- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:29:22.16 ID:0V1cSp1j0 - ちきゅぅぅぅをすくぅえ ゆっうきっとちっえっでっ
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:30:10.39 ID:0V1cSp1j0 - みらいぃぃぃをすくぅえぇ おおきぃっなゆっめっでぇっ
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:31:34.65 ID:0V1cSp1j0 - ふぁいあぁっ(れっど!)ばいくるぅっ(ぃえろぅ!)うぉるたはぁ(ぐりぃぃん!)
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:32:23.29 ID:0V1cSp1j0 - いっつっぅだぁってぇぇ よっんっでっくぅぅれぇぇぇぇええええええええええええええええええええええええええ
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:33:20.88 ID:0V1cSp1j0 - うぃんすぺくたああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:34:05.59 ID:0V1cSp1j0 - うぃんすぺくたああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:37:52.17 ID:0V1cSp1j0 - ベトナムで鳴らした俺達特攻部隊は、濡れ衣を着せられ、当局に逮捕された
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:38:33.24 ID:0V1cSp1j0 - 刑務所を脱出し、地下に潜った
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:39:14.31 ID:0V1cSp1j0 - しかし!地下で燻ってるような俺達じゃぁない!
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:39:59.09 ID:0V1cSp1j0 - 筋さえ通れば金次第で何でもやってのける命知らず!
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:40:45.25 ID:0V1cSp1j0 - 不可能を可能にし、巨大な悪を粉砕する
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:41:28.26 ID:0V1cSp1j0 - 俺達、特攻野郎!Aチーム!
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:42:09.75 ID:0V1cSp1j0 - ババババババババババババババババババ!
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:43:04.95 ID:0V1cSp1j0 - テーンテレッテーン!テテーテーン!テレテレテッテーン!テーンテレレーテーン!
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:45:20.65 ID:0V1cSp1j0 - 俺はリーダー、ジョン・スミス大佐!通称ハンニバル!奇襲戦法と変装の名人!
俺のような天才策略家でなけりゃ、百戦錬磨のツワモノどものリーダーは務まらん!
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:47:32.25 ID:0V1cSp1j0 - 俺はテンプルトン・ペック!通称フェイスマァン!自慢のルックスに女はみんなイチコロさ!
ハッタリかまして、ブラジャーからミサイルまで、なぁんでも揃えてみせるぜ!
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:49:50.61 ID:0V1cSp1j0 - 私は新聞記者のエミー・アマンダ・アレン!通称エンジェル!
チームの紅一点!情報収集は美貌と頭の良さでお手の物!
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:50:47.85 ID:0V1cSp1j0 - お待ちどう、マードック!通称クレイジー・モンキーだ!
パイロットとしての腕は天下一品!奇人?変人?だから何?
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:51:33.67 ID:0V1cSp1j0 - B・A・バラカス!通称コング!メカの天才だ!
大統領でもぶん殴ってみせらぁ!でも、飛行機だけは勘弁な・・・
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- うぃぃぃんすぺくたあああああああああああああああああああああああ
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:52:18.13 ID:0V1cSp1j0 - 俺たちは道理の通らぬ世の中に敢えて挑戦する、頼りになる神出鬼没の特攻野郎Aチーム!
助けを借りたい時は、いつでも言ってくれ!
