- やばいすごいIDきた件やばいやばいやばい
557 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 04:28:14.00 ID:G+JuBxxq0 - test
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- 律「ムギは知らないのか?」
49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 04:34:17.21 ID:G+JuBxxq0 - 乙
もっと長かったらさらに良かった
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 05:53:41.02 ID:G+JuBxxq0 - 立ったら書く
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 05:54:53.20 ID:G+JuBxxq0 - 二年生の教室 朝
梓「純ってウザくない?」 憂「えっ、そうかな?」 梓「そうだよ。人の家に行っても我がまま言い放題でさ、自己中でさ、その上出しゃばり屋さん」 梓「特にかわいいわけでもないのにイキがっているしさ」 憂「…………まあ、そうかもしれないけど」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 05:55:51.17 ID:G+JuBxxq0 - 梓「知ってる? 純、ジャズ研の中でもハブられているんだよ」
憂「え、そうなの?」 梓「うん。うちのクラスでも、純を嫌っている子多いしね。私たちくらいだよ、純と会話するの」 憂「……そう、なんだ」 梓「いつまでもあんな嫌われ者と一緒にいたらさ、私たちまで嫌われ者になるんだよ」 憂「……………………」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 05:56:35.33 ID:G+JuBxxq0 - 梓「今のうちにさ、純と関わるのやめた方がいいと思うよ」
憂「……………………」 梓「そこで提案があるんだけどさ」 憂「………………なに?」 梓「純のこと、これから無視しない?」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 05:57:53.85 ID:G+JuBxxq0 - 憂「……え、でも、純ちゃんがかわいそうだよ」
梓「いや、強制しているわけじゃないよ。ただ、憂まで苛められるのを私は見たくないだけなんだ」 憂「…………」 梓「まあ、憂はどうであれ、私は金輪際純と関わるのをやめるつもり」 憂「…………出来るの?」 梓「出来るよ。私はそういうの、得意中の得意なんだ」 憂「………………」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 05:58:37.37 ID:G+JuBxxq0 - 梓「憂は、どうする?」
憂「………………」 梓「私に付くか、純に付くか」 憂「……………………」 梓「……そうだよね、中学校来の親友だもんね。そう簡単に切り捨てられないよね」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 05:59:29.32 ID:G+JuBxxq0 - 憂「………………」
梓「でも聴いて、憂」 憂「………………なに?」 梓「純と付き合っていたら、今後、碌なことがない」 憂「……………………」 梓「これだけは確かだよ?」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:00:18.79 ID:G+JuBxxq0 - 純「おっはよー、梓、憂」
梓「……………………」 純「梓?」 梓「……………………」 純「ねぇ、憂。梓どうしちゃったの?」 憂「………………あ、」 憂は気づいた。クラスメイト全員が、自分を見ていることを。――自分を敵か味方か、鑑定するみたいに。
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:01:07.70 ID:G+JuBxxq0 - 憂(梓ちゃんの言っていることは、本当なんだ………………)
憂「…………………………」 憂は沈黙を貫くことにした。 純「憂?」 憂「…………………………」 憂「………………ごめん」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:02:03.55 ID:G+JuBxxq0 - 純「え、何言ってるの、ね、憂!?」
憂は純から眼をそらした。 純「憂? ねぇ、梓!?」 梓「ねぇ、憂。トイレ行かない?」 純「ちょっと梓!! 何なのよ!」 憂「…………うん、行こうか」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:03:23.37 ID:G+JuBxxq0 - ちょっと飯食う
純「憂も! 何無視しているの? 聞こえてるでしょ!?」 梓「ほら、早く行こう」 純「ちょっと、待ちなさいよ!」 純は梓の肩を掴もうと――その手を、梓は振り払った。 純「……え」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:09:44.69 ID:G+JuBxxq0 - 梓が口パクで何かを言った。
