- 『読みました』報告スレッド その2
640 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w []:2011/01/10(月) 10:20:12 ID:X3E1J1L/ - ジュール・ヴェルヌ「必死の逃亡者」を読んだ。
破産したと思うた青年事業家キンフーは、友人であり師でもあるワンに 自身の殺害を依頼する。実はこの破産が虚報と判明し、 行方不明となったワンを追っての冒険の旅が始まるのだった。 それは人生に対して虚無的だったひとりの青年の人生修業のための旅で あった・・・ 広漠たる中国大陸を舞台にくりひろげられる波瀾万丈の大冒険小説。 とのキャッチフレーズなのだが・・・ はて、物語中盤まで一向に大冒険らしきものは展開しない。 当時の欧州の読者には、いまだきな臭い世情下にある太平天国の乱後の 中国風俗(今読むと、かなり偏見・誤解もあるようだが)を読むだけでも十分に面白かったのかもしれぬが、冒険小説に眼が肥えた現代の読者にはこれではNGでしょ。 やっと面白くなるのは主人公たちが海上で漂流するシーンあたりからか、 「人間船」の発想はジュールらしい面白さに富む。 ハッピーエンディングのラストから思うと、 イン船長をはじめとした三葉号船員皆殺しはどういうことなんだろうか? 人生の師ワンの意図が全く不明や。 仕事熱心(なだけでクール)な保険会社のクレイとフライの探偵コンビという キャラも道化回し的で面白い。
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- 都筑道夫
174 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w []:2011/01/10(月) 10:21:59 ID:X3E1J1L/ - 新春特別連載企画「みっちーとオレ」第8回
今日は過去にオレが読んだ主なミッチー作品の一覧紹介だお。 各人、心して見ろ! もどきシリーズ(名探偵、捕物帖、チャンバラ)「狼は月に吠えるか」 「神州魔法陣」「悪魔はあくまで悪魔である」「十七人目の死神」「黒い招き猫」 「阿蘭陀すてれん」キリオンスレイ・シリーズ(「生活と推理」「復活と死」) 「紙の罠」「悪意辞典2 幽霊売ります」 物部太郎シリーズ(「七十五羽の烏」「最長不倒距離」「朱漆の壁に血がしたたる」) 「やぶにらみの時計」「誘拐作戦」「東京夢幻図絵」 「砂絵くずし『なめくじ長屋捕物帖さわぎ』傑作選」「魔海風雲録」 「殺人現場へ二十八歩」「猫の舌に釘を打て」「三重露出」「探偵は眠らない」 「昨日のツヅキです」「雪崩連太郎幻視行」「銀河海賊ビリイ・アレグロ」 退職刑事シリーズ(全5巻) 「サタデイ・ナイト・ムービー」「昨日のツヅキです」 「黄色い部屋はいかに改装されたか?」 「死体を無事に消すまで」 「推理作家の出来るまで」 つづく
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- 【寺島トヨ】 松本清張-10- 【藤島チセ】
567 :書斎魔神 ◆AhysOwpt/w []:2011/01/10(月) 10:23:36 ID:X3E1J1L/ - >おもしろい短編が無数にありそうだね
この点は、前からこのスレでは共通する了解事項。 しかし、なぜか昔から巷間では長編小説やノンフィクションが話題に挙がることが多い。 膨大とも言える短編小説群(ミステリに限らず佳作多数)を語らずして、 「松本清張という作家」は絶対に語れない。
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