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- 俺のクラスに香港のリ・シャオランって奴がいるんだが…
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:53:21.76 ID:0V1cSp1j0 - ああ、昔やってたワーズワースの冒険の主題歌を歌ってる人か
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- 俺のクラスに香港のリ・シャオランって奴がいるんだが…
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:55:01.91 ID:0V1cSp1j0 - 歌ってる人じゃなくて主題歌か!何語か知らんけど
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- 胡蝶>環>雪>静>小梅>巴>お姉様>植田>小笠原(笑)
5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:55:49.59 ID:0V1cSp1j0 - ガッツなめんな
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- クリトリス殺人事件
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 15:58:45.20 ID:0V1cSp1j0 - あれは二年前の冬、ちょうどクリスマスの時期だった・・・
俺が一仕事を終え、近くのバーで一杯やろうと疲れ切った体をソファから起こしたときだった 事務所の電話が鳴った
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- クリトリス殺人事件
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 16:02:37.03 ID:0V1cSp1j0 - 電話の主は熊野参造、新宿淀橋署の敏腕警部だ
「もしもし、神宮司君か?」 「やあ熊さん、どうしたんだい?」 俺は受け答えをしながらマルボロを一本取り出した
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- クリトリス殺人事件
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 16:07:20.21 ID:0V1cSp1j0 - 「いや、ようやくヤマが片付いたから一杯どうかと思ってね」
俺は煙草に火をつけた 疲れた体と頭にニコチンが心地良い 「ああ、あの事件か・・・」 俺は二ヶ月前、ある人物を探すという依頼を受けていた その人物が犯罪に関わっていたのだ 当然、警察にも協力する事となり、長年の友人である熊さんとも連携をとっていたのだ
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- クリトリス殺人事件
8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 16:12:14.28 ID:0V1cSp1j0 - 「そりゃあちょうど良かった。俺も今から飲みに出かけようかと思ってたんだ」
疲れのせいか喉の調子が良くない 帰り際に助手の洋子君が入れてくれたコーヒーで喉を潤した 「なんだか声がいつもと違うようだが、大丈夫かね?」 流石は熊さんだ。こんな事にまでよく気が付く 「ああ、大丈夫だ。たいした事はない。」 いがらっぽさが残る喉に煙草の煙を送り込む 「俺はこれからかすみに行こうと思ってたんだが、熊さんはどこか決めてたのかい?」
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- クリトリス殺人事件
9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 16:17:50.16 ID:0V1cSp1j0 - 「ふむ・・・バーかすみか・・・」
あまり乗り気じゃないようだ と、俺は熊さんが管轄内で酒は飲まないと言っていた事を思い出した 「ああ、そうか。ルールがあったんだったね」 「いや、ルールというほどのものじゃないんだが・・・」 「かすみもまなみも熊さんに会いたがってたよ」 「ふもっ・・・冗談だろ!」 「いや、本当さ」 半ば冗談だったが、また会いたいと言っていたのは事実だった
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- クリトリス殺人事件
10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 16:21:21.06 ID:0V1cSp1j0 - 「ああ、わかった。それじゃあ鷺ノ宮に9時半だね」
そう言って受話器を置いた 2本目の煙草を灰皿に押し付け、少しくたびれたコートに袖を通すと俺は事務所を後にした
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- クリトリス殺人事件
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 16:26:29.04 ID:0V1cSp1j0 - 事務所から歩いて数分のところにある西部新宿駅から鷺ノ宮に向かった
町はクリスマスムード一色だ 冬の冷たく乾いた風も、この街の熱気には関係がないようだった ホームには酔った中年男性や疲れた顔のOL、まだまだ飲み足りなさそうな学生達が溢れていた その中で俺は見知った顔を見かけた
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- クリトリス殺人事件
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 16:31:18.05 ID:0V1cSp1j0 - あれは確か・・・三好か?
度の強そうなメガネとあまり年頃の女性らしくない、ボサボサの髪を後ろで結んでいる髪型 元の顔立ちは良い方だと思うが、ファッションや美容よりも化学や怪しげな薬ビンの方が好きだというから仕方がない 何度か仕事であった事のある淀橋署の鑑識官だ
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- クリトリス殺人事件
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 16:34:09.46 ID:0V1cSp1j0 - 声を掛けようかとも思ったが、彼女はそのまま各駅停車の電車に乗り込んでしまった
三好らしい女性が乗った電車はホームを滑り、冬の夜に向かって行った
