トップページ > ニュー速VIP > 2011年01月15日 > gry9ATzUP

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以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
紬「ムギおねえさん」唯「……眉毛」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
エレベーターみて3年になるんだが質問ある?
神IDキタ━―━―━(゚∀゚)━―━―━!!!
かおーがー ちぎれちやうたっすっけてえええー
さっき外に出たら大変なことが起きてしまった
好きな作家や小説を3つ挙げてオススメを教えてもらうスレ
P買えよ!
おいwwamazonの発送がヤマトに変わってるぞwww
センター実況

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神IDキタ━―━―━(゚∀゚)━―━―━!!!
494 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/15(土) 05:49:15.69 ID:gry9ATzUP
 
純「インコあずかってよ」梓「え?」
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 05:53:00.91 ID:gry9ATzUP

紬「ねえねえ、ピー太くんの話なんだけど」

梓「ひゃ?! ……なっなんですかっ」

律「あずさー、おまえだいじょうぶか?」くすっ

梓「律先輩よりはだいじょうぶですー」ぷくー

澪「まあまあ……ムギ、なんだ?」

紬「やっぱり、なにか覚えさせてみたいかも……私たちのこととか」

律「おーう、そうだな! じゃあ手始めに部長の私が――」


ピー太「ケイオンブ ダイッキライ!!」

律「……えっ」

かおーがー ちぎれちやうたっすっけてえええー
3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/15(土) 05:53:54.86 ID:gry9ATzUP
 
純「インコあずかってよ」梓「え?」
80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 05:58:44.41 ID:gry9ATzUP

梓「わぁあああっ! ちょ、ピー太なんてことをっ!!」だっ

澪「おっおい梓落ち着けって――」

ピー太「ケイオンブ! ダイッキライ! サボル! ダイッキライ!!」ぱたぱた

梓「ちょ――おねがい、だまってよぉ!」がたっ

律「あっおい、そんなことしたら鳥かごが――」

がたっ

がっしゃーん

ばたばたばたっ

澪「ひっ――ひゃあっ?!」

純「インコあずかってよ」梓「え?」
81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 06:02:58.80 ID:gry9ATzUP

ピー太「ダイッキライ! ケイオンブキライ!!」ばたばた

澪「ひいっ!!」ぶるぶる

紬「わわっ……どうしよう!」

律「とりあえず捕まえないと……ってうわっ?!」

ばたばたばたっ

憂「りっりつさんだいじょうぶですか?!」

律「いってえ……」

梓「あ……あ・・・・・・・」うるうる


憂「とにかく…あの子をつかまえないと……」

梓「――わぁあああっ!!」だっ

律「あっ、あずさ?!」

純「インコあずかってよ」梓「え?」
83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 06:08:20.60 ID:gry9ATzUP

すうふんご!

律「おい澪、起きろって」

澪「ひっ?! うぅ……なんだりつかぁ・・・・・」がくがく

律「まったく…立てないなら肩かしてやるから、ほれ」

澪「うぅ……ありがとう」


紬「……行っちゃったねえ」

憂「はい……ピー太くんも、梓ちゃんも」

律「なんにしても探して捕まえないとなぁ…」

紬「…梓ちゃん、泣いてた……」

純「インコあずかってよ」梓「え?」
84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 06:14:11.11 ID:gry9ATzUP

律「・・・・・なんかさー、梓のやつ様子おかしかったんだよな」

澪「ああ…」

紬「えっ・・・・・そうだったんだ」しゅん

憂「あの、梓ちゃんは決して――」

律「?」

憂「――いや、なんでもないです…」

律「うーん、まあ今はピー太のやつを探さなきゃなあ」

紬「じゃあみんなで手分けして…」

澪「いや、だめだ」

純「インコあずかってよ」梓「え?」
87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 06:19:40.50 ID:gry9ATzUP

憂「えっ?」

澪「だって、この家の住人が誰もいないまま全員で出てくのはまずいだろ? 鍵の場所もわかんないし」

律「そっかあ……玄関開けっ放しはアレだよなあ。下手すりゃ一日仕事になりそうだしな」

憂「たしかに、お姉ちゃんもこれから来ますからね…」

紬「それなら、誰かがここに残ればいいんじゃない? 他のみんなで手分けして探そうよ」

澪「そうだな、じゃあ…」

律「とりあえず澪は残りだな」にやっ

澪「なっなんでだよ!」

律「さっきピー太に飛びかかられて腰ぬかしたくせにー」にやにや

澪「……わっわかったよ、うるさいなっ」

純「インコあずかってよ」梓「え?」
88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 06:25:24.54 ID:gry9ATzUP

