トップページ > ニュー速VIP > 2010年08月27日 > RUQzi06L0

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以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」

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咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
774 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 00:08:41.74 ID:RUQzi06L0
咲「原村さん、しっかり!!」

まこ「吐血じゃと? 腕を噛まれただけなのに!?」

和「ハァ…ハァ…どうやら私、死ぬみたいですね…」

咲「そんなっ…原村さん、死んじゃ嫌っ!!」ガシッ

和「ハァ…ハァ…みや…ながさん……これを…」スッ

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
775 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 00:14:18.89 ID:RUQzi06L0
咲「そんな…嫌だ……ダメだよ、そんなの…」

和「私が甦ったら…その銃で……」

咲「出来ない…出来ないよそんなのっ!!」

和「わたしは……よみがえりたく…な…」

咲「ダメぇ!死んじゃダメぇ!!」

和「あなたになら……わたしは……」ガクッ

咲「原村さ……」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
776 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 00:18:57.68 ID:RUQzi06L0
まこ「脈がない…」

咲「そんな…ウソ…」

スッ

久「咲……やるのよ」

咲「………嫌……」

久「あなたがやらないなら私がやるわ。これ以上犠牲は増やせない…」

咲「………」

久「和は最後にあなたに撃ってほしいと願った……この意味分かる?」

咲「………」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
778 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 00:24:45.72 ID:RUQzi06L0
ガチャ…

咲「原村さん……」

咲「ダメ…やっぱり私できない」

ガシッ

咲「!?」

久「ほら…私が一緒に引き金を引いてあげるから……」

咲「嫌…嫌っ!」

久「早く! もう甦るかもしれない!!」

和「…………ピクッ」

久「撃って! 撃つのよ!!」

咲「いやあぁぁぁぁぁっ!!」

ズドン!

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
781 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 00:31:25.07 ID:RUQzi06L0
ショピングモール 二階

久「はぁ……作戦は大失敗、モールの中は見下ろす限り、感染者で大混雑…」

ゆみ「最悪の結果だな。こうも数が多いと脱出も難しい」

久「はぁ……こんなハズじゃなかったのになぁ…」


ギュオンギュオン!!

久「……何の音?」

ゆみ「これは…チェーンソーの駆動音か!?」


未春「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇ」ギュインギュイーン

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
783 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 00:37:40.12 ID:RUQzi06L0
感染者「グァッ」

ズバッ ズバッ ブシュゥゥゥゥ……

未春「みんな死んじゃえみんな死んじゃえ! カナちゃんを殺した地獄の悪魔どもっ…!」

ギュオーン ギュオーン グシャァァァァ……

久「吉留さんが一人で暴れてる…?」


バリバリバリバリバリバリ……

ゆみ「いや、それだけじゃない……」


咲「あは、あははっ♪」バリバリバリバリバリバリ

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
786 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 00:43:07.47 ID:RUQzi06L0
久「ちょ…咲…それ芝刈り機……」

咲「あはは、部長も手伝ってくださいよ。このスーパー雑草が多くて…」バリバリバリバリバリバリ

感染者「ギャァァァァァァァ」グシャグシャグシャ


ブォォォォォォン!

感染者「ギャァ!」ドカッ

妹尾「智美ちゃん、右にもいるよ! 早く轢き殺して!」

蒲原「ワハッ…ワハハ…」ドカドカドカドカッ

久「車が何でこんなトコ走ってんの?」

ゆみ(蒲原…あいつ展示用の車を使ったのか?)

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
787 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 00:46:25.92 ID:RUQzi06L0
ギュオオオオオン ズバッ グシャッ バリバリバリバリバリ……

久「みんな…みんな急にどうしちゃったっていうのよ?」

咲「あはははは、部長知ってますか?」

久「!?」

咲「本で読んだんですけど…人間って、身の回りにあるほとんどの物で殺せるんですよ。
あははははっ!」

久「………」ゾクッ

ゆみ(とうとうネジがとんだか…?)

