- 新・面白い叙述トリック考えた 4
358 :名無しのオプ[sage]:2011/08/08(月) 19:45:44.33 ID:MZI7JXDu - 環境は人を変えてしまう。
優しかった姫は王になった途端に豹変した。 王の命令は絶対。 その環境が彼女を諧謔嗜好の持ち主へと変貌させてしまったのだ。 由緒ある家系の令嬢だった姫と幼い時から仲の良かった私は、環境がもたらした彼女の変化を目の当たりにして背筋が寒くなった。 逆らえば、命を取られることはないものの、周囲からは蔑みと非難の目で見られ、嘲笑を受けなければならない。 その日、私は王の命令により街の酒場で衆人環視の中、その日初めて会った浅黒い肌をした大工の男二人に抱かれた。王になる以前の姫と親しくしていた男に私が色目を使ったという身に覚えも無い理由故だった。 私は必死に抵抗したが、無駄だった。 酒臭い男達の下卑な舌使いに唇を陵辱されながら、それまで貞操を守ってきた私はこれ以上無いほどの屈辱感に苛まれた。周りにいた者も一人としてそれを止める者は居らず、逆に歓声や笑い声を上げている。 やっと悪夢のような初体験から解放された私を見てニヤリと微笑んでいる王の顔が脳裏に焼き付いた。 時間が経ち、私は王になった。 合同コンパでの王様ゲームという環境の中、隣に座る幼馴染のお嬢様・姫子と大山工業大学の学生という男性陣を見ながら、私はニヤリと微笑んだ。 そう、環境は人を変えてしまうのだ。
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