- 短編推理 あなたは解けるか? Part5
220 :名無しのオプ[]:2020/04/14(火) 19:00:32.89 ID:MSoD8Yli - 「来週は中間試験だな」
S中学2年の社会科を担当する塚田が言いました。 「それが困ったことがありましてね」 こう言ったのは、理科を担当する後輩教師の佐々野。 「どうしたんだ?」 「前回の期末テストの時、100点をとった女子生徒がいましてね。その子は今まで赤点ギリギリの点数で、よく頑張ったなと思っていたのですが……。 普段の宿題や小テストを見る限りない、理解度は低く、あの100点が信じられないのです。カンニングを疑ったのですが、彼女の席の前後左右にそれほど点数の高かった生徒もいません。 となると、事前にテストの答えを見たという可能性も……。考えてすぎですよね」 「それは気になりますな………」 考え込む佐々野を見て、塚田は次のテストに向けてある罠を仕掛けました。 テストの当日、佐々野は頭を抱えながら塚田に言いました。 「ざっと見る限り、今回も答えを見たとしか思えないような答案です。しかし証拠はありませんしねぇ」 その女子生徒の答案を見て、塚田は確信しました。 「その生徒を呼び出しましょう」 急な呼び出しに戸惑う女子生徒を前に、塚田はゆっくりと話始めました。 「君、100点じゃなかったんだよ。97点だ。なぜだかわかるかい?それが呼び出した理由さ」 「???──97点なんて他にもいるんじゃないですか?なんで、わたしだけ?」 「君の97点は、おかしいのさ」 塚田が仕掛けた罠とは?
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