- 俺のIDより全角多い奴いるの?
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/10/22(月) 10:18:44.68 ID:8Mx01AeYO - よっこら
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- ( ゚д゚)ブーン系小説練習+短編&イラスト総合案内所のようです。
393 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/10/22(月) 11:37:24.35 ID:8Mx01AeYO - どなたかスレ立てお願いします
スレタイ・('A`)は地図に無い島へ行くようです
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- ('A`)は地図に無い島へ行くようです
2 : ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 11:46:44.31 ID:8Mx01AeYO - 代理ありがとうございます。
月曜なのに暇なんだぜってことで、第9話投下と一緒に、第1話からのんびりと投下しちゃおうと思います
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- ( ゚д゚)ブーン系小説練習+短編&イラスト総合案内所のようです。
399 : ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 11:47:14.46 ID:8Mx01AeYO - >>398
ありがとう(・ω・)ノ
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- ('A`)は地図に無い島へ行くようです
3 : ◆ZB7B4XJvSk [第1話]:2007/10/22(月) 11:50:08.83 ID:8Mx01AeYO - 真っ暗な夜の海の上を、静かに小舟が進んでいく。
「……まだつかないんですか?」 「座標軸的にはそろそろ着く頃なんだがね」 やがて、海面を覆っていたもやが晴れてくると、水平線の遥か彼方に小さな光が見えた。 ('A`)「っ!あれは!!」
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- ('A`)は地図に無い島へ行くようです
4 :第1話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 11:51:03.55 ID:8Mx01AeYO -
('A`)が地図に無い島に行くようです・第1話
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- ('A`)は地図に無い島へ行くようです
5 :第1話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 11:52:25.58 ID:8Mx01AeYO - 〜ドクオが船に乗る数日前〜
人々で溢れ何かと騒々しい都会とは裏腹に、木々に囲まれ清く澄み渡った空気に満たされた夜の公園。 そこに、1人の男がさまよっていた。 ('A`)「………」 彼の名はドクオ。 都会に憧れ、地方から上京し大学に通うことになった彼。 しかし、馴れない1人暮らし、大学とバイトの両立、ホームシック等鬱症状に苛まれた。挙げ句には授業をすっぽかして単位も落とし、それが教育熱心な親に知れて勘当を受けてしまった。 大学も通えなくなり、やる気無い態度からバイト先の店長にクビを告げられ、借りてたアパートも大家に追い出された。 ドクオはおもむろに財布を開いてみるが、既に中身はもぬけの殻であった。
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8 :第1話 ◆ZB7B4XJvSk [そんなぁ]:2007/10/22(月) 11:54:49.46 ID:8Mx01AeYO - 昼間から覆っていたどんよりした雲が、星の光を遮っている。
ドクオの頬を撫でる風もどこか肌寒い。 ふと、ドクオの脳裏に「死」の文字が浮かんだ。 ('A`)「ウツダシノウ……」 帰る宛も無いドクオは、しばらく園内をふらふらとさまよっていた。 するとドクオの目に、人間の身長より半身分くらいの高さにある太い枝を生やした大木が映った。 ('A`)「……首吊るのにちょうどいい高さだな」 ドクオは木の方へ歩いていくと、カバンから長いロープを取り出した。 ('A`)「終いにするか……」 ドクオはそう言って枝と自身の首にロープを巻いた。
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9 : ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 11:56:39.62 ID:8Mx01AeYO - ?「テメェコラ! 金出せや!!」
