- 【あすという日が】夏川りみ21曲目【歌の力】
156 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 01:28:00.22 ID:oF/jAdCd0 - 自主避難、賠償額は8万円=子ども、妊婦は40万円―原発紛争審
東京電力福島第1原発事故の賠償範囲を検討する原子力損害賠償紛争審査会 (会長・能見善久学習院大教授)は6日の会合で、避難指示などが出ていない地域から 自主的に避難した住民への賠償額を一律8万円とする新たな賠償指針を決めた。 放射線による不安や影響が大きい18歳以下の子どもと妊婦については40万円と認定した。 対象は福島市、郡山市など、これまで賠償の対象地域とされてこなかった 福島県内23市町村の住民。避難せず住み続けていた滞在者についても「被ばくへの 恐怖や不安は無視できない」として、自主避難者と同額を賠償する方針を決めた。 自主避難者らの賠償指針策定は初めて。ただ、賠償額や対象区域の根拠は不明瞭で、 傍聴した被害者らから「実費で賠償しろ」などの怒号が飛び交い、会合は一時騒然とした。 能見会長は会合後の記者会見で「金額が少ないという不満があるのは当然だが、 実費の賠償は請求側にとって負担になるし、ある程度共通の損害としてこの金額にした」と指摘。 今後、対象区域を拡大する可能性にも言及した。
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157 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 01:29:04.62 ID:oF/jAdCd0 - 汚染水150リットル海に=濃縮装置建屋から流出―福島第1
東京電力は6日、福島第1原発の汚染水処理システムのうち 蒸発濃縮装置の建屋で4日に起きた水漏れで、約150リットルが 海に流出したと発表した。標準的なドラム缶4分の3に相当する量。 放射性セシウムは大半を吸着処理済みだが、ストロンチウムの濃度が高く、 全放射能量は約260億ベクレルと推定され、同原発の平常時の 年間放出管理目標値の12%に相当する。 東電は、海流で拡散するため、放水口近くの魚や海藻を毎日食べて体内に取り込み続けた場合でも被ばく量は年間0.0037ミリシーベルトで、人体への影響はほとんどないと説明している。
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158 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 01:29:52.99 ID:oF/jAdCd0 - 高齢者虐待、1万6700件=10年度、21人が死亡―厚労省調査
2010年度に65歳以上の高齢者が家族、親族や介護施設職員から虐待を受けた ケースは、前年度から6.7%(1053件)増加して1万6764件に上ったことが6日、 厚生労働省の調査で分かった。調査開始以来、4年連続の増加。死亡に至ったのは 11人少ない21人だった。 調査は、高齢者虐待防止法(06年4月施行)に基づき、都道府県と市町村が把握した虐待件数を集計した。 家庭内の虐待被害者は女性が76.5%を占め、年代別では80代が42.2%と最も多かった。加害者は息子が最多で42.6%。以下夫16.9%、娘15.6%の順。死亡者の内訳は殺人10人、介護放棄による致死6人など。
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159 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 01:32:26.50 ID:oF/jAdCd0 - 明治の粉ミルク「ステップ」からセシウム、40万缶無償交換
[東京 6日 ロイター] 明治ホールディングス<2269.T> 傘下の食品大手、明治は6日、同社の粉ミルク「明治ステップ」 (850グラム缶)から1キログラム当たり21.5─30.8ベクレルの放射性セシウムが 検出されたことを明らかにした。広報担当者によると、噴霧乾燥する際に使った熱風に 一部放射性物質が混入したとみられる。 国が定める粉ミルクの暫定基準値は1キログラム当たり200ベクレルで、 今回の検出量はこれを下回っている。 セシウムが検出されたのは賞味期限が2012年10月4、21、22、23、24日 の製品で、同社は同3、4、5、6、21、22、23、24日の 製品約40万缶を無償交換する。
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160 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 01:34:21.31 ID:oF/jAdCd0 -
JR東日本は6日、東北新幹線新青森延伸開業1周年の乗車実績を発表した。 昨年12月4日〜今月3日まで(東日本大震災後の3月11日〜4月28日を除く) の利用客は計268万人で1日平均9200人。 開業前の八戸駅からの特急「白鳥」乗り換えの同7500人と比べ22%増で、 当初目標の8500人を上回った。 【
