トップページ > ニュー速VIP > 2009年11月21日 > ifVNR0ZCO

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以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
少しだけ
◆HLR2b16n72
キョン「あいつが……女体化だと……?」

書き込みレス一覧

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キョン「あいつが……女体化だと……?」
2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:10:26.17 ID:ifVNR0ZCO
>>1あり

……日の目の当たらなかった物を新たに書いたり、バルスで落ちても立てたりと、流行っているかはどうか知らないが便乗して。

すまん。正直に言おう。単に僕っ娘より女体化を書きたい衝動に駆られたんだ俺は。

とりあえず最初っから投下。最後まで書き貯め無し。ひたすら書くと言う。
キョン「あいつが……女体化だと……?」
3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:11:44.42 ID:ifVNR0ZCO
キョン「実は女の子だったって良いよな」

キョン「国木田とか」

古泉「最高ですね」

キョン「国木田に
『キョン、今までごめんね。実は僕……』
とか言われたい」

古泉「貴方、本当に国木田君好きですよねぇ」

キョン「でも国木田、完璧に男なんだよなぁ」

古泉「確認したんですか?」

キョン「あぁ。中学の時、水泳の授業でな」

古泉「そう言えば同じ中学でしたね……擬装の可能性は?水泳パンツに何かを入れていたとか」

キョン「はっきりと見てしまったからなぁ」

古泉「……実はふたなりだったと」

キョン「それも無いな」

古泉「やれやれ……夢も希望もありませんねぇ」


キョン「あいつが……女体化だと……?」
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:13:57.81 ID:ifVNR0ZCO
俺と古泉は会話を止め、長門に視線を移した。

長門「…………」

キョン「…………」

古泉「…………」

キョン「……ハルヒとかな」

古泉「涼宮さんですか?」

キョン「あぁ、ハルヒが望めばどうにかなるんじゃないか?」

古泉「確かにそうですね。僕も涼宮さんの影響で能力を得ましたから」

古泉「しかし、どうやってそれを望ませるのかが問題ですね」

キョン「あぁ、それさえクリアすれば……でも、もっと簡単な方法があるような気がするんだよなぁ」

古泉「僕も思いますよ」

俺と古泉は会話を止め、長門に視線を移した。

長門「…………」

キョン「…………」

古泉「…………」
キョン「あいつが……女体化だと……?」
5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:15:47.95 ID:ifVNR0ZCO
古泉「……朝比奈さんとかは?」

キョン「時間遡行か?」

古泉「ええ、国木田君の母親……受精卵の状態の時に未来パワーでちょちょいと」

キョン「なんだよ未来パワーって」

古泉「いえ、時間遡行出来るならそれぐらい出来るんじゃないかと」

キョン「『禁則事項ですよぉ』とか言われると思う」

古泉「朝比奈さんの声真似ですか。ちょっと気持ち悪かったですよ貴方」

キョン「すまん。悪気は無かった」

古泉「しかし、確かに言われそうですね……朝比奈さんは無理ですか」

キョン「残念だなーハルヒも朝比奈さんも無理かーああ残念だなー……」

俺と古泉は会話を止め、長門に視線を移した。

長門「…………」

キョン「…………」

古泉「…………」
キョン「あいつが……女体化だと……?」
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:17:57.20 ID:ifVNR0ZCO
キョン「……藤原とか周防九曜とかは?」

古泉「敵対勢力ですからねぇ」

キョン「喜緑さんとか」

古泉「何を目的としているか、まだわからない方に頼むのもちょっとですねぇ」

キョン「残念だなぁ」

古泉「残念ですねぇ」

俺と古泉は会話を止め、長門を凝視した。

長門「…………」

キョン「…………」

古泉「…………」


キョン「あいつが……女体化だと……?」
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:18:55.96 ID:ifVNR0ZCO
無言のまま本を読んでいた長門は、静かにその本を閉じて立ち上がった。

長門「……帰る」

キョン「……長門?帰るのか?」

古泉「まだ、涼宮さんも朝比奈さんも来ていませんが……」

長門「…………」

キョン「…………」

古泉「…………」

長門「……急用が出来た」

キョン「急用なら仕方ないな」

古泉「ええ、仕方有りませんね。涼宮さんには上手く言っておきますよ」

長門は俺達に返答せず、無言で立ち去った。

キョン「……行ったか」

古泉「上手くいきますかねぇ」

キョン「五分五分ってトコじゃないか?」

頼むぞー長門ー。期待してるぞー。
キョン「あいつが……女体化だと……?」
8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:21:03.67 ID:ifVNR0ZCO
………

……



次の日

俺は国木田の姿をいち早く確認すべく、急いで学校に向かった。

妹「早起きなんて、キョンくん珍しい〜」

男には早起きしなければならない時があるのだ妹よ。お前にもいつかわかる日が来るさ。
キョン「あいつが……女体化だと……?」
10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:22:49.25 ID:ifVNR0ZCO
そんな訳で学校に到着。

はやる気持ちを抑え、二度深呼吸してから俺は教室の扉を開けた。

キョン「はよーっす……」

国木田「あれ?珍しいねキョン。こんな時間に」

お前に会いたかったんだよ国木田。

キョン「……調子はどうだ国木田」

国木田「いつも通りだよ」

キョン「そうか」

見た目も声も変わらんな。

国木田「……どうしたの?じろじろ見てさ。なんか付いてるかい?」

キョン「胸元の辺りにゴミが付いてるぞ国木田」

国木田「え?どこだい?」

そう言って国木田は自分の胸元を手で払った。

……女体化してないのか?