五文字の言葉。 ちかよるな。 純「ちょっと、嘘でしょう…………」 梓と憂は女子トイレに向かった。 純は、その場にへたり込んでしまった。
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:10:33.70 ID:G+JuBxxq0 - 昼休み
梓と憂は二人、机を合わせて昼食をとっていた。 教室の端の方に、女子が固まっている。その中心に、純がいた。 憂(何、やっているんだろう) 憂が見ていると、おもむろに一人の女子生徒が純の弁当箱をひったくり、思いっきり床にたたきつけた。 憂(――――っ)
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:11:40.31 ID:G+JuBxxq0 - 思わず、憂は立ち上がる。
クラス中の視線が、憂に注がれる。 邪魔をする気? とその視線が物語っていた。 梓「どうしたの? 憂。急に立ち上がって」 憂「…………うぅん、何でもないよ。ちょっと、ね」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:12:24.29 ID:G+JuBxxq0 - 梓「早く座りなよ。立ってご飯を食べるなんてお行儀悪いよ」
憂「……うん、そうだね」 憂は純の視線に気づく。 憂は口パクをした。 ごめんね。 果たして純に、伝わるだろうか。
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:13:15.93 ID:G+JuBxxq0 - 放課後
純「ねえ、梓」 梓「私軽音部に行ってくるから」 純「昨日までは普通に話していたのにね」 梓「そういえばさ、唯先輩がたまにはステーキが食べたいって言ってたよ? 作ってあげたら?」 純「憂も、そうなんだね。梓と同じなの?」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:14:03.42 ID:G+JuBxxq0 - 憂「………………」
梓「どうしたの? 憂。さっきから何も言わないけど」 憂「……そんなこと、ないよ」 えへへ、と無理して笑う。 梓「そう。よかった。じゃあね」 憂「………………うん」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:14:56.92 ID:G+JuBxxq0 - 梓「あ、最後に一つ」
憂「なに?」 梓「人目の無い所で話すとか、変な気起こさないでね」 わかっているよね? と梓は言外に言っていた。 憂「……うん、もちろんだよ」 梓「ばいばい」 梓が教室から出ていく。
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:16:02.69 ID:G+JuBxxq0 - 純「ねぇ、憂」
憂「………………さーて、帰ろうっと」 純「まだ、梓のようにはなっていないんだよね? 憂は」 憂「……………………」 憂は教室を出た。純が後ろに付いてくる。 純「ねえ、私たちは友達じゃなかったのかな?」 憂「………………………………」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:17:04.57 ID:G+JuBxxq0 - 純「長いものには巻かれる、そう言う人間なのね。憂も」
憂「………………………………」 純「違うんなら、お話したいな」 憂「………………………………」 純「ねぇ、私とお話ししない?」 憂「………………………………」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:17:54.98 ID:G+JuBxxq0 - 純「…………今から言うのは独り言ね」
小声で純が言う。 憂「………………………………」 純「屋上なら、立ち入り禁止になっているから、簡単に話せるよ」 憂「………………………………」 純「私は16時にそこにいる予定なんだ」 憂「……………………………………」 純「………………待ってるよ」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:18:50.95 ID:G+JuBxxq0 - 純は後ろから去った。
憂「………………」 視線を感じた。自分を監視するような視線。 憂「……あ、ああ。そういえば、お姉ちゃんに用があるんだった」 誰かに聞かせるように、憂は独り言を言う。 憂「音楽室に行こうっと」 憂は音楽室に向かった。
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:19:37.89 ID:G+JuBxxq0 - 音楽室
唯「あ、憂。どうしたの?」 憂「あ、えーと、ちょっと、時間をつぶしにね」 唯「ふぅん」 憂「あ、お姉ちゃん。今日の晩御飯は何がいい?」 唯「うーん、えーとね、ステーキ!」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:20:21.73 ID:G+JuBxxq0 - 憂「うん。わかったよ」
梓「あ、憂じゃない」 憂「………………梓ちゃん」 梓「どうしたの? 恐い顔して」 憂「……何でもないよ」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:21:08.60 ID:G+JuBxxq0 - 梓「そう。あ、それと、何度も言うけど変な気起こさないでね」
