トップページ > ニュー速VIP > 2011年01月15日 > gry9ATzUP

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以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
紬「ムギおねえさん」唯「……眉毛」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
エレベーターみて3年になるんだが質問ある?
神IDキタ━―━―━(゚∀゚)━―━―━!!!
かおーがー ちぎれちやうたっすっけてえええー
さっき外に出たら大変なことが起きてしまった
好きな作家や小説を3つ挙げてオススメを教えてもらうスレ
P買えよ!
おいwwamazonの発送がヤマトに変わってるぞwww
センター実況

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紬「ムギおねえさん」唯「……眉毛」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 00:38:41.89 ID:gry9ATzUP
ろりおんぶ支援
純「インコあずかってよ」梓「え?」
5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 01:19:50.24 ID:gry9ATzUP

梓「で、なんで純が鳥の世話なの?」

純「んー、従兄弟の家がちょっと出かけるらしいんだよね。その間、世話する人がいないんだって」

梓「はぁ……最初に断らなかったの?」

純「前にあずにゃん2号預かってもらった恩があるっていうか・・・・」

梓「純ってそういうの気にする人だったっけ」

純「気にするっつーの! ……お母さんが」

梓「やっぱ気にしないんじゃん」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 01:24:51.02 ID:gry9ATzUP

純「いいじゃんその話は。ま、お母さんが断りきれなかったってだけなんだけどね…」

梓「うーん…いいけど、私が勝手に預かっちゃっていいの?」

純「あ、その話はもう親戚の人にしてあるから。大丈夫みたいだよ」

梓「私が引き取る前提で話進めるとか…」じとーっ

純「あはは。でも梓って意外と動物好きそうじゃん?」

梓「こないだはこないだだよ。・・・・正直、あのときも唯先輩に迷惑かけちゃったし」

純「いいじゃんいいじゃん。あれがきっかけでよくうち来るようになったんでしょ?」くすっ

梓「それとこれとは話がべつー!」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 01:29:51.71 ID:gry9ATzUP

純「まあまあ。とにかくさ、今回だけは許してよ。おねがい!」

梓「なんなのその拝むポーズは…はずかしいからやめてよ」

純「あっそうだ。これあげるから」ずいっ

梓「『スカイタワー コスモスケープ 特別招待券』・・・?」

純「ほら、村元駅前にこないだオープンしたプラネタリウム。福引きでお母さんが当てたらしくって」

梓「あー。みんな話してたね、すっごい混んでたって。……で、なんで2枚なのさ」

純「それは、その……使い道があるんじゃん? いい感じの」にやにや

梓「……断っていいですか」

純「冗談だってば!」あせっ
純「インコあずかってよ」梓「え?」
11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 01:34:52.72 ID:gry9ATzUP

ほうかご!

唯「へぇ〜、あずにゃん家にインコがくるんだ!」きらきらっ

梓「なんで唯先輩がうれしそうなんですか…」

唯「だってインコだよ? 人間の言葉しゃべれるんでしょ?! ねぇみせてよお…!」

律「だよなだよな! せっかくだしなんか覚えさせてみよーって!」

澪「おまえら、人のペットだぞ…」

紬「ねぇねぇ梓ちゃん、明日みんなで見に行ってもいいかなあ・・・・?」きらきらっ

梓(う…ことわりづらいぐらい目を輝かしてる……)

唯「ねぇーえ、あずにゃあん!」ゆさゆさ

律「たのむよあずにゃーん」ゆさゆさ

紬「おねがいあずにゃーん」ゆさゆさ

梓「律先輩まで! ていうかムギ先輩も?!」

澪「……あ、あずにゃーん」ぼそっ

梓「澪先輩もですかー?!」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 01:39:53.48 ID:gry9ATzUP

梓「はぁ……わかりました。明日なら空いてますから、うちに来ていただければ」

唯「やったあ!」

律「よーし、じゃあ今からなに教えるか考えとこうぜ!」

唯「りょうかいです、りっちゃん隊員!」

澪「おいおい・・・・でも梓、いいのか? 結構な人数になっちゃうけど…」

梓「あ、大丈夫です。今日明日はお父さんもお母さんも出かけてるので、私ひとりなんですよ」

律「……ははーん」にやっ

梓「なっなんですか」

律「さては梓、一人じゃさみしいから私たちを呼んだな?」

梓「そ、そんなんじゃありません! 私は来年もひとりでできるもん!」

紬「まぁまぁ、いまは一緒にいようよ」にこっ

梓「は、はい…」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 01:44:54.34 ID:gry9ATzUP

そのひのよる!

