- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
93 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:23:01.38 ID:B5Tw4DXa0 - ありがとう。
この一撃は… 必ず決めてみせる。 ブーンはレバーを全力で握った。 トリガーがへし折れるんじゃないかというくらい握り、MPを込めた。 繋げた夢 ( ´_ゝ`)(´<_` )
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
97 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:24:14.47 ID:B5Tw4DXa0 -
託された思い ('A`)
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
100 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:25:32.09 ID:B5Tw4DXa0 -
分かてぬ絆 川 ゚ -゚)
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
104 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:26:48.38 ID:B5Tw4DXa0 - 守るべき人たち
(*゚ー゚) ( ´∀`) ξ゚听)ξ ミセ*゚ー゚)リ (゚、゚トソン ( ・∀・) (,,゚Д゚)
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
106 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:28:05.75 ID:B5Tw4DXa0 -
倒れた親友 [ ◎]
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
108 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:29:51.02 ID:B5Tw4DXa0 -
継いだ意志 (´・ω・`)
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
110 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:31:20.29 ID:B5Tw4DXa0 - その…全てを
魂へ この一撃へ………!!! (# ゚ω゚)「こめてぇええええええええええええええええええ!!!!!!!!」
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
111 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:33:48.02 ID:B5Tw4DXa0 - (; ゚∀゚)「ば…かな…」
彼は驚いていた。 そんなはずがない ありえるわけがない。 シヴァの4本の腕が 天も地も掴んできたはずの…無敵の腕が なぜ……壊されているのだ!? (; ゚∀゚)「ありえないありえないありえないありえない」 狂った機械のようにジョルジュは繰り返した。 認めたくない現実を拒絶するかのように。 …だがその現実逃避を破ったのは (; ゚∀゚)「ありえないありえないありえないありえないありえn (# ω )『グランドォオオオ……』
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
112 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:35:26.54 ID:B5Tw4DXa0 - 彼そのものを否定する…ブーンだった。
(; ゚∀゚)「そうか…………お…マエ…か!!」 (# ゚ω゚)「ブラストォオオオオオオオオ!!!!!!!」 眼前に迫ったE・ゼロ 太陽のような輝きを纏い、真っ直ぐその大剣を
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
114 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:37:10.91 ID:B5Tw4DXa0 - (# ゚ω゚)「スラァアアアアアアアアアアアアアアアアアアッシュゥウウウウウ!!!!!!!!!」
振り下ろした!!! (#゚∀゚)「舐めるなぁ!!」 ?がれた腕では抵抗が出来ない。 今更MPで再生しても間に合う距離ではない。 だからジョルジュは別の行動で攻撃をした。 レバーを握り、その身体に秘められているMP全部 E・ゼロへとぶつけたのだ。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
116 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:38:41.00 ID:B5Tw4DXa0 - (; ^ω^)「なにッ!?」
紫色の波動がシヴァから発せられる。 ただ単純に発揮されたわけじゃない。 E・ゼロの動きを完全に止めているのだ。 イレイザードブリンガーは、シヴァの寸前の所でとまっている。 …この波動はまるで…… (; ^ω^)「ストレイト…ドライブ……!?」 E・ゼロを受け止めるかのように、ジョルジュの波動は止むことなく続く。 ( ゚∀゚)「ハハハハハハ!!!! オレノカチダ!!」 ジョルジュは完全な機械の声で勝利の喜びをブーンへ投げつけた。 いっぺんに予想外のことが起きて、心のコントロールが出来なくなってしまったのだ。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
120 :118 「もがれた」です。文字化けだorz ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:41:54.04 ID:B5Tw4DXa0 - MPとは感情によって左右されるもの。
ジョルジュは死にたくない、勝ちたい、殺したいという気持ちだけでMPを放出している。 (; ω )「ぐぉおおおお……!!!」 生きようとする意志は、MPを莫大に発揮させる。 それはブーン自身がよく知っていることだ。 (; ω )「けど…僕は負けない。」 コクピットまで及ぶ衝撃に耐えながらブーンは言う。 (; ω )「お前の生きようとする意志なんて…所詮は一人だけのものだ。」 (; ω )「でも、僕は違う。」 (; ω )「みんなの意思が…僕を支えている。僕を強くしている!」 (; ω )「よぉっく覚えとけよこの野郎…。」
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124 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:43:28.39 ID:B5Tw4DXa0 - (; ω )「これが…」
( ゚∀゚)「はははh………ハ!?」 E・ゼロが動いた。 後ろではなく 切り込んでいる方向へ! 前へ!!!
