- ■ The 1975 // Part 11 ■
379 :名盤さん[sage]:2022/05/15(日) 03:58:15.54 ID:wCnNhFfJ - 21年4月Sounds like a Plan:Jamie Oborneインタビュー
ー君はレーベルDirty Hitを設立して10年ほどになるわけだけど、ここ数年で気候変動問題を意識するようになったよね 「正直、時々ちょっと恥ずかしくもなるよ。 というのも、見本とすべきだとしてよくメディアで紹介されるけれど、現実はとても小さなことしかやっていないから。 例えば、もうレーベルの商品にプラスティックは使用していないことだったり、 レーベルとして可能な限りのことは全てやっているんだ。 ゴミを最小限にする努力をしているし、商品は再生利用可能なもので生産されている。 本音を言うと、僕としてはフィジカルの生産を完全にやめることが理想で。 でも、本当にそんなことしたら周りのみんなに反対される(苦笑) 環境への意識を強く駆り立てたのは、ライブだ。アリーナのライブは無駄が多いという意識はずっとあった。 それを分析して可視化したら、そのデータがグロテスクでね。 ショーは、このビジネスの中でも最も利益を目的とした分野なんだが、 僕とマシューは、ツアーで大量の機材やステージセットを運んで世界中を飛び回っていることに罪悪感を感じるようになった。 勿論、僕も彼も壮大なショーは凄く好きだけど、未来のことを考えたら、 大規模なセットと世界中を移動することは時代にそぐわない、過去の遺産のように感じたんだ」
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380 :名盤さん[sage]:2022/05/15(日) 04:00:27.45 ID:wCnNhFfJ - 「いずれにしろ、このパンデミックで、ツアーを中止せざるおえなくなったわけだけど、
それが自分達のやっていることを見直すチャンスになった。 パンデミックが起きる前まで、僕らはライブという場を活用して来てくれる人に、 環境問題に関する知識を得てもらうようなことをやっていた。 ファンはそういうことを素直に受け入れてくて、そういった活動は僕らのコミュニティの一部になっていた。とても素晴らしいよね。 けれど、それも道半ばで断念せざるおえなかった。 フィンズベリー・パークで僕ら主催のショーをやる予定もあって、 かつてない程に最も環境に配慮したライブになる予定だったんだよ」
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381 :名盤さん[sage]:2022/05/15(日) 04:01:25.29 ID:wCnNhFfJ - ーグレタ・トゥーンベリと曲でコラボレーションするようになった経緯は?
「確か2018年の春頃かな、僕とマシューはいつものように、攻撃的にアイディアをぶつけ合っていた(苦笑)僕らがやってきたベストなことの多くは、そういうブレインストーミングから生まれているんだ。 僕らは音楽の未来について話していたんだけど、当時のマシューは、ビッグなバンドのシンガーとしての立場を何か価値のあることに利用できないかという考えに取り憑かれていてね。 僕が思うに、彼がそういう考えを持つようになったのは、彼が自身の人生に酷く戸惑いを覚えていたからなんだ。彼のような立場になったら多くのアーティストはそうなるだろうし、彼は自分の立場というものに折り合いをつけようとしてたんじゃないかな」
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382 :名盤さん[sage]:2022/05/15(日) 04:02:35.09 ID:wCnNhFfJ - 「今世界で一番重要な人物は誰か?と僕が訊いたら、彼はグレタ・トゥーンベリだと答えた。
それで全てが決まったんだ。 彼女を説得して客演してもらって、従来のフィーチャリングに反旗を翻した”アンチ・フィーチャリング”といえる曲にしようと(笑) グレタの父親スバンテから、『君達は凄く勇敢だな』としきりに言われていたんだけど、その時はその意味がよく分かってなかった(笑) 彼らは何度か他のアーティストに交渉して断られていたんだ、物議を醸す存在になりたくないという理由で。 彼に『凄く勇敢だ』と繰り返し言われて・・その夜、ストックホルムでディナーに出かけたんだけど僕とマシュー、二人だけのまさに平穏といえる滅多にない状況でね。 ツアーで常に忙しい状態だったから。セキュリティーすら同伴していなくて。 僕らは、彼がしきりに『勇敢だ』と言っていた理由がよくわかっていなかったから、『スバンテはファッキンパラノイアだ』と、『異様に心配しすぎだ』と呑気に話していたんだ(苦笑)」
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383 :名盤さん[sage]:2022/05/15(日) 04:03:11.88 ID:wCnNhFfJ - ー君たちにとって、あの曲をリリースが波紋を呼んだことは予想外だった?批判なんて起こるわけがないと思ってたの?
