トップページ > ニュー速VIP > 2009年04月12日 > q/C9jZhZ0

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◆SEOMSVVqUg
川 ゚ -゚)エスパークーのようです
川 ゚ -゚)エスパークーのようです(終)

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川 ゚ -゚)エスパークーのようです
782 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:06:07.85 ID:q/C9jZhZ0
 
(;,゚Д゚)「…」

(,,゚Д゚)、「無事、だったのか」

(メ゚;;-゚)【…あ】

(メ゚;;-゚)【……うん】

(,,゚Д゚)「良かった…」

( メ)_ゝ`)「うん、本当に良かった」

( <   )「兄者が言うと重みが薄れるな」

( メ)_ゝ`)「…何気に酷くね」

( <   )「何気にじゃないけどな」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
784 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:08:10.77 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ ・∀・)「しかし、よく間に合ったな」

(メ゚;;-゚)【…】

(メ゚;;-゚)【その…】

(メ゚;;-゚)【妹が……、助けてくれたから…】

(メ ・∀・)「…そうか」

(*゚∀゚)「…」

(*-ー-)「…」


(Фω□;)「ど…いてくれ……」

(*゚∀゚)「アイアイサー」


(*-ー-)「…」

(*-ー-)「ありがとうね」

(メ゚;;-゚)【…ううん】

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
789 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:10:53.19 ID:q/C9jZhZ0
 
(,,゚Д゚)「…」

(,,゚Д゚)「終わったのか……」

(,,゚Д゚)「…」

(,,゚Д゚)「…これで良かったのかな」

( メ)_ゝ`)「ギコさん?」

( <   )「どうしたんですか」

(,,゚Д゚)「…いや」

(,,゚Д゚)「オレは、オレのわがままでここまで来たけど…」

(,,゚Д゚)「こいつの家もあんな風にしちまったし…」

(メ゚;;-゚)【…】


(Фω□≡)「……良いかどうかは、誰にも分からんさ」

(,,゚Д゚)「ロマネスクさん…」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
790 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:12:43.96 ID:q/C9jZhZ0
 
(Фω□≡)「所詮は私怨、自分のために動いていたに過ぎん」

(Фω□≡)「高尚な目的があるわけでもなく、大義名分があるわけでもない」

(Фω□≡)「ただし、結果は結果だ」

(Фω□≡)「それ以上、それ以下はない」

(Фω□≡)「汚名や非難は全て被るつもりで動いてきたんじゃないのか?」

(Фω□≡)「そうだろう?」

(,,゚Д゚)「…」

(,,-Д-)「…」

(,,-Д-)「…そうですね」

(,,゚Д゚)「……ただ、オレは、こいつの家族を奪っちまったってことが……」

(,,゚Д゚)「……それが」

(メ゚;;-゚)【……】

(メ゚;;-゚)【……ううん】

(,,゚Д゚)「…?」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
794 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:15:38.16 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ゚;;-゚)【……パパは、私、必要じゃなかった…】

(メ゚;;-゚)【……最後まで一緒にいたのは、妹だけ】

(,,゚Д゚)「…」

(メ ・∀・)「…」

(Фω□≡)「…」


(メ゚;;-゚)【……家はもういい】

(メ゚;;-゚)【……だから】


(メ゚;;-゚)【……だから、ギコがパパになって】



(,,゚Д゚)



川 ゚ -゚)エスパークーのようです
801 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:17:45.30 ID:q/C9jZhZ0
 
 
(,,゚Д゚)「え?」


(メ ・∀・)「そうきたか」

( ∵)『へぇ、なんつーかなぁ』

(Фω□≡)「なるほどな」

(*-ー-)「うぅん…、父親かぁ」

(*゚∀゚)「パパでーす」

( メ)_ゝ`)「おい、弟者、ヤバいぞ!! 近親相姦フラグだ!!」

( <   )「お前は首を吊って死ね」


(;,゚Д゚)「いや、ちょっと待ってよ!! 意味分かんねーぞ!?」


川 ゚ -゚)エスパークーのようです
802 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:18:34.48 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ ・∀・)「なんだ、理解力のない男だな」