と、突然ドクオがいる場所の近くの茂みから、誰かの怒声がした。 ('A`)「ちっ、人がこれから死のうとしてる時に……」 あと一歩のところで邪魔が入ったドクオは、機嫌悪そうに舌打ちした。 ('A`)「……」 なんとなく誰かの声が気になったドクオは、するりと首からロープ外して草木を掻き分けながら音がした方を覗き込んでみた。
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10 :第1話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 11:57:33.45 ID:8Mx01AeYO - DQN1「おう、じじぃ! 出すモノ出せや!」
/ ,'3「……出すモノってなんじゃ?」 DQN2「何とぼけとんじゃ! いかにも金持ちそうなカッコしやがって。金じゃ金!!」 DQN3「しらばっくれてると痛い目にあうぜ?」 wwwA`)「…この御時世にオヤジ狩りか。全く、困ったもんだ」 草木に隠れながら、ドクオはかけてもない眼鏡をずらし上げる仕草をした。
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11 :第1話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 11:58:18.59 ID:8Mx01AeYO - / ,'3「貴様らのような他人様に迷惑かける鼻垂れ小僧に出してやる金など無い!」
DQN1「てめぇ! 逆らう気か!?」 DQN2「俺らチーム小鳩丸に喧嘩売るとは大したじじぃだぜ! やっちまえ!」 DQN3「ブッ殺!」 やがて不良達に囲まれた男性は袋叩きに合った。 wwwA`)「……」 ドクオは、当初ずっと眺めているだけだった。 もはや氏ぬしかない自分にとって関係の無い話だ。 誰かも知らない人をわざわざ助けに行くなんて、相当のお人好しか、ただの偽善者だ。
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12 :第1話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:00:57.32 ID:8Mx01AeYO - そう思ってはいたドクオであったが、徐々に心情に揺れが起きてきた。
DQN1「このじじぃ手間かけさせやがって!最初から素直に財布渡せりゃ良かったのによ!」 DQN2「けっ、血ぃ吐いてうずくまってらぁ!痛くて助けを呼ぶ声も出ないってか?どんなもんじゃーいwwwww」
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14 :第1話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:02:04.80 ID:8Mx01AeYO - DQN3「見ろよ!こいつ財布に札束入ってるぜ!これで当分遊んで暮らせるな!!」
www( A )「おぃ、てめぇら」 いつの間にか、体が茂みから飛び出していた。
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15 :第1話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:02:42.57 ID:8Mx01AeYO - ('A`)「1人に対して他人数で襲いかかって、恥ずかしく無いのか」
どうせ氏ぬんだから、いいか。 ('A`)「てめぇらみたいな奴がいるから世の中駄目になるんだ」 氏ぬ前にとりあえずムカつく奴ぶっ飛ばしたい気分だし DQN2「何だテメェwwwテメェもボコられたいのか」 何せ今の俺なら負ける気がしねぇ ('A`)「フルボッコにしてやんよ」
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17 :第1話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:03:44.87 ID:8Mx01AeYO -
_、_ ( _ノ`)「…っ! 貴様ら何やってんだ!?」 DQN1「ぐっ、やべぇ、ポリ公だ!」 DQN2「お前ら逃げるぞ!」 DQN3「畜生、覚えてろよ!」 駆け寄ってきた警官を見て不良達がその場から逃げていった。 (#)A`)「ハァ……ハァ……」 戦い終わって精根尽きたドクオはその場にへたり込んだ。 _、_ ( _ノ`)「貴様!このご老人に何をした!?」 / ,'3「いや、彼はワシを不良達から庇ってくれたんじゃよ」 突然、ずっとうずくまっていた男性がすくっと立ち上がった。 _、_ ( _ノ`)「えっ、そうだったんですか! ちょっとキミ、大丈夫か!?」 渋い面持ちの警官がドクオに駆け寄ると、ドクオは目を回して気絶していた。
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18 :第1話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:06:43.09 ID:8Mx01AeYO - _、_