ブロロロロロロロロロ ドカッ グシャッ ドドドドドドドドド……

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
788 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 00:52:52.05 ID:RUQzi06L0
咲「ふぅ、これでよしっ……と」

全ての出入り口を施錠し、散乱していた死体を処理すると、
いまやモールは楽園へと生まれ変わった。

咲「うわーぃ、本が万引きし放題だよ!」

福路「このスーパー、食材がたくさんあってより取り見取りね」

未春「あ……これ、カナちゃんが好きだった缶詰だ」

まこ「丁度メガネを新調したかったところじゃ」

妹尾「ああ、この服欲しかったんですよー」

蒲原「ワハハ、ここ映画館もあるのかー」

ワイワイ キャッキャッ

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
789 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 00:57:32.38 ID:RUQzi06L0
ショピングモール 二階 レストラン

咲「ではー、モール占領を記念して……カンパーイ!」

一同「カンパーイ!!」

ワイワイ キャッキャッ


ゆみ「はぁ……あんなことがあったのに、よくはしゃげるな」

久「無理もないわ……人間、こんな状況じゃ狂った方が楽だもの…」

ゆみ「………」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
790 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 01:03:01.16 ID:RUQzi06L0
久「東横さんのことは…残念だったわ」

ゆみ「………」

久「でも私は、あなたにまでおかしくなって欲しくないのよ」

ゆみ「心配してくれてありがとう……」

久「だから今は嘘でもいいから勝利の美酒に酔いましょう……嫌な事は忘れて……」

ゆみ「そうだな…それがいいのかもしれない……」


咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
791 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 01:09:46.88 ID:RUQzi06L0
それから、全員は心の傷を埋め合わせるかの如く物欲の海に溺れた。


久「これとこれと……あ、この服も可愛いわねー」

ゆみ(この服、着たらモモが喜んだろうな)

久「ねえ、ゆみー。これとこれ、どっちが似合ってるかしら?」

ゆみ「ここじゃ全部タダだし、どっちも着ればいいじゃないか」

久「むー、そういう意味で聞いたんじゃないのにー」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
793 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 01:16:43.53 ID:RUQzi06L0
蒲原「ワハハー、念願のWiiを手に入れたぞ―」

まこ「後でみんなでスマブラでもやるかの」

蒲原「ゲーセンもタダでやりたい放題だなー」

まこ「いっちょ、わしと対戦するか?」

蒲原「クレーンゲームで勝負だー」

咲(あ、エトペンのぬいぐるみだ。取れたら原村さん喜ぶかなぁ…)

ガシャァァァァン!

蒲原「わっ、なんだなんだ―!?」

咲「私、クレーンゲームって苦手だから……こうすれば取り放題ですよね!」

まこ「だからって壊すことなかろうに…」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
794 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 01:22:47.59 ID:RUQzi06L0
未春「………」ギュイイイイイイイイン

妹尾「何してるんですか?」

未春「あ、私日曜大工始めたんです。ここ資材たくさんあるから」

妹尾「素敵ですね……今作ってるのは犬小屋ですか?」

未春「カナちゃんのおうちですよ。カナちゃん寒がりだから、これからの冬に備えないと」

妹尾「えっ…」

未春「それにしてもカナちゃんどこ行っちゃったのかな? さっきから見当たらないんですけど…」

妹尾「わ、私はこれで失礼しますね!」タッタッタッ…

未春「カナちゃん…カナちゃん…カナちゃん…」ブツブツブツ

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
795 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 01:30:41.03 ID:RUQzi06L0
咲「ロン、11600です」

まこ「あちゃー、これで手持ちの金が無くなってしもうた」

咲「まだまだ奥の金庫にたっぷりありますよ」

久「こうやって現金賭けてやってるとヤクザみたいよねー」


福路「みんなー、夕食が出来ましたよー」

まこ「お、もうそんな時間か。あの人の作る料理は最高じゃ」

ブォーン!