( ∵)『女は強い男に惹かれるって言うだろ?』

(;,゚Д゚)「それ関係ねーだろ!!」

(;,゚Д゚)「…だから、なんでオレなんだよ」

(メ゚;;-゚)【好きだから】



(,,゚Д゚)



川 ゚ -゚)エスパークーのようです
810 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:20:40.88 ID:q/C9jZhZ0
 

(;,゚Д゚)「いや、いやいやいやいや」


(メ ・∀・)「ふむふむ」

( ∵)『オレ様の言った通りじゃねーか』

(Фω□≡)「…これは」

(*-ー-)「…ギコくん」

(*゚∀゚)「不潔でーす」

(* メ)_ゝ`)「ほら、弟者!!」

( <   )「なんだ? ロープならオレの影で代用するから心配するな」



(;,゚Д゚)「ちょっと、待てぇ!!」

(;,゚Д゚)「おい、チビ助!! お前、それでいいのか!?」

(メ゚;;-゚)【うん】

(;,゚Д゚)「………――っ」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
816 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:22:18.95 ID:q/C9jZhZ0
 
(,,゚Д゚)、「あのなぁ…」


―そのとき


―バン!!


―四方からライトが照らされる



(,,゚Д⊂「…!?」

(メ ・∀⊂「…なに?」



―眩い光の中、現れたのは

―屈強な兵隊たちと


フ ´Д`)ク『また、会いましたね』


―米国副大統領だった

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
817 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:24:02.21 ID:q/C9jZhZ0
 
(,,゚Д゚)「フクちゃん…?」

(Фω□≡)「誰だ?」

( メ)_ゝ`)「フクちゃんですよ」

( <   )「アメリカの副大統領です」

(Фω□≡)「また随分とスケールが大きいな」


フ ´Д`)ク『事の次第、観察させていただきました』

フ ´Д`)ク『まさか、エスパゴンがあのような思想を抱えているとは、夢にも思わず』

フ ´Д`)ク『下手をすれば国家転覆をも引き起こしたと思うと、ぞっとします』


(メ ・∀・)「…」

(,,゚Д゚)「なんだって?」

(メ ・∀・)「まぁ、しばらく黙っていたまえ」

(メ ・∀・)『それで?』

(メ ・∀・)『その悪党を倒した褒美でもくれるというんですかね?』

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
820 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:26:06.76 ID:q/C9jZhZ0
 
フ ´Д`)ク『ふっ、そうですね』

フ ´Д`)ク『国賊どもの始末、大変お疲れさまでした』

フ ´Д`)ク『しかし、それはそれ。これはこれ』

フ ´Д`)ク『あなた方も、脅迫、器物破損、挙げればキリがありません』

フ ´Д`)ク『悪党は法で裁くもの』

フ ´Д`)ク『人で裁くものではありません』


(メ ・∀・)『…まぁ、そうですがね』

(メ ・∀・)『しかし、今回の事態、あなた方のみで収束できたと?』

(メ ・∀・)『我々がいなかったら、どうなったか』

(メ ・∀・)『想像はできるでしょう?』


フ ´Д`)ク『さぁ、どうでしょうか』

フ ´Д`)ク『しかし、我らは世界のアメリカ』

フ ´Д`)ク『正義は我々にあります』

フ ´Д`)ク『どういう意味か、お分かりでしょう?』
川 ゚ -゚)エスパークーのようです
825 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:28:15.75 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ ・∀・)「…」