( _ノ`)「あぁ、可哀想に、集団でこんなに痛めつけられて……。直ぐに病院に連れて行かなくては!」 / ,'3「いや、その必要は無い。大した怪我じゃなさそうだし、ウチで引き取ろう。」 _、_ ( _ノ`)「え、彼はあなたとお知り合いなのですか?」 / ,'3「あぁ、わしの孫じゃよ」 老人はそう言うと、ドクオの体を軽々と持ち上げて去っていった。 _、_ (; _ノ`)「……なんだったんだ?」 虐げられていた筈の老人の予想外の行動に、警官はその場でしばし呆然としていた。 _、_ ( _ノ`)「……」シユボッ _、_ ( _ノ`)y-・~~~~~ 「おぉ、新作のピース8ミリはなかなかウマいな」 警官の持つ煙草の先から、紫煙が夜空に立ち昇っていった。
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20 : ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:09:11.95 ID:8Mx01AeYO - ('A`)「ん? ……ここはどこだ?」
ドクオが目が覚めると、見覚えの無い広い寝室のふかふかベッドの上に寝かされていた。 / ,'3「おや、気がついたかね」 ドクオの側に、昨日公園で会った老人が座っていた。 (;'A`)「なっ、あんたは昨日の…! ここは一体どこだ!?」
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- ('A`)は地図に無い島へ行くようです
21 :第1話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:09:42.99 ID:8Mx01AeYO - / ,'3「そう気を荒げるでない。
ワシを庇ってくれたキミが傷ついていたから家まで持って帰って介抱してあげたんじゃよ」 老人はそう言うと紅茶をすすった。 ('A`;)「あぁ……そうなの。 てゆうかあんだけフルボッコにされてて俺はこんなんなのに何であんたは無傷なの?」 / ,'3「いやいや、うずくまってた「フリ」をしてただけじゃよ。 そこそこ痛い演技でもしとれば相手の攻撃もゆるむじゃろうて」
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- ('A`)は地図に無い島へ行くようです
23 :第1話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:10:44.23 ID:8Mx01AeYO - 先程から辺りを見回していたが、何かやたら大きな絵画や高級そうな絨毯、キラキラした装飾品で部屋が飾られていて落ち着かない。
しかもこの飄々とした老人ときた。やはり、何か普通じゃない気がする。 (;'A`)「……まぁいいや。 とりあえずじいさんありがとな。俺はもう大丈夫だから、そろそろ帰るわ」 とりあえずいつまでも世話になる訳にもいかないので、おいとましようとした。
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- ('A`)は地図に無い島へ行くようです
24 : ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:12:52.15 ID:8Mx01AeYO - / ,'3「あぁ、ちょっと待ちたまえ」
ふと、老人がドクオに話しかけた。 ('A`)「は?」 / ,'3「あんな時間に公園をほっつき歩いて、何か訳ありかな?」 ('A`;)(ギクッ) / ,'3「どうやら図星のようじゃな」 ドクオの反応を見て老人がニヤリ笑う。 / ,'3「どうじゃ、一発やらないか?」 ('A`)「アッ-」 ドクオが拍子抜けした声を出した。 / ,'3「? ……まぁいい、ゆっくり説明しよう……」 老人は椅子に腰を掛けると、静かに語りだした。
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- ('A`)は地図に無い島へ行くようです
25 :第1話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:13:50.10 ID:8Mx01AeYO - 〜時は戻って冒頭〜
('A`)「あれがあんたの言う島か?」 / ,'3「そうじゃ! あれが我が社が総力を上げて管理してきた島じゃ」 2人は激しく揺れる甲板の上で声を荒げていた。 / ,'3「あの島は我々の世界から隔離された島じゃ! 島周辺には特別な装置により、島の半径5キロ以内に入らないと視認できんようになっとる。勿論レーダーなどにも映らん」 ('A`)「……いまだにじぃさんの言ってることがよくわからないんだが、俺がするべきことを3行で頼む」 / ,'3「キミが あの島に行って 暮らす」 ('A`)「はしょり杉www てか、あそこで生活するだけでいいのか?」 / ,'3「左様。キミはこのプロジェクトの命運を握っている」
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- ('A`)は地図に無い島へ行くようです
27 : ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:16:41.39 ID:8Mx01AeYO - 船が島に近づくにつれ、だんだん波が荒くなってきた。