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
125 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:44:40.83 ID:B5Tw4DXa0 - (# ゚ω゚)「これがぁああああああ!!!!」
刃が
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
127 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:45:53.69 ID:B5Tw4DXa0 - (# ゚ω゚)「人間の!!!」
シヴァの頭部へ
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
129 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:47:23.37 ID:B5Tw4DXa0 -
(# ゚ω゚)「意志の…強さだッッッッ!!!!!」 届いた!
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
132 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:49:23.31 ID:B5Tw4DXa0 - (#゚∀゚)「ぐあああああああああああああああああ!!!!!!」
イレイザードブリンガーは、シヴァの頭部に達すると コクピットを切断し 法衣を切り刻み 胸部を切り込み シヴァを ジョルジュを 一刀両断した。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
134 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:50:35.72 ID:B5Tw4DXa0 - ( ∀ )「……ナゼ…だ…」
バチバチと電撃を起こしながら、両断されたジョルジュが呟く。 ( ∀ )「ナゼ……俺…ガ……ま、マけ……?」 それに答えたのは、ブーンだった。 まるで言葉だけでねじ伏せるように 言った。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
137 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:51:51.71 ID:B5Tw4DXa0 -
( ω )「お前には…絶対わかんねぇよ……!」
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
141 : ◆jOnMQUNVXQ [やっと半分かな?]:2009/02/28(土) 19:53:38.33 ID:B5Tw4DXa0 - それがジョルジュへの最後の言葉
イレイザードブリンガーによって付加されたMPが爆発し 彼の傑作を 彼の野望を 全部、破壊しつくした。 (; ω )「ハァ…ハァ…。」 ブーンは肩で息をしていた。 現実を確かめるどころではない。 ほとんどの力を使い切ってしまっていたから、身体を休めることで精一杯だったのだ。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
143 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:54:57.26 ID:B5Tw4DXa0 - 川 ゚ -゚)「…ブーン。」
静かなコクピットに、クーの声と顔が現れた。 川 ゚ -゚)「…わかるか?」 (; ω )「…ハァ…ハァ……あぁ!」 投げやりな感じでブーンは答えた。 本当はわかってないけど、良いから早く先を言ってくれという意味を込めてだ。 川 ゚ -゚)「…今度こそ……私達が……」 クーは一息置いてから。 笑顔で言った。 川 ゚ ー゚)「私達が……勝ったんだ!!!!」
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145 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:56:44.58 ID:B5Tw4DXa0 - 急に回線が開き、みんなの歓喜の声が飛んできた。
ブーンは疲れてるけど、その姿を微笑みながら見た。 (,,;Д;)「かかかかか、かかかかか勝ったんスよね!? オレたちホントに勝ったんですよね!?」 ( ´_ゝ`)「あぁ、そうさ。俺たちが勝ったんだ。」 (゚、゚;トソン「嘘みたいです…なんか実感わかないnワプッ!」 ミセリがトソンに抱きつきながら満面の笑みで言った。 ミセ*^ヮ^)リノシ「なーに辛気臭いこと言ってんの!! いいから今は喜ぼーよ!! ヒャッホー!!」 ξ*゚听)ξ「そうよ! 私達、勝ったんだからね!!」 シンのコンピュータールームではみんなが手と手を取り合い、喉がつぶれそうなほど叫んでいる。 明日から戦うことはないのだから、喉が潰れるくらいどうってことない。みんなそう考えていた。 ( ´∀`)=3「……。」 王は立場もあるので座って、頬杖をついていたが…顔を見ればすぐにわかる。 彼も心底嬉しいのだ。堪えきれない笑みが表情に滲み出ている。 ('A`)「ブーン。」
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