(,,゚Д゚)「…なんて言ってんすか?」

(メ ・∀・)「要は、手柄は自分たちで頂くが、責任はお前たちが取れよ、と」

(メ ・∀・)「そういうことらしい」

(メ ・∀・)「まぁ、犯罪者扱いということだな」

( ∵)『大人ってのは狡賢いねぇ』

(メ ・∀・)「キミは子供とでも?」

( ∵)『さぁな』

(,,゚Д゚)「…」

(Фω□≡)「…元より覚悟していたことだ」

(Фω□≡)「あちらの筋書き通りというのが気に食わんがな」


(,,゚Д゚)「…」

(,,゚Д゚)「…おい、チビ助」

(メ゚;;-゚)【…】

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
827 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:30:26.70 ID:q/C9jZhZ0
 
(,,゚Д゚)「オレに親父になれって言ったな」

(メ゚;;-゚) コクン

(,,゚Д゚)「…じゃあ」

(,,゚Д゚)「オレに付いてくるか?」

(メ゚;;-゚)【…】

(メ゚;;-゚)【うん】

(,,-Д-)「…上出来だ」


(*-ー-)「ギコくん…?」

(メ ・∀・)「おい、バカな真似は…」


(,,゚Д゚)「“でぃ”!! こいつらを蹴散らせ!!!」

(メ゚;;-゚)【……!】

(メ゚;;ー゚)【うん】

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
831 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:32:21.43 ID:q/C9jZhZ0
 
(Фω□;)「何を…!!」

(;メ)_ゝ`)「おいおい、マジかよ」

( <  ;)「兄者、伏せろ!!」


――キィィィン


(メ゚;;-゚)つ



ドゴン!!!!



『ぎゃぁ!!?』

『ぷぐぇ!!?』

『ひぐぅ!!?』


フ;´Д`)ク『ぬわっ!?』

フ;´Д`)ク『お、お前ら、こんなことをしてただで済むと…!!!』

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
837 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:34:19.76 ID:q/C9jZhZ0
 
(,,゚Д゚)「…おい」

(メ゚;;-゚) コクン

(,,゚Д゚)【んー…、ごほん】

(,,゚Д゚)【今回のエスパゴンの騒動】

(,,゚Д゚)【これは全部、オレら二人がやったことだ】

(,,゚Д゚)【他の奴らは関係ねー】

(,,゚Д゚)【脅されて嫌々やってただけだ】


フ;´Д`)ク『そんな詭弁が…!!』


(,,゚Д゚)【フクちゃんよぉ】

(,,゚Д゚)【他の奴らに手ぇ出してみろ】


(,,゚Д゚)【……ただじゃおかねぇからな】


フ;´Д`)ク『ひっ』

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
841 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:36:59.65 ID:q/C9jZhZ0
 
(,,゚Д゚)【というわけで、アメリカ軍の諸君】

(,,゚Д゚)【主犯はオレ】

(,,゚Д゚)【共犯はこいつ】

(メ゚;;-゚)Vm【いぇい】

(,,゚Д゚)【捕まえるならオレたちだ】

(,,゚Д゚)【もっとも――……】


ミ,,゚Д゚彡【“捕まえられれば”、だけどな】 ザワッ


ミ,,゚Д゚彡【捕まえられるもんなら捕まえてみろや!!】



ズギャッ!!!


 、., 



川 ゚ -゚)エスパークーのようです
845 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:39:32.59 ID:q/C9jZhZ0
 
『なっ!? 消えたぞ!!』

『おい、どこだ!!?』

『副大統領…』

『ど、どうしますか…?』


フ;´Д`)ク『ぐぬ……ぐぬぬぬぬっ』

フ;´Д`)ク『そのような詭弁に踊らされてたまる…』


(メ ・∀・)『残念だが』


フ;´Д`)ク『…?』


(メ ・∀・)ゞ『実は、私のテレパスが絶賛稼動中でね』

(メ ・∀・)『アメリカ全土に先程のやりとりは送信済みだ』

(メ ・∀・)『勿論、最初からな』

(メ ・∀・)『無理を通しても構わんが、やることは他にあるんじゃないのかな?』

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
851 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:44:04.44 ID:q/C9jZhZ0
 
