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568 :519 (ワッチョイ 7deb-5E0R [210.128.90.206])[sage]:2017/12/11(月) 11:51:08.36 ID:Oq9mSQCY0 - >>519>>524です。
TOREADリストが多くて少し遅くなりましたが、 スタイルズ荘の怪事件も動く指も読みました。 田舎の監視社会ということだと動く指の方が圧倒的に記述が多かったです。 流石に両方面白かったですね。 動く指の方は最後の犯人分かる前後がやや苦しい感じでしたが。 それにしてもあんなところの屋敷を買って住むのはどうなのか。
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569 :519 (ワッチョイ 7deb-5E0R [210.128.90.206])[sage]:2017/12/11(月) 12:00:17.78 ID:Oq9mSQCY0 - 引用しておきます。
中村真一郎「英国の疎開地にて」より クリスティー女史は、長い作家経歴のなかで、いつもその時代時代の生活を舞台にして、小説 を書いてきた。だから、戦前のものには戦前の生活が、戦時中には戦時中の生活が、そして、戦 後は戦後の生活が、見事に反映している。 今もって、ぼくが感心しているのは、彼女が戦争直後に書いたある作品で、疎開生活を描いた ものだった。その小説を読んで、僕は疎開生活というものを、これほど鮮やかに小説家したも のは、我国にもないのではないかと思ったくらいである。 疎開者は、周囲の田舎の人たちにとっては異邦人であり、いつも周囲から一挙一動を疑いの目 で見られている。つまり、疎開者は探偵に取り巻かれているのと同じである。そこに犯罪が起こ れば、どうしても田舎の人たちにとっては、経歴不明の、疎開者が睨まれる。そういう疎開地の心 理的状況を、そのまま、探偵小説として取りあげたというのは、女子の一大活眼というべきだろ う。
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570 :519 (ワッチョイ 7deb-5E0R [210.128.90.206])[sage]:2017/12/11(月) 12:10:49.65 ID:Oq9mSQCY0 - 動く指の語り手は傷病療養でしたが、
「疎開者が睨まれる」と言われるほどは疑われてませんでしたね。 それから>>569の文章は1960年EQMM6月号に載った文章で、 映画「少年時代」の原作の柏原兵三「長い道」はまだ出てないですね。 1969年に単行本出版なので。 日本の疎開小説の代表作だと思いますが。
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