('A`)「……なぁじいさん」 / ,'3「なんじゃ?」 ('A`)「そんな大それた計画に、なんで俺なんか選んだ?」 地図に無い島を誰からも見つからずに保管する……、この老人は「ロストアイランド計画」と言っていたか。それの主要メンバーに何故かドクオが選ばれた。 それはそうとこの老人、日本で数百年を誇る老舗企業の名誉会長らしい。通りであの屋敷、この風格といったわけだ。 / ,'3「何回言わせるんじゃ。キミはワシを助けてくれたじゃろ? とっさにあんな行動がてきる人間、近頃の若いモンにはなかなかおらんぞぃ」 それはただ単に自暴自棄になっていたからだ、とドクオは言おうとするが、まくしたてる老人に遮られた。 / ,'3「それにキミはちょっと困った事になってるようじゃし、ちょうどいいじゃろう」 ('A`)「しかし……」 / ,'3「勿論助けるだけじゃない。君には少しやってもらいたいこともあるし、要はギブアンドテイク、じゃよ」 ('A`)「…………」
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- ('A`)は地図に無い島へ行くようです
28 : ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:18:05.85 ID:8Mx01AeYO - 何故か成り行きでこんな事になってしまったが、とりあえず元は氏ぬ気だったんだからまぁいいか。
ドクオが細く溜め息をつくと、すぐそこに揺らめく灯りが近づいていた。 / ,'3「じゃあ、わしらはここまでじゃ」 ('A`)「え?まだ島についてないじゃん」 ドクオの言う通り、島から2キロほど離れた位置で船は停泊していた。 / ,'3「わしら外の世界の者がこの島に干渉するのは禁じられておる。すまないがここからはボートで行っとくれ」 ('A`)「てゆうか、ただ単に暮らすって言ったって、俺は具体的に何をすればいいんだよ?」 / ,'3「大丈夫じゃ、向こうに迎えがおる。そやつから聞けばわかるじゃろう」 ('A`)「迎えって……あんたらのプロジェクトの人かなんかの?」 / ,'3「いや、生まれも育ちも島の人間じゃ。ただ、間者を通してキミが今日この時間に来る事を知らせておる」 ('A`)「はぁ…」 実際あまり理解はしてなかったが、とりあえず相づちをうつと、ドクオはボートに乗り込んだ。
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30 :第1話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:20:16.64 ID:8Mx01AeYO - (;'A`)「……ってこれ、バナナボートじゃねぇか!」
/ ,'3「色々あってそれしか用意できんかった。すまない」 (;'A`)「どんだけー」 老人はこんなボートで2キロ先の海岸まで辿り着けという。骨が折れるってレベルじゃねーぞ! / ,'3「じゃ、そゆことで」 (;'A`)「ちょ、おま!」 老人が短く別れを告げると、エンジンのついた船はボートからあっという間にに遠ざかっていった。 ドクオは海上にポツンと取り残された。 (;'A`)「畜生、何でこんな事に……」 荒れ狂う海の上で、ドクオは細長いボートに必死にしがみついていた。 (;'A`)「……糞ったれ! やあぁってやるよ!!」 無我夢中にそう叫ぶと、ドクオは荒波の中に消えていった。 〜第2話へ続く〜
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- ('A`)は地図に無い島へ行くようです
31 : ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:22:24.36 ID:8Mx01AeYO - ここまでが第1話です。支援サンクス、まだまだ先は長いね(・ω・`)
第1話は>>3から。 続けて第2話
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- ('A`)は地図に無い島へ行くようです
32 :第2話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:25:32.01 ID:8Mx01AeYO - (;'A`)「ハァ、ハァ、ハァ………」
バナナボートに乗ったドクオは、沈んでは浮いて、沈んでは浮いてと、死にもの狂いでオールを漕ぎまくった。 (;'A`)「つ、着いたのか……?」 やがてドクオは海岸線に敷かれた真っ白な砂浜に辿り着くと、疲労困憊の体を打ちつけてすぐに意識を失った。
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- ('A`)は地図に無い島へ行くようです
33 :第2話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:26:07.66 ID:8Mx01AeYO - ('A`)が地図に無い島へ行くようです・第2話
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- ('A`)は地図に無い島へ行くようです