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- クリトリス殺人事件
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 16:38:04.64 ID:0V1cSp1j0 - 俺が鷺ノ宮に着くと携帯電話が震えた
発信者表示は熊さんだ 「神宮司君か?今どこだ?一人かね?」 俺は駅に着いた事を教えると、熊さんは既に到着していたらしく、飲み屋の場所を教えてくれた ただ一つ、少しだけ気になった点があったが・・・
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- クリトリス殺人事件
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 16:43:27.54 ID:0V1cSp1j0 - 「珍しいな、熊さんが飲みに誘うなんて」
教えられた飲み屋は沖縄をテーマとした居酒屋だった 小奇麗に整えられた店内には泡盛のボトルが並び、三線も飾ってあった 多くの客が楽しそうに話しながら酒を飲んでいる 何よりも珍しかったのは熊さんがこんな賑やかなところに誘った事だ 「何かあったのかい?」
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- クリトリス殺人事件
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 16:48:04.90 ID:0V1cSp1j0 - 「いや、最近泡盛にハマっていてな、小林が教えてくれたんだ」
「へぇ、コバさんも良く来るのかい?」 俺がそう尋ねると熊さんは泡盛を口に含んで首を振る そして飲み込んで口を開いた 「あいつも部下から教えてもらったと言っておったから、来てはないようだ」 俺が煙草に火を点けると注文していた生ビールとお通しが運ばれてくる ミミガーと言うのだろうか?なかなかイケる味だった
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- クリトリス殺人事件
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 16:52:13.95 ID:0V1cSp1j0 - 「神宮司君はもっと静かな店の方が良かったかね?」
恰幅の良い熊さんが、どこか小動物的な愛らしい目で聞いてきた事にギャップを感じて俺は苦笑した 「いや、たまにはこういう雰囲気の店も悪くない。それに・・・」 「それに、何だね?」 「ここに熊さん好みの娘が居るんじゃしょうがない」 熊さんは飲んでいた泡盛を噴き出しそうになった
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- クリトリス殺人事件
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 16:57:38.81 ID:0V1cSp1j0 - 「それより、さっき少し気になったんだが・・・」
少し酔いが回った頃、俺はそう切り出した 「さっき電話で『一人かね?』と聞いたね?あれは・・・?」 「・・・流石は神宮司君だな。いや、これは単純にワシのミスか」 熊さんは自慢の口ひげを撫でながら話を続けた 「いや、初めは洋子君に相談しようと思ったんだが・・・」
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- クリトリス殺人事件
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 17:05:25.01 ID:0V1cSp1j0 - 熊さんが言うには、同じ淀橋署の中で最近、少しだけ問題があったらしい
問題を起こした人物は三好志保 正確には彼女が何かしでかしたという訳ではない 彼女に言い寄ってくる男が居たそうだ 三好自身、あまりそういった事に興味がなかったのだが、多少強引にデートの約束をとられたらしい もちろん署内では三好の性癖というか、興味の対象が鑑定や化学に対してのものだけだと思われていたので、 署内は応援ムードだったらしい 三好も最初は興味がなかったようだが、その男が鑑識の手法などにも興味を示したので、 オタクらしく熱弁を振るっている間にまたデートの約束をしてしまったというのだ
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- クリトリス殺人事件
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 17:11:33.14 ID:0V1cSp1j0 - そこまで聞いて、俺はたばこに火を点ける
「良い事じゃないか。被害者や犯人の声が入っているテープの声と向き合ってるよりも、 相手が居て、お互いに話しているほうがずっと良いだろう。まぁ、それで仕事が疎かになるなら問題だがね」 「ふむぅ・・・君はそう思うのか・・・」 熊さんは溜息をついてどこか浮かない顔をしてる 「大方、熊さんの事だ。応援ムードで良いのだろうかと思っているんだろう」 「む・・・う・・・そうだ・・・第三者がどうこう言って良いのだろうかと・・・」
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- クリトリス殺人事件
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 17:19:30.14 ID:0V1cSp1j0 - 人情家の熊さんらしいな
だが自分の居る立場も弁えたいのだろう そこが熊さんの良いところだ 「でも、その話じゃさっきの答えにはなってないと思うんだがね・・・」 熊さんはチラリと俺の方を見る 「実は、最近誰かに尾行られてる気がしとってのう」 熊さんが尾行されてる? 「ワシだけじゃないんだ。小林もそう言っておったし、 周りにもそう感じるかも知れんと言っておった人間がいる」 「以前淀橋署の人間に逮捕された奴が尾行してると?」 「その可能性もあるが・・・それではとても特定できない・・・」 おれは3杯目のビールを飲み干し、誰にも聞こえないよう溜息をついた 「つまり・・・これは依頼という事かな?」
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- クリトリス殺人事件
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 17:23:42.40 ID:0V1cSp1j0 - 「そんな大それたものじゃないんだ。ただ、不審者を見かけたり、後をつけられたりしたら連絡が欲しいというだけだ」
警察の人間が一介の探偵に依頼というのも色々と問題があるのだろう 「わかったよ。不審者や何か気付いた点があれば教える」 「ありがとう神宮司君!」 先ほどまで一回りは小さくなっていた熊さんがにこやかに笑ってくれた
