- 『読みました』報告・海外編Part.6
314 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w []:2011/06/18(土) 15:58:04.74 ID:EVUtPa4y - ウィリアム・ブリテン「ストラング先生の謎解き講義」を読む。
オタの間では評判の1冊だが、俺は前記したポージス作品の方が面白く感じた。 P作品が豪快な一振りなら、本作品集は粋な小技駆使と言うた感じ。 大好評につき、収録作品全話講評逝ってみようか!!! 「ストラング先生の初講義」 容疑者であるストラング先生の教え子が最後まで登場しない展開は この手に作では異色に思えた。レッカーねたは一応成程感あり。 「ストラング先生の博物館見学」 有袋類ねたはかなり面白いトリックかと思う。 着眼点良し。 「ストラング先生、グラスを盗む」 つまり「持ち出せ」ばOK。これも作品上の「トリック」だわな。 本筋無関係ながら、根っからの保守・堅物かと思われたストラングが JKのお色気利用を試みるとは意外。 「ストラング先生と消えた凶器」 殺人ではないが、このシリーズには珍しい凶悪事件。 しかも教師に対する校内暴力である。 トリックの説明に際しては、見取り図が欲しかったところである。 細部が、ややわかり難いのが惜しい。
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315 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w []:2011/06/18(土) 15:59:25.09 ID:EVUtPa4y - 「ストラング先生の熊退治」
ちょっとトリックが巧く行き過ぎが気になるし、病弱な少年の死という事件、 犯行動機の冷酷さ等、このシリーズにしては後味が悪い。 「ストラング先生、盗聴器を発見す」 これも巧く行き過ぎな小技(電話トリック)、最後の犯行露呈の偶然性と 頂けない要素多し。「・・・初講義」と同様、容疑者の教え子は未登場。 「ストラング先生の逮捕」 ミステリとしてはありきたりな展開。 事件発生の舞台となるもっと夜ふけの図書館の雰囲気とか 書き込んでムードで読ませる作に仕上げてた方がベターやったかと思う。 「ストラング先生、証拠のかけらを拾う」 グラスにはグラスなトリックが非常に面白い。 本作には容疑者となる黒人の教え子が登場する。 「安楽椅子探偵ストラング先生」 まずジェームズ・フィルモアに笑えるが・・・ 結果的に狙い過ぎて「それ」だけに終った感が強い作。 イレギュラーで登場のストラングの同僚(ひとりは学校職員)3人のキャラ 立ちぶりは面白いのだが。 「ストラング先生の爆弾魔」 うーん、やはりストラング先生向きの事件じゃないような。 邦訳では、メーンとなる時計ネタの謎解きもたいして面白いものではないわな。 「ストラング先生、ハンバーガーを買う」 タイトルからは、全くどんな話か想像がつかない。 毒入れトリックよりも、黄金時代の禁則事項(犯人)を趣向とした作。 まあ、それだけだが、パロディ十八番のこの作家らしい作とも言える。
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316 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w []:2011/06/18(土) 16:00:43.23 ID:EVUtPa4y - 「ストラング先生、密室を開ける」
封筒を密室に見立てた発想は面白くはあるが、しょぼくもある。 まさかの当たり前過ぎるコピーねたにもガクーリだ。 「ストラング先生と消えた船」 ボトルシップ消失の謎解きがあっけ無さ過ぎて脱力。 まあ、書きたかったのは、古代ガラス工房の跡地はどこかの方だっただろうが。 「ストラング先生と盗まれたメモ」 これも電球ネタの解決があっけ無さ過ぎる。
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