35 :第2話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:27:21.92 ID:8Mx01AeYO - 〜('A`)が砂浜に辿り着く1ヶ月前〜
( ・∀・)「よーしお前ら! 今日の仕事はここまでだ!!」 親方が高台の上で、叫びながら鐘を鳴らした。 ( ><)「皆さんお疲れ様なんです!!」 ( ´_ゝ`)「流石に今日も疲れたな」 それまで忙しそうに動いていた者達が、鐘の合図とともに一斉に伸びをしたり隣りの者とお喋りを始めた。 (*゚ー゚)「何言ってるの。兄者くんはいつも仕事手抜きしてるじゃない」 突然、人混みの中から1人の少女が背の高い男の背中をひっぱたいた。 ( ´_ゝ`)「アウチ!」 ( ><)「相変わらずしぃちゃんは兄者さんに手厳しいです」 同僚の中で笑いが起こると、少女も明るい笑顔を振る舞った。
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- ('A`)は地図に無い島へ行くようです
36 :第2話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:29:28.34 ID:8Mx01AeYO - (*゚−゚)「失礼します」
先程の笑顔とは違い、緊張の面もちで少女はドアを叩いた。 ( ・∀・)「おう、しぃ。まぁ緊張せずに入れよ」 しぃと呼ばれた少女が部屋に入って行くと、先程鐘を鳴らしていたガッシリとした体格良い親方が椅子に座っていた。 ( ・∀・)「ほれ、今月分の給料」 (*゚ー゚)「ありがとうございます」 しぃは親方から紙包みを受け取った。 ( ・∀・)「それにしてもお前は大変だな。 早くして親兄弟を亡くして、まだ若いし女なのにこんな肉体労働しなきゃいけないなんて……」 (*゚ー゚)「……行く宛も無いところに、モララー親方のご好意で困っている私を拾ってください、本当に感謝してます」 しぃがモララー親方に向かって頭を下げた。 ( ・∀・)「やめろよ、別に俺は当たり前の事をしただけさ。 お前の親父にも色々と世話になってたし、これで恩返しができたかなって思ってるんだ」
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37 :第2話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:30:30.92 ID:8Mx01AeYO - モララー親方は窓の外の遠くを覗き込んだ。
しぃも一緒になって、遥か彼方を見つめていた。 (*゚―゚)「……私がまだ幼かったころ、家に何者かが押し入り私意外の家族を皆殺しにしていきました。 特に部屋を荒らされた様子も無く、未だに犯人が何の目的で私達を襲ったのかわかりません」 語り続けるしぃの目が、にわかに潤んできた。 (*;―;)「なんで私だけ生きているのか……、今でも答えはわかりません。私が寝てる間に死んでいったお父さんやお母さん、お兄ちゃんが、ただただ天国報われることを毎日祈って……」 (;・∀・)「あぁ、すまない。嫌な事を思い出させてしまったようだ。 ……とにかく、これから亡くなった家族の為にも明るく生きていかなきゃ!」 どんどん落ち込んでいくしぃを見かねて、モララーはしぃの話を無理矢理に遮った。
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38 :第2話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:33:31.33 ID:8Mx01AeYO - (*゚ー;)「……はい、そうですね」
親方の心遣いに感謝しつつ、しぃは涙を拭って笑ってみせた。 ( ・∀・)「それはそうと、しぃはよく働くから今月の給料オマケしといたぞ」 (;゚−゚)「えっ!? そんな悪いですよ! 親方には食と住まいも提供してもらってるのにそこまでしてもr」 ( ・∀・)「ほれ! ……お年頃の女の子なんだし、これで好きな服でも買ってきなさい」 突然の告白に動揺したしぃの言葉をモララーが遮った。 (;゚−゚)「で、でも……」 ( ・∀・)「さぁ、俺はまだ仕事がたんまり残ってるんだ。邪魔だからさっさと出ていきな」 モララーはそう言うと、回転椅子を回してそっぽを向いた。 (*゚ー゚)「………ありがとうございます、親方」 しぃは机から離れると、ドアの前でモララーの方へ振り向き、深く一礼した。
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40 :第2話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:35:27.77 ID:8Mx01AeYO -
