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名盤さん
■ The 1975 // Part 11 ■

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■ The 1975 // Part 11 ■
334 :名盤さん[sage]:2022/04/08(金) 19:39:04.38 ID:55+msRO1
ーバンドが本格的に日の目を見始める2012年は、マシュー・ヒーリーにとって試練の年でもあった。
彼が多くのことを成し遂げ、バンドに集中することができたのは見事だ。
「バンドが軌道に乗り、家族はバラバラになった」と彼は簡潔明瞭に表現した。

1月の第1週、ヒーリーの母Denise Welchは、あの悪名高いリアリティ番組『Big Brother』に参加するため、Big Brotherの家に入る。
そこでの生活がテレビ放映される番組の出演を彼女が承諾した理由は至極単純で、金が必要だったのである。
多額の税金の支払いのため、アルダーリー・エッジにある自宅を売却することになるかもしれない事態に陥っていた。

まだその実家で暮らしていたヒーリーにとって、これは深刻な問題だった。
少なくとも、バンドの活動にとって重要な拠点を失うことになる。

ヒーリーは番組への出演を最初から猛反対していたが、彼女は彼の意見を聞き入れず、あろうことかその年の優勝者になってしまう。
(彼女が優勝して家を出る際に彼がオーディエンスの中に居なかったのは、
(あくまで彼女曰く)レコード会社と契約する重大な局面だったので、
Big Brotherの優勝者の息子として世間に知られたくなかったのだろう、と後にWelchは主張した)
■ The 1975 // Part 11 ■
335 :名盤さん[sage]:2022/04/08(金) 19:39:31.89 ID:55+msRO1
この出演がどれほどヒーリーを動揺させたかを、彼女が知るのは全てが終わった後だった。
「彼がどんな地獄を味わっていたのか、その時初めて完全に理解した」とWelchは自伝に記している。
「私が思っていた以上に、彼はひどくショックを受けていた。
Big Brotherのプロデューサーや私のマネージャーに毎日電話をかけたり、
二度も私を降板させて欲しいと頼んでいたけど、上手く丸め込まれていたの。とてもつらい思いをさせてしてしまった」

さらに悪い事は重なり、リアリティ番組を終えた直後に(今や彼女はイギリスで最も有名な女性の一人になっていた)、
彼女がPRマネージャーのLincoln Townleyと浮気しているという記事がタブロイド紙に掲載される。
リアリティ番組に参加する直前に、ヒーリーの両親は離婚を決断していたが、彼と彼の弟に伝えるタイミングを決めかねていた。
しかし、彼はマスコミを通じてその事実を知ることとなる。
■ The 1975 // Part 11 ■
336 :名盤さん[sage]:2022/04/08(金) 19:40:27.56 ID:55+msRO1
Welchは2月6日の『Loose Women』に生出演し離婚を発表した。
自身の家族のプライベートの大半が大衆の目に晒されたにも関わらず、ヒーリーは後にこの出来事を前向きに振り返えっている。

「ある意味、あれで良かった。もし良い結婚だったら離婚って事態になんてならないんだし」と、彼はガーディアン紙に述べている。

「もし上手くいってる2人の人間が、どうしても離婚しなければならないなら、マジで残念なことだろうけど。
そうじゃなかった。問題ないよ、長いこと離婚しそうだったし、ついにその時が来たってだけだ。
去年(2012年)俺がツアーに出たら、彼らは家を売った。引越しで2日間家に帰ったけど、それ以降はずっとツアーの日々さ。
でも、俺はもうすっかり受け入れてる。人生は良いこともあれば悪いこともあるからね。
もう家は無いけど、どの街に行っても沢山の人がライブを観に会いに来てくれる。今はそこが俺の安心できる家みたいな存在だ」
■ The 1975 // Part 11 ■
337 :名盤さん[sage]:2022/04/08(金) 19:41:01.58 ID:55+msRO1
5月には、長年に渡り幾度も癌と闘ってきたヒーリーの祖母Annieが亡くなる。
奇しくもそれはDenise Welchの誕生日である5月22日で、家族に見守られながら息を引き取った。
「世界一勇敢な女性でした。Debbie(Welchの妹)、父、そして孫たちは何よりも彼女を恋しく思っていますが、
彼女が痛みから解放されたことには安堵しています。彼女は世界一の母、そして祖母であり常に私たちの心の中で生き続け、
これから5月22日は永遠に、私の誕生日と素晴らしい母の人生を祝う日となるでしょう」と、自身のツイッターに投稿した。