蒲原「ワハハー、かっとばすぜー」

妹尾「智美ちゃん、ここで車を走らすのはやめてー!」

ゆみ「やれやれ…」


そんなこんなで、あっという間に月日は過ぎて行った―――

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
796 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 01:43:26.03 ID:RUQzi06L0
三ヶ月後

咲(………飽きちゃった)

咲(読みたい本は読みつくしたし、雑誌は新しいの入荷しないし…)

蒲原(ゲームも同じのばっかで、さすがにやり飽きたな―)

まこ(賭け麻雀も…金なんて今や紙切れじゃしのー)

妹尾(さすがにショッピングにも新鮮味がなくなりましたね…)

未春(やることやりつくしちゃった感があるなぁ)

福路(かといって外には出れないし……)


一同(ああ…退屈だ……)

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
797 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 01:52:00.45 ID:RUQzi06L0
久「暇ねー」

ゆみ「退屈だな」

久「こうもすることがないとねー」ゴロゴロ

ゆみ「だからといって昼間からベッドでゴロゴロするなよ…」

久「不健康なのはお互い様でしょー」ゴロゴロ

ゆみ「まずは服を着ろ。だらしないの前に風邪ひくぞ」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
798 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 02:01:37.97 ID:RUQzi06L0
タッタッタッ…

まこ「おーい部長!」

久「まこ?」

まこ「加治木さんとおったか……どうじゃろ、これからミントンでもせえへんか?
どうも最近体がなまってのぅ…」

ゆみ「まぁ気分転換にはもってこいだな」

久「じゃあそうしましょうか」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
799 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 02:09:40.77 ID:RUQzi06L0
ショッピングモール 屋上

まこ「それにしても……日に日に増えとるの―」

久「なに? ひょっとして体重だったりして」

ゆみ「連中のことだろう。ほら、下の…」

アアアアアアア……

まこ「ヤツらは一体何者なんじゃろう? どうにかして全滅させられないかの…」

久「出来たらとっくにやってるでしょうね……でもあの日からもう三ヶ月よ」

ゆみ「テレビは全チャンネル砂嵐だし、私たち以外に生存者がいるかどうかも微妙だな…」

久「少なくとも、もうこの辺にはいないんじゃないかしら?」



透華「屋上に人影発見……ですわっ!」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
800 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 02:11:38.69 ID:RUQzi06L0
純「どうした透華、獲物でもいたか?」

透華「ええ。あのショッピングモール……私たちの次の別荘におあつらえ向きですわ!」

一「でも先客がいるんでしょ? 侵入は難しいんじゃないかなー? 抵抗してきたら厄介だし」

透華「ふむふむ、はじめの言うことにも一理ありますわね」

衣「衣はあそこが気に入ったぞっ!」ピョン!

透華「わっ、衣」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
803 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 02:16:30.90 ID:RUQzi06L0
衣「眺望絶佳! あの屋上からの眺めはさぞや壮観なのだろう」

純「たったそれだけの理由でかよ」

衣「それだけじゃないっ! あそこは恐らく衣の好きなタルタルがある!!」

一「そういえばもう二日もろくに食事してないよね」

透華「しかしリスクのことを考えると…うーん」

衣「ダメなのか…?」ウルウルッ

透華「衣…泣き顔は卑怯でしてよ?」

智紀「泣く子と衣には…」

透華「あーもう、決まりですわ!! 今夜あそこを襲撃しますわよ!!」

衣「やたっ!」パァァ

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
804 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 02:20:38.00 ID:RUQzi06L0
ショピングセンター 三階 守衛室