(*゚ー゚)「ふぅ、今日も疲れたなぁ」 しぃはふかふかなベッドに寝転がった。 (*゚―゚)「……お母さん」 今日モララーと話した事により、ちょっと気分が落ち込んでいた。 (* ― )「……お父さんもお兄ちゃんも、なんで死んじゃったの?」 しぃは枕元のランプの灯をそっと消した。 すると、ランプの優しい光に包まれていた部屋が、一切の闇に飲み込まれる。 何も見えないその部屋では、吹きかける風に窓がガタガタと音をたて揺れるだけであった。 (* ― )「やっぱり1人は寂しいよ……」 暗い部屋の中で、しばらく少女のすすり泣く声がしていたが、やがてその声も止んだ。 真っ暗な空の上にぽつんと浮かぶ月が傾いてきた頃。 真っ暗な部屋に響く窓の擦れた音が突然止み、おもむろに窓が開いた。
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41 :第2話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:37:06.22 ID:8Mx01AeYO - (*-ー-)「ん〜」
何者かが入ってきたようだが、しぃは眠っていて気づかない。 「…ぃ……しぃ……」 何者かがしぃに語りかける。 (*-ー゚)「ん〜、だれ〜?」 「しぃ……起きなさい」 自分の名を呼ぶ声に反応しぃは目を覚ました。 ( )「しぃ、あなたは選ばれたのです」 何者かが、しぃに語りかける。 (;゚ー゚)「!? 誰っ!?」
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43 :第2話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:38:02.66 ID:8Mx01AeYO - はっきりと目を覚ましたしぃの目には、眩い光に包まれた女が立っていた。
( )「私は神の世界に住まう女神。今日はあなたにお告げをしに来ました」 しぃが目を凝らして女の顔を見ようとするが、あまりの眩しさに確認することができない。 ( )「1ヶ月後の夜、南の浜辺に三日月に乗って天の遣いがやってきます」 (;゚ー゚)「ちょ、ちょっと待って! いきなりで何言ってるかわかんないんだけど。てゆうか鍵締めてたのにどうやって入って来たの?」 ( )「それまでに、トウハト草原に大きな屋敷を作りなさい」 (;゚ー゚)「華麗にスルーされたww」
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44 :第2話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:40:29.56 ID:8Mx01AeYO - しぃの動揺を気にも止めず、女神と称する者はその後数分に渡って、淡々としぃに告げ続けた。
( )「……しぃ、私はあなたならやれると信じています。励みなさい」 (;゚ー゚)「……とりあえず私のしなきゃいけない事ってのはわかったけど……」 しぃは動揺しながらも、何者かの言うことを素直に受け止めていた。 ( )「わかってくれて嬉しいわ。……では、お別れの時間よ」 何者かがそう言うと、突然何かをしぃに向けた。 (;゚ー゚)「な、何を……!」 しぃが言い終わらないうちに、何かが弾けたような乾いた音が辺りにこだました。
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45 :第2話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:41:42.07 ID:8Mx01AeYO - 静かに佇む窓から、朝の光がしぃに降り注いぐ。
(*-ー゚)「…むにゃ、あれ、朝?」 目を覚ましたしぃは、ベッドから起き上がると気持ちよさそうに伸びをした。 (;゚ー゚)「あっ! そういえば!」 しぃはとっさに部屋のドアや窓の鍵を確かめた。 しかし、やはりどれも閉まったままであった。 (;゚ー゚)「おかしいな……、じゃあやっぱり昨日のは夢? てことは本当に神のお告げなのかな?」 昨日女神とやらが去る前、頭部に衝撃を受けたような気がするが、鏡で見てもなんともなかった。 (*゚ー゚)「よくわからないけど…… とりあえず、職場の仲間に相談しようかな……」
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47 :第2話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:43:45.24 ID:8Mx01AeYO -
(*´_ゝ`)「ぬははははww しぃが狂ったwww」 (;><)「ちょっと兄者さん! 流石に酷いんです!」 しぃは職場の仲間に昨夜の事を話してみたが、誰からも相手にされなかった。 (*´_ゝ`)「だって有り得ねぇよwww 女神とか(笑)」 (;><)「……兄者さんのように神を冒涜するわけではないですけど、確かに僕もちょっと信じられないんです」 しぃ自身もにわかに信じられないのだが、やはりあれを体感していない他人には尚更のようだ。 (;゚ー゚)「うん……やっぱりそうだよね…」 しぃが少し落ち込んだ表情をする。
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48 : ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:45:01.96 ID:8Mx01AeYO - >>42
ありがとうございますm(_ _)m 楽しみに待ってます!