梓(純おそいな…)

ぴんぽーん

梓「やっときたし……はーい、いまあけまーす」

ガチャ

純「ごめんごめん、ソファーの誘惑が…」

梓「いいからあがって。さむいよ」

純「あー、わるいねー」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 01:49:55.04 ID:gry9ATzUP

梓「で、その子が…」

純「うん。オスのセキセイインコで、名前がピー太」

梓「えっ」

ピー太「チュ チュ チュ」

純「ん? なんか言った?」

梓「いや、なんかすごいデジャブが…」

純「・・・・・あー。ギー太ねえ。はいはい、ピー太にギー太ねえ」にやにや

梓「なにその言い方」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 01:54:55.74 ID:gry9ATzUP

純「べつにー? 梓っていっつも唯先輩のことばっか考えてるなあって、改めて」

梓「う……純にはいわれたくない!」

純「あははっ。……っていうか、もう意地はるのやめたほうがいいんじゃない?」

梓「……分かったこといわないでよ」

純「……つんでれだよなー、ほんっと」

梓「だれがさっ」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 01:59:56.48 ID:gry9ATzUP

梓「ん……と。えさやりってこんな感じでいいのかな」

純「いいんじゃーん? あと、てきとうに水とっかえといて」

梓「適当って……」

ピー太「アリガトウ アリガトウ!」ぱたぱた

梓「……」

純「喜んでるっぽいよ?」くすっ

梓「……ふふっ」

ピー太「ピータ アリガトウ!」

梓「えっ」

純「……じ、自画自賛?」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 02:04:57.21 ID:gry9ATzUP

純「じゃあ私帰るねー。明日ジャズ研で練習あるし」

梓「へー、日曜も集まるんだ……うちとは大違いだ」

純「軽音部は軽音部でいいとこあるじゃん」

梓「なに? どこ?」

純「え、ええーっと……その、自由奔放なとこ!」あせっ

梓「……無理したでしょ」

純「そんなことないってばー。ほら、はたから見てると五人の演奏って――」


ピー太「オハヨウ!」

梓「今?!」

純「こんにゃろー! いいこと言おうとしたのに!」

ピー太「アリガトウ!アリガトウ!!」

純「ほめてませーん!」

梓(純が鳥に翻弄されてる…)
純「インコあずかってよ」梓「え?」
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 02:09:57.93 ID:gry9ATzUP

純「はぁ…なんかムダに体力つかっちゃうから帰るね……」

梓「あ、うん……お疲れさま」くすっ

純「なんで笑ってるのっ」

梓「だって、インコ相手にムキになってるのが……ぷふっ」

純「こいつ態度がわるいんだよお! むかつく!」

ピー太「ウルサイ!」

純「うるさいのはおまえだー!」

梓「あはは、わかったわかった。じゃあ、月曜に学校でね」

純「はぁ……じゃあ、ピー太のお世話よろしくね」

ガチャ

梓「ふぅ…やっかいなこと引き受けちゃったかもなー」

ピー太「アリガトウ!」

梓「あはは…」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 02:14:58.61 ID:gry9ATzUP

梓「……しずかだなー」

ピー太「……」

梓「純がいなくなった反動かな……」

梓「………」

梓「やっぱ一人だと…うちって広いよね」

ピー太「……」

梓「……」

梓「――だめ! 来年も軽音部一人でもがんばっていくんだもん!」

梓「……はぁ」

ピー太「……」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 02:19:59.30 ID:gry9ATzUP

梓「ギターでも弾こうかな…アンプつながなきゃいいよね」

ピー太「〜♪」

梓「あれ、ピー太もうたうの?」くすっ

ピー太「〜♪」

梓「ふふっ、なんか唯先輩みたいだね」にこっ

梓「……」

ピー太「……」

梓「じゃあ、ふでぺんぼーるぺん」

梓「…うぃず、ぴーた。なんちゃって」

ピー太「アリガトウ!」

梓「……えへへ」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 02:25:00.20 ID:gry9ATzUP