147 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 19:58:14.25 ID:B5Tw4DXa0 - 今度はディスプレイにドクオが出てきた。
相変わらず、表情を作るのが苦手みたいだが…彼も喜んでいる。 ('A`)「お疲れ。」 コツンとディスプレイに向かってドクオが拳を軽くぶつけた。 ( ^ω^)「…お疲れ。」 息が整ったブーンも、同じようにしてディスプレイに拳をぶつけた。 未だ残っている爆発の発光に照らされるブーンは、戦いを終えた戦士の顔をしていた。 (´<_` )「喜んでるところ悪いが、ツン。俺たちの回収を頼む。 もう動けんからな。」 ξ;゚听)ξ「あ、はい!」 宇宙空間を漂っている機体の回収を弟者が頼んだ。 死力を尽くした彼らは、もう一指も動かすことができないのだ。 シンが低く唸り、動き始めた。 半壊のD・レッドライガーを回収し、達磨状態のS・エアロを回収する。 そしてヒビだらけのH・スコールを回収した所で
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
151 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:00:15.89 ID:B5Tw4DXa0 -
ある異変に気づいた。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
154 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:01:36.90 ID:B5Tw4DXa0 - ( ´_ゝ`)「……何故だ?」
( ´∀`)「どうした?」 兄者が天井モニターを見ながら呟いた。 耳に入れていた王が兄者へ問う。 ( ´_ゝ`)「…なぜ、爆発が残ったままなのか…と思いまして。」 ( ´∀`)「そういえば…。」 まるで爆発した直後のままのように 煙も発光もそのままで宇宙空間を漂っている。 ( ^ω^)「……。」 ボケッとブーンはそれを眺めていた。 黄色い光が綺麗だなと思って。 そして、早く回収してくれよとも思いつつ…その場に残る何かを感じて。 「クックック…」
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
157 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:03:06.29 ID:B5Tw4DXa0 - (; ´∀`)(;゚Д゚)ミセ;゚ー゚)リ(; ´_ゝ`)川;゚ -゚)「「「「「「「!?」」」」」」」('A`;)(´<_` ;)(゚、゚;トソン(・∀・ ;)
笑い声が聞こえた。 人間の声ではない。 シンに居る誰かの声でもない。 まだ回収されていないブーンでもない。 …その声の主 何度も何度も聞いた、耳障りな… ( 。∀゚)「ハァッはッハッはッハッハッハハ!!!!」
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
160 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:04:32.67 ID:B5Tw4DXa0 - ジョルジュだった。
爆発したから機体は残っていない。 シヴァは完全に壊されたのだから… だが… 彼は…MPだけとなり 爆発されたそのエネルギーと…一体化していたのだ。 川;゚ -゚)「…しぶとい奴だ!!」 ( 。∀゚)「ゲハハハハハh…グボッ…ゲェ……!!」 声だけで判断するならば… 瀕死という状態だろう。 だが、それでも彼は笑っている。 何故なのだ…? ( ^ω^)「……くたばりぞこないめ。 何をするつもりだ。」
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
162 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:05:55.20 ID:B5Tw4DXa0 - ( 。∀゚)「お、オマ…オマ…え達…のほ、ほほほホシを…こ、こわして…ャ…るゼ!!」
聞き取りづらい声だが、確かに言った。 ( ´∀`)「地球を壊すだと? 生物ですらなくなったお前に何ができる?」 当然の見解だった。 機械でもない、ただの憎悪の塊となった彼に出来ることなどあるわけがない。 ( 。∀゚)「ここ、コノ身体ごト……ぶ、ぶぶっぶつけて……ヤらぁ!!!」 そう言った直後 爆発光が一点に凝縮された。 色はジョルジュのMPと同じ紫色。 形は球体。 大きさは……バハムート程もあった。 ( 。∀゚)「ゲボハハh…し、死ねぇ!!」
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
166 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:08:12.27 ID:B5Tw4DXa0 - ( 。∀゚)「ガハッ!!!」
エネルギー球となったジョルジュが動き始めた。 そして、ジョルジュという人格も同時に死んだ。 憎悪とエネルギーの塊となった彼は、最初はゆっくりだったが徐々にスピードをあげて迫っている。 このままではシンに直撃してしまう! (; ・∀・)「なんだと!?」 (; ´_ゝ`)「どうした!?」 ジョルジュが話し始めてから、ずっとそのエネルギー体を解析していたモララーが声を荒げた。 コンピューターがとんでもない結果をはじき出したからだ。 (; ・∀・)「ジョルジュの軌道は…宣言どおり地球です… それで…」 (; ・∀・)「あのエネルギー量…地球どころか…直撃すれば太陽系ごと吹っ飛びますよ!!」 (; ´∀`)「何……!?」 川;゚ -゚)「そ…んな……!!」 死力を尽くした。 もうMPも機体も残っていない。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
