- アガサ・クリスティ 21
820 :名無しのオプ[sage]:2011/07/30(土) 23:56:03.08 ID:UuWbyOBj - >>818
>伏線が照応したときに完成する人物描写。 この点はわかりやすいです。 以前からクリスティの手腕で感心していたのは、 例えば好人物に描かれていたにもかかわらず、邪悪な意思を秘めていた犯人だとわかっても、 読後感が不快になったり、ダウナーな締めにならないことで、 そうまとめてもらえると、クリスティ作品の人物描写はミステリとして完成することと 不可分であるといえますよね。 個人的に心配だったのは「人物描写を評価する」ことがイコール「(日本の)自然主義文学」的に評価される、 もしくはその罠にはまって「人間を描く」という表面的な評価に拘泥してしまうことで、 またこのような評価をするには、クリスティ作品には案外奇抜な登場人物が多いと思うので。
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