未春「――それで、カナちゃんたら今日二回も倍満に振り込んだんですよー
もう可笑しくて可笑しくて……」

蒲原「ワハハー」

咲「原村さん、今日誕生日だったんで、プレゼントにぬいぐるみあげたら
とっても喜んでくれたんですよー」

蒲原「ワハハー」

妹尾「あはは…(ああ、いつまで壊れた人たちの相手をしなきゃいけないんだろう…)」

蒲原「ワハハー」

妹尾「智美ちゃん、さっきから笑ってばっかりだね…」

蒲原「ワハハー」

妹尾「………」


ブチッ

一同「!!」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
805 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 02:25:22.18 ID:RUQzi06L0
久「停電?」

ゆみ「待て…今に非常電源に切り替わるはずだ」

パッ

まこ「おお意外と早いな―。よかったよかった……ありゃ?」

久「どうしたの?」

ザー ザー

まこ「監視カメラが故障したらしい……どのカメラも映らなくなってしもうた」


カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ……

智紀「………ハッキング成功」ニヤリ

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
806 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 02:28:39.88 ID:RUQzi06L0
透華『ザザッ……あー…聞こえますかしら、庶民の皆様方?』

突然、守衛室のスピーカーから、聞き覚えのある女性の声が流れてきた。

まこ「なんじゃあ、この声は?」

ゆみ「……誰かが無線をこっちに飛ばしているのだろう」

透華『よく聞いてくださいまし…ザザッ…そこは元々龍門渕グループ傘下の店…ガー…
つまり、この龍門渕透華に所有権がありますの!』

久「龍門渕…ですって…?」

透華『つきましては……あなた方には至急、荷物をまとめて出て行ってもらいたいのですわ。
もし抵抗するというのなら、そちらの命の保証はできなくってよ』

福路「そんな…横暴すぎるわ」

透華『十分だけ待ちますから、その間に建物から退去してくださいまし。それではごきげんよう!』ブチッ

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
807 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 02:32:53.79 ID:RUQzi06L0
妹尾「ど、どうすればいんでしょう…」オロオロ…

ゆみ「落ち着け、冷静になるんだ」

蒲原「ワハハー」

福路「何とか向こうに呼び掛けられないかしら?
こちらが知り合いだと分かれば、彼らも態度を変えるかも…」

ゆみ「どうだろう? ここまで一方的な連中に話が通じるだろうか?」

咲「そうですよー、あっちがその気なら、こっちも戦えばいいじゃないですか。
そのほうが簡単ですし」

まこ「またコイツは無茶苦茶言いよる…」

未春「カナちゃん…カナちゃん…」ブツブツ


久「みんないいかげんにしてっ!」ドンッ

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
808 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 02:38:52.50 ID:RUQzi06L0
一同「………」シーン

久「戦闘は絶対にダメ! また誰かが傷付くのよ? もうそんなのはうんざり……
それより話し合いで決着を付けましょう」

ゆみ「だが相手が聞く耳を持たなかったらどうする?」

久「その時はここをくれてやればいいわ。そろそろ潮時なのよ、この場所にいるのも」

一同「………」

久「今から全員荷物をまとめて1階に降りましょう。無線機を忘れないでね」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
809 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 02:42:35.49 ID:RUQzi06L0
ショピングモール 一階 

ゆみ「あれから十分以上たったが……何の変化もないな」

福路「無線機にも何の呼びかけもな…」ピーピー


透華『どうやら交渉は決裂みたいですわね』

一同「!!」

透華『よろしい、では実力行使といきますわ!』

久「待って! 私たちは…」


ブーッ! ブーッ!

アナウンス『今から搬入口が開きます。ご注意ください…』

まこ「なん…じゃと…?」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
811 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 03:06:12.44 ID:RUQzi06L0
カタカタカタカタカタカタカタカタカタ…

智紀「この程度…私の手にかかれば楽勝……」

透華「おーほほほほほっ!! ともきーは使える子ですわ!!」

搬入口が開くと同時に、6つの人影が店内に走り込んできた。


まこ「くっ…ヤツら入ってきおった!」

ゆみ「あの群れの中を突破してきたのか!? 信じられない…」

透華「さあさあ、逆らうものは皆殺しにして差し上げますわ!!」

久「待って!」

透華「おや…どこかで見たことある顔だと思ったら、
あなたたちは清澄に風越……鶴賀の方もいらっしゃるようね」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
812 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 03:12:36.12 ID:RUQzi06L0
透華「私たちに歯向かうというのなら、たとえ知り合いでも容赦しませんわよ」