167 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:09:30.50 ID:B5Tw4DXa0 - 自分達は勝った
勝ったはずなんだ! なのに… 何で… 何で……こんな……!! (; A )「悪い冗談で…あって欲しいよな…」 目を開けても、そこには紫色の閃光のみ 打つ手はない。 (; ´∀`)「……。」 王は考えていた。 シンには一度だけならワープできるエネルギーがたまっている。 このままワープすれば、ひとまず自分達だけなら生き延びることはできるだろう。 だが、次に見るのは…砕け散った母星だ。 このまま共に死ぬか それとも、自分達だけでも生き延びるべきか どちらも選びたくは無いが…どちらかを選ばざるを得ない状況だった。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
169 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:10:49.73 ID:B5Tw4DXa0 - (;゚Д゚)「…畜生…!」
ギコは壁に拳を打ちつけた。 彼だけではない。 艦内のみんながみんな、諦めていた。 シンの武装じゃ対抗もできない。 ( ω )「……。」 ( ^ω^) ……そんな中 一筋の白い閃光が エネルギー体に衝突した。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
176 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:14:18.91 ID:B5Tw4DXa0 - 川;゚ -゚)「……ブー……ン……!?」
見間違えるわけがない 白い機体、大きな翼、鋭角なフォルム エターナル・ゼロだった。 (; ^ω^)「みんな…聞いてくれお。」 E・ゼロはイレイザードブリンガーを球体に突き刺し、エネルギーを吸収していた。 ブースターも全開にし、推進力を相殺している。 だがそれもほんの僅かだ。 (; ^ω^)「こいつは僕が食い止める。 その隙に…みんなはワープして、地球に帰ってくれ!」 (#'A`)「……ざけんな!!」 ドクオが声を荒げてブーンに抗議した。 ブーンと繋がっているコンピューターに突っかかり、唾を撒き散らしながら怒鳴る。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
178 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:15:32.47 ID:B5Tw4DXa0 - (#'A`)「なんで一番頑張ったお前を置いてかないといけねぇんだ!!
そんなことオレが許さねぇよ!!」 (; ^ω^)「…ドクオ…冷静に考えてみてくれ。」 紫の光に照らされるブーンの顔は 苦痛に歪みながらも、笑みを浮かべていた。 (; ^ω^)「僕一人が残れば…地球を…そしてシンの君達を救えるんだ。 たった一人の犠牲で……みんなみんな助かるんだ!!」 (#'A`)「けど、オレはそんn 川# - )「私はそんなの認めない!!」 ドクオの叫びに負けず、クーが叫んでいた。 その顔は、怒りと悲しみに満ちた複雑な顔だった。 川#゚ -゚)「なんでお前が犠牲にならないといけない!? なんでお前がここで死なないといけない!?」 川# - )「なんでお前は……一緒に帰ろうとしてくれないんだ……!?」 肩を震わせながらクーは小さく叫んだ。 そんな姿を見て…ブーンは少しだけ決心が揺らいでしまった。 …だが、取れる行動は一つだけ。 もう、迷わない。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
181 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:16:49.68 ID:B5Tw4DXa0 - ( ^ω^)「…誰でもいい。クーとドクオを押さえてくれ。
一緒に来られても困るだけだから。」 ( ´_ゝ`)「…ブーン。」 兄者が前に出て、ブーンに語りかけた。 ( ´_ゝ`)「それが、お前の意志なんだな?」 ( ^ω^)「…そうだお。」 ( ^ω^)「僕の戦う理由は『みんなを守る』こと。 その理由を、意志を守り通せるなら…」 ( ^ω^)「僕の身を犠牲にしたって構わない!」 ( ´_ゝ`)「……わかった。 弟者、ドクオを押さえろ。」 (´<_` )「……あぁ。」 (#'A`)「てめぇ弟者! お前までブーンを見殺しにするつもりか!?」 床に組み伏せられながらドクオは叫んだ。 しかし、弟者も決して穏やかな表情を浮かべてはいない。 我慢するために唇を噛んだせいで、血が口から垂れているのだ。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
183 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:18:18.35 ID:B5Tw4DXa0 - (´<_` )「お前も一緒になって死ぬつもりか?