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161 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 01:36:40.82 ID:oF/jAdCd0 - 福岡国際マラソンで3位の川内優輝選手、レース後わずか2日で勤務先の高校に出勤
埼玉県の春日部高校に勤務する市民ランナーの星、川内優輝選手(24)が、 激走を見せたレースからわずか2日で出勤し、職場の同僚に大きな拍手で迎えられた。 仕事をしながら、自己流の調整で結果を残してきた川内選手。 そのすごさは、仕事の仲間が一番よく知っている。 校長が、「疲れたろ?」と話すと、川内選手は「そうですね。かなり足に来てました」と話した。 また、校長は「走りを見ていて、思わず涙が出てきたよ」と話した。 川内選手は、「第65回福岡国際マラソン」で3位に入り、一躍、ロンドンオリンピックの代表最有力になった。 しかし、まだまださらなる飛躍を追い求めている。 川内選手は「あまり休めなかったのですが、疲労抜きに温泉へは行けましたので、よかったと思います。 (ゴール後)少し倒れていたら、今回はすぐ回復できたと思うんですけれど、ただ、そのまま抱えられてしまいましたので。 いつもくる手足、唇のしびれがなかったので、そういった意味では、着実に自分自身、進化しているのかなというレースになりました。 まずは(2012年2月の)東京マラソンで、しっかりタイムを出して、戦える選手になって、ロンドンに挑みたいなと思っています」と話した。 川内選手は、2012年2月の東京マラソンの出場も決定している。 しかし、川内選手は「督促などの業務中心になると思うので、しっかり給食費の未納をなくせるように頑張ろうと思います」と話した。
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162 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 01:37:54.00 ID:oF/jAdCd0 - 市営地下鉄を完全民営化=橋下新市長が指示―大阪
大阪市の橋下徹新市長は6日、同市市営地下鉄の完全民営化を指示したことを明らかにした。 幹部との意見交換のため訪れた同市役所で記者団に語った。 地下鉄民営化は、橋下氏が市長選マニフェスト(政策綱領)に掲げた目玉施策の一つ。 同市と大阪府が二重行政解消に向けて27日に設置する「府市統合本部」で本格的に議論する予定で、 その前に庁内で議論すべき課題を整理する。
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163 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 01:39:16.78 ID:oF/jAdCd0 - 生活保護206万人目前…2か月連続で最多更新
厚生労働省は6日、全国の生活保護受給者が8月末現在で205万9871人(速報値) になったと発表した。 7月末現在より9376人増で、2か月連続で過去最多を更新した。 また、東日本大震災の被災者からの相談件数などについても発表した。 相談は3〜10月に全国で3745件あり、1407件の生活保護申請を受け、 974世帯に受給開始決定が出されたという。受給世帯の県別の内訳は、 福島が487世帯、宮城が307世帯、茨城97世帯、岩手67世帯などだった。 生活保護の受給世帯数は149万3230世帯で過去最多を更新した。
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164 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 01:41:13.16 ID:oF/jAdCd0 -
ニラと誤りスイセンをギョーザの具に 小学校で児童ら集団食中毒 徳島県は6日、同県神山町立小学校の調理実習で、学校職員がニラと間違えてスイセンの葉を持ち込み、 ギョーザの具にして食べた6年生の児童9人が集団食中毒を起こしたと発表した。全員が医療機関を受診し、 快方に向かっているという。 県生活衛生課によると、同小学校の5日の調理実習で、スイセンの葉をひき肉などと混ぜてギョーザに加工。 6年生12人と担任教諭ら3人が食べたところ、食後10分〜1時間20分の間に男子6人と女子3人が吐き気や嘔吐(おうと) などの症状を訴えたという。 スイセンは葉や球根などに毒があり、食べると嘔吐や下痢、発汗、頭痛などを発症する。 職員の自宅ではスイセンとニラを庭で一緒に栽培しており、 スイセンをニラと思い込んでいたという。
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165 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 01:42:33.25 ID:oF/jAdCd0 -