久「違うわ、私たちはあなた達と争う気なんてない!」

透華「ならさっさと出て行ってくれないかしら?」

久「どうしてそうなるのよ? 生き残った者同士、協力しようって考えはないの?」

透華「協力……ですの?」

久「そうよ……私たち、一緒に合宿までした仲じゃない」

透華「まぁ、そこまで言うなら……条件しだいでは講和というのも…」


咲「うらぁあああああっ!!!」ビュッ!

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
814 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 03:17:38.46 ID:RUQzi06L0
透華「!!」

ハギヨシ「危ない!」

バシッ!

一「萩原さんナイスキャッチ!」

純「投げナイフを素手で受け止めるとか…人間技かよ」

透華(あ、危なかったですわ…)ホッ

透華「……って、いきなり何してくれるんですの!? 危うく死にかけましたわ!!」

久「ちが…今のは咲が勝手に…」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
815 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 03:24:17.90 ID:RUQzi06L0

透華「なるほど。 話し合いに持ち込むと見せかけて、
相手の不意をつく……それがあなたちのやり方……」ビキビキ

久「ご、誤解よ!! 彼女は今、情緒不安定で…」

透華「この龍門渕透華、今回ばかりは堪忍袋の緒が切れ…」

衣「なぁ、トーカ、トーカ!!」

透華「何ですの!? 今真剣な場面でしてよっ?」

衣「衣たちが入って来た扉、閉めなくていいのか?」

一同「……えっ?」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
817 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 03:30:55.55 ID:RUQzi06L0
全員の視線が搬入口へと向けられた。

ウガァァァァァ!!!

開け放たれた入口付近で、店内に入ろうと感染者たちがもがいている。
そして押し合いへし合いの末、少しずつだが彼らは店内に侵入してきていた。


透華「何で扉が閉まってないんですの!?」

まこ「コラァ! うちらがどんだけ苦労してここを占拠したと思っとるんじゃ!!」

ゆみ「はやく入り口を閉じるんだ!!」

純「あの扉って智紀のパソコンでハッキングしたんだよな……アイツどこいったんだ?」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
819 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 03:42:33.10 ID:RUQzi06L0
透華「ともきー、ともきーはどこですの!? はやくゲートを閉じないと…」

咲「それってコレのこと? もう死んじゃってるけど」ズズ

智紀「」ダラダラダラ…

透華「と、ともきー!」

咲「重たいなあ…これだから巨乳は嫌いなんだよ」ドサッ

透華「ともきぃぃぃぃぃぃぃ!!」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
820 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 03:48:47.82 ID:RUQzi06L0
透華「もーあったまに来ましたわ! こうなったら全面戦争ですのっ!」

久「そんな…待って!」

透華「問答無用! 撃ち方始めっ!」

ズドドドドドドドドドドドド

妹尾「きゃっ!」

久「みんな隠れて!」

スダダダダダダダダダダ

感染者「アアア…」

まこ「くそっ、感染者たちもどんどん入ってきちょる…」

ゆみ「このままじゃ挟み撃ちにされるぞ! 2階に逃げるんだ!」

透華「逃がしません…ですわ!」ダダダダダダダダ

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
821 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 03:55:39.86 ID:RUQzi06L0
ダメだ限界もう寝る
咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
830 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 08:30:20.15 ID:RUQzi06L0
純「ハハハッー、俺の爆弾の餌食になりたいやつは出てこい!」ヒュン

ドォォォン ドォォォン

妹尾「うう…どうしよう…動けないよう…」

蒲原「ワハハー、まかせろーワハハ」

妹尾「!……智美ちゃん、今……」

蒲原「ワハハー」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
831 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 08:33:36.49 ID:RUQzi06L0
純「おっ…早速獲物が出てきたか」