『副大統領!!』

『大統領から、緊急帰還の命令が!!』

『ホワイトハウスがパニックだよー助けてー、とのことです!!』


フ;´Д`)ク『ぐっ…』

フ;´Д`)ク『ぬぐぐぐぐぐっ…』

フ;´Д`)ク『……一旦、退きますが』

フ;´Д`)ク『このままで済むとは思わないことです』


『覚えてろー!!』



(メ ・∀・)「…発言がまんま悪役だな」

(メ ・∀・)「さて、と」

(*゚∀゚)「モリャリャ!! どーゆーことですか!?」

(*゚∀゚)「四文字以内で説明するでーす!!」

(;・∀・)「だからね……、って四文字!?」
川 ゚ -゚)エスパークーのようです
855 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:45:48.66 ID:q/C9jZhZ0
 
(*-ー-)「…ギコくん」

(Фω□≡)「……あのバカたれは」

(;メ)_ゝ`)「旦那は!? ギコの旦那は!?」

( <   )「兄者、落ち着け」


(メ ・∀・)「まぁ、確かにバカですよ」

(Фω□≡)「追うか」

(メ ・∀・)「いや、止めておきましょう」

(メ ・∀・)「色々とありますが、何にせよ、あのバカはそれを望んでないでしょう」

(Фω□≡)「…」

(+ω□≡)「そうか……、そうかもな」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
859 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:47:30.61 ID:q/C9jZhZ0
 
(*゚皿゚)「モリャリャー、説明するでーす!!」

< ;・∀・ >「おぅふ!?」 ズンッ

( ∵)『おー、潰れとる潰れとる』

(*゚皿゚)「モリャリャー…!!」

< ;・∀・ >「うん、分かった。あとでちゃんと説明してあげるから」 ギシギシ

(*゚∀゚)「ホントですか?」

(;・∀・)「ごほっ…、ホントホント」



(  ・∀)「…とりあえず、帰ろうじゃないか」



     「ダイプロへ」




川 ゚ -゚)エスパークーのようです
861 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:49:42.69 ID:q/C9jZhZ0
 


从=-∀从「…」

从=゚∀从「……終わったかな」

( ´∀`)「……そうモナか」

从=゚∀从「ん」

从=゚∀从「15年かかっちまった」

( ´∀`)「…」

从=゚∀从「……色々と迷惑かけたな」

( ´∀`)「いや、大したことないモナ」

从=-∀从「そっか」


( ´∀`)「…なぁ、ハイン」

从=゚∀从「あん?」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
864 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:51:28.49 ID:q/C9jZhZ0
 
( ´∀`)「15年前に聞きそびれたことがあるモナ」

从=゚∀从「……なんだよ?」

( ´∀`)「…」

( ´∀`)「あのとき、なんでモナを逃がしたモナ?」

从=゚∀从「なんで、ってありゃ一人乗りだったからな」

从=゚∀从「しょうがないだろ」


( ´∀`)「……しょうがなくないモナ!!」


从=゚∀从「…」

( ´∀`)「ハインに言われたとおり、ダイプロを守ってきたモナ」

( ´∀`)「ロマはそれに反対して出て行ったモナ…」

( ´∀`)「それでもモナは、どんなことをしても、地面に頭を擦り付けてでも、必死で守ってきたモナ…」

从=-∀从「…」

( ´∀`)「でも、やっぱりダメモナ…」

( ´∀`)「……ハインがいないと」
川 ゚ -゚)エスパークーのようです
868 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:54:53.74 ID:q/C9jZhZ0
 