いや待て。まだ決めつけるのは早い。
キョン「あいつが……女体化だと……?」
11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:24:29.62 ID:ifVNR0ZCO
キョン「国木田、一緒にトイレ行かないか?」

国木田「別に良いけど」

動じない国木田。あれだけじゃ長門は動かないか……くそっ。

その後、言った手前もあるので国木田とトイレに。

一緒に用を足しながら、最後の希望を胸にチラッと覗いてみたわけだが……直ぐに現実に引き戻された。

さて、どうしたものか……やはり直接国木田の女体化を頼もうか……いやいや女体化なんてそんな馬鹿げた事はやはり……昨日はこう、ノリで言ってしまったわけだが……でも見たいよなぁ。うん。女になった国木田が見たいんだよ俺は。

なーんて事を考えながら手を洗っていた時だった。

「おはよう」

噂をすればなんとやらだ。後方から長門の声がした。

早起きしてみるもんだなぁ。こんな時間に学校で長門に会うとは。

キョン「あぁ、おは……」

国木田「長門さん?」

そこには、男子の制服を身に纏った長門有希が立っていた。

長門「実は私はおと」

キョン「長門、ちょっと待てっ!?」
キョン「あいつが……女体化だと……?」
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:29:59.78 ID:ifVNR0ZCO
俺は有無を言わさず、長門を男子トイレに引きずり込んだ。

長門「……いきなり何を」

キョン「いきなり何をはお前だ長門」

国木田「ちょ、ちょっとキョン?」

キョン「あぁ、国木田……長門は何かを勘違いしているらしい。直ぐに戻るから先に教室に行っててくれ」

国木田「で、でも……」

キョン「お前はこんな長門を許せるのか?俺に任せろ。直ぐに勘違いだとわからせてやるから」

国木田「う、うん……」

困惑した表情で、国木田は教室に戻って行った。後でハルヒの悪戯だったとでも言って置こう。

キョン「さて長門。これは何のつもりだ?」

キョン「あいつが……女体化だと……?」
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:31:23.46 ID:ifVNR0ZCO
長門「……昨日、部室で貴方と古泉一樹の会話を聞いていた」

キョン「うむ」

長門「聞いている内に、私はある結論に辿り着いた」

キョン「どんな結論だ?」

長門「親しい人間が、ある日突然性別が変わる現実に男性は弱いと」

キョン「あながち間違いではない」

長門「それで私の性別が、実は男だったと言う」

キョン「違う……違うぞ長門」

長門「……泣いているの?」

キョン「そりゃあ泣くさ!」


キョン「あいつが……女体化だと……?」
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:32:42.52 ID:ifVNR0ZCO
キョン「とりあえず元に戻ってくれ」

長門「そんな。せっかく」

キョン「頼む長門!誰もそんな事は望んじゃいない!」

俺は土下座した。男子トイレで。

長門「……わかった」

長門がそう呟いたかと思うと、眩い光が長門の身体を包み込み

長門「…………」

いつもの長門に戻った。一瞬で出来るのかよ。

キョン「長門、お前はこのままが一番だよ」

長門「そう……」

ちょっと残念そうな顔をするな。本気で言ってんだから。

キョン「あいつが……女体化だと……?」
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:34:06.95 ID:ifVNR0ZCO
キョン「ところで長門。その、なんだ。他人も男にしたり、女にしたりする事は可能なのか?」

長門「可能」

キョン「さっきみたいに一瞬で?」

長門「正確には0.05秒掛かる」

殆ど一瞬じゃねぇか。

キョン「長門、昨日の話なんだがな。俺と古泉が話をしていたのはそういう事じゃないんだよ」

長門「では、どういう事?」

キョン「お前が男になっても、俺と古泉の心は動かない」

長門「じゃあ涼宮ハルヒと朝比奈みくるなら」

キョン「それはもっと駄目だ」

長門「……じゃあどうすれば」

キョン「女が男になるんじゃない。男が女になるのが良いんだよ」

長門「男が女に?」
キョン「あいつが……女体化だと……?」
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:35:50.14 ID:ifVNR0ZCO
キョン「そうだ。例えば、さっき俺と一緒にいた国木田とか、国木田とか、国木田とかが女になると俺と古泉の心は動く」

長門「国木田とか……?」

キョン「そう、国木田だ」

長門「……少し理解出来ない」

理解してくれよ。頼むから。

長門「考える時間が欲しい」

考えるも何もいいから国木田を……いや、ここは一旦退くべきか?