ナイフ20本以上、動物虐待も=逮捕の少年、自宅から押収―埼玉県警 埼玉県三郷市の路上で先月、中学3年の女子生徒(15)が 刺されけがをした事件で、殺人未遂容疑で逮捕された通信制高校2年の男子生徒(16)の 自宅から、二十数本のナイフ類が押収されたことが6日、県警への取材で分かった。 少年が過去に動物虐待をしていたことも判明。県警捜査1課はナイフの入手経路や動機などを調べている。 捜査関係者によると、少年の自宅を家宅捜索したところ、台所の包丁以外に20本以上のナイフ類が見つかった。 犯行に使用された刃物もこの中にあるとみられる。
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166 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 01:44:30.22 ID:oF/jAdCd0 -
埼玉県三郷市と千葉県松戸市で女子中学生と小学2年の女子児童が相次いで刃物で刺されて負傷した事件で、 三郷市内の事件に関与したとして埼玉県警が5日に殺人未遂の疑いで逮捕した同市内の 通信制高校2年の男子生徒(16)が、切断されたネコの首を学校に持って行き、 クラスメートに見せるなどの行為をしていたことが6日、捜査関係者の話でわかった。 埼玉県警では、男子生徒のこうした行為がエスカレートし、 女子中学生や女子児童を刃物で傷つける行為に及んだ可能性が高いとみて、裏付け捜査を進めている。 また、5日に三郷市内で職務質問された際に男子生徒がバッグの中に持っていたナイフとなたは、 いずれも未使用だったことも判明。埼玉県警は男子生徒は次の犯行のため新たに準備した可能性があるとみて、 犯行の詳しい動機などを調べている。 捜査関係者によると、男子生徒は、通っている高校に切断されたネコの首を容器に入れて持って行き、 クラスメートに見せていたという。また、男子生徒の自宅近くの住民も「男子生徒が以前から動物にいたずらしていたと聞いた」 と話しており、男子生徒が動物に危害を加えるなどの虐待行為を繰り返していた可能性があるという。 また、男子生徒が5日夕に三郷市高州の路上で警察官に職務質問を受けた際、バッグの中に折りたたみ式ナイフ(刃渡り15センチ) となた(刃渡り17センチ)を隠し持っていたが、いずれも未使用だったという。調べに対し、 男子生徒は「歩いている人を殺そうと思って持っていた」と供述していることから、県警では男子生徒が次の犯行を計画していたとみている。 捜査関係者によると、男子生徒は両親と弟の4人家族。職務質問された際、男子生徒は特に抵抗する様子は見せず、 県警のその後の取り調べに対しても落ち着いて対応。頭髪は黒く、 「ごく普通の少年という印象」(捜査関係者)という。
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167 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 01:47:34.15 ID:oF/jAdCd0 - 福島第1原発事故発生以降、被災地を「食べて応援しよう」
という機運が高まっている。東北や茨城県の農作物を扱う 飲食店やアンテナショップは多く、農林水産省も「食べて被災地を応援」することを呼びかけ、 今や国をあげた取り組みとなっている。 ところがその「食べて応援」に、ある福島の農家が異論を唱えている。 「足元見られてケツの毛毟られてるのが現実ですわ」 2011年6月から、震災後のいわき市の農業の実情について書いてきた「農家の婿のブログ」管理人だ。 12月4日に「『食べて応援』は幻想だ」というタイトルのブログを更新している。 「農作物に放射性物質が入ってるんだから安くなって当然」という意見はもっともだし、 自分でも4月の時点では現在の価格よりもっと安くなると思っていた。その上で 「被災地を応援という大義名分に隠れてほくそ笑んでる連中がムカつくぜ」ということを言いたいのだという。 「米がね、業者にクソ安く買いたたかれてるんスよ それが食品会社やら、外食産業に流れ込んでるんですよ」 「直聞き情報として1俵8000円提示 中通りの伝聞情報として、1俵5000円提示 野菜だって似たようなもんでしょう 今日1玉98円の白菜を見ましたよ」 「わかりますかね 農家儲かってねーっすよ 足元見られてケツの毛毟(むし) られてるのが現実ですわ まあ彼らは大抵こんなことを言ってたりしますね 『私共は復興を支援しております。食べて応援しましょう!』ふところ温まってるのはテメー等だけだクソったれ」 自社の利益のために被災地支援という言葉を使う業者に、「本心から応援したいなら例年の定価で買え それが嫌なら綺麗事ぬかすんじゃねえ」ということを伝えたいようだ。 コメント欄には 「福島県産、いたるところで見かけます。安くなるかと思いきや決して安くないですよ。