从=-∀从「…はっ」

从=゚∀从「乳臭ぇこと言ってんじゃねぇよ」

(;´∀`)「そんなつもりは…!!」

从=-∀从「ウチの娘で我慢しときな」

从=゚∀从「私に似て可愛いんだから」

( ´∀`)「………それはないモナ」

从#゚∀从「あぁ?」

(;´∀` >「痛いっ、痛いモナ!!」

从=゚∀从「…」


(;´∀`#)「あー、また皺が…」

从=゚∀从「…モナー、歳取ったな」

( ´∀`)「そりゃそうモナ」

( ´∀`)「苦労ばっかだったモナ」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
872 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:56:38.45 ID:q/C9jZhZ0
 
从=-∀从「だな。……すまんかった」

(;´∀`)「ハインが、素直に謝ってる!?」

从=゚∀从「失礼な奴だな」

从=゚∀从、「…」


从=゚∀从「今思えば…」

从=゚∀从「私は家族が欲しかったんだよ、きっと」

从=-∀从「たとえ、それが研究の副産物であろうとな」

( ´∀`)「…」

从=゚∀从「最初は純粋な探究心から始めた」

从=゚∀从「その裏に、エゴを隠しつつな」

( ´∀`)「…」

从=゚∀从「気付いたら、依存してた」

从=゚∀从「渡したくなかった、ずっと抱きしめていたかった」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
876 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 02:58:31.38 ID:q/C9jZhZ0
 
从=-∀从「……でも、それは無理だった」

从=゚∀从「私はすでに破綻してたんだ」

从=゚∀从「この子を作ったそのときから、心は半分なかったようなもんだ」

( ´∀`)「…」


从=゚∀从「それでも、幸せだったと思えるのは…」

从=゚∀从「お前らのおかげだよ」

从=-∀从「ありがとう、そして、本当にすまんかった」

( ´∀`)、「…ハイン」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
878 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:00:20.04 ID:q/C9jZhZ0
 


从=-∀从「…」

( ´∀`)「…」




コソッ

(;´・_ゝ・`)「(……こ、これは)」

爪;゚ー゚)「(……会話に入りづらい)」

爪;゚∀゚)「(……っていうか、いることすら認知されてない気が)」

爪メ)A(メ)「(……顔が痛い)」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
882 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:02:46.75 ID:q/C9jZhZ0
 

カタンッ


川д川「ん〜…、こっちは粗方片付いたみたいね〜」



从=゚∀从「おっ?」

( ´∀`)「…モナ」


(;´・_ゝ・`)「(……貞子さん!!)」

爪;゚ー゚)「(ここにきて、この空気の読まなさぷっり!!)」


川д川「あらぁ、お邪魔だったかしら〜?」

(゚、゚トソン「…分かってて言ってますよね、それ」


从=゚∀从「おぅ」

从=゚∀从「終わったのか」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
886 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:05:35.46 ID:q/C9jZhZ0
 
川д川「一応ね〜」

川д川「あと、これお土産」

ミセ*;Д;)リ『びぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん』



(;´・_ゝ・`)「ひぃ!!?」

爪;゚ー゚)「帰ってきた!!?」

爪;゚∀゚)「でも泣いてる!!?」

爪メ)A(メ)「……私も泣きたい」


(゚、゚トソン「大丈夫です。実害はありませんので」


(;´∀`)「本当モナか?」


川д川「試してみる〜?」


(;´∀`)「…遠慮しとくモナ」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
893 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:11:36.47 ID:q/C9jZhZ0
 
从=゚∀从「ん? 野郎共はどうした?」


川д川「ドックンはクーちゃんのとこ」

川д川「あとの二人は足元」



(メメ×∀×)

(メメ><)



(;´∀`)「瀕死!!?」


川д川「頑張って引きずってきたんだけど〜」

(゚、゚トソン「たぶん、そのせいで傷が増えてますよね…」


从=゚∀从「…あーぁ」

从=゚∀从「まぁ、しょうがねぇか」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
897 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:14:00.45 ID:q/C9jZhZ0
 