憂「あ、なら私も残っていいですか? あとから来るお姉ちゃんにはじかに伝えときたいんで……すいませんっ」

律「そうだなー。澪ひとりじゃ不安だもんなー」じろっ

澪「律は私をなんだと思ってるんだ…」

律「とにかく私とムギでピー太探しか! うでがなるぜー!」

紬「そうね、がんばろうねりっちゃん!」

澪「…梓……」

律「いまそんなこと考えてもしょうがないだろー。それに、梓が本気で私たちのこと嫌いだと思うか?」

澪「わかんないだろっ」

紬「………」しゅん

純「インコあずかってよ」梓「え?」
89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 06:30:04.77 ID:gry9ATzUP

律「……もし嫌ってたとしたってさ、唯だけはちがうだろ。あいつ」

澪「あ・・・・・うん」

憂「あの……わたしも、そうだと思います。梓ちゃん、お姉ちゃんのこと気に入ってたみたいだし」

律「ぐぬぬ・・・・部長のわたしをさしおいてー!」

紬「まぁまぁ…」くすっ

憂「と、とりあえず梓ちゃんが入れてくれたお茶でも飲みませんか?」

澪「えっ、でもそんなことしてたら――」

律「みーお。……私らまであわててどうするんだよ」くすっ

紬「みおちゃん。いったん梓ちゃんのいれてくれたお茶で落ちつこう? それぐらいなら大丈夫だよ」

澪「……ふふ、そうだな」

さっき外に出たら大変なことが起きてしまった
5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/15(土) 06:35:10.28 ID:gry9ATzUP
 
純「インコあずかってよ」梓「え?」
90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 06:38:25.61 ID:gry9ATzUP

紬「……あのね」

澪「ん?」

紬「この紅茶、とってもおいしいね」

律「そうだなあ、梓のやつ腕あげたな」くすっ

憂「紬さんが紅茶の入れ方教えてたんですよね?」

紬「うん……知ってたの?」

憂「はい、梓ちゃんから聞きました。……伝統みたいなものだからってわらってましたよ」にこっ

澪「変な伝統だな」くすっ
純「インコあずかってよ」梓「え?」
91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 06:43:26.41 ID:gry9ATzUP

紬「・・・・あのね、こんなにおいしくいれるには、飲む人のことを考えなきゃできないとおもうの」

律「あー……ムギもそうなのか?」

紬「うん。……だから、梓ちゃんは、なにか理由があったんだと思う」

澪「……そっか」

律「水くさいやつだよなー……はは」

澪「人のこといえるか」くすっ

律「なっ……私は正直ものだし!」

澪「またまたぁ」

紬「ふふっ」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 06:48:27.31 ID:gry9ATzUP

律「じゃあ……逃げられないうちに、つかまえにいくか! ムギ!」

紬「まかせてりっちゃん隊員! わたし、全力でつかまえてみせる!」きりっ

澪「ケガするなよな? 律はすぐ無茶するからな…」

律「わーってるって。じゃあな!」

がちゃ

ばたん


澪「まったく……鉄砲玉みたいなやつだな」くすっ

憂「あの…えっと……」

澪「…ど、どうしたんだ?」

憂「すいません! 全部わたしのせいなんです!」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/15(土) 06:51:12.61 ID:gry9ATzUP
いったん停止
1時間以内に再開します
純「インコあずかってよ」梓「え?」
96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 07:56:08.17 ID:gry9ATzUP

いちじかんご!

