- 【記録】イスラエルがやってる事を一々覚えていたい16【in議論板】
237 :朝まで名無しさん[]:2009/02/19(木) 00:22:02 ID:rDrayepg - 【日本語全訳】村上春樹「エルサレム賞」受賞スピーチ
http://www.47news.jp/47topics/e/93925.php こんばんは。わたしは今日、小説家として、つまり嘘を紡ぐプロという立場でエルサレムに来ました。 もちろん、小説家だけが嘘をつくわけではありません。よく知られているように政治家も 嘘をつきます。車のセールスマン、肉屋、大工のように、外交官や軍幹部らもそれぞれが それぞれの嘘をつきます。しかし、小説家の嘘は他の人たちの嘘とは違います。小説家が 嘘を言っても非道徳的と批判されることはありません。それどころか、その嘘が大きければ 大きいほど、うまい嘘であればいっそう、一般市民や批評家からの称賛が大きくなります。 なぜ、そうなのでしょうか? それに対する私の答えはこうです。すなわち、上手な嘘をつく、いってみれば、作り話を現実に することによって、小説家は真実を暴き、新たな光でそれを照らすことができるのです。多くの 場合、真実の本来の姿を把握し、正確に表現することは事実上不可能です。だからこそ、 私たちは真実を隠れた場所からおびき出し、架空の場所へと運び、小説の形に置き換えるのです。 しかしながら、これを成功させるには、私たちの中のどこに真実が存在するのかを明確に しなければなりません。このことは、よい嘘をでっち上げるのに必要な資質なのです。 そうは言いながらも、今日は嘘をつくつもりはありません。できる限り正直になります。 嘘をつかない日は年にほんのわずかしかないのですが、今日がちょうどその日に当たったようです。 (続く)
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238 :朝まで名無しさん[]:2009/02/19(木) 00:24:23 ID:rDrayepg - >>237より
真実をお話しします。日本で、かなりの数の人たちから、エルサレム賞授賞式に出席しないように、 と言われました。出席すれば、私の本の不買運動(ボイコット)を起こすと警告する人さえ いました。これはもちろん、ガザ地区での激しい戦闘のためでした。国連の報告では、封鎖 されたガザ市で1000人以上が命を落とし、彼らの大部分は非武装の市民、つまり子どもや お年寄りであったとのことです。 受賞の知らせを受けた後、私は何度も自問自答しました。このような時期にイスラエルへ来て、 文学賞を受けることが果たして正しい行為なのか、授賞式に出席することが戦闘している一方 だけを支持しているという印象を与えないか、圧倒的な軍事力の行使を行った国家の政策を 是認することにならないか、と。私はもちろん、このような印象を与えたくありません。私は 戦争に反対ですし、どの国家も支持しません。もちろん、私の本がボイコットされるのも見たくはありません。 しかしながら、慎重に考慮した結果、最終的に出席の判断をしました。この判断の理由の一つは、 実に多くの人が行かないようにと私にアドバイスをしたことです。おそらく、他の多くの小説家と 同じように、私は人に言われたことと正反対のことをする傾向があるのです。「行ってはいけない」 「そんなことはやめなさい」と言われると、特に「警告」を受けると、そこに行きたくなるし、やって みたくなるのです。これは小説家としての私の「気質」かもしれません。小説家は特別な集団 なのです。私たちは自分自身の目で見たことや、自分の手で触れたことしかすんなりとは信じないのです。 (続く)
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239 :朝まで名無しさん[]:2009/02/19(木) 00:24:57 ID:rDrayepg - >>238より
というわけで、私はここにやって参りました。遠く離れているより、ここに来ることを選びました。 自分自身を見つめないことより、見つめることを選びました。皆さんに何も話さないより、 話すことを選んだのです。 ここで、非常に個人的なメッセージをお話しすることをお許しください。それは小説を書いているときに いつも心に留めていることなのです。紙に書いて壁に貼ろうとまで思ったことはないのですが、 私の心の壁に刻まれているものなのです。それはこういうことです。 「高くて、固い壁があり、それにぶつかって壊れる卵があるとしたら、私は常に卵側に立つ」ということです。 そうなんです。その壁がいくら正しく、卵が正しくないとしても、私は卵サイドに立ちます。他の 誰かが、何が正しく、正しくないかを決めることになるでしょう。おそらく時や歴史というものが。 しかし、もしどのような理由であれ、壁側に立って作品を書く小説家がいたら、その作品に いかなる価値を見い出せるのでしょうか? この暗喩が何を意味するのでしょうか?いくつかの場合、それはあまりに単純で明白です。爆弾、 戦車、ロケット弾、白リン弾は高い壁です。これらによって押しつぶされ、焼かれ、銃撃を受ける 非武装の市民たちが卵です。これがこの暗喩の一つの解釈です。 しかし、それだけではありません。もっと深い意味があります。こう考えてください。私たちは皆、 多かれ少なかれ、卵なのです。私たちはそれぞれ、壊れやすい殻の中に入った個性的で かけがえのない心を持っているのです。わたしもそうですし、皆さんもそうなのです。そして、私たちは 皆、程度の差こそあれ、高く、堅固な壁に直面しています。その壁の名前は「システム」です。 「システム」は私たちを守る存在と思われていますが、時に自己増殖し、私たちを殺し、さらに 私たちに他者を冷酷かつ効果的、組織的に殺させ始めるのです。 (続く)
