- ふぞろいの林檎たち〜8個目
690 :名無しさん@お腹いっぱい。[sage]:2011/01/26(水) 14:25:21 ID:iVs5fPyR - Wの長瀬の役回りは、初端のゴジラとか違和感以外に、
仲手川良雄を客観的に描くための、第三者目線もあったと思う。 若い人目線と、真の被害者目線。 Wの冒頭の矢崎や仲手川は、本人目線だと、 追いつめられて仕方なく他人を傷つけてしまった可哀想な被害者になる。 そこへ真の被害者の長瀬を出して、 「違う。矢崎や仲手川も中山仁と同じ加害者」と、 山田太一は言いたかったんじゃないかな。 さらに、ここからが山田流の真骨頂だけど、 加害者になってもアフターケアを誠実に行うことで、 被害者との信頼関係を築くこともできると、 前向き楽観的に描きたかったんじゃないかな。 長瀬と仲手川が信頼関係になったように、 長瀬と中山仁も信頼関係になるかもしれない。 さらに、もし矢崎と再会しても、信頼関係を結べるかもしれないと。 ただの前向き楽観だとオメデタイだけだが、 山田太一は説得力ある前向き楽観だから、好きだな。
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