从=゚∀从「おい、そこの……え〜、でかい顔と、三馬鹿っぽいの」


(;´・_ゝ・`)「……でかい顔」

爪;゚ー゚)「三馬鹿に、“っぽいの”がつく私たちって…」


从=゚∀从「病院に連れていってくんねぇか?」

从=゚∀从「こいつらと、“私”をだ」


爪;゚∀゚)「…?」

爪メ)A(メ)「ついでに私もいいですか…」


( ´∀`)「…ハイン?」

从=゚∀从「…そろそろ時間だ」

从=゚∀从「この身体にいるのも限界だな」

(;´∀`)「モナ!? ちょっと待つモナ!!」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
901 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:16:41.86 ID:q/C9jZhZ0
 
从=゚∀从「…」

从=゚∀从「ちっとなら待つぜ?」

(;´∀`)「…」

(;´∀`)「また会えるモナか?」

从=゚∀从「無理だな」

(;´∀`)「…」

从=゚∀从「まぁ、せいぜい長生きしな」

从=゚∀从「あっちでまた会おうぜ」

( ´∀`)、「…モナ」

( ´∀`)「……ハイン、最後にいいモナ?」

从=゚∀从「…なんだ?」


( ´∀`)「ハインはモナのことどう思ってたモナ?」


从=゚∀从「…」

( ´∀`)「…」
川 ゚ -゚)エスパークーのようです
905 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:21:05.46 ID:q/C9jZhZ0
 
川д川「あら、いい場面ね〜」

(゚、゚;トソン「ちょっと、しー…!!」


从=-∀从「…」

( ´∀`)「…」

从=゚∀从「モナー」

(;´∀`)「…」


从=゚∀从「それは、…――秘密だ」

(;´∀`)「ちょっ!!?」

从=゚∀从「かかっ、お前があっちに来たときに教えてやんよ」

从=゚∀从「…」

从=゚∀从「……時間だ」

(;´∀`)「…はぁ」

( ´∀`)「……またモナ」

从=゚∀从「…おう」
川 ゚ -゚)エスパークーのようです
908 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:24:04.37 ID:q/C9jZhZ0
 
从=-∀从「またな」

ガクッ


(;´∀`)「ハイン!!」

从=-∀从「…」

( ´∀`)「…」

( ´∀`)「……最後の最後まで引っ張りまわされたモナ」

(  ∀ )「………全く、しょうがないモナ」


(゚、゚トソン「…」

(゚、゚トソン「病院行きが三人ですか…」

(゚、゚トソン「また引きずります?」

川д川「ん〜」

川д川「男手があるから、そっちに頼みましょう〜」



(;´・_ゝ・`)「……え゛」
川 ゚ -゚)エスパークーのようです
911 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:26:00.25 ID:q/C9jZhZ0
 







…パラッ



(;)'A`)「……ぐっ」

(;)'A`)「…生きてんのか、オレ?」

(;)'A`)「……」

(;)'A`)「……クレータ出来てんぞ」

(;)'A`)「なんつー無茶苦茶な…」


(;)'A`)「…はっ、クー!?」

(;)'A`)「クー、どこだ!!」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
914 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:28:51.45 ID:q/C9jZhZ0
 
川 - -)「…」


(;)'A`)「お、おい!! 大丈夫かよ!!」

川 - ゚)「…ん」

(;)'A`)「クー…!!」


川;゚ -゚)Vm「だいじょーV、……なんつって」


(;)'A`)「ふざけてる場合か!!」

川;゚ -゚)「…お前もやってたじゃないか」

(;)'A`)「そうだけどよ…」


―視線をクレーターに向ける、ドクオ

―大量の白煙の向こう側には、ぽっかりと大きな穴が開いていた


川;゚ -゚)「…しかし、無茶をしたもんだな」

(;)'A`)「そりゃ、こっちのセリフだ」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
916 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:30:23.49 ID:q/C9jZhZ0
 