憂「………………分かっているよ」 唯「? あずにゃん何言っているの?」 梓「あ、いえ。何でもありません」 憂は歯噛みした。
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:21:56.62 ID:G+JuBxxq0 - 16:00
憂「あ、そろそろ帰らなきゃ。じゃあね、お姉ちゃん」 唯「うん。ステーキね!」 憂「はいはい」 音楽室の扉が閉まる。 監視するような視線は、ない。 憂は屋上に向かった。
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:22:48.20 ID:G+JuBxxq0 - 屋上
純「…………………………」 憂「純、ちゃん」 純「………………こうして口を聞くの、久しぶりな感じがするよ」 憂「…………ごめん」 憂は土下座した。 憂「ごめん! 純ちゃんには、悪いことしたなって思ってる! だから……罵ってもいいから、殴ってもいいから、許して! 純ちゃん!」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:23:35.59 ID:G+JuBxxq0 - 純「…………いいよ、別に」
憂「……許して、くれるの?」 純「いつか笑い話になるでしょ」 憂「…………純ちゃん……」 純「でもね、憂。私は許さないよ」 憂「……………………え?」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:24:36.88 ID:G+JuBxxq0 - 純「ただし、一つ私のお願いを聞いたら、許したげる。友達でいてあげるよ。ううん、親友であり続けるよ」
憂「…………お願いって?」 純「今回の、私に対する嫌がらせの首謀者はね、梓なの」 憂「梓ちゃん、が?」 純「うん」 憂「なんで、わかるの?」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:25:38.94 ID:G+JuBxxq0 - 純「ジャズ研でもさ、一年生も私のこと無視してくるのね」
純「腹立ってさ、一年生の一人をシめたら、簡単に白状したよ。中野って人にやれって言われました、ってね」 憂「嘘だぁ」 純「本当だよ。それにね、梓は中学時代かなりの悪だったの。人脈がいーっぱいあるの。やるとしたら、梓しかいないのよ」 憂「………………でも、何で純ちゃんを苛めているの」 純「ライバル同士だからよ」 憂「ライバル? 何の?」 純「私も梓もね、憂のことが好きなの」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:26:21.93 ID:G+JuBxxq0 - 憂「え?」
純「私と梓は恋敵なの」 憂「………………」 純「ま、それはそれとして。私のお願い聞いてくれる?」 憂「……………………なに?」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:27:04.61 ID:G+JuBxxq0 - 純「憂のお姉さんに、こう言ってもらえない…………………………」
純は憂の耳元で囁いた。 憂「うん…………わかった」 純は憂から身を離す。 純「梓がすべてを仕切っているのよ」 だから 純「梓がいなくなれば、全部終わるの」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:27:49.46 ID:G+JuBxxq0 - 平沢家
憂「お姉ちゃん、ご飯出来たよ。ステーキ」 唯「わー、ありがとう。ういすきー」 憂「えへへ。私もお姉ちゃんのこと好きだよ」 憂「……あのさ、お姉ちゃん。知ってる?」 唯「え? なにを?」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:28:48.22 ID:G+JuBxxq0 - 憂「梓ちゃんね、お姉ちゃんや澪さんの悪口言っているの。二年生にお姉ちゃん達のことを、悪く言っているんだよ」
唯「え、え?」 憂「あの、軽音楽部に一年生が入らなかった理由知ってる?」 唯「ううん。何で?」 憂「梓ちゃんがね、お姉ちゃん達の悪口を一年生にも言いふらしたんだよ」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:29:40.37 ID:G+JuBxxq0 - これが純の作戦。梓の悪事をでっちあげ、軽音部内で梓を痛めつけるという作戦。
唯「…………嘘」 憂は首を横に振った。 憂「本当だよ」 より嘘を本当らしくするため、実際に起こっていることも言うことにした。 憂「純ちゃんって、知ってる?」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:30:31.54 ID:G+JuBxxq0 - 唯「憂の、お友達の」
憂「うん。純ちゃんもね、梓ちゃんに陥れられているの」 唯「………………」 憂「ねえ、お姉ちゃん、お願いがあるんだ」 唯「なに?」 憂「梓ちゃんを、シめてくれない?」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:31:34.15 ID:G+JuBxxq0 - 夜 唯の部屋
唯「りっちゃんたちにも知らせないと……」 唯はメールを打っていた。無論、梓の悪事を暴くためである。 唯「あ、返信来た」 『from 律 本文:証拠は?』