不思議です」 「仲介業者が私腹を肥やしているのが気に食いません」などブログの意見に同調するものが多かった。 「食べて支援・食べて復興だと思ってるバカどもへ言いたいのは『本当に被災地の農家を応援したいなら現金送れよ』 『直接、その農家さんから買い取れよ』ってことですよ」と、「食べて応援」という気持ち自体を批判する人もいた。 「大企業が食べて応援キャンペーンをやってくれるのはありがたい」 ブログが更新されるとすぐさま、「これがこの国の現実でしょう。外食産業コスト削減第一だからなぁ」 「原料米を農家から買い叩いておいて、売値は通常。利益ガッポリ。何が『食べて応援しよう』だ」などというコメントともにツイッターで広められた。 ブログ主には「福島の農作物が安くなるのは当然」という批判も届いたようで、自身のツイッターで「 ブログであんなに前置きしたのになぜ誤解されるんだ…。買い叩きは市場原理からは当然の帰結で 、やってるほうも悪いとは思ってないのに… ただそれを都合よく綺麗な理由をつけて正当化しようとすることに憤ってるだけで…」と付け足した。 ブログ記事の内容について、ある福島県の農業事業者に話を聞いたところ 「中間業者が農作物を安く買い叩いて首都圏などで高く売るという話は、噂話としては聞いたことがあるが、 どの会社がやっている、うちにも業者が来たなど具体的な話は聞いたことがありません」とのことだった。 その上で、「食べて応援」に求めることについて聞くと 「たとえば大手のレストランチェーンなどが『福島の食材を使用しています』と言ってキャンペーンをしてくれた方が 、安全性が多くの人に伝わるという意味ではありがたいです。業者に不信感を持つ消費者にとっては、インターネット通販などを 使って生産者から直接購入するのが一番いいと思います。サイト運営費など多少の上乗せはするが、儲けには走っていない 直販サイトも多くあります。いずれにせよ最近、農産物から基準を超える放射性物質の数値が出ていることは確かなので、 福島県の農家は信用を取り戻すためにこれからも頑張っていくしかありません」 と話してくれた。
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168 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 01:51:19.61 ID:oF/jAdCd0 -
あの波はダメだ。なめていたんだ、津波の怖さを――。 消防活動中に家族3人を失った店主の「枯れ果てた涙」 3月の震災から9ヵ月が過ぎようとしている。だが、津波などで家族を亡くした遺族の心は癒されていない。 今回は、地震発生の直後、消防団員として活動をするために家族と離れ離れになり、 その後、再会することができなかった男性に取材を試みることで、「大震災の生と死」を考える。 「父子家庭になってみて、つくづく思った。俺には、仕事と家庭の両立は不可能だ……」 陸前高田市(岩手県)で電気工事店を営む吉田寛さん(34)は、太い声で切り出した。私が店を訪ねたのは、 午後6時。高台にあり、周囲には明かりがほとんどない。暗闇の中で店の灯りが明々としている。 事務員の女性とアルバイトの男性は、すでに帰ったという。 3月11日の地震後、市内の高田町を中心に押し寄せた巨大な津波により、 吉田さんは妻の真紀子さん(33)、2人兄弟の下の将寛君(5)、そして母親の静子さん(73)を失くした。 店や家も津波で流された。基礎すら残っていなかった。現在は仮設住宅で、小学4年の長男の芳弘君(9)と暮らしている。 「朝は6時30分に起きて食事を作り、息子と食べる。その後、学校に行くのを見届ける。2人になっても、 震災前とは違う形で幸せな家族でありたいとは思う。だけど、自営業をしていることもあり、 時間をなかなか作れない。芳弘には“ごめんな”と謝ってばかりいる」 1日の仕事を終えて仮設住宅に戻るのが、午後7時30分から8時の間。 震災前は、この時間帯から見積書や請求書、さらに営業日報などを書き、1 0時頃までは仕事をしていた。だが、今は真紀子さんがいない。 吉田さんが1人で全てを賄わないといけない。 「女房がいなくなって半年以上が経った。もう、体がもたない。精神も疲れ切っている。 最近は、息子のために飯も作れない日が増えてきた。帰り際に、ほっかほっか弁当を買って食べさせている。 こんな生活は長くは続かない」 週末にも仕事が入る場合があり、そのときは芳弘君を、隣町にある真紀子さんの 実家に預かってもらうようにしている。 「ありがたいけど、さすがに毎週はお願いできない。 俺には兄弟がいない。父は10年ほど前に病死。頼る人がいない……。もう、 自分の力を信じて生きていくしかない」
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169 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 01:52:26.55 ID:oF/jAdCd0 - 「家や車が流された」なんて超くだらない!