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- ('A`)は地図に無い島へ行くようです
49 :第2話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:45:39.73 ID:8Mx01AeYO - ( ・∀・)「おいテメェら、仕事もしないで何騒いでるんだ?」
と、突然モララーが騒がしい仕事場に降りてきた。 (;゚ー゚)「あっ、いえ! 私が悪いんです!」 (*´_ゝ`)「そうそう、コイツが全部WRY」 ( ・∀・)「テメェは少し黙ってろ」 やたら興奮している兄者の顔面を、突進しながらのモララーの鉄拳が炸裂した。 ( ・∀・)「マッパ!」 (#)_ゝ`)「あべし」 ( ><)「親方のステップが速すぎて一瞬目に見えないんです!」 (*゚ー゚)(親方は相変わらず無敵付加が巧いなぁ…)
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50 :第2話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:48:15.48 ID:8Mx01AeYO - ( ・∀・)「はしたないようだが(ry
とりあえず、しぃ、訳を話しなさい」 (;゚ー゚)「は、はい……」 モララーは兄者をフルボッコにし終わると、何事もなかったのようにしぃに問いかけた。 (*゚ー゚)「……、……、……って事が昨日あったんです」 ( ・∀・)「そうか。それなら直ぐに屋敷の建設に取りかからないとな。よしおまえら、村人全員集めてこい!!」 Ω<な、なんだって――!? 思いもよらなかったモララーの言葉に、その場にいた者全てが思わず声をあげた。 (#)_ゝ(#)「お、親方!? その話を間に受けるんですか!?」 ( ・∀・)「何寝ぼけたこと言ってんだテメェら。しぃが今まで嘘ついたことあるか?」 数々に噴出する疑問の声を、モララーが一喝し、場を静まらせた。
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- ('A`)は地図に無い島へ行くようです
51 :第2話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:50:24.14 ID:8Mx01AeYO - (;><)「確かにそうなんです……」
(;゚ー゚)「で、でも私もはっきり言って信じられないないし…… それに、村人全員でやるって言ってもその間仕事とかはどうするんですか!?」 ( ・∀・)「なぁに、俺が全員の給料払うさ」 (#゚―゚)「親方!!」 しぃがモララーの悪い素振りの無いような態度に、思わず声を荒げた。 ( ・∀・)「……お前はまだ自分はひとりぼっちだと思っているようだが、違う。俺はお前を信じている。 それになんだかんだ言って、こいつらみんな、色々苦労しているお前の事心配してるんだよ。なぁ?」 モララーに促され、しぃは皆の方へ振り返った。 ( ><)「……確かに、そうなんです! 僕はしぃさんのこと、応援してるんです!!」 Ω「……そうだっ! 俺らもしぃちゃんのこと応援してるぞ〜!!」 沈黙を破り、集団の中から突然1人が叫ぶと、我先にと皆がしぃにエールを送りはじめた。 (*゚ー゚)「みんな……」
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52 :第2話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:52:20.97 ID:8Mx01AeYO - ( ・∀・)「わかったか、しぃ?