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:32:30.62 ID:G+JuBxxq0 - 唯「証拠……?」
唯「……………………証拠なんてあるのかな?」 唯「憂が言っていたから、でいいや」 『from 律 本文:そんなの、信じられるわけないだろ? 疲れてるんだ。早く寝といた方がいいぞ』 唯「……憂が嘘なんかつくはずないのに……、あ、そうだ」 唯「あずにゃんに直接訊けばいいや」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:33:20.44 ID:G+JuBxxq0 - 唯「もしもし? あずにゃん?」
梓「どうしたんですか? 唯先輩」 唯「私たちの悪口言ってるって、本当?」 梓「…………………………はい?」 唯「だーかーら! 私たちを悪いように一年生に言って、部員を減らそうとしているって本当?」 梓「そんなわけないじゃないですか。 疲れているんですか?」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:34:32.68 ID:G+JuBxxq0 - 唯「あ、じゃあさじゃあさ、純ちゃんって子に嫌なことしたって本当?」
梓「…………誰に聞いたんですか? それ」 唯「んとねー、憂に聞いたよ」 がちゃっ 唯「……あれ? 電話切れちゃった」 唯「……憂が、嘘ついてたってことなのかなあ?」 唯「……わかんないや。寝よっと」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:35:27.42 ID:G+JuBxxq0 - 翌日 学校
憂は教室に入った。 梓が目に入る。 憂「あ、梓ちゃん、お早う」 梓「…………………………」 憂「……………………梓ちゃん?」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:36:11.80 ID:G+JuBxxq0 - と、そのとき、自分の机がなくなっていることに気づく。
憂「あれ?」 あたりを見回す。 ない。 憂は推測する。 ばれたのか? 自分が純と、昨日会い、話したことが。
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:36:56.21 ID:G+JuBxxq0 - 憂「……………………………………」
周りの女子は、動物園のサルを見るような眼で、憂をみてくる。 憂「…………………………………………」 放課後までの辛抱だ。 憂(放課後になったら、お姉ちゃんが梓ちゃんをシめてくれる……) 憂は自分の机を探すことにした。
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:37:59.64 ID:G+JuBxxq0 - 放課後
憂は梓と一緒に音楽室に向かった。 憂(お姉ちゃん達はきっと、梓ちゃんに憤怒しているはず…………) 音楽室に入る。 憂の予想に反して、梓はシめられることはなかった。 憂(………………え? な、なんで?)
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:38:49.50 ID:G+JuBxxq0 - 憂(おかしい。きのうお姉ちゃんに、梓ちゃんが先輩達の悪口を言っている、って告発したのに……)
憂「お姉ちゃん?」 唯「んー?」 憂「昨日の夜、お姉ちゃんに言ったこと、律さんたちにも話してくれた?」 唯「ん? ああ、でも梓ちゃんはそんなことしてないって言ってるもん」 憂「………………は? お姉ちゃんは、私じゃなくて梓ちゃんを信じるの?」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:40:40.76 ID:G+JuBxxq0 - 唯「うーん、そういうわけじゃないけど。梓ちゃんは私たちの一員だから、そんなことをする子だなんて思いたくないんだよ」
憂「…………私は一員じゃないから、信用できないってことだね?」 唯「ち、違う! そういう意味じゃないよ」 梓「憂。もう諦めなさい」 梓は唯に後ろから抱きついた。まるで――自分の所有物だとでも言うように。 憂「…………梓……」 梓「あれ? 梓って呼び捨て? ちゃん、は付けてくれないの?」 憂「………………っ!」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:41:32.90 ID:G+JuBxxq0 - 憂は音楽室を出た。
梓の底意地悪い笑みが、憂を苛立たせた。 校舎の外に出て、純に電話をかける。 prrrr prrrrr ガチャ 憂「純ちゃん?」 純「憂? どうだった?」
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- 憂「そのときはさ、また会おうよ」
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/12/27(月) 06:42:23.07 ID:G+JuBxxq0 - 憂「ごめん。梓の方が一枚上手だった」
純「…………そっか」 憂「どうしよう。私も純ちゃんも」 純「ごめんね、憂。巻き込んじゃって」 憂「ううん。いいよ。私は純ちゃんが一番大事だもん」
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