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名無しのオプ
江戸川乱歩

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江戸川乱歩
987 :名無しのオプ[sage]:2011/09/22(木) 02:33:18.37 ID:K3Ag+M7T
君たちは自ら鎌倉ハムになりなさい。
江戸川乱歩
988 :名無しのオプ[sage]:2011/09/22(木) 06:06:13.71 ID:K3Ag+M7T
「芋虫ゴーロゴロ」
「芋虫ゴーロゴロ」
江戸川乱歩
989 :名無しのオプ[sage]:2011/09/22(木) 06:12:19.10 ID:K3Ag+M7T
乱歩は同性愛への関心を隠さなかつた。
同性愛に関はる内外の古典や性科学文献を渉猟し、
それを踏まへて幾篇かのエッセーを執筆発表してゐるが、
昭和戦前に於ては奇特なる文章と申すべきであらう。
一口に同性愛とは申すものの、その様態は多種多様である。

乱歩の場合、理想主義的傾向が顕著であり、
古代希臘(ギリシャ)の少年愛=パイデラステイアと、
我が國近世初期の衆道(しゆだう)にその理想を見てゐたらしいことは、
彼のエッセーや稲垣足穂の「E氏との一夕」などによつて容易に知られる。
同性といふより少年、更に言へば〈中間の性〉に憧れてゐたのだと推量しうる。

書斎に掲げてゐたといふ村山槐多の絵に就いて記した「槐多『二少年図』」などには
一種情熱的な口吻のごときが読み取れるが、
同性愛関連のエッセーから乱歩その人の肉声はあまり聞えてこない。
むしろ初期の自伝的文章に本音が窺へるやうで、
大正15年発表の「乱歩打明け話」には数へ年15歳の折の同級生(相当有名な美少年云々)
との恋愛が初恋として語られてゐる。

「つまりよくある同性愛のまねごとなんです。
それが実にプラトニックで、熱烈で、僕の一生の恋が、
その同性に対してみんな使いつくされてしまつたかの観があるのです」

とあり、この「双方対等」で「実行的なものを伴はない」プラトニック・ラヴの後、
ついぞ恋愛といふものをしなかつた(「ある意味において恋愛不能者であつた」
「恋愛と結婚を別物に考へてゐた」云々)といふのだから、たゞ事ではない。
昭和12年末に筆を起した三人称の自伝「彼」に於て、
乱歩は再び件(くだん)の初恋を語らんとするも中断、
後に「恥かしくて書けないのである」と申し開いてゐる。
江戸川乱歩
990 :名無しのオプ[sage]:2011/09/22(木) 06:14:15.22 ID:K3Ag+M7T
エッセーや自伝的文章によれば、乱歩は〈性愛〉と〈恋愛〉を峻別し、
しかもプラトニックな少年愛に〈恋愛〉の至高の相(すがた)を見てゐたといふ事にならう。
この恋愛観は小説にはあまり反映されてゐないやうに見受けられるが、
仔細に読めば、随所に嗜好は認められる筈である。

縁日の見世物さながらに〈変態物〉を書き継いだ乱歩ではあるが、
同性愛を描いた作品は『孤島の鬼』一篇しかない。
この通俗長篇(作者曰く)は、作者も主人公の「私」も同性愛を「異様な恋」として否定してゐるものの、
それは飽くまでも建前で、本音は少しも厭がつてはゐないといふ、
煮え切らない実に奇妙な小説であり、そこに乱歩の苦心を見るべきなのかも知れない。
作品自体は、畸形・人外境・迷宮などを取り合せた構成に異様な迫力があり、
「売文的駄小説」といふ乱歩自身の否定的評価に反して傑作である。

同性愛を真向から採り上げたものは『孤島の鬼』1作に尽きるが、
他に少年愛的趣向を織り込んだ作品が無い訳ではない。
大体に於て乱歩の小説では、美女の描写は形容が類型的で、
美少年美青年の場合の方がずつと精密に描かれるのだが、
それが際立つてゐる作品が幾つかある。