お前以外汗臭い男だらけだが、俺らは家族同然なんだ。お前が困ったらみんなが助けてくれる。いつまでも1人でうじうじしてないで、もっと俺らに心を開け!」 皆の前で呆然とするしぃの頭を、モララーがポンと軽く叩いた。 (*゚ー゚)「みんな……、こんな落ち込みやすい私だけど、仲良くしてくれる?」 Ω「モチのロンロンダブロンでさ――!」 しぃの問いかけに、皆が勢いよく答える。 (*^ー^)「……ありがとう!」
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53 :第2話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:53:22.25 ID:8Mx01AeYO -
( ・∀・)「さぁて、これから忙しくなるぞ。よし、兄者、今すぐ材料の手配しろ」 改まったモララーが、床に寝転がっている兄者に命令した。 (#)_ゝ(#)「え―、何で俺がしぃなんかの為に」 ( ・∀・)「マッパイルの味を忘れたのか?」 (#)_ゝ(#)「ハイワカリマシタ」 面倒くさそうに渋っていた兄者であったが、モララーが腕をブンブン回しているのを見て、すぐに立ち上がると逃げるように去っていった。 (*゚ー゚)「ふふ……兄者くんも相変わらずね」 今まで曇っていたしぃの顔には、明るい活気と笑顔に包まれていた。 〜第3話へ続く〜
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54 : ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:55:42.61 ID:8Mx01AeYO - ここまでが第2話です。ブーン芸さん、ありがとうございますm(_ _)m
第1話>>3 第2話>>31 では、第3話投下開始〜
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56 :第3話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:58:37.13 ID:8Mx01AeYO - 〜時は戻って、1ヶ月後〜
('A`)「ん……」 ドクオが目を覚ますと、そこは知らない部屋であった。 ('A`)「……なんというデジャブ」 最近、眠りから覚めると知らない場所である事が多い。 謎の老人といい、今度はいったいどこなんだ。 ('A`)「というか、島に着いてからはよく覚えて無いんだが…… ここは本当にあの島なのか?」
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57 :第3話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 12:59:31.45 ID:8Mx01AeYO -
('A`)は地図に無い島へ行くようです・第3話
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58 :第3話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 13:00:06.16 ID:8Mx01AeYO - ベッドから起き上がったドクオは部屋を見渡した。
床に広がるシックな紅い色をした絨毯の上に、まだ使い込まれてない綺麗なままの机とタンスが1つずつ並べて置かれている。 床や壁、天井全てが木材のようで、ログハウスのような丸太の壁には1つだけランプがぶら下がっている。 ('A`)「……どうにも暗いな。電気はつかないのか?」 ドクオがうろうろと部屋を探してみるが、電灯もスイッチらしきものも無い。 肌寒い中ドクオ窓から外を伺ってみるが、まだ早い時間なのか太陽も昇っていないようだ。 ('A`)「……なんか薄気味わりぃな」 ポツリと呟くと、ドクオは部屋のドアを開けた。
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59 :第3話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 13:00:46.86 ID:8Mx01AeYO - ドクオが部屋から出ると、細長い廊下が現れた。
('A`)「そこそこ広い屋敷だな。誰か住んでるのか?」 とりあえず部屋から出て右側を歩いていくと、階下に降りる階段に行き当たった。 無言で降りていくと、屋敷の玄関に着いた。 ('A`)「……いや、介抱されたとすると、黙って出ていくわけにはいかないか」 ドクオはそう言うと、そろそろと屋敷の中を散策し始めた。
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61 :第3話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 13:03:18.03 ID:8Mx01AeYO - と、ドクオが居間らしきところに着いた時、天井で物音がした。
(;'A`)「っ!? ポルターガイスト!?」 ドンドンドン、と急に上から響いてきた音は、しばらく左右を往復すると階段の方へ向かった。 (;'A`)「な、何かが来る……」 突然の出来事に戸惑うドクオが、冷や汗を垂らす。 「一体あの人はどこに!?」 誰かの声がした。 それと同時に、緊張して体が凍りついているドクオを溶かすように、窓から朝日が差してきた。 (;゚ー゚)「ど、どうしょう……これじゃあ、お告げのことが……」 窓から注ぐ光が、不安気な少女の顔を照らし出した。
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62 :第3話 ◆ZB7B4XJvSk []:2007/10/22(月) 13:04:06.89 ID:8Mx01AeYO - (゚A゚)「……」
(;゚ー゚)「……あ」 2人の視線が交わる。 (;゚ー゚)「よ、良かった……ここにいたのですね」 胸を撫でおろした少女が笑顔を見せた。 (*゚ー゚)「改めてまして、ようこそおいでなさいました、神の使いの方」 (゚A゚)「……は?」 少女の発する言葉に、わけもわからずドクオはきょとんとしている。 (*゚ー゚)「先日、浜に打ち上げられていたのを私が見つけて、介抱したのです」 (;'A`)「あ、あぁ……それは有り難いんだけど……てゆうか、ありがとう。 で、神の使いって何?」
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