律「ちっくしょー……いねえなあ、どっちも」

律「っつか、家から持ってきたけどこんなもので捕まえられるのか…?」

律「……なんか小学生みたいだし、私」くすっ

ヴーヴー

律「ん。ムギからか」

 紬〔みつかった?〕

律「……向こうもまだかー。こりゃ先は長いな…」


純「……あれ、律先輩?」

律「おっ」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 08:01:08.84 ID:gry9ATzUP

純「……どうしたんですか、虫取り網なんか持って」

律「いやあ…ちょっと昆虫採集にさ、ははっ」

純「ほんとですかー?」くすっ

律「……純ちゃんごめん! 梓のインコ、逃がしちゃった!」

純「えっ――ええっ?!」

律「……ごめん、いま手分けして探してるとこだから!」

純「そんな……ど、どうしたんですか?」

律「……えーっとな」


律「私が遊んでたらさ、梓がびっくりして鳥かご落としちゃって…」

純「そ、そうなんですか…」

律(……こういうしかないよなあ…)
純「インコあずかってよ」梓「え?」
100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 08:06:09.52 ID:gry9ATzUP

律「ごめんな、梓は責めないでやってくれよ」

純「それはいいですけど……でも、今インコと梓は大丈夫なんですか?」

律「それが……どっちも行方不明で、だからこうやって」

純「……それであずにゃんをつかまえるんですか?」くすっ

律「そうそう! 迷い猫をこうやって振りかぶって、こう! ってな!」ぶんっ

律「――ってちがわーい!」

純「あははっ」

律「とにかく、いま軽音部で手分けして探してるから。絶対見つけるよ」

純「それもそうなんですけど…梓、大丈夫かな……」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 08:11:10.19 ID:gry9ATzUP

律「……あ、引き留めちゃってわるかったね。部活だよな?」

純「はい。……でも、それどころじゃないですよ。私も探します」

律「そっか……わるいなー、純ちゃん」

純「いえいえ、元はと言えばむりやり押しつけたのはこっちですし」

純「あ。ジャズ研の友達にメールしていいですか?」

律「いいよ、気にしないから」

純「ありがとうございます」にちにち
純「インコあずかってよ」梓「え?」
103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 08:16:10.97 ID:gry9ATzUP

律「……」

純「……」にちにち

律「……あのさ、純ちゃん」

純「なんですか?」にちにち

律「梓って……軽音部のこと、悩んでたりしてた?」

純「えっ、そんなのありえないですよ」

律「そうなのか?」

純「だってずっと軽音部の――ていうか唯先輩の話ばっかだし」くすっ

律「あはは……そりゃよかった」

純「なにかあったんですか? 梓に」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 08:21:11.63 ID:gry9ATzUP

律「なにかって……まあ、なにかって訳じゃないんだけどさ」

純「うーん…」

律「ほら、受験でいそがしくてかまってやれなかったし……スネてんのかなって」くすっ

純「あはは……梓ってほんっとにいじっぱりですからねえ」にやにや

律「そうそう、ひっでえツンデレだよな!」

律「ぜったい唯のこと大好きなのに、唯先輩そんなんでいきていけるんですかぁ? とかって!」

純「あ、わかります?」くすっ

律「へへ、部長なめんなって話だよ」にこっ
純「インコあずかってよ」梓「え?」
105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 08:30:51.63 ID:gry9ATzUP

純「……ていうか、梓になにかあったんですか」

律「ああ……うん、私もわかんないけどさ」

律「……いや、インコに嫌われるとは思わなかったよ。はは」

純「どういうことですか……?」

律「いやー、あの逃げてるインコが『ケイオンブ、キライ!』って」

純「………」

律「そりゃ部室でサボってばっかなのは自覚してるけどさー。初対面の相手にきらいとか、言い過ぎじゃね? あははっ」

純「……本心じゃないですって、それ」

律「私もそう思いたいけどさ。……でも、そんなこと言いたくなるぐらいのなんかはあったんだよ、梓にも」

純「……唯先輩のことかなあ」

律「え?」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 08:35:52.31 ID:gry9ATzUP

純「梓、唯先輩にぞっこんですから」

律「うん」

純「……こないだ模試返ってきたじゃないですか。河合の」

律「あー、学校でうけたやつね。唯、C判定出してはしゃいでたっけ」

純「あの時、梓すごいブルーだったんですよ」

律「へ、なんで?」

純「さぁ……でも、自覚しちゃったのかも。受験とか卒業とか、そういうの」

律「ああ……そっか」

律(もしかして、梓のやつ……)
純「インコあずかってよ」梓「え?」
108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 08:40:53.14 ID:gry9ATzUP

純「まあ、こんど直接聞いてみますよ。……ちゃんと話してくれるかわかんないですけど」くすっ

律「私も唯に言っとくかなー。あずにゃんがさびしがってるって……ぷふっ」

純「あはは、それはよろこびますよ!」

律「そしたら全力で抱きつくだろうな! ……めんどくせえ性格だよな、ほんと」

純「梓が、ですか?」

律「違う違う、唯とか……私とかも」

純「そんなことないですよ……ていうか探さないと」

律「うお、けっこう油売ってたし……じゃあ純ちゃんは向こうよろしく」

純「はい!」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 08:45:53.95 ID:gry9ATzUP

ひるさがり!