俺は家族に生きていて欲しかった・・・・・・。 9月に再開した店の入口付近にある丸いテーブルを隔てて、 吉田さんは話し続ける。震災から半年を過ぎた9月頃から、 被災者の中でも意識の面で「差」が出てきたと感じ取っている。 「友人や知人と会うと“大変だな”と言われる。 家族3人がいなくなったことへの同情なんだろうね。だけど、 俺はあまりいい気がしない。『買ったばかりの車が流されたから困った』 と愚痴るやつもいる。超くだらない!……」 私がその相手に何を言いたいかと聞くと、苦笑いをしながら答える。 「『良かったね、車ぐらいで……。俺は大変だよ。代わろうか?』 とも言っている。車も家も働いて買えばいいじゃない。俺は1万台の車を 所有していたとして、その全てが津波で破壊されても悲しくない。 家族がいれば……それでいい」 3月11日のことを尋ねると、吉田さんの声の勢いが弱くなった。 「悲しい、というレベルを超えている。俺の頭では理解不能だ。 あの日の昼に一緒に飯を食った女房、息子、母親がその数時間後にいない。 もう、永遠に会えない。そんなことがあっていいわけねぇ…… 」
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170 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 01:56:53.82 ID:oF/jAdCd0 - あの波に飲まれたら、ダメだぁ。
浅はかだったよ、まさか家まで津波が――。 震災当日のことを数えきれないくらい考え抜いたという。それでも、3人の死についてわからない。 「一体、何が起きたのか……。たぶん、自分の意識のどこかで、 もう考えたくない、思い起こしたくないという思いが働いている気がする」 淡々と語りながらも、1つ1つの言葉は重い。吉田さんは、テーブルの上にある紙コップにコカ・コーラを入れる。それを口にして話し続けた。 「地震が発生したときは、軽トラックでお客さんがいる現場に向かっていた。急いで店に帰り、3人に“避難しろ”と言った。女房が“う〜ん”と答えていたかな。長い会話ではなかった。それが、最後になった……」 その後、消防団員である吉田さんが車で向かったのが屯所。大きな地震の後などはまずは屯所に向かい、そこで団員らと会い、 町で住民の避難誘導をすることになっていた。 テーブルにひじをつき、やや前のめりになる。 「俺が浅はかだった。まさか家までは津波は来ない。せいぜい床上浸水だろうと思った。その時点で、3人の運命は終わっていた。 津波が来ることを察知していたら、あいつらを車に乗せて高台を目指し、一気に走っていたんだ……」 吉田さんも“死の寸前”の状況を経験した。避難誘導をしているときに、海岸のほうから巨大な津波が押し寄せてきた。大きな声で「逃げろ!」と呼びかけ、 急いで軽トラックに乗り、高台に向けて運転した。だが、早速渋滞になり、前に進まない。 その道には、縦に8台の車が並んでいた。吉田さんの車は一番後ろだった。 1台前の車はマーチ(日産)で、運転席には中年の女性が乗っていた。 車がふわっと浮かんだ後は記憶がない“死ぬ、死ぬ”という思いだけがよぎった 吉田さんは「ここから先はパニック状態だったから、断片的なことしか覚えていない」と言い、話を続けた。 「俺の車のルームミラーに、津波が見えた。たぶん、50メートル以内に迫っていた。その直後、波がぶつかった。車がふゎっと浮き、マーチにぶつかった。中年の女性が振り返ったことを覚えている。 あとは、記憶にない……」 かすかに覚えているのは、このすぐ後に軽トラックから降りて、 走り出したこと。水は太ももの高さになっていた。 波が次々と押し寄せる。すぐ横を、車が数十キロの速さで通り過ぎた。 他にも家の柱やテーブル、がれきなどが流されてくる。 その中を、吉田さんは走っては転びつつも、前に進む。その時間は数分間に及んだという。 