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240 :朝まで名無しさん[]:2009/02/19(木) 00:26:11 ID:rDrayepg - >>239より
私が小説を書く目的はただ一つです。個々の精神が持つ威厳さを表出し、それに光を当てる ことです。小説を書く目的は、「システム」の網の目に私たちの魂がからめ捕られ、傷つけられる ことを防ぐために、「システム」に対する警戒警報を鳴らし、注意を向けさせることです。私は、 生死を扱った物語、愛の物語、人を泣かせ、怖がらせ、笑わせる物語などの小説を書くことで、 個々の精神の個性を明確にすることが小説家の仕事であると心から信じています。というわけで、 私たちは日々、本当に真剣に作り話を紡ぎ上げていくのです。 私の父は昨年、90歳で亡くなりました。父は元教師で、時折、仏教の僧侶をしていました。 京都の大学院生だったとき、軍に徴兵され、中国の戦場に送られました。戦後に生まれた私は、 父が朝食前に毎日、長く深い仏教の祈りを捧げているのを見るのが日常でした。ある時、私は 父になぜそういったことをするのかを尋ねました。父の答えは、戦場に散った人たちのために 祈っているとのことでした。父は、敵であろうが味方であろうが区別なく、「すべて」の戦死者のために 祈っているとのことでした。父が仏壇の前で正座している輝くような後ろ姿を見たとき、父の 周りに死の影を感じたような気がしました。 父は亡くなりました。父は私が決して知り得ない記憶も一緒に持っていってしまいました。しかし、 父の周辺に潜んでいた死という存在が記憶に残っています。以上のことは父のことでわずかに お話しできることですが、最も重要なことの一つです。 (続く)
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241 :朝まで名無しさん[]:2009/02/19(木) 00:27:03 ID:rDrayepg - >>240より
今日、皆さんにお話ししたいことは一つだけです。私たちは、国籍、人種を超越した人間であり、 個々の存在なのです。「システム」と言われる堅固な壁に直面している壊れやすい卵なのです。 どこからみても、勝ち目はみえてきません。壁はあまりに高く、強固で、冷たい存在です。 もし、私たちに勝利への希望がみえることがあるとしたら、私たち自身や他者の独自性や かけがえのなさを、さらに魂を互いに交わらせることで得ることのできる温かみを強く信じること から生じるものでなければならないでしょう。 このことを考えてみてください。私たちは皆、実際の、生きた精神を持っているのです。 「システム」はそういったものではありません。「システム」がわれわれを食い物にすることを 許してはいけません。「システム」に自己増殖を許してはなりません。「システム」が 私たちをつくったのではなく、私たちが「組織」をつくったのです。 これが、私がお話ししたいすべてです。 「エルサレム賞」、本当にありがとうございました。私の本が世界の多くの国々で読まれていることは とてもうれしいことです。イスラエルの読者の方々にお礼申し上げます。私がここに来たもっとも 大きな理由は皆さんの存在です。私たちが何か意義のあることを共有できたらと願っています。 今日、ここでお話しする機会を与えてくださったことに感謝します。ありがとうございました。 (仮訳=47NEWS編集部) ▼英語全文を読む http://www.47news.jp/47topics/e/93880.php ▼講演要旨を読む http://www.47news.jp/CN/200902/CN2009021601000180.html 新聞社コラムと関連記事のページを見る http://www.47news.jp/47topics/e/93635.php
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242 :朝まで名無しさん[]:2009/02/19(木) 00:28:13 ID:rDrayepg - イスラエル軍、ロケット弾への報復でガザ空爆
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/090218-185120.html 【エルサレム18日森田陽子】イスラエル軍は18日早朝、エジプトとの国境の町、パレスチナ自治区 ガザのラファ側からエジプト側に掘られている密輸トンネル7本と、ハンユニス付近のハマスの 戦略的基地を空爆した。 イスラエル軍報道官によると、空爆は、パレスチナ武装勢力によるガザ側からのロケット弾が 17日夜、イスラエル側に着弾したことへの報復。 1月18日の停戦以降、ガザ側から撃ち込まれたロケット弾や迫撃砲の総数は45発という。 イスラエル紙エルサレムポストなどが同日、報じた。 ハマスの基地内のモスクが破壊されたが、人的な被害はなかった。 一方、イスラエル警察によると、空爆後の同日朝、ガザ側から発射されたカッサムロケット1発が イスラエル南部地域に着弾した。死傷者は皆無。双方からの報復攻撃が続いている。 2009/2/18 18:51