澪「……おちついた?」

憂「はい……すいません、迷惑かけちゃって……ぐすっ」

澪「いいっていいって。涙は心からあふれた想いの表れ……なんだろうから」

憂「あは……澪さんってやっぱり詩人ですね」くすっ

澪「なっ…つ、つい//」

憂「ありがとうございます。……いろいろ、気を使ってくれて」

澪「みんなに、唯や梓に気を使ってるのは憂ちゃんの方だろ? いいって、本当」

憂「はい……すみません」

ぴんぽーん

憂「あ……お姉ちゃんかな」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 08:50:54.61 ID:gry9ATzUP

唯「……お、おはようございます…」

憂「もう、お姉ちゃん髪の毛はねてるよ?」くすっ

唯「だって、気づいたら12時近くで、走ってきたから……あはは」

澪「まったく……そんなあわてて、車にでもひかれたらどうするんだよ」

唯「えへへ……めんぼくない」

憂「ごめんね、私…ちゃんと起こした方がよかったよね」

唯「んーん、ありがと憂。・・・・ねえ、うい」

憂「え?」

唯「……泣いてたの?」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 08:55:55.28 ID:gry9ATzUP

憂「えっ……ううん、だいじょうぶだよ」

唯「……そっか、ならよかった」にこっ

憂「えへへ…」

澪(唯のやつ……こういうとこは鋭いんだよなあ)

唯「ところでさ、あずにゃんどうしたの?」

澪「……ああ。それがな――」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 09:00:56.01 ID:gry9ATzUP

唯「――えええっ?! じゃああずにゃん大丈夫なの?」

澪「ああ……それが、さっきからメールしても返事がなくって」

憂「電話もドライブモードなんだよね……だいじょうぶかな……」

唯「じゃあ、みんなで探さなくちゃ!」

澪「えっ、でも家にだれもいなくなったら――」

唯「それは大丈夫です!」ふんすっ

憂「お……おねえちゃん?」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 09:05:56.97 ID:gry9ATzUP

げんかんさき!

唯「みて憂、ここの植木ばちの下に……」

憂「おっおねえちゃん、勝手に人の家をあさったら――」あせっ

唯「あった! ほら、あずにゃんちの鍵!」

澪「なんで唯が知ってるんだ…」

唯「ほら、戸締まりもできるよ! はやくあずにゃんさがそっ?」

澪「梓もそうだけど、ピー太も……」

唯「もうっ、じゃあわたしがあずにゃん探すから澪ちゃんたちはインコさがして! いい?」

憂「あ……うん、わかった!」

澪「ああ、うん…」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 09:10:57.62 ID:gry9ATzUP

唯「じゃあいってくるね? ――まっててあずにゃん!」

たったったっ


澪「……行っちゃったなあ」

憂「では、私たちもピー太を探しに行きましょう」

澪「………」

憂「だいじょうぶですよ。……梓ちゃんを心配するのは、お姉ちゃんの役目ですから」にこっ

澪「……ふふ、そっか」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 09:19:55.69 ID:gry9ATzUP

すうじかんご!

梓「………」とぼとぼ

梓「………どこにもいない…」


梓「……さいごのさいごで、迷惑、かけちゃったな…」

梓「どうしよう……会わす顔ないよね……」

梓「せめて……せめて、わたしが逃がしちゃったんだから……私がみつけないと」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 09:24:56.22 ID:gry9ATzUP

梓「……ぴーたぁ」ごそごそ

梓「……ぴーた、どこぉ…?」ごそごそ

梓「………」ごそごそ

梓「……」

梓「こっちの公園もいないか……」

梓「……ここ、唯先輩ときたっけ……あは」

梓「………」

梓「……ばーか。それどころじゃないじゃん私。なに考えてるのっ」


梓「………ピー太、どこなの・・・・・?」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 09:29:56.99 ID:gry9ATzUP

梓(……メールきてる)

梓(…心配、してくれてるんだろうな……)