無理強いをして長門に全てを拒否でもされたら……。

キョン「……わかった長門。俺達の気持ちをしっかりと考えて理解してくれ」

長門「なるべく理解出来るよう、努力はする」

幾らヒューマノイド・インターフェースと言えども直ぐに理解出来るだろう。

ある日突然国木田が女の子に。

それがどんなに素晴らしい事か。男の娘にはもう飽きたぜ。

キョン「頼んだぞ長門」

長門「…………」
キョン「あいつが……女体化だと……?」
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:37:01.73 ID:ifVNR0ZCO
それから授業中は勿論、昼休みと俺はずっと国木田を観察していた。

が、一向に何の変化も無し。

谷口「キョン、さっきから国木田ばっかり見てないか?」

なんだよ谷口。お前には関係ない。

ハルヒ「国木田に惚れたのかしら?アンタにそんな趣味があったとはねー?」

お前も望むんだハルヒ。国木田が早く女の子になりますようにと。

国木田「…………」

しかし、期待していた事が何も起きずに放課後をむかえてしまった。

キョン「はぁ……」

やっぱり無理か……見たかったんだがなぁ。

国木田「ねぇ、キョン。ちょっと話があるんだけど」

キョン「国木田?」

国木田「その……涼宮さんのトコの活動って、いつ終わるの?」

まさか……まさか俺の気がつかない内に女体化していたのか?

キョン「あいつが……女体化だと……?」
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:39:16.33 ID:ifVNR0ZCO
キョン「今終わった。SOS団の活動は今終わった。ああ、最初から今日の活動は休みだったんだ」

国木田「えっ?」

キョン「で、何の話だ国木田?さぁ話せ。今直ぐに話せ」

国木田「ちょ、ちょっとキョン!顔が近いよ!?」

キョン「す、すまん国木田」

国木田「まったく……何をそんなに慌ててんのさ」

これが慌てられずにいられるか。いや落ち着け。ここは冷静に……

キョン「で、話ってのは?」

国木田「うん、その……」

来るのか?遂に来るのか?夢にまで見た
『僕、女の子に……』が来るのか!?

国木田「谷口の事なんだけど」

キョン「……は?」

国木田「気がつかなかった?昼休みが終わった辺りから谷口の声が急に高くなったり、胸に膨らみが」

キョン「長門おおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉっ!?」


キョン「あいつが……女体化だと……?」
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:41:03.44 ID:ifVNR0ZCO
国木田「ちょ、ちょっとキョン!?」

俺は叫びながら文芸部室に向かった!違う!違うぞ長門!?

谷口「あ、待っていたぜキョン。何故だか知らないが、俺は女に」

キョン「すまん。死んでくれ」

谷口「ぐはっ!?」

文芸部室前に居た気持ち悪い女を蹴飛ばし、俺は扉を思いっきり開けた。

キョン「長門!」

長門「……私には理解出来た。貴方と古泉一樹が望んでいたのは」

キョン「違う。全っ然違うぞ長門。ちょっと来い」

長門「……えっ?」

キョン「とりあえずだ。あそこで倒れている谷口を元に戻してくれ。頼むから」

本日二回目の土下座。場所は文芸部室。そのまま、長門が何かを詠唱する。すると谷口の身体が眩い光に包まれ以下略。ハルヒや朝比奈さんが来る前で良かった……。

キョン「長門……何故谷口を女体化しようと」

長門「私なりに考えた」

キョン「言ってみろ」
キョン「あいつが……女体化だと……?」
28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:42:59.84 ID:ifVNR0ZCO
長門「性転換と言う意外性に心を動かされると言う事は、その対象も意外性のある」

キョン「長門」

長門「説明はまだ途中」

キョン「大体わかったから。だがな、俺は、俺達はそんな事は望んじゃいないんだ……そこは王道でいかなきゃ……」

長門「……何故、涙を流しているの?」

キョン「そりゃあ涙も流れるさ!」

長門「……私には貴方が理解出来ない」

俺にはお前が理解出来ない。

キョン「長門、そこは王道で良いんだ」

長門「王……道……?」

キョン「意外性なんかいらない。ありきたりで良いから。皆が望む物だ」


キョン「あいつが……女体化だと……?」
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:43:55.77 ID:ifVNR0ZCO
長門「……成程。皆が望む物」

キョン「そうだ。皆が望んでいる事だ」

長門「……佐々木の男性化?」

キョン「冗談でも怒るぞ」

長門「ごめんなさい」

キョン「さっきも言っただろう?男を女に……」

ハルヒ「あら、まだ有希とキョンだけ?こんな所で二人して突っ立って、何の話をしているのかしら?」

……このタイミングで来るのかよハルヒ。


キョン「あいつが……女体化だと……?」
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:47:21.51 ID:ifVNR0ZCO
長門「……意外性のあるストーリーと、ありきたりだが王道を行くストーリーについて」