お前も一緒になって死ねば何か意味があるのか?」 (´<_` )「違うだろう。むしろ、お前が生き延びることに意味があるんだ。 ここはブーンに任せておけ。」 (#'A`)「けど…けどっ! よぉ!!!!」 じたばたと暴れながらドクオは叫ぶ。 だが、完全に関節を極められている上に筋力の乏しい彼は立ち上がることなどかなわない。 川#゚ -゚)「はなせ!! ブーンが止めても! 私はあいつを助けに行く!!」 兄者とミセリ、トソンに押さえられながらクーは叫んだ。 ミセ;゚ー゚)リ「あ、暴れないでくださいよ! クーさ、あ痛っ!!」 クーの我武者羅に振り回した拳がミセリの額に当たる。 ドクオと違って彼女は肉体訓練もしている。 並みの女性じゃ押さえつけるのはほぼ不可能だ。 (゚、゚;トソン「王様! 早急にご決断を!!」 足を押さえながらトソンが言った。 王は鉤状にした指で口元を押さえながらずっと考えていた。 ( ´∀`)「……。」
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
185 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:19:32.34 ID:B5Tw4DXa0 - 頭の中での会議は30分に及びそうなほど長く果てしないものだった。
だが現実では一瞬。 はじき出された結果を、王はゆっくりと口にした。 ( ´∀`)「ワープシステムを作動しろ。 座標は地球だ。」 川#゚ -゚)「王様!!」 (#'A`)「てめぇ爺ちゃん!! ブーンは置いてくつもりかよ!?」 叫ぶ姉弟の方を王は見た。 悲痛な表情をしながら…納得はしてもらえないのを承知で説明した。 ( ´∀`)「ブーン一人だけで、皆が救われるのだ。 彼もそれを望んでいる以上…従うしかないだろう。」 川#゚ -゚)「けど! まだ他に方法があるかもしれないじゃないですか!!」 ( ´∀`)「『かもしれない』を話す時間はもう残されていないのだ。 方法は一つのみ。 後は行うしか……道はない…!」 (#'A`)「くっそおおおおおおお!!!!」 全身に力を込める。 じっとしてられないんだ。 どいてくれよ。その手を離してくれよ! 俺の目標を…戦友を失わせないでくれよ!!
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
187 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:21:15.83 ID:B5Tw4DXa0 - 力を込めても込めても
ドクオは兄者の拘束を振り払うことはできなかった。 (; ω )「サンキュー、王様。 ……これで心置きなく……。」 その先はあえて言わなかった。 言わなくても結末なんてわかってるから。 ( ´∀`)「…ブーンよ。」 ( ´∀`)「……すまんな。」 (; ω )「へへへ……あんたが僕に謝るの…初めてだな。」 (; ω )「けど、気にするなよ。」 (; ^ω^)「これが、僕なんだからさ!」 ( ´∀`)「…あぁ。」 川# - )「ブーン!! ブーン!!!」 クーの叫びがやけに耳に届く。 シンが光り始めた。ワープを開始するんだろう。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
191 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:22:53.58 ID:B5Tw4DXa0 - だから…彼は少しでも彼女の気が和らぐように
優しく、彼女だけに言った。 (; ω )「クー。」 ( ^ω^)「……ごめんね。」
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
193 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:25:00.85 ID:B5Tw4DXa0 - 川;゚ -゚)「ブーン!!!!!」
ξ゚听)ξ「ワープシステム起動!!」 シンが光に包まれていく。 そして E・ゼロとブーンを残して その星域から……脱出した。 (; ^ω^)「…やっと行ったか…。」 ペダルを踏んでブースターを全開にし続ける。 レバーを握って、目の前のエネルギーを消し続ける。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
194 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:26:31.23 ID:B5Tw4DXa0 - わかってるんだ。
いくら自分でも…これだけ大きなエネルギー体を全て消すことなんて出来ない。 …けど けど……こうすることで…地球が救われるんだ。 ここで少しでもエネルギー量を減らせば…地球を破壊されるほどの爆発力はなくなるはず。 戦友も親友も友達も恋人も 子供も大人もおじいちゃんもおばあちゃんも 全部全部…僕が守ってあげれるんだ。 ( ;ω;)「……お?」
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
198 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:30:18.21 ID:B5Tw4DXa0 - 気がつけば涙が出ていた。
悲しみの涙が、歓喜の涙か。 理解する時間すら、もう残っていない。 ( ;ω;)「……ごめんな、キー君。 結局、キミを直すこと…できそうにないや。」 色々あったけど これで…最後なんだね。 ( ;ω;)「……クー。」 思い描いたのは、自分の一番愛しい人。 心残りなんて…それだけだ。 ( ;ω;)「……もしも帰れたら、必ず言うよ…」 ( ;ω;)「必ず言うから……待っててね。」