梓「そろそろねよっか、ピー太」

ピー太「オヤスミ!」

梓「…………あ、ず、さ」

ピー太「……」

梓「わたしの名前はねー、あずさだよ。あ、ず、さ」

ピー太「……」

梓「……あはは、そんなにすぐ覚えないか」

梓「あした唯先輩来たらどうしよっかな…」

梓「……」

ピー太「オハヨウ! ユイセンパイ」

梓「気が早いよ?!」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 02:30:00.91 ID:gry9ATzUP

梓「でも、あたまいいんだねピー太。すぐ覚えちゃったね」

ピー太「アリガトウ!」ぱたぱた

梓「えへ、どういたしまして。……唯先輩もこれぐらい音楽用語おぼえてくれたらなー」

梓「唯先輩、ちゃんとやればすごいんだからもっと努力しなきゃだめだよ…」

梓「……ふわぁ…」

ピー太「……」

梓「いっしょにねよっか、ピー太」

ピー太「〜♪」ぱたぱた

梓「あはは、夜おそいからしずかにね」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 02:35:01.62 ID:gry9ATzUP

あずさのへや!

梓「ふぅ……あ。メール来てた」

梓「憂からか…」

 憂〔お姉ちゃんが誘ってくれたんだけど、あした私も梓ちゃんち行っていいかな?〕

梓「ふふ、家でも唯先輩話してたんだ…」

梓「そーしんっと」

ピー太「アリガトウ!」

梓「ピー太もうれしいの?」

ピー太「オハヨウ!」

梓「……まちどおしいんだね」くすっ
純「インコあずかってよ」梓「え?」
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 02:40:02.33 ID:gry9ATzUP

梓「ふぅ……じゃあ、おやすみピー太」

ピー太「オヤスミ!」ぱたぱた


梓「……すぅ…」

ピー太「……」

梓「…すぅ……」すやすや

ピー太「……」

梓「…ぃせんぱぁい……」

ピー太「……」

梓「……ゆいせんぱ……すきぃ……」

ピー太「……」

梓「……はなれちゃ……やだよぉ…」

ピー太「……」

梓「……いすきぃ……すぅ…」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 02:45:03.03 ID:gry9ATzUP
――――――
――――
――

ゆい「それじゃああずにゃん、けいおんぶのことはまかせたよっ」

あずさ「まってください、ゆいせんぱい! まだ…」


ゆい「あずにゃん、どうしたの・・・・?」

あずさ「……なんでも、ない、です」

ゆい「……へんなあずにゃん」くすっ


ゆい「それじゃあ私も時間だから。またね」

あずさ「そんな、そしたら私、ひとりに――」

ゆい「だいじょうぶ。ぎゅー」

あずさ「・・・・だきしめないでよぉ」

ゆい「…?」くすっ

あずさ「だきしめられたら、離れられなくなっちゃう……」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 02:50:03.74 ID:gry9ATzUP
――
――――
――――――

梓「……うぅ」

ピー太「オハヨウ!オハヨウ!!」ぱたぱた

梓「あれ、もう朝………わ。もうこんな時間!」

ピー太「オハヨウ!」

梓「ありがと、起こしてくれたんだ…」くすっ


梓(……最近、あの夢ばっかり見る…)

梓(………)

梓「……だめだってば。先輩方も受験ちかいんだし、私もしっかりしなきゃ!」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 02:55:04.46 ID:gry9ATzUP

梓「……メールしたし、もう少ししたら来るかな」

ピー太「……」

フワッフワッターイム♪

梓「あ……唯先輩、おくれてくるんだ……」しゅん

梓「……へぇ、憂がお菓子もってきてくれるんだ。楽しみだな」

ピー太「……」


梓「そろそろ憂がくるかな…」

梓「じゃあね、ピー太。先輩たちの前ではいい子にしてなきゃだめだよ?」



ピー太「・・・・・ユイセンパイ、ダイスキ!!」ぱたぱた

梓「なっ……えええっ///」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/15(土) 02:59:25.37 ID:gry9ATzUP
ちょっち休憩
20分までに再開
純「インコあずかってよ」梓「え?」
41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 03:17:45.66 ID:gry9ATzUP

梓「なっなんて言葉おぼえてるのさ!//」

ピー太「ユイセンパイ、ダイスキ!」ぱたぱた

梓「あぁ…うああ……どうしよ、このままじゃ先輩がくるよぉ……」

ピー太「ユイセンパイ ハナレナイデ!」

梓「もっもうしずかにしてよお!!」うるっ


梓「と、とにかく落ちつかなきゃ…」

梓「そうだよ、言葉を忘れさせる方法を探さなきゃ!」

梓「でもお父さんの部屋のパソコンって……」


ピー太「ユイセンパイ ダイスキ!」

梓「いっいまは緊急事態だよね」あせっ
純「インコあずかってよ」梓「え?」
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 03:22:47.44 ID:gry9ATzUP

おとうさんのへや!