ナイスだ長門。

ハルヒ「……ふぅん、そんなの意外性のあるほうが面白いに決まっているじゃない!」

キョン「いや待て、意外性ばっかり求めて失敗ばかりするのも」

ハルヒ「誰の事を言っているか知らないけど、新たに書き直したりと冒険は必要よ!」

何の話だ。

長門「冒険?」

ハルヒ「そうよ有希!冒険よ!やらなくて後悔するより、やって後悔した方がいいのよ!」

それは朝倉の台詞だの。パクんな。

長門「……一理ある」

お前も納得するな長門。さっき谷口で失敗したばかりじゃねぇか。

長門「……例えばの話だが」

ハルヒ「なぁに?有希」
キョン「あいつが……女体化だと……?」
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:48:40.57 ID:ifVNR0ZCO


長門「男を女にする能力を、貴女が持っているとする」

ハルヒ「うんうん」

キョン「待て長門!?」

ハルヒ「ちょっと口を挟まないでよバカキョン!で、有希。それで?」

長門「貴女なら、誰を女体化する?」

なんて質問をしやがる長門ーっ!?

ハルヒ「そうねぇ、キョンや古泉君ならありきたりだし……」

キョン「俺なら国木田だな」

ハルヒ「谷口だとつまんないし……」

キョン「うん。国木田だな」

ハルヒ「岡部……コンピ研部長……生徒会長……」

キョン「国木田だっ!」

ハルヒ「ちょっと国木田国木田うるさいわよ!?全然意外でも何でもないじゃない!このバカキョン!!」


キョン「あいつが……女体化だと……?」
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:50:45.84 ID:ifVNR0ZCO
ハルヒ「……こういうのはどうかしら?私が知らない男性とかね」

長門「知らない男性?」

いきなり何を言い出すんだハルヒー。

ハルヒ「そう!私は面識無いんだけど、向こうは私の事を知っているみたいな?そういう男性を私が間違って女体化してしまって、元に戻ろうと四苦八苦するって言うストーリーはどうかしら?」

長門「……成程」

ハルヒ「ある日突然、面識の無い女の子に『元に戻して』とか想像するだけで愉しそうね!一度でいいからそう言う体験をしてみたいわよねー」

キョン「…………」


そんな訳で長門は何かを納得し、ハルヒは望んでしまったようだった。

多分あいつなんだろうな……今頃……いや、まだわからない。どっちの力によって女体化するかは俺にはわからないが、近い内になるのだろう。

それから朝比奈さんと古泉がやって来て、我がSOS団は通常業務の開始。

キョン「あいつが……女体化だと……?」
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:52:22.85 ID:ifVNR0ZCO
古泉「んっふ、国木田君はどうでしたか?」

盤上で、これは無いだろうと言う悪手をかましながら小声で質問する古泉一樹。

キョン「……特に変化無しだったよ。あれぐらいでは動かないらしい」

古泉「まぁ、そこまで期待はしていませんでしたがねぇ……あれ?」

詰みだぞ古泉。そんな手を打つ奴にはアイツが女体化する等教えん。

まぁ教えるも何も、この中で会った事があるのは俺と朝比奈さんだけだ。

面識の無い奴に『突然、女になった』と言われても、お前はハルヒと違って心動かないだろうからな。暫くは俺一人で楽しむとしよう。
キョン「あいつが……女体化だと……?」
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:54:51.20 ID:ifVNR0ZCO


そして長門の本を閉じる合図と共に、学校での一日が終了。

キョン「さて、と」

俺は皆と別れ、ゆっくり家路につきながら

キョン「いるんだろう?出てこいよ?」

少し期待を込めて呟いてみた。


『ふん、良くわかったな。言われなくても出て来ようと思っていたところだ』


……マジかよ。そしてやっぱりお前が女体化したのか。

背後から聞こえる、何処か聞き覚えのある女性の声。以外と可愛い声になったじゃないか。

キョン「久しぶりだな藤原。調子はどう……だ……?」

キョン「あいつが……女体化だと……?」
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:56:52.96 ID:ifVNR0ZCO
振り向いた俺の目に映ったのは

夕映えに煌めく薄黄緑色の長い髪。

ポニーテール……だと……?

長身で線の細い身体。

しかし出るとこは出ている。なんだ?未来人は総じて体型とアンバランスな巨乳なのか?それが規定事項だとでも言うなのか?

そしてあの谷口と違い……綺麗に整った顔。元が男知っているだけに、危険な香りが妖しく漂う。

面影はあるが……どちらかと言えば姉?藤原の姉ですか?藤原のお姉様?藤子?そう言えばキツめのお姉様キャラとか居ませんでしたね!

想定の範囲外に美しく女体化した藤原は、眉間にしわを寄せながら俺に近付いて来た。

藤原「ふっくっく、いったい誰の仕業だこれは?僕に何をした?規定事項に該当していないぞこんなふざけた事は」

怒りを通り越して呆れたように呟く藤原。うむ。その表情がまた……あ、藤原ノーブラ?え?ノーブラですか?