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243 :朝まで名無しさん[]:2009/02/19(木) 00:29:43 ID:rDrayepg - 停戦1カ月のガザ 壊滅状態の経済 インフラ破壊されランプ生活 (1/2ページ)
2009.2.18 19:06 http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/090218/mds0902181908003-n1.htm ガザでは、イスラエル軍の大規模攻撃でインフラが破壊されて停電が相次ぎ、原始的なランプが飛ぶように売れている 約3週間にわたり、パレスチナ自治区ガザ地区で交戦したイスラエル軍とイスラム原理主義組織 ハマスが「停戦」を発表してから、18日で1カ月が過ぎた。激戦の舞台となったガザ市では、 大勢の住民が亡くなっただけでなく、経済も壊滅状態のままだ。 ガザ市街地に、住民たちが群がる一角があった。“原始的”な灯油ランプの売り場だ。業者の ヤヒヤ・アブハムラさんが火のつけ方を人々に説明していた。 その1人、ジャマル・ハラビーさん(40)は「久々にあんなランプを見た。ガザは貧しくても、家庭には 電気ぐらい通っている。でも、イスラエル軍がインフラを破壊し、停電が相次いでいるので、 ランプが飛ぶように売れるのだろう」と語った。 発電機も次から次へと売れる。戦闘前に1700シェケル(約4万円)だった価格は4割近くも値上がりした。 (続く)
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244 :朝まで名無しさん[]:2009/02/19(木) 00:30:31 ID:rDrayepg - >>243より
3週間に及んだ戦闘では、セメント工場やボトル工場など計215工場が破壊された。セメント工場は 6割が被害を受けたという。国連によれば、戦闘前ですら8割の住民が貧困にあえいでいた のに、製造業の崩壊により、さらなる状況悪化が懸念されている。 イスラエルの攻撃は、地中海の漁船や養殖施設にまで及んだ。「イスラエルへの抵抗心を 徹底的にそぐため」とガザ地区の住民たちはみている。 漁業のムハンマド・アブドラさん(50)は「壊された漁船を直すのに小型でも5カ月、大型なら 1年かかる。漁獲高も以前の10分の1に激減した」と嘆いた。 手塩にかけて育てた果樹を、戦車に踏み付けにされた農家の悲しみも深い。サッカー場 約半分の農地でナスィン・ザニンさん(40)が育てた約200本のオレンジの木は、うなりを 上げて突進してきたイスラエル軍戦車にすべてなぎ倒された。 (続く)
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245 :朝まで名無しさん[]:2009/02/19(木) 00:31:16 ID:rDrayepg - >>244より
これらの木々は、1948年の第1次中東戦争後、親子2代で50年以上にわたり育て上げた ものだ。だがザニンさん一家(8人)は数十年分の収入を瞬時に失った。2003年にもイスラエル軍戦車に 家をつぶされた経験があるという。 今回の戦闘によるガザ地区の農家の被害額は1億7000万ドル(約156億円)に上る。 ザニンさんは「大事な家を壊され、農地をつぶされても、再びはい上がる。決して負けるわけには いかない」と、自らを励ますように語った。(ガザ市 黒沢潤)
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246 :朝まで名無しさん[]:2009/02/19(木) 00:33:12 ID:rDrayepg - ガザ:停戦1カ月 険しい復興の前途
http://mainichi.jp/select/world/news/20090219k0000m030054000c.html 【ガザ市・林哲平】イスラム原理主義組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ地区で、 イスラエル軍とハマスが「停戦」を宣言してから18日(日本時間)で1カ月を迎えた。 同地区では、3週間に及ぶイスラエル軍による空爆と地上侵攻で多数の子どもを含む 1300人以上のパレスチナ人が死亡、数千戸の家屋が破壊された。一部では食糧や 生活物資が少しずつ入り始めているが、イスラエルによる境界封鎖の影響で建設用資材 などは行き渡らず、復興の前途は険しい。 ◇調停なお迷走 【ガザ市(パレスチナ自治区ガザ地区)前田英司】パレスチナ自治区ガザ情勢は1月18日の 「停戦」から1カ月が過ぎた。イスラエルと、ガザを支配するイスラム原理主義組織ハマスの 本格停戦を目指して、エジプトが調停を続けているが、18日になってイスラエルは、06年夏から ガザに拉致・拘束されているイスラエル兵が解放されない限り、ハマスが停戦条件に挙げる ガザ境界の検問所再開には応じないと決定。合意間近とされながら、調停作業は迷走している。 (続く)
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