梓「……」かたかた

梓「……」かたかた

梓「……うー、ぜんぜんヒットしない…」

ピー太『オハヨウ!』

梓「こっちの部屋まで聞こえるし…」

梓「……先輩たちが来るまでになんとかしなくちゃ」


ぴんぽーん

梓「ええっ、もう?!」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 03:27:48.17 ID:gry9ATzUP

梓「ど、どうしよう…あんまり待たせるのもよくないし……」そわそわ

梓「…でも……」


梓「…時間がないよぉ……」

ピー太『オハヨウ! オハヨウ!!』

ぴんぽーん


梓「……とにかく、行かなきゃ…」しゅん

ガチャ
純「インコあずかってよ」梓「え?」
45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 03:32:48.86 ID:gry9ATzUP

げんかんさき!

憂「おはよう、あずさちゃ……って、その目どうしたの?」

梓「え、あ……うん、いや、ちょっとね…あはは」

憂「なんかちょっと赤くなってるけど…」

梓「いいのいいの。ごめんね、朝おきたの遅くてばたばたしちゃってて…」

憂「そう? ごめんね、こんな時間に押しかけちゃって・・・・」

梓「こんな時間って、もう9時じゃん。私も一人じゃすることないし、気にしないでよ」

憂「そっか…あ。クッキー焼いてきたよ」

梓「わぁ……ありがとう!」

憂「お姉ちゃんや律さんたちの分もあるから、みんな集まったらたべようね」

梓「うん!」

梓(ふぅ…憂と話してたら落ち着いてきたかも……)
純「インコあずかってよ」梓「え?」
47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 03:37:49.89 ID:gry9ATzUP

憂「へぇ……この子がそのインコさんかあ」きらきらっ

ピー太「……」

梓(お願い、よけいなこと言わないでねピー太……)どきどき

憂「? どうしたの梓ちゃん」

梓「あっううん、なんでもないよ」

憂「あ、勝手にさわっちゃったらだめだったかな……」

梓「んーん、憂のことじゃないからだいじょうぶだよ!」あせっ


憂「……お姉ちゃんのこと?」

梓「あは……そう、いうわけでもないんだけど」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 03:42:50.64 ID:gry9ATzUP

憂「もう11月だもんね…」

梓「そうだねえ……センターまで二ヶ月ちょっと、かあ」

憂「……お姉ちゃんたち、受かるといいね」

梓「……受かるよ、きっと。唯先輩たちすごく努力してるもん」

憂「うん、きのうも古文の勉強を遅くまでがんばってたんだよ!」にこっ

梓「それで寝坊かあ…ふふっ」

憂「ごめんね、ちょっと寝かせてあげたくなっちゃって…」

梓「気にしてないよ。からだ壊すほうがやだってば」

憂「そうだね……ありがと、お姉ちゃんの心配してくれて」

梓「ふふ、憂だってそうじゃん」

憂「えへへっ」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 03:47:51.46 ID:gry9ATzUP

梓「じゃあ、律先輩たちが来るまでにお茶の支度でもしておこっかな」

憂「あ。私手伝うよ」

梓「いいっていいって。憂はお客さんなんだから」

憂「でも待ってるのも悪いかなって…」にこっ

梓「ふふ、憂らしいね。ありがと、じゃあ私がお茶いれるから憂はテーブルクロスと――」


ピー太「ユイセンパイ ダイスキ!!」ぱたぱた

梓「なっ――!?//」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 03:52:52.51 ID:gry9ATzUP