キョン「好きだ藤子っ!?」

俺は藤子に抱き付いた!

藤子「や、やめろ何をする!抱きつくな!藤子とはなんだっ!?ああっ!いつの間に僕の名前がっ!?」


キョン「あいつが……女体化だと……?」
38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:58:38.71 ID:ifVNR0ZCO
藤子「離せ現地民!何を考えているんだ君は!?」

キョン「もっと罵ってくれっ!?」

藤子「き、気持ちが悪いっ!僕に触るな!?」

ドンッと俺は力任せに吹き飛ばされた。

藤子「はぁ……はぁ……気でも狂っているのか君は」

尻餅をついて、藤子を見上げる形になる俺。顔を真っ赤にして息を切らし、軽蔑するような眼差しを向ける藤子。そしてこのアングルからの藤子の乳は素晴らしい。皆聞いてくれ。藤子ノーブラでしたーこの感触は暫く忘れんぞ俺はー。

藤子、お前の言う通りだ。俺はお前に狂いそうです。

藤子「い、いいか。二度と僕にこんな事をしてみろ。本気でこの時間平面から存在自体を抹消するぞ」

見下ろしたまま睨む藤子。

キョン「……冗談だよ冗談。悪かったよ」

藤子「ふん、わかればいいんだ……」

ヤンデレ?藤子可愛いよ藤子。
キョン「あいつが……女体化だと……?」
40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 00:59:48.60 ID:ifVNR0ZCO
藤子「さて、説明して貰おうか」

キョン「話せば長くなる。どうだ藤子?俺の家に」

藤子「禁則事項の一部解除申請……眼前のふざけた現地民の抹消許可を……」

キョン「止めろ!悪かった!冗談だ冗談!?」

なんだその長門みたいなのは。
藤子「いいから話せ」

キョン「えっとだな、マジで長くなるから……あの喫茶店で待ち合わせとかどうだ?」

藤原「……ふん、まぁ良いだろう。何時だ?」

キョン「一時間後とかどうだ?勿論俺が奢るよ」

藤原「当然だ。僕は先に行く。遅れるなよ」

そう言い残して、藤原は立ち去って行った。

文字通り、『先に行った』のだろうな。

キョン「……さて、とりあえず佐々木に電話するか」

俺は携帯を取り出した。
キョン「あいつが……女体化だと……?」
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:02:00.91 ID:ifVNR0ZCO
………

……



一時間後。駅前の喫茶店。

俺の隣にあの日のように佐々木が座り、向かいには左から周防九曜。真ん中に橘京子。

そして。

何故連れてきたと今にも言わんばかりに、眉間に皺を寄せて俺を睨み付ける藤子。

藤子「君は何を考えているんだっ!?」

キョン「いや、仲間には知らせておこうと思ってな」

佐々木「くっくっ、これは中々。綺麗になったじゃないか藤原君」

橘「綺麗なのです藤原君……」

何故ほんのりと頬を染める橘京子。お前ってやっぱり……

九曜「素――敵――」

藤子「ぐっ……」

藤原は、顔を真っ赤にして俯いた。
キョン「あいつが……女体化だと……?」
45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:04:34.97 ID:ifVNR0ZCO
>>16,41
はい。焼き直し。前は俺の底辺な力量の所為で詰んで落ちた。今回は頑張る。
キョン「あいつが……女体化だと……?」
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:06:35.36 ID:ifVNR0ZCO
キョン「さて、事の起こりだが……」

佐々木「……成程、TS物を読んだ涼宮さんの影響ね」

すまん佐々木。今適当に考えた。

九曜「TS――物――……?」

橘「後で読ませてあげますよ九曜さん」

持っているのかよ橘京子。

藤子「……キョン、とか言ったな」

キョン「なんだ?」

藤子「それは全て事実か?隠している事があれば、今の内に言え」

キョン「……もしかしたら、長門が一枚噛んでいるかもな。確証は無いが」

藤子「……まぁいい。それより君が三人を連れて来たのは好都合ではあるな。九曜、僕の身体を元に戻せ」
キョン「あいつが……女体化だと……?」
47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:10:13.90 ID:ifVNR0ZCO
九曜「戻――す――どう――して――……?」

藤子「いや、どうしてってそれは」

佐々木「九曜さん、出来ない事は無理にしなくて良いと僕は思うよ」

橘「私も佐々木さんと同意見なのです」

キョン「俺もだな」

藤子「ちょっと待ちたまえ。何を言い出すんだ君達は」

キョン「出来ないよな?」

周防九曜は少し考えるようにし、

九曜「出来――ない――」

キョン「あいつが……女体化だと……?」
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:11:17.89 ID:ifVNR0ZCO