「“死ぬ、死ぬ”という思いが頭をよぎった。気がつくとずぶ濡れになって、 小学校の付近にいた。奇跡だった」 屯所に向かい、着替えた後、家族を探しに行くが、3人は生きていないと悟った。 「あの波に飲まれたら、ダメだぁ…」 長男の芳弘君は学校で一斉に避難し、助かっていた。吉田さんは言った。 「お母さんたちは、死んでいるかもしれねぇぞ……。覚悟しておけ」 3月14日から、消防団員として遺体の捜索を始めた。自ら志願した。 震災前の消防団の捜索のときに、海で水死体を2体見たことはあるが、 多くの人の遺体を捜索し、運ぶのは初めてだった。3人の遺体が見つかることは覚悟していた。 「人生であってはいけないことが、目の前で起きていた。 100人の遺体があるならば、その半分は知っている人だった。 友人の父親とか、母親。それと、 渋滞のときの前の車、マーチに載っていたおばさんの遺体もあった……」
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171 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 02:01:54.75 ID:oF/jAdCd0 - 津波が「戦場よりひどい」なんて知らなかった死んだ人も助かった人も、津波をなめていた
この頃、真紀子さんたちの“最期”を見た人の証言を耳にした。芳弘君の同級生が、「家から300メートルほど離れたところで、 3人が高台の方に向かって歩いていた」と話した。 (上)陸前高田市の市民体育館。室内で100人ほどの遺体が見つかった。当日、避難した数百人の半数以上はいまも行方不明。(中上) 正面の入口付近。この日、お参りに来た人はいなかった。被災地のほかの地域と比べ、人の数は非常に少ない。(中下)2階から室内を見渡すと、 壁が破壊されているのがわかる。当日は、天井近くまで津波が押し寄せた。撮影場所である2階の廊下の奥にある、 男子トイレ付近に、 人が助けを求め、殺到したという。(下)奥の壁は押し破られ、向こうの山までもが見える。 「自分が助かった直後から、3人の目撃者を必死に探した。1人しか見つからなかった……。 女房たちが5分、いや、10分早く家を出ていたら、助かったかもしれない。 陸前高田市(震災前の人口は2万4000人)では、死者・行方不明者は2000人を超える。 私は「なぜ多くの人が亡くなったのか」と尋ねた。吉田さんは、 「平和ボケさ……。俺も含め、みんなが津波を軽く見ていた」と淡々と答える。 「当初、防災無線は『津波の高さは3メートル』と言っていた。この警報は確かに問題なのかもしれないけど、 それ以前のところに大きな原因がある。みんなが津波の怖さを知らなかった。亡くなった人も生き残った人も、津波をなめていた」 そして少し間を置き、「それに尽きる」と2回、繰り返した。 その例外として、市民体育館を挙げた。ここは、避難所として指定されていた。震災前、防災訓練のときは、吉田さんは消防団員として 住民をこの体育館に避難させていた。 「ここには津波が来ない、と防災マップに書かれてあった。みんなはそれを信じたんだ。 当日は、300人ほどが避難したと思う。そのうち、遺体として見つかったのは約100人。残りの200人は行方不明。 引き波で海に運ばれたのかもしれない。助かったのは、数人……」 震災直後、遺体の捜索のため体育館に入った。床には、遺体がいくつもあった。 数人の遺体の腕と腕がからまったものや、胴体しかないものもあった。居合わせた自衛隊員らは「戦場よりもひどい」と漏らしていたという。 消防団員の中にはショックを受け、その後精神科に通院する者も現れた。 今も、団員と遺体捜索のときを振り返る。 「俺たちは、普通の精神状態ではなかった。想像を超えた状況が目の前にあり、ただ黙々と遺体を見つけては安置所に運ぶだけだった」 遺体捜索を始めて数日後、真紀子さんの遺体が見つかった。