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- クリトリス殺人事件
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 17:26:46.07 ID:0V1cSp1j0 - それにしても尾行か・・・
新宿に戻ってくると、俺は溜息をついた 風が無くなっていたせいで、その溜息は暫く白い形を留めていた
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- クリトリス殺人事件
30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 17:38:09.13 ID:0V1cSp1j0 - 心地よい薄暗がりに、少し甘く、どこか艶かしいメロディラインのジャズ
俺はバー・かすみに来ていた 「どうぞ」と当たり前のようにグラスが現れる いつもの、を注文した俺は琥珀色の液体に口をつけた 甘味、酸味、苦味、複雑な味が舌の上に広がった 「何か、考え事ですか?」 店内にかかるジャズのような声が尋ねてきた このバーのオーナー兼ママをやっているかすみだ 若く美人で器量良し 彼女を求めてこの店を訪れる男も多い
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- クリトリス殺人事件
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 17:43:50.98 ID:0V1cSp1j0 - 「たいした事じゃないさ。そろそろクリスマスだと思ってね」
クリスマスという単語に何か惹かれるものがあったのか、もう一つの弾んだ声が聞こえる 「今年はサンタさん、何くれるのかな〜?」 かすみの妹、まなみだ 姉とは対照的で明朗で活発、酒にも強い 彼女の声は沈んでいる人間も明るくさせる力がある やはり彼女を求めての客も多い
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- クリトリス殺人事件
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 17:49:51.02 ID:0V1cSp1j0 - 「サンタは良い子にしかプレゼントをあげないと聞いてるがな・・・」
「あたしすっごい良い子にしてたもん。苦手だった料理だって頑張ったし。ね、お姉ちゃん?」 まなみがニコニコとかすみに言う 「え、ええ・・・」 かすみは笑顔を作るが、まるでこの酒のような複雑さだった
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- クリトリス殺人事件
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 17:59:41.65 ID:0V1cSp1j0 - 以前出された料理は素晴らしく独創的だった
本人曰く焼き鳥だそうだが、あれから進歩はあったのだろうか・・・ 「あたしケーキがいいな〜。真っ白の生クリームと赤いイチゴがのってる丸いやつ」 ショートケーキか しかし丸いというとホールごとだろうか・・・ 俺は煙草に火を点けた 「サンタに時間と余裕があれば、な」 小躍りするまなみをかすみが諌める 本当に仲の良い姉妹だ
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- クリトリス殺人事件
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 18:08:48.07 ID:0V1cSp1j0 - 俺は先ほど熊さんから言われた話を思い出す
おそらく熊さんは何か思うところがあるのだろう 二つの事を俺に話した 一つは三好志保に言い寄ってきた男が居たという話、 一つは尾行されている気がするという話、 二つのものは全く別の話だが、あの熊さんだ この二つが繋がっているのではないかと思っているのだろう それにもう一つ、気になる事があった あの時熊さんは俺に 「一人かね?」と尋ねた 淀橋署内の人間に言うのは分かるが、俺に言うのは少し行き過ぎじゃないのか? ・・・考えていても仕方が無い 仕事も一段落着いたところだ 次の仕事が入るまで気付いた点があれば連絡しよう
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- クリトリス殺人事件
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 18:18:51.24 ID:0V1cSp1j0 - 翌朝、事務所に来た洋子君に昨日熊さんと会った事と、依頼ではないが頼まれた事を話した
「そんな事があったんですか」 「ああ、それで俺は少しだけ調べてみようと思う。少し気になっただけだから取り越し苦労だとは思うがね」 「分かりました。それでは私は昨日片付いた仕事の書類整理をしておきますね」 彼女は俺にコーヒーを出しながらそう言った 本当に優秀だ 彼女が居ないとこの事務所は成り立たないのではないかと思える 御苑洋子、彼女と知り合ったのは俺がまだニューヨークに居た頃だった とある事件が切っ掛けで知り合い、帰国した後に再び出会い、助手としてこの事務所に入ったのだ 外国語も堪能で、そのおかげで解決した事件もある
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- クリトリス殺人事件
38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 18:23:36.48 ID:0V1cSp1j0 - もっとも、本人はその語学能力を生かしきれてないと思ってる節がある・・・
俺は煙草に火を点けた 紫煙がゆっくりと立ち昇り、ブラインドの隙間から差し込む朝日を映す ニコチンが朝の頭を活性化させる 「それじゃあ、取り敢えずは淀橋署の辺りに行ってみるよ」 「ええ、お気をつけて」 俺は事務所のドアを閉め、朝の新宿に歩き出した
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- クリトリス殺人事件
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/26(月) 18:27:14.77 ID:0V1cSp1j0 - 淀橋署の周辺は交通量もある
怪しい人物が居ればすぐに通報されると思うのだが・・・ しかし最近ではそれすらもされない事がある 街中で人が倒れようとも遠巻きに見るだけで誰も助けようとしないのだ 生活の豊かさと同時に、人の心は冬の風のように乾いてしまったのか・・・
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