藤子「冗談を言っている場合か。個人の肉体改変ぐらい容易に出来るだろう」

九曜「出来――ない――」

佐々木「くっくっ、大切な事なので」

橘「二度言ったのです」

キョン「だそうだ」

藤子「ぐっ……」

納得いかない表情をする藤子。

佐々木「くっくっ、どうだい藤原君?もうこのままでも別に」

藤子「いい加減にしろ佐々木」

橘「佐々木さんの言う通りなのです。勿体無いですよ藤原君。こんなに綺麗なのに……」

藤子「……もういい」
キョン「あいつが……女体化だと……?」
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:13:10.47 ID:ifVNR0ZCO
バンッとテーブルを叩いて、藤子は席を立った。

藤子「二人ともどきたまえ。僕は自分で……んっ!?」

突然、藤子が腹部を押さえて苦悶の表情を浮かべた。

藤子「なんだ……この痛みは……」

佐々木「まさか……」

九曜「月――経――……」

藤子「月経だと……ふざけるな……」

佐々木「橘さん、持ってる?」
橘「は、はい。持ってます」

佐々木「九曜さんは藤原君を担いで」

九曜「了――解――」

藤子「おい、何を……止めろ九曜……つっ!?」

佐々木「藤原君……藤原君は今は女の子なんだから、私の指示に従って」

おお、佐々木の口調が!

九曜は軽々と藤子を抱き上げ(正直、かなり違和感のある光景だが)佐々木と橘京子と一緒に女子トイレに向かって行った。


キョン「あいつが……女体化だと……?」
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:15:55.18 ID:ifVNR0ZCO


キョン「…………」

月経、生理ねぇ……。


『クスクス』


キョン「ん?」

喜緑「とっても楽しい事が起きてますね」

キョン「喜緑さん……」

そう言えば、ここでアルバイトをしてましたね。

キョン「いつから聞いてたんですか?」

喜緑「最初っからですね。藤原君でしたっけ?大変ですね。うふふ」


キョン「あいつが……女体化だと……?」
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:16:57.72 ID:ifVNR0ZCO


……そういや喜緑さんも……まさか……いや考え過ぎか?

喜緑「正解です。ちょっと面白そうなので彼、いえ彼女ですね。肉体の代謝をちょいちょいと」

キョン「うわぁ」

喜緑「因みに、私も長門さんと同様に肉体改変ぐらい……」

キョン「肉体改変ぐらい?」

喜緑「……出来ません♪藤原君が私の事を思い出したら、そう伝えて下さい。仕事もありますので」

にっこりと微笑む喜緑さん。

よかった。喜緑さんが『理解出来る人』で。


キョン「あいつが……女体化だと……?」
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:19:53.85 ID:ifVNR0ZCO


そして数十分後。

佐々木「教えた通りに……」

橘「藤原君、大丈夫ですか……?」

九曜「痛み――止め――……」

藤子「…………」

佐々木達の声に頷きながらお手洗いから出てきた藤子は無言で着席し、そのまま顔を伏せた。

キョン「藤……」

藤子「今、僕に話し掛けるな」
声が震せて、藤子は呟いた。


キョン「あいつが……女体化だと……?」
55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:21:05.13 ID:ifVNR0ZCO


佐々木「キョン、君は帰りたまえ。後で連絡するから」

橘「私もそう思います」

キョン「……わかった」

多分、いろいろとあるんだろうな……いろいろと。

少し同情してしまうよ藤子。

時間遡行があるから何とかなると思うが……そう簡単にいかないんだろうな。

俺は会計を済ませ、喜緑さんに会釈しながら喫茶店を後にした。

……泣き顔も可愛かったぞー藤子ー。


キョン「あいつが……女体化だと……?」
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:22:37.98 ID:ifVNR0ZCO
よし、前の分は終了。ここから頑張る。
キョン「あいつが……女体化だと……?」
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:23:50.66 ID:ifVNR0ZCO
………

……



それから二日が経過。

自分から佐々木に『藤原はどうだ?』等と連絡するのも気が引けていたわけだが、流石にそろそろ我慢の限界である。

いやいや別に藤子の事が好きになったとかそう言う訳ではなく、生理痛に苦しむ元男性で未来人の美女が気になって仕方が無いのだ。これは男として誰でもそう思う。当然だろう。当然だ。当然である。

長門「私はしていない」

昨日、なんとなしに長門に聞くとそう返された。

て事は、ハルヒの所為と言う事になる。あの時口には出さなかったが、宇宙人未来人異世界人超能力者の女体化でも望んだのだろうか。まぁ、何にしてもだ。良くやったぞーハルヒー。

そんな事を考えながら、俺は掃除当番と名の付く人生で最も適当で手を抜くであろう作業を片付けて部室に向かった。
キョン「あいつが……女体化だと……?」
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:25:19.97 ID:ifVNR0ZCO
部室の扉を開けると、真っ先に目に映ったのは藤原を女体化させた当の本人。

PCモニタを凝視して何やら打ち込んでいる。また訳のわからないチラシやら企画書でも作成しているのか?