ピー太「ユイセンパイ、ハナレナイデ! ダイスキ!!」

梓「やめてってばあっ、もう!!」ばたばた

憂「……ぷふっ、くふふっ…」

梓「憂もわらわないでよお!」うるっ

憂「ごっごめん! ……なんか、ピー太くんが正直すぎて…」くすくす

梓「……もうやだよぉ…」うるうる

憂「ごめんね! その、ピー太くんも悪気があって…」

ピー太「アリガトウ!」

梓「うるさいピー太!」

憂(梓ちゃんが小鳥さんに翻弄されてる…)
純「インコあずかってよ」梓「え?」
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 03:57:53.27 ID:gry9ATzUP

梓「もう、ピー太がへんな言葉覚えるから疲れちゃったよ…うぅ」

憂「しょうがないよ、動物なんだから…」

梓「ていうか、どうにかしてあいつに言葉をわすれさせないと!」

憂「えっ…ええっ?」

梓「だって、先輩たちがきたら……」

梓「……」

憂「……」

梓「……うああっ、だめだよ! そんなのぜったいだめー!//」

憂(な、なに想像したのかな、いま…)
純「インコあずかってよ」梓「え?」
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 04:02:54.01 ID:gry9ATzUP

梓「と、とにかく……唯先輩が来るまでになんとかしなくちゃ」あせっ

憂「お姉ちゃん限定なんだ…」

梓「ねぇ憂、なにか方法ないかな? どうしたらあいつ忘れてくれるとおもう?!」ゆさゆさ

憂「ひぇ?! えっ、えーっと…その、きゅうには……」あせっ


憂「……あ」

梓「えっ?」

憂「ほかの言葉をたくさん言って、それを覚えさせたらわすれるんじゃないかな?」

梓「そっかあ! ありがとう、ういー!」ぎゅっ

憂「ひゃ?! ……て、てれるよお//」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 04:07:56.04 ID:gry9ATzUP

りびんぐ!

梓「で、ええっと……なに言ったらいいんだろ」

憂「なんでもいいんじゃないかな? その、住所とか電話番号とか…」


梓「――唯先輩なんてだいっきらい!」

憂「えええっ?!」


梓「……いや、ちがうよ? そんなこと思ってないよ? ほんとだよ?」

憂「あ…うん、それはわかるけど――」

梓「正反対のこと言えば大丈夫だよ! 打ち消されるはず!」

憂「ええー…それってどうなのかな……」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 04:12:56.82 ID:gry9ATzUP

梓「唯先輩きらい! 練習しないとことか、まじめにやらないとことか、すぐ音楽用語わすれるとことかだいっきらい!」

憂「そ、それはそれで覚えちゃったらまずいんじゃ……」

ピー太「ユイセンパイダイスキー」

梓「きらい! 軽音部みんなきらい! お茶ばっかり飲んで練習しないで、そのくせ演奏だけはすごくよくって、」

梓「勝手にバンドメンバーになって、そりゃ入部したの私だけどさ、でも勝手に卒業しちゃうの……きらい!」

ピー太「〜♪」

梓「だいっきらい! 私一人残してどっかいっちゃうなんて勝手だよ! だいっきらい! 唯先輩なんてきらいーっ!」


梓「……はあっ、はぁ…」

ピー太「〜♪」

憂(梓ちゃん……)
純「インコあずかってよ」梓「え?」
60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/15(土) 04:27:35.32 ID:gry9ATzUP
40分に再開します
純「インコあずかってよ」梓「え?」
62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 04:36:00.20 ID:gry9ATzUP

憂「……梓ちゃん」

梓「ごめん、さっきのは気にしないで! その――忘れさせるためだから!」

憂「いや、そうじゃなくって……ごめんなんでもない」

梓「……ごめんね、ちょっと落ち着かなきゃ…」

憂「あのね、梓ちゃん・・・・・できることあるか分かんないけど、もしつらかったら――」


ぴんぽーん

梓「うわ…律先輩たちだよね……」

憂「しっしんぱいないよ! それに律さんたちだって梓ちゃんのこと、」

梓「とっとにかく迎えにいってくる!」だっ

がちゃ

ばたん

憂(梓ちゃん……だいじょうぶかな)

エレベーターみて3年になるんだが質問ある?
384 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2011/01/15(土) 04:39:31.17 ID:gry9ATzUP
作業中の感電事故と、地震などの事故で閉じ込められた時の救出の流れなんかを聞きたい
純「インコあずかってよ」梓「え?」
63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 04:44:30.08 ID:gry9ATzUP

げんかんさき!

