- 【悪果が】黒川博行・6【良果を駆逐】
115 :名無しのオプ[sage]:2023/07/21(金) 12:27:32.79 ID:mbEn0TAt - 最近の疫病神シリーズ、相棒シリーズ共にお使いミッションや過去の類似事件簿コピペ乱発の手抜き構成にああ作者終わったな、と思っていました。
しかし今作は一つずつ要素を積み上げていきながら物語が自然な形で進行していく王道の刑事ミステリーとして読み応えがあり楽しめました。 また終盤には手抜き系上司と思われた人物の覚醒展開などもあり熱くなれました。この覚醒展開は黒川作品には非常にレアで、総じて登場人物のキャラクターは終始設定に基づいて進行し良くも悪くも物語の初めから終わりまで変わることがないのが常でした。 大阪脱力感の感じられるキャラクターたちも15年前前であれば新鮮にも感じられましたがそれももう飽き飽きでしたので、やはり終盤によもやという覚醒展開があると感動をおぼえました。 リアリティを追求しているのでしょうが、そここそが若干のフィクションを注入して物語に厚みを持たせて欲しいところです。 また登場人物の描写…特に上坂の映画蘊蓄はもう古臭くくどくまた映画の描写も浅く薄く面白みがなく読み飛ばしました。毎回毎回多くの映画作品とその内容について触れるものの、基本的に上坂がひとりで捲し立てて相棒が流す、というだけ。会話の膨らみもそこからの広がりも何もない。 おんなじパターンだしこっちはそれらの映画も見ているしで何も面白味がない。たまにはそれが伏線になったり犯人の動機に結びついたりなど何か意味を持たせて欲しいところ。ただ空いたスペースに放り込んで枚数稼いでいる背景までが透けて見えて正直白ける。 また作者はもう相当ご高齢で致し方ないところとは思いますが作品内に一才ソーシャルメディアの利用、影響についての描写がないなど不自然すぎる点が散見されるのでもう少し価値観とトレンドのアップデートが欲しいところ。 また作者の最近の書き方は冒頭にドーン!と複雑リアルしかしまるで面白みのない新聞記事などを長々読ませて読者に理解を求め、そのまるで面白みのない事件の内容を追っかけていくという 手抜き丸出しの構成が多く辟易としていましたが、本作は少しずつ事件の内容が明るみになっていく点が面白かった一方で、どんでん返しや意外な展開はまるでなかったので意外なスリルがあればよりよかったとおもいます
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