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
200 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:32:01.69 ID:B5Tw4DXa0 - エネルギー体が動き始めた。
こっちのエネルギー量をオーバーしたからだ。 ここまでか。 涙を拭いて。 レバーを握る。 (; ω )「行くぞ……これが僕の……」 (# ゚ω゚)「僕の…生きた証だぁあああああああ!!!」 眩い光が一帯を包んだ。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
205 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:33:47.30 ID:B5Tw4DXa0 - それは白くも見えたし
紫にも見えた ただ、わかることは一つ。 そこにブーンが居ること。 それだけだった。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
209 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:36:02.08 ID:B5Tw4DXa0 -
川 - )「……。」 暴れるのをやめたクーは、床にへたり込んでいた。 ただうつむいて、今の状況を把握しないように努めている。 そこへ、オペレーターの事務的な声が間を割いた。 モニターに映っているのは…見慣れた空だった。 白い雲が飛んで、どこまでもどこまでも青が続いている。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
211 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:37:45.55 ID:B5Tw4DXa0 - ξ゚听)ξ「…地球上空へのワープ成功。
これより通常飛行を行い、30分後には地上へ降下します。 着陸時の衝突に備えてください。」 ( ´_ゝ`)「…クー。ここに居たら危ないぞ。」 兄者がクーの肩に手を置き、諭すように言う。 だが、クーの耳には全く届かない。 ( A )「……。」 ドクオは既に観念し、椅子に座って衝撃に備えていた。 彼自身がやったのではなく、弟者がやってあげたのだ。 ドクオ自身には…もう動く力は残っていない。 川 - )「…ブーン……。」 クーが小さく言った。 だが、誰かに言ったわけではない。 その言葉を聞いて反応してくれる人は…もう居ないのだから。 川 - )「……ブー……ン……!!」
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
215 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:39:21.35 ID:B5Tw4DXa0 - 言ってほしかった言葉…
『ごめんね』…だと…? 違う… 違う! そんな言葉なんて… 聞きたく…なかった……!! 川 ;-;)「ぅ………わぁああああああああ!!!!」 床に拳を何度も何度もたたきつけ、クーは慟哭した。 兄者はもう止めようとはせず、ゆっくりと近くのシートへ座らせた。 聞こえるのは、ただクーの叫び声だけ。 誰一人として…言葉を発する者は居ない。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
218 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:42:29.24 ID:B5Tw4DXa0 -
戦いは終わった。 だが、人々に笑顔が戻ることはなかった…。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
220 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:44:28.56 ID:B5Tw4DXa0 -
――――。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
222 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:46:07.68 ID:B5Tw4DXa0 -
時は流れて一年後。 夕焼けに照らされるROM城。 相変わらず金属一辺倒の外見だが、大砲がのぞいていたりすることはなかった。 代わりに、花や垂れ幕が飾ってある。 書かれている言葉は、様々だがどれにも『一周年』という言葉が書かれていた。
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- ( ^ω^)ブーンはマシーナリーのようです
225 : ◆jOnMQUNVXQ []:2009/02/28(土) 20:47:42.12 ID:B5Tw4DXa0 - ('A`)「…。」
(,,゚Д゚)「あ、ドクオさん。お疲れ様ッス!」 城内を歩いていたドクオをギコがねぎらいの言葉をかけた。 ('A`)「やぁギコさん。今日も元気ッスね。」 (,,゚Д゚)「これが取り得みたいなもんですからね! オレはいつだって元気一杯ですよ!」 ('A`)「そうですか…。 というか、俺に敬語はやめてくださいよ。 もう階級差なんて関係ないんですから。」 (,,゚Д゚)「いやー。でも癖って中々抜けないもんですよ。 いくら年功序列を尊ぶドクオさんでも、こればっかりはどうにも…。」 ('A`)「ゆっくり慣れていきましょうね。時間はたっぷりありますから。 それじゃ、俺行くところあるんで。」 (,,゚Д゚)「あ、そうだったんですか。では、また。」 手を振りあって、ギコと別れる。
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