紬「おじゃましまーす♪」

澪「わるいな梓、休みの日に押しかけちゃって」

梓「いえいえ、ほんと気にしてませんから!」

律「いやー、梓んち行くのってひさびさだよな」

澪「確かにな……軽音部全員ってなると、唯か律の家が多かったからな」

紬「梓ちゃんの家って楽器やレコードがたくさんあっておもしろいんだよね! 配置とかもきれいだし…」きゃっきゃ

律「物色するなぁ! おまえは渡辺篤史か!」ぱしっ

紬「きゃっ?!……ふふふっ」

梓「なんではたかれてうれしそうなんですか…」

純「インコあずかってよ」梓「え?」
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 04:49:17.46 ID:gry9ATzUP

紬「それでそのインコってどこにいるの」

梓「……あー、ええっと…」

律「どうしたんだよ梓ー、もったいぶんなよぉ」

澪「こ、こら律!」

梓「……わ、わかりました…とりあえずあがってください、立ち話もなんですから」

律「お、待ってましたー!」

紬「わあ…このスリッパ猫さんだ! 唯ちゃんがよろこびそう!」

梓「……うぅ」

純「インコあずかってよ」梓「え?」
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 04:51:58.40 ID:gry9ATzUP

律(……おい澪)ぐいっ

澪(なっなんだよいきなり耳元で)

律(……梓、なんか調子わるそうじゃね?)

澪(あ……たしかに)

梓「? 律先輩たち、どうしたんですか?」

律「えっ? ああなんでも! いっやあ澪のやつがおトイレがまんしてるみたいで…」

澪「しょうもないうそをつくな」ぱこん

律「ひゃ!」

梓「あ、お手洗いは階段の横の――」

澪「い、いやいいんだいいんだ。それよりそのインコの方を…」

梓「・・・・・わかりました」しゅん

澪(言われてみると…やっぱりおかしい、かも)

純「インコあずかってよ」梓「え?」
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 04:58:06.26 ID:gry9ATzUP

りびんぐ!

紬「あ、憂ちゃん先にきてたんだ」

憂「おじゃましてます」にこっ

律「・・・・・で、唯のやつは寝坊かい」

憂「すみません、明け方まで勉強してるお姉ちゃん見たら起こすのがかわいそうになっちゃって…」

澪「聞いたか律。お前も唯を見習え」

梓「そーですよっ。唯先輩でさえがんばってるんですから、律先輩はもっとちゃんとしてくださいっ」

律「うっ…まさか唯を見習えなんて聞くとは思わなかった……」

紬「ふふ、りっちゃんも唯ちゃんに負けないぐらいがんばらないとね」くすくす

憂「メモ残して目覚ましかけといたんで、もうしばらくしたら来ると思います」

紬「よかった…じゃあ、ちょっとインコさんとお話させてくれるかな?」

梓「あ……はい」

純「インコあずかってよ」梓「え?」
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 05:03:09.91 ID:gry9ATzUP

梓「えっと……この子です」

ピー太「……」

紬「わあ、かわいい!」きらきらっ

澪「へぇ……名前はなんていうんだ?」

梓「……ピー太、っていうらしいです」

律「ぷふっ、どっかにいたなぁそんなの」

紬「それはギー太だよ」くすっ

純「インコあずかってよ」梓「え?」
68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 05:08:11.77 ID:gry9ATzUP

律「でさ、ピー太はしゃべるの?」

梓「……あ、はい! ええっと、しゃべりますよ」

律「いま意識とんでただろ梓」にやにや

梓「とんでません! ……律先輩じゃあるまいし」ぼそっ

律「なんだとー?! こんにゃろおっ!」ぐいっ

梓「ひゃあっ?! やっやめてくらさいぃ!」

澪「お前ら子どもか……」
純「インコあずかってよ」梓「え?」
69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 05:13:31.05 ID:gry9ATzUP

紬「ピー太ぁ……げんき?」つんつん

梓「あの、ムギ先輩……あんまり鳥かごさわらない方が……」

ピー太「オハヨウ! オハヨウ!!」ぱたぱた

澪「わっ、しゃべった!」

律「おお、インコってほんとに人間の言葉話すんだな!」

梓「話すって言っても意味も分からないで発言してるだけみたいですけどね。声帯模写と一緒です」

澪「はは、なんだか調べたみたいな言い方だな」

憂「あはは……」

紬「ねぇねぇ、私の名前おぼえるかな?」

梓「そうですね……その子、かなり物覚えいいみたいですし、うん」

憂「そ、そうだよね…」

紬「つーむーぎ。つむぎ。わたしのなまえはつむぎですよー、ピー太くん」

律「一番の子どもはムギかもな…」くすっ

純「インコあずかってよ」梓「え?」
70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 05:18:24.32 ID:gry9ATzUP