みくる「キョン君、お疲れ様」

キョン「あ、ありがとうございます朝比奈さん」

鞄を置いて着席した俺にお茶を差し出すメイド服姿の朝比奈さん。

一瞬、メイド服姿の藤子が頭に浮かんだ。

古泉「一局どうですか?」

その妄想は、対面で俺を待っていた古泉によって直ぐにかき消された。何やら今日は自信ありげだな古泉。

そして長門はいつものように、ちょこんとパイプ椅子に座って本を読んでいる。

今日も通常業務の開始である。

……佐々木に連絡するのは帰りにするか。


キョン「あいつが……女体化だと……?」
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:26:56.66 ID:ifVNR0ZCO
そして何事も無く、長門が本を閉じると共に業務終了。

女体化の話をふってくるかなと思っていた古泉はそんな素振りを微塵も見せずに、俺に連戦連敗。

ハルヒや長門も終始無言であった。朝比奈さんが着替えるのを待ってから、部室を閉めて帰宅。

キョン「さて、と」

一人家路につきながら、俺は携帯を取り出し、佐々木に連絡をしようとアドレス帳を開いた時だった。

「……待っていたぞ」

俺も待っていた気がするぞ藤子ー。

藤子は一昨日と同様、後ろから俺に声をかけた。

藤子「ふっくっく、君に用事があってね」

キョン「奇遇だな。俺もお前に」

携帯を閉じ、振り向いた瞬間、藤子の拳が目の前に飛び込んで来た。

キョン「ぐはっ!?」

思いっ切り顔面を直撃。しかし大して痛くは無い。女体化したからか?いやいやそれより何故に俺が藤子に殴られなきゃならんのだっ!

キョン「いきなり何をする藤子っ!?」


キョン「あいつが……女体化だと……?」
62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:29:32.81 ID:ifVNR0ZCO
藤子は俺の顔面を殴った拳をさすりながら、俺を睨み付けた。

藤子「ふん、何をするだと?それはこっちの台詞だ。因果律を観測して来たぞ。原因は君の変態的欲求だな」

やべえ全部バレバレじゃないですか。

藤子「僕をこんなふざけた身体にしたのはどっちだ?長門有希か?涼宮ハルヒか?それを知らなければどうにも出来ん。さっさと答えろ。君には答える責任がある」

……あれ?

キョン「……観測して来たんじゃないのか?」

藤子「ふん、観測と言っても今回のように個人的な事では全てを知り得る事は出来無いんだ。制限が……いや、こんな事は君に話しても無意味だ。いいからさっさと答えろ」

……藤子は長門とハルヒ、どちらの所為かまだわからないのか。なら答えは決まっている。

キョン「俺が知っている訳無いだろう」

キョン「あいつが……女体化だと……?」
63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:31:12.65 ID:ifVNR0ZCO


藤子「……嘘を付くな。君は知っているはずたっ!」

藤子は俺の襟を掴んで詰め寄った。顔が近いぞ……ん?藤子の顔、うっすらと

キョン「メイク……?」

藤子「ぐっ……!」

つい口に出てしまった俺の言葉を聞いた藤子は、突き放すように俺の胸を両手で押した。

掴んだり離したり忙しい奴だな。

キョン「……それは佐々木と橘京子の仕業か?」

藤子「う、うるさい黙れ。今はそんな事を関係無いだろう?」

藤子は赤面し、顔を拭おうといやいや待て待て待て待て。

藤子「なっ……?」

俺は藤子の両腕を掴んだ。

藤子「な、何をする!離せっ!?」

キョン「あいつが……女体化だと……?」
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:33:58.05 ID:ifVNR0ZCO
キョン「落ち着け藤子」

やはり女体化の所為なのか、必死に抵抗するもあっけなく俺に抑えられる。

キョン「わざわざ拭わなくても良いだろう。せっかくしたのに」

藤子「だ、黙れ!手を離せっ!」

キョン「ますます綺麗になったなぁ藤子」

藤子「………っ!」

抵抗していた藤子の動きが一瞬止まった。

キョン「……藤子?」

藤子「……き、気持ちの悪い事を言うなっ!何を言い出すんだ君はっ!?」

ゴスッと言う鈍い音と共に、激痛が足の脛に走った。

キョン「痛ぇっ!?」

藤子「ぼ、僕が綺麗だからなんの意味があると言うのだ!大体、僕はお、男だぞ!?気持ち悪い事を言うなっ!」

お前は現時点では女だろうよ。その靴はなんだ。女物じゃないのか?先端の攻撃力が尋常じゃなかったぞ。

藤子「さぁ、さっさと答えるんだ」

蹴られた脛を擦る俺を見下ろす藤子。それを見上げる俺。またこの形かよ。
キョン「あいつが……女体化だと……?」
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:35:31.71 ID:ifVNR0ZCO
キョン「いや、本当に知らないんだよ俺は……」