たとへば『大暗室』。「ギリシヤ彫刻のアドニスのやうな美青年」で「悪魔の申し子」たる大曾根龍次と、
「正義の騎士」たる有明友之助といふ異母兄弟が対決する大活劇だが、
これは曲亭馬琴の『近世説美少年録』の書替に他ならない。
江戸川乱歩
991 :名無しのオプ[sage]:2011/09/22(木) 06:18:27.87 ID:K3Ag+M7T
また明智小五郎物では後期の作に属する『暗黒星』。
こゝでは明智は「女のやうに美しい二十歳あまりの青年」伊志田一郎に心囚はれて、

「不思議な青年だ。胸の中に冷たい美しい焔が燃えてゐる感じだ。
その焔が瞳に写つて、あんなに美しく輝いてゐるのだ」

などと呟くのである。更に申せば、

「一郎はベッドの明智の顔の上にかゞみ込むやうにして、親しげに挨拶した。
その様子には事件の依頼者と探偵との関係ではなく、
何かしら父と子、或ひは兄と弟のやうにうちとけたものが感じられた」

といふやうな描写の背後には、〈少年愛〉乃至〈衆道〉への憧憬が透けて見える。
その点に関しては、そもそも明智が最も怪しき登場人物なのである。

明智小五郎は一応妻帯者ではあるが、妻の名を記憶してゐる読者は少ないのではないか。
文代さんの名は極く稀にしか現れず、甚だ影が薄い。
明智の身の廻りの世話に勤(いそ)しむのは「十五、六歳のリンゴのやうな頬をした
つめえり服の少年」すなはち小林芳雄であり、
『化人幻戯』に至つては、明智夫人は高原療養所に追払(おつぱら)はれて、
探偵は「小林とたゞふたりの暮らし」を楽しむのである。
そして、この美(うるは)しき師弟愛に楔を打ち込む役割を負ふ者として、
すなはち小林少年の誘惑者として怪人二十面相を登場させた。
「すらつとした好男子」「年もまだ三十前後」といふ二十面相も、なかなか素敵なのである。

★僕、先生のおつしやることならなんだつてやります[小林芳雄・談]

★ぼくは(小林少年を)かわいくて仕方がないほどに思つてゐる[怪人二十面相・談]

須永朝彦
江戸川乱歩
993 :名無しのオプ[sage]:2011/09/22(木) 07:43:51.62 ID:K3Ag+M7T
つまりあれだね、
乱歩先生は「実にプラトニックで、熱烈」な「一生の恋」を同級生の美少年に捧げてしまった。
そして先生は「恋愛と結婚を別物に考えていた」。
これは、明智も同じことが言えるのではないか。
明智もまた「恋愛と結婚を別物に考えていた」。
そして明智が「実にプラトニックで、熱烈」な「一生の恋」を捧げた美少年とは、
小林少年だと見なすのが普通かもしれないが、
あるいは『暗黒星』の伊志田一郎だったのかもしれない。
もしくは、一生の恋を捧げた相手が伊志田一郎で、
明智にとっての小林少年は、乱歩にとっての岩田準一なのかもしれない。
しかしこんなことを朝っぱらから長々と書いていてなんだが、
まったくもって、
どうでもいいことである。
江戸川乱歩
998 :名無しのオプ[sage]:2011/09/22(木) 21:08:53.30 ID:K3Ag+M7T
明智と小林少年が出来てしまったので、文代さんは二十面相の元へ走っちゃった
だから文代さんが話に出てこなくなった
とな
江戸川乱歩
999 :名無しのオプ[sage]:2011/09/22(木) 21:10:21.45 ID:K3Ag+M7T
でも明智が本当に惚れてたのは伊志田一郎なんだね
ドロドロしてるね
江戸川乱歩
1000 :名無しのオプ[sage]:2011/09/22(木) 21:21:49.95 ID:K3Ag+M7T
うむ、しっくりくる言葉が頭に浮かんだぞ
小林少年は明智の小姓だったんだよな
小姓、これピッタリだ

ということで次スレ
江戸川乱歩2
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1316252664/


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