梓「それじゃあ……お茶だしますね」

憂「あ、私もクッキー持ってきました」

律「おおっ、気が利くなあ!」

澪「律も少しは人んちだって自覚を持ちなさい」

律「なんだいみおー、澪だって手みやげとか持ってきてないくせにー」

澪「律は態度がおおきすぎるんだ!」

紬「まぁまぁ…それじゃあ梓ちゃん、お願いしていいかな?」

梓「はい!」

純「インコあずかってよ」梓「え?」
71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 05:25:09.30 ID:gry9ATzUP

きっちん!

梓「ふぅ……気が気じゃなかったよ……」

憂「いまのところは大丈夫そうだね…」

梓「これからどうしよっかなあ……」

憂「もう、しょうがないと思うんだけどな……梓ちゃんは、やっぱりだめ?」

梓「だめっていうか、恥ずかしすぎるでしょ……憂だったらどうする?」

憂「えっ、なにが?」

梓「こう、お姉ちゃんだいすきー! とか、お姉ちゃんあいしてるー! ……なんて言われちゃったら」

憂「あっあいしてるって//」

梓「ごめんなんでもない//」

純「インコあずかってよ」梓「え?」
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 05:31:18.58 ID:gry9ATzUP

憂「うーん、かわいいなあって思うだけかも」

梓「えっ……?」

憂「たしかに私、お姉ちゃんのこと大好きだけど……あいしてるとか、そういう気持ちじゃないもん」

梓「……そっかあ」

憂「梓ちゃんは、ちがうの?」

梓「・・・・・・いま聞く? そのこと」

憂「ごめん、つい…」

梓「……とりあえず、律先輩たち待たせてるから向こういこ」

憂「あっうんそうだね!」あせっ

純「インコあずかってよ」梓「え?」
74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 05:37:01.62 ID:gry9ATzUP

りびんぐ!

梓「おまたせしました……どうぞ」

紬「わあ…いいにおい!」

梓「ムギ先輩のほどじゃないですよ…」くすっ

澪「でもこれ、けっこう高級な紅茶なんじゃないのか?」

梓「もらいものですから気にしないでください。お父さんの仕事の関係で、よくもらうんですよ」

憂「あ……プロ奏者なんだよね、梓ちゃんのお父さんって」

梓「うん、それで付き合いでもらったりとかね」

律「いーいなあ。私んとこなんか普通のサラリーマンだぜ?」

澪「そこで張り合うなよ…」


純「インコあずかってよ」梓「え?」
75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 05:42:27.58 ID:gry9ATzUP

律「じゃあ……いただきまーす!」

梓「ふふ、どうぞ」

澪「お茶もおいしいけど……憂ちゃんのクッキーもおいしいな」にこっ

紬「手作りだからかな……味が深いかんじがする!」

憂「えへへ……ありがとうございます」

律「しかし私たちって食べ物にはめぐまれてるよなー」

澪「はは……ムギもいろいろ持ってきてくれるからな」

紬「みんなだって、きのこの里とかたけのこの森とかいろいろ教えてくれたもの」

律「微妙にちげえ……」

純「インコあずかってよ」梓「え?」
76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2011/01/15(土) 05:47:38.75 ID:gry9ATzUP

律「きのこー!」

澪「いーやたけのこだっ、これはゆずらん!」

律「なんだよおっ、たけのこなんてしょせんチョコの少なさをごまかしてるだけの――」

澪「律はおこちゃまだからなー、チョコさえ塗りたくってればおいしいとおもってるんだろ?」

律「あんだとー」ぐにっ

澪「ふるさーい」ぐにっ

紬「ふふ……りっちゃんたち子どもみたいだね」くすっ

律澪「「ムギにはいわれたくない!」」

梓「みなさん、もうちょっと大人になりましょうよ……」

憂「ぷふっ……ふふふっ・・・・・・」

律「何より憂ちゃんに大うけなのがへこむな…」

澪「律のせいだからな…」

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