- 蓮實重彦 Chapitre 20
560 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 14:34:13.92 ID:aR/rEB3L - 踊るシネフィル
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561 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 15:33:07.30 ID:aR/rEB3L - いまは海外でも、シネフィルって劣勢なのかね?
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563 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 18:12:26.84 ID:aR/rEB3L - それっていわゆる「シネフィル」なの?
映画ファンってだけでなく シネフィルっていうのは、50年代フランスにおけるある種の映画の趣味基準を共有してる人々だろ? 歴史的な意味は 単に、映画大好きっ子、といえば、そのニュアンスは消えるけど、日本でシネフィルっていっても、おすぎ、は指さない慣例があるわけで 映画ファンっていうのは、どこにでもいる
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564 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 18:15:31.97 ID:aR/rEB3L - 映画ファンという意味と、ホークス=ヒッチコック主義者という意味を重ね合わせた点が、今に至るまである種のシネフィル批判の根のひとつになっている
映画を愛せ、といいつつ、ある種のカテゴリーの映画だけが特権的に映画的とされる因習 それは、具体的には、ホークスやヒッチコックを美的に評価しても、それを成立せしめていた産業的な文脈、興行価値を捨象していた、ということ
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565 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 18:17:12.50 ID:aR/rEB3L - こういってもいい
つまり、 日本には、ハリウッド映画好きはいなかったってこと シネフィルは、あくまでフランス製のハリウッド
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569 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 19:07:29.80 ID:aR/rEB3L - >>566
情報サンクスです! どの本で言っていた、か覚えていらっしゃったらその情報もレスしていただけると喜んじゃいますw シネフィルという語がどんな風に使われ、今に至って侮蔑的なニュアンスを帯びるようになったか、を誰かまとめてくれませんかねえ
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575 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 19:54:27.59 ID:aR/rEB3L - じゃあなんであなたはここにいるの?
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576 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 19:57:07.84 ID:aR/rEB3L - >>570
ハスミ信者に限らず映画ばっか観ていると頭はおかしくなる、と思う 映画に限らず、文学でもアニメでも仕事でもいいんだけど、誰かに与えられるものを消費しているだけだと、単純に脳が動かなくなってくるんじゃないの そういう人は多くなっている気がする オタクが元気なのは、彼らは同人活動をするから 下手糞でも、自分で漫画作ったりしているほうがシネフィルより健康ではあると思う
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577 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 20:05:30.44 ID:aR/rEB3L - ウィキにも、タラはシネフィルじゃない、と書いてあるし、いわゆる現代芸術の前衛の流れが遅れてやってきたものである、というようなことが書いてあった
まあ、「独自研究」なんだろうけど、それが訂正されずに存在している、ということは、やはりシネフィル理解はそういうものであって、無邪気な映画ファンではないわけだよね シネフィル趣味というのは、非エンタメで非芸術な映画作りの指針としては価値はあった、と思う そういう地盤がなければ、青山さんが出てこれた、とも思えないし、すると今回の受賞もなかったしね だから局所的には功績はあった でもエンタメ映画をどう考えるかというレベルでは駄目だった 逆に、70年代までの古典ハリウッドをハリウッドとして錯覚させてしまった、と思う 今でもポール・シュレーダーとか通受けするラインがあるけど、そのあたり
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579 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 20:09:28.05 ID:aR/rEB3L - 80年代以降のエンタメ化したハリウッドをどう理解してそれに近づくには何をすればよいか、という指針は提示しえなかった
日本の娯楽映画界をどうするか、という問題意識もなかったように思う 本来なら、ハスミを経由しなければ、黒沢清なんかは、娯楽映画界をリードしていた気がする 今だと事実上、日本娯楽映画ってないわけじゃん? テレビドラマのご祝儀映画化とかしか
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580 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 20:13:32.81 ID:aR/rEB3L - 黒沢清監督のゴジラ観たいでしょ?
まあ、ジャパニーズホラーというものもあったわけなんだけど あれも謎で 一番重要な作品が語られていないまま、誰も本質は分かっていないまま、なんだ 謎といえば、塩田さんも謎で 限りなくエンタメとはほど遠いような良い映画撮っていたけど、180度違うような映画撮って、しかもそれがよくない、という このあたり誰も注意してもいない、という
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582 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 20:15:28.57 ID:aR/rEB3L - シネフィルはマイノリティじゃないじゃん?
黒沢清とか青山真治とか権威ある賞受賞しているし、総本山のハスミなんて東大総長までやっているわけでさ そりゃ今シネフィル的映画作っている若手は別だけど、おれは別にそれらを名指しして批判した覚えはないわけでさ
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585 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 20:17:32.93 ID:aR/rEB3L - どこで誰が叩いてましたか?