藤子「…………」

キョン「…………」

藤子「ほ、本当に知らないのか君は?長門有希がやっていたのを、君はその目で見たんだろう?」

キョン「……なんで疑問形だ?制限と言っているがどっからどこまで知っているんだ?」

藤子「き、禁則だ。質問しているのはこっちだ。立て続けに質問を返すな」

キョン「……そう言われてもだな、本当に知らないんだ俺は」

藤子「…………」

藤子は無言で俺を見つめていた。

キョン「………?」

藤子「……ふん」

鼻を鳴らして、俺から目を離す藤子。何がしたいんだお前は。
キョン「あいつが……女体化だと……?」
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:37:35.23 ID:ifVNR0ZCO
藤子「……長門有希がやっていたのを君が見たのは確かだな?そうだろう?」

キョン「そうだな」

藤子「どう言う風に肉体を改変したんだ?答えろ」

キョン「どう言う風にとか言われてもなぁ……一瞬だったよ」

藤子「一瞬……」

藤子は顎に手を当てて、少し考え込むような素振りを見せた。
物憂げな表情。そう言えば、結局顔を拭わなかったなー藤子ー。

藤子「……ふん、これしかないか。気は進まないが……」

何か結論着いたのか、藤子は俺に視線を戻した。

藤子「……一緒に来て貰おう」

キョン「……へ?」


キョン「あいつが……女体化だと……?」
68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:39:37.45 ID:ifVNR0ZCO
藤子「改変の瞬間を見れば、どちらが行ったかわかるはずた」

キョン「改変の瞬間って……誰の?」

藤子「ぼ、僕のに決まっているだろう。一昨日に戻るぞ」

そう呟いて、藤子は正面から俺の両肩に手を添えた。

藤子「目を閉じろ」

キョン「……なんだかこれって、あれみたいだな」

藤子はきょとんとした顔をしていたが、直ぐに理解したのか顔を真っ赤にして俺を凄むように睨んだ。

藤子「き、君は先程から僕を馬鹿にして楽しんでいるな?そんなに楽しいか?ええ?」

ぎゅうっと両肩に力を込める藤子。

キョン「じょ、冗談だ冗談。悪かったよ。で、どこに行くんだ?」

藤子「……ふん、僕の部屋に決まっているだろう。さっさと目を閉じろ」

今度は言われた通りに目を閉じる。

……冷静に考えて、周防九曜と一緒に行けばいいんじゃないか。それより聞けば直ぐにわかるんじゃないか?
等と言う無粋なツッコミはあえてしない。理由?そのほうが楽しそうに決まっているからだ。まぁ、突然の女体化に加えて生理中の藤子には冷静な判断が出来ないんだろうなぁ。と、誰に対して言っているのかわからないが言い訳をして置こう。

あ、この感じ……朝比奈さんがするのと変
キョン「あいつが……女体化だと……?」
69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:41:37.31 ID:ifVNR0ZCO
藤子「ふん、着いたぞ」

藤子に言われて、俺はゆっくり目を開けた。

キョン「……ここがお前の部屋か?」

必要な物以外何も無い、殺風景な小さな部屋。

藤子「ふっくっく、ホテル代わりだからな」

あ、そうか。未来から来てるんだよな。必要以上の物は置かなくていいか。

藤子「……ふん、朝比奈みくるは必要以上にこの時代の服や装飾品を集めているようだがな」

そう言えば、朝比奈さんの私服って同じ物を見た事無いな。

藤子は部屋のクローゼットをゆっくり開けた。

藤子「そろそろ『僕』が帰って来る。ここで確認するぞ」

キョン「……ここで?」

小さな部屋に相応しい、かなり狭そうなクローゼット。明らかに一人分のスペースだ。ここに隠れるのか俺は。

藤子「ここが観測に適している。さっさとしろ、時間が無い」
キョン「あいつが……女体化だと……?」
70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:43:09.73 ID:ifVNR0ZCO
藤子に言われるがまま、クローゼットに入る。そのまま扉を閉めようとした瞬間、藤子がそれを止めた。そして

キョン「……おい」

藤子「何だ。僕は今の姿を僕に見られる訳にはいかないんだ」

只でさえ窮屈だと言うのに、藤子が無理矢理入って来た。

キョン「狭っ……」

藤子「も、もう少し移動しろ」

キョン「無茶を言うな」

藤子「んっ……よ、よし。閉めるぞ」

何とかクローゼットの扉を閉める事は出来たのだが。

藤子「…………」

キョン「…………」

身体は密着状態。正面から抱き合うような形で俺と藤子はクローゼットに収まった。柔らかいんですけど。
キョン「あいつが……女体化だと……?」
71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/11/21(土) 01:44:21.91 ID:ifVNR0ZCO


と言うか、デジャヴ。何だ、遥か未来では男女がこうやって狭い密室で抱き合うのが流行っているとでも言うのか?

朝比奈さんの時と違うのは……藤子身長か。

女体化したとは言え、元々が長身の藤子。顔が眼前にある。

藤子「……もう少しで『僕』が帰って来る。気が付かない内に女体化してしまっていた。その瞬間を見逃すな」

う……藤子の吐息が直に……ちょっとこれは不味い。いろんな意味で。


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