほんとだもん。城を出る時もママのこと合わせてくれなかったんだもん」

母「……うん、そうかもね。でも、もうそんなことはいいでしょ」

母「これからはママはどこにも消えない。子勇と一緒に、ずっとここで住むのよ?」

子勇「ずっと?」

母「ずっと、二人だけで」
子勇者「お前を倒さないとママに会えない」ウルッ
84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2012/02/15(水) 03:28:10.93 ID:2axu39Ev0
子勇「昔みたいに?」

母「そう。子勇もそれがいいよね?」

母「このお城はね。王さまが魔王を倒した勇者にくれたお城なの」

母「ここでママとずっと一緒に住むのよ」

子勇「…嬉しい」

母「ママも嬉しいわ。こうしてあなたが無事に戻ってきてくれて、ほんとに良かった」

子勇「……」
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