「ああ、僕らは彼は少し病的に心配しすぎたと思っていた。彼女に客演してもらう以外のことはあまり考えてなかった。マシューはツアーをしながらアルバムを完成させなきゃならなかったし、沢山のことが同時進行していたから。 そうして徐々に、僕らはより活動家的になり、情報を集めたり、より多くの問題を意識するようになっていった。 さっきも言ったように、僕らは大掛かりなステージセットに罪悪感があったし、僕もそういうライブの”重さ”に執着するようになって・・いや、二酸化炭素の排出は明らかに環境に良いものじゃないわけだから」
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384 :名盤さん[sage]:2022/05/15(日) 04:04:05.12 ID:wCnNhFfJ - ーその”重さ”とは、ライブのステージセットやPAとか、あらゆる機材の?
「そう、そのような問題に対する意識が強くなるにつれ、ショーに対するアプローチを根本的に変えなければという欲求も強くなっていた。ショーのプロダクションを再考する必要がある、今のライブにある壮観さや興奮を損なわずに、より環境に配慮した方法でライブが出来ないか?とね。 実は、いくつか素晴らしいアイディアがあって、それがどう実現されるか今から楽しみで仕方ないんだ」
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385 :名盤さん[sage]:2022/05/15(日) 04:05:05.08 ID:wCnNhFfJ - 「グレタが客演してくれた曲がリリースされた日のことは本当によく覚えているよ。
僕はレーベルの仕事で家族とLAに居て、マシューとメンバーは、ロンドンでミュージカルビデオを撮影していて、その年で最も暑い日だった。 実際には、イギリスで観測史上最大の気温が観測された日で、ある意味であの曲をリリースするに相応しい、気候問題の転換的な日だったんだけど、奇妙な偶然だった。 人々の曲に対する反応は、半分は肯定的で半分は批判的なものだ。 翌日から多くのタブロイド誌が、マシューの信用を貶める為に、彼にに関するくだらない作り話をこぞって記事にし始めた。 マシューとは13年もの付き合いになる大親友だから、僕は何が真実で作り話なのかハッキリ見抜けるんだよ。 彼がハードドラッグをまたやり始めて彼女と破局したとか、まぁそういう適当にでっち上げた記事を書かれたんだ」
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386 :名盤さん[sage]:2022/05/15(日) 04:06:45.23 ID:wCnNhFfJ - ー実際に実現可能かは別として、君の理想とするステージセットの未来は?
「僕が考えているのは布を使って何かできないかとか、あとライト、照明、それと・・・とにかくアイディアは沢山あるんだ、でも今この場で明かしたくはないかな。 有難いことにビジュアルアーティストTobias Rylanderが協力してくれてるし、 彼とマシューと僕とで、このステージセットの問題を何とか解決出来ればと思っているんだけど。 ライトの代わりにプロジェクターを使えるかもしれないし・・・いや、ちょっと何とも言えない、マシューはというと『夜にライブをやるのが当然になってるけど、なんで昼にやらないんだ?!』って、まさに正論なんだ(笑) でも、もっと実践的な話をすると、彼はライブをもっとヒューマンな体験にしたいと思っている、つまりステージセットの豪華さで魅せるよりも、もっとパフォーマンスで魅せることができないかと。 とにかく新生したライブの再開が今から楽しみだよ、僕らはアリーナでのライブが凄く好きなんだ。 ある意味でパンデミックは、歓迎すべき一時停止でもあった。現状のライブを見直すチャンスを与えてくれたわけだからね」
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