梓(……たぶん、探してもくれてるんだろうな……)



和「……あら」

梓「……あ、和先輩…」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 09:34:57.71 ID:gry9ATzUP

和「軽音部の後輩さんよね。いつも唯がお世話になってるわね」

梓「あは……はい」

和「で……中野さんはなにかさがしもの?」

梓「え……どうしてですか?」

和「スカートのすそ。土ついてるわよ、ちょっとこっち来なさい」

ぱしっ ぱしっ

和「ほら、取れたわ」

梓「あ、ありがとうございます……」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 09:39:58.37 ID:gry9ATzUP

和「それで、なに探してるの?」

梓「あ……えっと、大丈夫です。和先輩もどこかに出かけるとこだったんですよね?」

和「自習ぐらい家でもできるからいいわよ。今日は予備校の授業も入ってないから」

梓「そうなんですか……すみません、邪魔しちゃって」

和「あなたね……さっきから卑屈すぎるわよ。なにかあったの?」

梓「え、ええっと……なんでもないです! すいません、忙しいので失礼します!」だっ

和「あっ……ちょっと待ちなさい!」


和「……行っちゃったわね」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 09:44:59.15 ID:gry9ATzUP

和「……はぁ、なんなのよ…」

和「あの子、軽音部関係でなにかあったのかしら…」

和「……また唯がなにかしたのね」

和「ひとまず唯にメールでもした方がいいわね」

唯「あ、和ちゃん!」

和「タイミング良すぎでしょあなた」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 09:49:59.84 ID:gry9ATzUP

唯「た、たいみんぐ……?」きょとん

和「いいの、こっちの話だから」

唯「う、うん……それより和ちゃん、あずにゃんみなかった?!」

和「……やっぱりタイミング悪すぎね、あなたは」

唯「えっ…あずにゃんみたの! どこ、ねえどこ?!」あたふた

和「お、落ち着いて唯…中野さんはあっちに飛んでいったわよ」

唯「そっか……ありがと、和ちゃん!」だっ

和「待ちなさい」ぎゅっ

唯「へ? いっいま時間ないの、ごめんね!」あせっ

和「唯、中野さんになにかしたの?」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[さるってた]:2011/01/15(土) 10:05:07.62 ID:gry9ATzUP

唯「……し、してないよぉ…!」

和「あの子、必死でなにか探してたけど」

唯「……」

和「しかも泣きはらした目で」

唯「……あずにゃんがね、インコ、逃がしちゃったの」

和「……それだけじゃなさそうな顔つきだったけど」

唯「わかんないよぉ、私にも……」

和「………」

唯「でも……私のせいなら、あやまらなくっちゃ」

和「……ふふ。いつになく真剣ね、あなた」

唯「だってあずにゃんだもん」

好きな作家や小説を3つ挙げてオススメを教えてもらうスレ
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 10:06:31.72 ID:gry9ATzUP
谷崎潤一郎
佐藤友哉
古井由吉
P買えよ!
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/15(土) 10:07:44.70 ID:gry9ATzUP
普通に買えれば●買うんだけどなあ
下手にクレジットカードとか持ちたくないし
おいwwamazonの発送がヤマトに変わってるぞwww
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/15(土) 10:08:35.27 ID:gry9ATzUP
メール便すげえ悪評高いよな
純「インコあずかってよ」梓「え?」
134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 10:10:57.48 ID:gry9ATzUP

和「はぁ……本当変わらないわね」

唯「な、なにが…?」

和「そうやって、一つのことにどこまでも夢中になって我を忘れるところとか」

唯「え……どうなんだろ」

和「唯はもうちょっと、自覚っていうものを身につけなさい」

唯「は、はぁ……」

和「中野さんと何かあったの?」

唯「だからなんにもないってばあ…」

和「……じゃあ、なんにもないことが原因ね。おそらく」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 10:15:58.14 ID:gry9ATzUP

唯「どういうこと……?」

和「さぁ、自分で気づきなさい。ただ、唯は相手の気持ちも自分の気持ちも見えてないのよ」

唯「え……あずにゃんのこと?」

和「ほかに誰の話があるっていうの」

唯「……あずにゃんは、好きだよ。だいすき。だから…どうしていいか、いまもわかんなくって……ぐすっ…」うるうる

和「……今度は唯が泣き出したわ」

唯「のどかちゃんうるさい…ひっく・・・・・ぐすっ……」

和「ほら、泣かないの」なでなで

唯「うぅ…ぐすっ……ひっ……」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 10:20:58.80 ID:gry9ATzUP