(;)'A`)「まぁ、さすがにこれなら……」


―ドクオは言いかけた言葉を飲み込む

―白煙の奥に、影が見えた



ゴォ…



(` メメメ##)『………』




(;)'A`)「お、おいおい…」

川;゚ -゚)「……タフにもほどがあるだろう」


(`Дメメメ##)『……ガ…ァッ』

(`Дメメメ##)『ギャアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!』

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
921 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:33:41.85 ID:q/C9jZhZ0
 
(;)'A`)「…っ」

(;)'A`)「マジかよ…」

(メ)'A`)「動けるか、クー…?」

川;゚ -゚)「…かろうじてな」

(メ)'A`)「そうか…」

(;)'A`)「万事休すってやつかね…」

川;゚ -゚)「…」

川;゚ -゚)「(もう大岩を呼ぶ力も残ってない…)」

川;゚ -゚)「(ここまでか…)」

川;゚ -゚)「(いや…、最後に…)」

川;゚ -゚)「(最後に、一太刀でも……)」

川;゚ -゚)「…」


川 - -)「…ドクオ」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
924 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:35:56.54 ID:q/C9jZhZ0
 
(;)'A`)「…?」

川 ゚ -゚)「手を」

(メ)'A`)「…」

(メ)'A`)「…お、おぅ」

ギュッ


川 - -)「…」

川 - -)「ありがとう」




(`Дメメメ##)『アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!』



―シラネーヨから殺意の塊が放たれる

―当初の目的など既に忘れ去り、ただ殺すためだけの一撃



川 ゚ -゚)エスパークーのようです
928 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:37:55.06 ID:q/C9jZhZ0
 
(;)'A`)「…くっ」

川 - -)「…―――」

川 - -)「(力も残ってないし、頭も働かない)」

川 - -)「(…あるのは、ただ)」

川 - -)「(……気持ちだけだ)」

川 - -)「(だけど、それで充分)」

川 - -)「(充分だから…)」


川 ゚ -゚)「だから……!!」



―クーはドクオの手を固く握りしめると


川 ゚ -゚)「……これで、本当に、最後だっ!!!!!」


―残った力全てを開放した



川 ゚ -゚)エスパークーのようです
932 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:39:51.80 ID:q/C9jZhZ0
 






         ;・ ::







(`Дメメメ##)『……』

川;゚ -゚)「…」



川;゚ ゚)::「がっ…!!」


―クーの胸元が弾ける


(;)'A`)「クー!!」

川;゚ ゚)「…っ」
川 ゚ -゚)エスパークーのようです
940 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:41:56.33 ID:q/C9jZhZ0
 
川;゚ -゚)「……あぐっ」

川;゚ -゚)「大丈夫だ……、ギリギリな…」


―心臓を狙った一撃は僅かにずれていた

―それは



(`Дメメメ##)『……』



―クーの攻撃が、先にシラネーヨを捕らえていた為だった



( Дメメメ##)『……ァ』



…ドサッ


―シラネーヨが倒れる


川 ゚ -゚)エスパークーのようです
943 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:44:37.49 ID:q/C9jZhZ0
 
(;)'A`)「おぉ…」

川;- -)「く……はっ」

川;゚ -゚)「…自分で呼んだとはいえ、“あれ”で倒れるとは思わなかったな…」

川;゚ -゚)「…さすがの奴も、限界だったか……」



……コトン



―そして、倒れると同時に、何かが地面に転がった


―その“何か”は


―クーが最後に呼び寄せ

―シラネーヨにとどめを刺したものは



(メ)'A`)「これは…」

川;゚ -゚)「……覚えているか?」
川 ゚ -゚)エスパークーのようです
950 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:49:50.97 ID:q/C9jZhZ0
 

―あの日、あの場所で

―ドクオがクーに渡した小さな石


―最後の最後に、彼女はそれを選んだ




(メ)'A`)「お前…、まだ持ってたのかよ…」

川;゚ー゚)「…ふっ」

川;゚ー゚)「…物持ちがいいんだよ、私は」

川;- -)「………私らしい…だろ」




―そして、クーもその場に崩れ落ちた




川 ゚ -゚)エスパークーのようです
956 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:55:04.71 ID:q/C9jZhZ0
 