うつぶせになっていた。 あんな小さな子の体の骨を火葬場で拾うんだから…もう理解ができねぇ 吉田さんの声が大きくなる。 「すぐにわかったよ……。後ろ姿、服、髪型。肩からぶら下げ、左の腰のあたりにあるバック。 あおむけにして顔についた泥を取った。それで、安置所に運んだ。涙は一粒も出ない」 10年ほど前、父を亡くしたときは1週間、泣き続けた。落ち込んで、うつ病になるような気がしたという。だが、妻の死には涙が出なかった。 「俺にとっては完璧な女房だった。理想中の理想。仕事はできるし、料理も上手い。あんな女はいねぇ。だけど、 悲しいと思わない。何故なんだろうねぇ……。もう、俺が理解できる範囲を超えているんだ」 その頃は、長男の芳弘君と避難所にいた。その日、「お母さん、死んだぞ」とだけ言った。芳弘君は 「死んでしまったか……」と答えた。それ以上の会話はなかった。 消防団の遺体捜索は続いた。4月下旬、母親の静子さんががれきの下で見つかった。 「おふくろは厳しくも、常識のある人だった。『嫌なお客さんがいたら、福沢諭吉(1万円札) に頭を下げるつもりでいろ』と言っていたな……。いいことを言う人だった。感化されることが多かった」 その後、下の子の将寛君が発見された。
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- 【あすという日が】夏川りみ21曲目【歌の力】
172 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 02:06:51.00 ID:oF/jAdCd0 - 「3人はそれぞれが違うところで見つかった。おふくろの遺体を見ても、泣けなかった。だけど、
葬式で将寛のことを口にしたら、涙が止まなかった。5歳だからなぁ……。幼稚園で、 人気があったみたい。力持ちで女の子に優しい。あんな小さな体の骨を火葬場で拾うんだから、もう理解ができねぇ……」 国に支援を求める気はないけど、 「新しい女房を探してくれ!」とは言いたいね それから半年以上の月日が経つ。9月に店を再開し、吉田さんは今、お 客さんの家や会社を車で訪問する日々だ。年末年始も大きな仕事が入っている。 震災前は500件ほどだったお客さんのうち、200件くらいは震災で亡くなったり、行方不明となった。 売り上げは震災前に比べると減っているが、店を再開することができただけでも 運がよかったと繰り返し答える。それでも、心のバイオリズムは激しく揺れる。外回りをするときに時折、 将寛君が笑った顔を思い起こすことがあるという。 「その瞬間に、モチベーションがガタガタと下がる。そこで仕事を頑張らないようにしている。そうでないと、 うつ病になってしまうかもしれない。そのまま、パチンコ店に行って2時間くらい打ち続けると、多少心が和む。 これが、俺の今の精神状態をコントロールする手立てかな……」 震災前は、心の支えがあった。真紀子さんが毎月の終わりに、 「今月は頑張ったよね」と言ってくれていた。 「あの一言が励みだった。今は、誰もそんな言葉をかけてくれねぇ。 家に帰っても、“お帰り”と言ってくれない。飯もない。こんな中で、どのようにして仕事の意欲を高めるか。 そして芳弘を育てていくか。きっと癒しが欲しいんだろうな。それがあれば、また働くことができる……」 家族が無事だった被災者は、今後家族と一緒に未来が作れる。だが、遺族は3月11日のまま、 “家族の歴史”が止まったままだ。吉田さんは、「遺族には開き直りが必要」と語る。 「下の子の将寛が、来年の春に小学校に入るはずだった。それを思うと、悔しくてね。だから、長男の芳弘に言うときがある。『再婚して、お前の弟が生まれて、 その子が小学校に入れるといいな』と。そのときが、俺のリセットかな……。国に支援を求める気はないけど、新しい女房を探してくれ!とは言いたいね(苦笑)。 