蒲原「ワハハ」スッ

純「なんだ? そんなナイフ一本で俺と闘おうってか?」

蒲原「ワハハ」

純「へらへらしやがって……くらえ!」ヒュン

ドォォォン ドォォォン

蒲原「ワハハー」

純「避けたか…ちょっとはやるみたいだな」

純「だが…この数はどうだっ!?」ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン

蒲原「ワハ?」

ズドォォン ズドォォン ズドォォン ズドォォン

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
832 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 08:41:06.68 ID:RUQzi06L0
純「やったか…?」

シュウウウウウウウウウ…

蒲原「ワッハッハー」ボタボタボタ…

純「生きてやがったか。しかし、あのケガじゃ動けな…」

蒲原「……ワハハー!」ダッ

純(なっ……まだ向かってくるだと? 体が半分ズタボロなんだぞ?)

蒲原「ワハハ」

純「!!」ゾクッ

純(何だあの目は……何で笑ってられるんだ?)

蒲原「ワハッ!」ダッダッ

純(しまった! 接近されちゃ爆弾が使えな…)


グサッ…

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
833 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 08:43:43.76 ID:RUQzi06L0
ポタポタ…

蒲原「ワッハッハッハー」

純「チッ…俺の負けか……」ガクッ

蒲原「ワハハ」

純「だがタダじゃ死なねえ……お前も道連れだ」ガシッ

蒲原「ワハ…」

純「へっ、死ぬ間際まで笑ってるとは……大したやつだぜ…」ピッ

ドオォォォォォォン

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
834 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 08:47:27.13 ID:RUQzi06L0
衣「自爆した!?」

衣「純……大義であった」

妹尾「いやああああああっ!!」

衣「ぬっ?」

妹尾「よくも…よくも智美ちゃんを殺したなぁ!」ブンッ

衣「ふっ…塵芥ごときが、衣に素手で挑もうというのか?」

妹尾「殺してやる殺してやる殺してやる」

衣「いいだろう……根堅州国に送ってやる!」ズドドドドドド

妹尾「」スッスッスッ

衣「なにっ、弾が当たらない?」ドドドドドド

妹尾「智美ちゃん返せよオラァ!」

バキィッ

衣「ぐぁっ…」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
835 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 08:50:14.61 ID:RUQzi06L0
妹尾「貧乳のくせにバカにしやがってよぉぉぉ!!」ギリギリギリ

衣(く、首が…しまって…)

妹尾「なにがハイテイラオユエだよ、はいてないゆえの間違いだろォ?」ギリギリギリ

衣(意識が…途切れっ…)

妹尾「あやまれ! 死んであの世で智美ちゃんにあやまれ!
まだ大した活躍もしてないのに死んでいった智美ちゃんに……ぐはっ!」

衣「?」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
836 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 08:53:17.27 ID:RUQzi06L0
妹尾「………」ヘナヘナ〜

衣「なんだ? 急に力が抜けて…」

ドシャッ…

衣「死んだ…」

シュタッ

ハギヨシ「衣様、御無事ですか?」

衣「おお、ハギヨシであったか。危ないところだった。感謝するぞ」

ハギヨシ「いえいえ、衣様が無事で何より」

未春「よくもやったな…」

衣「!?」

未春「また私の仲間を殺したな……お前らみんな殺してやるっ!!」ブォーンブォーン

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
837 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 08:55:18.55 ID:RUQzi06L0
ショッピングモール 二階 ゲームセンター

ゆみ「なんてことだ。まさか殺し合いが始まるなんて」

スダダダダダダ… ワーワー キャー


ゆみ「下は地獄そのものだ……でもここならまだ…」

一「敵がいないとでも?」チャッ

ゆみ「くっ…」クルッ

一「おっと、動いたら撃つよ。それに僕が用があるのは、君の後ろにいる人さ」

ゆみ「なにっ?」

一「さあ、隠れてないで出てきたら?」


スッ

咲「あはっ、やっぱりバレちゃった?」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
838 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 08:57:12.99 ID:RUQzi06L0
ゆみ「宮永…咲……」