おれが見た限り、表立って叩かれていたわけではないと思うけどね
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586 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 20:18:20.37 ID:aR/rEB3L - >>584
社会的弱者じゃないって指摘しただけ 自分の定義をお忘れなく
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590 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 20:23:20.58 ID:aR/rEB3L - ロストインアメリカも、問題意識はいいんだけど、やはりディレッタントというか、肝心の問題は話していなかったと思うのよ
ドゥルーズのシネマの議論とか意味不明な話をしているだけで だからシネフィルはやはり限界があって エンタメを理解するっていうのは、個人レベルでしか行われていないんだな、と それはきっと現場で一子相伝的に教えられていたんだと思うんだけど 最近の日本映画や広く娯楽をみてると、もうその流れもなくなっていて 映画批評という形で映画評論を書く人は、やはりシネフィルが多くて
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591 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 20:29:38.60 ID:aR/rEB3L - 実際、映画評論家のスレが20まで立っているということは、それなりに社会的影響はあるってことだろ?
超映画批評が27スレッドいっているわけだけど 発言力が少ないからマイノリティだという理屈で考えてもそれはちょっとどうかな、と思うんだよね 確かにエンタメ系では発言力はゼロに等しい でも非エンタメ系ではどうだろう、と 非エンタメ系では、評価がポイントじゃん? だからある程度時代を築いたなら批判もあっていいと思うんだよ、おれはね 映画の本質を理解する人が増えてほしい、と思うし、その意味では、ハスミのレトリックレベルで満足してほしくなくてもっともっと勉強、研究してもらいたいんだよね
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595 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 20:42:07.64 ID:aR/rEB3L - だいたいさ、駒場の表象文化論だっけ?よく知らないけどそういうところの人たちってほとんどシネフィルか(かつてシネフィルだった)人なんじゃないの?
そういう意味では、マイノリティではないじゃん、どういっても ネットで映画研究者です、とかいっている人もまずシネフィルじゃん 少なくとも重彦の影響はあると思うし(それを批判するにしてもね
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597 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 20:47:54.40 ID:aR/rEB3L - >>594
わざわざレス有難うございます! 非常に参考になりました。 おっしゃられていることもほとんど同意見ですね。
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600 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 23:14:00.34 ID:aR/rEB3L - だいたい阿部和重とか将来の文壇の重鎮がシネフィル上がりなわけで、やはりシネフィルっていうのは、批判する大義名分はアリだと思う
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601 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 23:22:01.55 ID:aR/rEB3L - そもそもおれはよく読んでいる人なら分かるが黒沢や阿部和重とかシネフィルの作家を否定したことはない
あくまで意味不明なシネフィル評論家を批判しているだけだ まあね、黒沢さんはともかく(天才だからね)、阿部さんにはいろいろ思うところはあるんだけどね ハスミスレなのでしばらく阿部語りするが ピストルズとか完全におれは駄目だったのよ シンセミアもね でも多分今の純文ではこれが一番面白いはず IPとかニッポンとか凄くて、日本の純文も凄い、と思った時期があって でも、最近はね・・・・・・ これは、阿部さんがどうとかじゃなくて、小説というか純文という形式じたいの宿命なんだろうね
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602 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 23:33:45.91 ID:aR/rEB3L - なんつーか阿部さんほどの才能でも、「ここが限界か・・・」というね、そういう悲しみがあって
才能だけ見れば純文の中でピカ一だからさ、褒める人は褒めるんだし、賞ももらうんだけどね 結局、純文である必要性というか、ここまで来ると純文的な要素が足かせになっている、というか まあ、ろくでもない自意識まみれのバカな純文というものが今だに満ちている世界にあって読めるというのは貴重なんだけども 今は小説っていうのは、なんつーか、何をやっても「負け戦」が宿命づけられているジャンルだよね これいってわかる人は少ないけど確実にいると思う
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603 :名無シネマさん[sage]:2011/09/21(水) 23:54:48.86 ID:aR/rEB3L - 大まかにいえば、初期の頃と違って、通俗小説を非通俗的に語る、という方向性なんだけども
問題は、フローベールの時代なんかと違って、今は通俗小説じたいがない、ということなんだよね 20世紀になってジャンル小説が出てきて、ジャンル小説っつーのは、本当に形式的な処理で発想されているものでさ、大衆も訓練されてきているわけよ 小説の形式性とかたぶんそこらのインテリ以上に知悉しているわけじゃん、そうなってくると で、こうなってくると、大衆の俗情やハスミ的な意味での物語とかを真に受けている読者ってのがいないわけなんだよね そういう中で、物語を横にズラしていったり、そこに統一されないような細部を豊かにしていったり、そういう試みがまず新鮮には受容できない、という状況がある 大きな印象としては、エンタメを水で薄めた、という印象になるわけ
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