彼のお気に入りであるウィリアム・バロウズの『Queer』にちなんだものなど、既に数多くのタトゥーを入れていたヒーリーは、
また新たなタトゥーを入れる時が来たと思い立つ。

「祖母は俺の入れたタトゥーが全て大嫌いだった」と、彼は後にラジオ番組Shazamに明かしている。
「彼女が亡くなっても彼女のタトゥーは絶対に入れないと事前に約束させられてたんだ。
で、彼女が亡くなって16時間後くらいに、胸に彼女のタトゥーを入れてやったよ」
■ The 1975 // Part 11 ■
338 :名盤さん[sage]:2022/04/08(金) 19:41:52.70 ID:55+msRO1
おそらく、一人の若者が対処するには大変なことが起こっている状況で、音楽に没頭することが理想的な気晴らしだったのだ。
それは、この1年間にバンドが大きな一歩を踏み出したことに貢献しただろうし、彼らの断固とした独立心もその一因になっただろう。

「俺達はビッグバンドになりたいとは思ってなかった」
と、ヒーリーはSpotlight Reportのインタビューで主張している。
「でも、次第に沢山のレーベルが俺達に興味を持ち始めて…もしかしてビッグバンドになれるのか?って気にはなってた。
で、結局どのレーベルからも、求めてるものと違ったから、契約できないと断られるっていう。
もう自分達だけでやろうと決めて、ファーストアルバムを作って、自主レーベルからリリースした。
結果的には、それが俺達にとってベストな方法だったと証明されたんだ」

大体はこのパターンの繰り返しであるーレコード会社の代表者がバンドと食事をしながら、
君達は商業的な資質を備えてるねとか期待させながら、
いざ契約を交わすとなると、やっぱりちょっと違ったと断るーつまり、ありがとう、でも遠慮しますということだ。
■ The 1975 // Part 11 ■
339 :名盤さん[sage]:2022/04/08(金) 19:42:49.98 ID:55+msRO1
「Big Sleepと名乗っていた頃、最初にリリースした曲 “Ghosts "のミュージックビデオを公開したら、結構多くの反応があった。
特に音楽業界から」と、ヒーリーは2014年にバンドがマニラを訪れた際、ジャーナリストに語っている。

「彼らは俺達に会うために家に来て、今ファーストアルバムに収録されてる曲の半数くらいを試聴した。
あれはちょっと変なアルバムだ。もしレコード会社で働いてて、1曲だけ聴いてバンドに会いに行ってみると、
他の曲はそれぞれ全く違うタイプの曲だったら、まぁ不安になるのも仕方ないと思う。
俺達は、”ああ、でもこれが俺らの世代の音楽の聞き方なんだし、
ジャンルを意識せずに音楽を作るバンドがいても良いんじゃないか”と言ってはいたんだけどね。
彼らはそういう考えは気に入らなかったから、契約には至らなかった。だから、自分達だけでやることにしたんだよ」
■ The 1975 // Part 11 ■
340 :名盤さん[sage]:2022/04/08(金) 19:43:35.54 ID:55+msRO1
イギリス中のあらゆるレコード会社から契約を断られた結果(どのレーベルも彼らの楽曲が後にヒットすることを見抜けなかった末に)、
バンドのマネージャーJamie Oborneは、彼らの音楽をリリースする為にレコード会社”Dirty Hit”の設立を決意する。

現在もThe 1975はDirty Hit所属で、彼らは本当に独立した真の意味での”インディ”バンドだ。
大手レーベルがバンドに何かしらの妥協を強いて大衆市場に必死で売り込こもうとする中、
彼らのように自主レーベルに所属することは、とてつもないほどの創造的な自由を得られるだろう。

しかし、自主レーベルから音楽をリリースすることは、基本的に短期間の未来しか保証されないことも意味する。
彼らの両親からすれば、成功したバンドの仲間入りをすることは儚い夢物語でしかなく、
それはついに我慢の限界に達そうとしていた。

「そろそろ両親を説得するのが難しくなりそうだった」とジョージはラジオ司会者のNic Harcourtに明かしている。
「バンドの調子はどうだ?と見守ってくれてたのが、
もし上手くいかなかったらどうするつもりなんだ?と訊いてくるようになってね。まさに間一髪だったんだ」


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