一「さっきはうちのともきーが世話になったね。たっぷりお礼をさせてもらうよ」

咲「あはは、その銃で私を撃つの?」

一「僕は殺し合いなんて野蛮な事は趣味じゃない。
それより、もっと僕等らしいやり方で決着をつけない?」

ゆみ「まさか…」

一「そう、麻雀だよ」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
839 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 08:59:21.42 ID:RUQzi06L0
一「ルールは普通の麻雀となんら変わらない。
一つ違うのは、勝者は敗者を好きなように出来るってトコかな」

咲「いいよ、そのルールで。さっさと始めようよ」

ジャラ ジャラ ジャラ ジャラ…

ゆみ(この麻雀、絶対に何かあるはず……何かが…)

一「さーて、配牌も終わったし僕の親番から……って、あれぇ?」ピタッ

ゆみ「何だ、どうしたんだ?」

一「ふふふ……悪いねぇ、もう上がってるんだ」

バタッ

ゆみ「バカな……天和だと!?」

咲「………」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
840 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 09:06:03.60 ID:RUQzi06L0
一(どうだい? 僕のすり替え、全然見えなかっただろう?)

一(この三ヶ月、生き残るのに必死だった……生き残るための技を磨くのに必死だった!)

一(こんな所でぬくぬくとしていた君らとは、気構えが圧倒的に違う!)

ゆみ(くそっ、イカサマか? しかし現場を押さえれなければ……)

一「ははっ、僕の麻雀は君らの打ってきた生ぬるい麻雀とは違うんだよ!
このままなぶり殺しにしてあげるよ!」

咲「………」


咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
841 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 09:08:07.44 ID:RUQzi06L0
ジャラ ジャラ ジャラ ジャラ…

一「また僕の親だね」カチャ…パシ

ゆみ(今回は天和ではなかったか…)ホッ…

一「………ニヤリ」

一「リーチ」クイッ

ゆみ「親のダブリーだと…?」

一(ふふ、次で終わりだ……)

咲「……それカン」バタッ

一「へっ?」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
842 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 09:15:06.62 ID:RUQzi06L0
咲「カン…カン…もいっこカン」バタッバタッバタッ

ゆみ「なっ…」

咲「ツモ……嶺上開花、大四喜、四槓子、字一色」

一「そっ…」

咲「はい、私の勝ち。麻雀って楽しいよねーありがとーございましたー」

一「あ……あ……」ガタガタ

咲「……さて、勝者は敗者を……」チラッ

一「ひっ…」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
843 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 09:21:29.51 ID:RUQzi06L0
―――――――――

咲「んんー、すっきりした。麻雀って楽しいね」

ゆみ「…………」

咲「さて、私はもう行くよ。まだまだたくさん殺さないといけないし…」

咲「加治木さんも殺されないように気をつけてねー」

タッタッタッタッ…

ゆみ「…………」

ゆみ(宮永咲…お前は…)

ゆみ「……本当にこれでいいのか?」

咲「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーッ!!」
844 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/08/27(金) 09:25:36.59 ID:RUQzi06L0
ショッピングモール 一階

未春「死ねえぁぁぁぁぁ!!」ギュイーン

ハギヨシ「………」フッ

未春「ちっ…またかわされた…」

ハギヨシ「チェーンソーは強力ですが、小回りが利かないので接近戦では不利かと」

未春「うるさいっ!」ブォーン

ハギヨシ「あなたには何の恨みもありませんが…」スッ

未春「うおおぁぁぁぁ」ギュイーン

ハギヨシ「これも透華お嬢様や衣様のため……」スッスッ

未春「ああああああああ!!」

ハギヨシ「………お許しください」

バシッ

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