  落ちていく

  ゆっくり、ゆらゆらと

  意識が闇に落ちていく


  思い出すのは、過去の記憶

  ずっとずっと昔の記憶




  「よぉ」

  「お目覚めか」

  「あーあー泣くな、泣くな、めんどくせぇなガキってのは…」

  「んー?」

  「ははっ、取って食ったりはしねーよ」

  「だから、何もしねーつの」

  「泣くなって」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
957 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:56:04.72 ID:q/C9jZhZ0
 
  「……お前は捨てられた」

  「んで、私が拾った」

  「そういうことだ」

  「…」

  「そうだな」

  「本当なら一緒に暮したいところなんだが…」

  「色々あってな」

  「そうもいかねぇんだ」

  「いいとこ紹介してやんよ」

  「…あん?」

  「じゃあ、なんで拾ったかって?」

  「そりゃ、お前…」

  「実験材…」

  「…」

  「…違うな」
川 ゚ -゚)エスパークーのようです
960 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:57:58.20 ID:q/C9jZhZ0
 
  「最初はそのつもりだったんだけどな」

  「どうにも最近浮ついてしょうがねぇや」

  「…なんでだろうな」

  「…」

  「あ、そうだ」

  「お前、名前は?」


  「あ? 知らない?」

  「知らないってなんだよ」

  「しょうがねぇな…」

  「んー…、さすがに名無しじゃ困るしな」

  「…」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
962 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 03:59:10.06 ID:q/C9jZhZ0
 
  「お、閃いた」

  「光栄に思えガキンチョ、この天才直々に名前を与えてやる」

  「なに嫌そうな顔してんだよ、喜べ」

  「泣くなよ…」

  「まぁ、いいか」



  「お前の名前は――…」





川 ゚ -゚)エスパークーのようです
965 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 04:01:11.92 ID:q/C9jZhZ0
 

「クー…!」

「おい、クー!!!」


川;- ゚)「…ん」

川 ゚ -゚)「…ドクオか」

(メ)'A`)「よかった…、死亡フラグかと」


川 ゚ -゚)「ドクオと一緒にするな」


(メ)'A`)「へーへー」

(メ)'A`)「…」

(メ)'A`)「しかし、お前、よくこんなのであいつ倒したな…」


川 ゚ -゚)「トリカブトを塗っておいた」


(;)'A`)「えげつな!!」

(;)'A`)「てか、思い出の品になにすんだよ!!」
川 ゚ -゚)エスパークーのようです
967 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 04:03:06.15 ID:q/C9jZhZ0
 
川 ゚ -゚)「私らしいだろ?」


(;)'A`)「らしいけどよ!!」

(;)'A`)「いい科白が台無しだよ!!」


(メ)'A`)、「…」

(メ)'A`)「…変わんねぇな」


川 ゚ -゚)「…お前がか?」


(メ)'A`)「お前“も”だ」


川 ゚ -゚)「…そうか?」


(メ)'A`)「そうだよ」


川 -ー-)「…そうか」

川 ゚ -゚)エスパークーのようです
971 : ◆SEOMSVVqUg []:2009/04/12(日) 04:05:11.38 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ)'A`)「…」

(メ)'A`)、「…」

(メ)'A`)「…なぁ、クー」


川 ゚ー゚)「…なんだ?」


(メ)'A`)「…こんなとき、言うのもあれなんだけど、さ」


川 ゚ -゚)「…?」


(メ)'A`)「……オレな」

(メ)'A`)「………言いたいことがあるんだ」


川 ゚ -゚)「なんだ? 言ってみろ」


(メ)'A`)「…オレ、……オレは」

(メ)'A`)「………お前のことが」

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