和「――落ち着いた?」

唯「うん・・・ごめん、和ちゃん」

和「いい? 自分の好きって気持ちだけじゃ、相手はどうしていいか分からなくなるの」

唯「う……うん」

和「相手の気持ちも考えなきゃだめ」

唯「・・・・私だって、考えてるよ」

和「知ってるわよ。ただ…見えてない部分もあるってこと」

唯「……」

和「とにかく、まずは中野さんを探してあげなさい。それから、ちゃんと話をした方がいいわ」

唯「……うん」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 10:25:59.60 ID:gry9ATzUP

和「……なんか私、らしくない説教をしてたわね」

唯「ううん、ありがとう……和ちゃん」

和「でも、あんたは一度、周りの人との距離をはかりなおした方がいいわよ」

唯「距離・・・・?」

和「……話して、相手のことがどれぐらい大事なのかをちゃんと確かめて、それから距離を決めなさい」

唯「……うん」

和「じゃあ私、予備校の自習室行ってくるね」

唯「……ありがとう、和ちゃん」

和「あんたもちゃんと勉強するのよ? 色恋沙汰にかまけてばかりいないで」

唯「いっいろこいざた…?」

和(ここまで鈍感だと道徳と保健体育の教科書を読ませたくなってくるわね…はぁ)
純「インコあずかってよ」梓「え?」
142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 10:32:08.28 ID:gry9ATzUP

つうがくろ!

梓「…結局みつからなかった……」

梓「もう、陽がくれちゃうよ……」


梓「……メール、ひらかなくちゃ…」

梓(……ごめんなさい)


 From: 律センパイ
 From: 澪センパイ
 From: 律センパイ
 From: 紬センパイ
 From: 憂
 From: 唯センパイ
 From: 唯センパイ
 From: 唯センパイ
 From: 唯センパイ

梓「……っわあ…」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
143 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 10:37:08.98 ID:gry9ATzUP

梓(……みなさんに、帰ってもらわなきゃ)

梓(でないと……私のせいで、体こわしたら……)

ぷるるるっ

梓「あ……澪先輩からだ」

梓「どうしよう…」


ぴっ

澪『もしもし、梓? いまどこにいるんだ?!』

梓「……橋の近くの、通学路です…」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 10:42:09.63 ID:gry9ATzUP

澪『……大丈夫だから、いったんうちに帰ってきなよ』

梓「なっ――だめです! あのっ、私が逃がしちゃったから…」

澪『そのことはもう、みんな気にしてないよ。それより……夜、寒くなってくるだろ?』

梓「そんなの……だめです、よ……」

澪『……あのさ、梓』

梓「はい……」

澪『こんな時ぐらい、私たちを頼ってほしいな』
純「インコあずかってよ」梓「え?」
146 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 10:47:10.33 ID:gry9ATzUP

梓「・・・・・」

澪『じつは、憂ちゃんから聞いたんだ。いろいろと』

梓「……そうなんですか」

澪『あ、唯には言ってないよ。憂ちゃん、勝手にそういうこと言うのためらってたみたいだし』

梓「……わたしのせいですよ」

澪『ごめんな。私たちもいろいろ気を回せなくて』

梓「そんな…そんなことないです」

澪『だからさ、おあいこだよ。梓が悪かったとしても、私たちも悪かったんだって』

梓「・・・・・」

澪『……唯にも伝えとくからさ、ゆっくり二人で話しなよ』

梓「……すみません」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
147 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 10:52:11.09 ID:gry9ATzUP

澪『律じゃないけど……水くさいって。せめて今は…いろいろ、言ってほしいかな』

梓「……」

澪『卒業しても……バンドは、私たちの音楽は続けたいけどね』

梓「……はい」

澪『……今から、勝手に一人にならなくたっていいじゃないか』

梓「その……気にしないでください。ひとりぼっちになる練習してるんですよ、こんなの」

澪『そうか? ……まあ、いいや。ただ、待てる限り待ってるよ』

梓「……すみません」

澪『迷惑、かけられたいんだ。私も、律も、ムギだって……それから、唯も』

梓「…ありがとう、ございます……」
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