前向きに生きることが、3人への供養だと言い聞かせているんだ」 -------------------------------------------------------------------------------- “生き証人”の証言から学ぶ防災の心得 吉田氏の話から私が感じ取った、今後の防災を考える上で検証すべき点は、主に以下の3つである。 1.消防団員に手厚い補償を行なう 吉田さんは消防団の活動をするために、震災当日、家族3人と離れた。その活動をすることなく、 家族を避難させていたら、もしかすると3人は助かったのかもしれない。 私は連載第8回で、「亡くなった消防団員への補償は不十分」と書いたが、家族を犠牲にしながら 住民を守ろうとした団員への補償は、一段と手薄になっている。被災地ですら、 吉田さんのような団員を称える空気を私は感じない。 家族を犠牲にしながら職務を遂行した消防団員の姿勢に鈍感である限り、 災害にまた苦しめられる。これは全国で言えることだ。消防団員への補償を徹底させる必要がある。 国や地方がこの姿勢を持つことが、防災力を強くする。
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- 【あすという日が】夏川りみ21曲目【歌の力】
173 :名無しの歌姫[sage]:2011/12/07(水) 02:08:34.98 ID:oF/jAdCd0 - 2.遺族の声を収録し、保管する
吉田さんは、貴重な証言をしている。津波で多くの人が亡くなった理由を問われ、 「平和ボケ」「津波を軽く見ていた」と答えた。実は、この発言を被災地で聞く機会は少ない。 私が取材時で聞くのは、「防災無線が聞こえなかった」「警察が避難誘導をしていなかった」 「周囲で避難する人はいなかった」というものが多い。家族が無事で、「家がない」 「車が流された」と口にする人に取材すると、自分の避難意識や行動を省みない傾向がある。 だが、遺族を取材すると、冷静に3月11日を見つめている人がいる。このように語れるようになるためには、 相当な苦しみがあったに違いない。今も苦しみ抜いているのだろう。その意味でも、県庁や市役所、町役場は遺族の証言を収録し 、保管し、今後の防災に生かすことを試みて欲しい。小中学校の防災教育でも、教材として活用するべきだろう。 タブーに踏み込んで証言をする遺族を、社会はもっと称えるべきではないだろうか。 3.遺族へのきめ細かい支援を続ける 吉田さんの証言からは、遺族として、父子家庭の主として、経営者として生きていくことが、いかに精神的に、 肉体的に厳しいものであるかが見えてくる。 遺族への支援は、国も地方の自治体も社会も不十分だと思う。被災者の主役は遺族であるべきなのだ。遺族を思う心がなくて 、今後の防災を考えることなどできない。防災は、死を直視してこそ成り立つ。 遺族への支援で言えば、吉田さんを例にすると、小さな店の経営者としての営業力や、電気工事などの技術力は高いのだ。 そうでなければ、厳しい競争の中、10年以上も店の経営を維持することはできない。 だが、こういう優秀な事業主は、得てして事務の仕事にまでなかなか手が回らない。かつては、 それを亡くなった妻がサポートしていた。亡き妻に替わり、今後その役割を誰が担うかは、 事業を継続する上で重要な課題となる。 このあたりの問題は、全国の零細事務所の多くの経営者がぶつかる問題かもしれない。 事業主はそのノウハウを生かし、吉田さんらを支援できないものか。行政もその橋渡しをすることをできないか。 震災から月日が経ち、被災者への支援は今後、「第2ラウンド」に入る。漠然と被災者への支援をするのではなく、 その主役である遺族が困っているところに踏み込んだ手助けをしていきたい。 最後に、亡くなった真紀子さん、将寛君、静子さんのご冥福を祈りたい。
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