映画をみると、高いテンションで観客を圧倒した『KING OF PRISM by PrettyRhythm』(菱田正和監督)、繊細な青春もの『同級生』(中村章子監督)これがメジャーだといわんばかりのサービス精神に溢れた『名探偵コナン 純黒の悪夢』(静野孔文監督)などがある。 TVに目を転じても同様で、オリジナル企画にだけ絞っても、若者の挫折とリベンジを愚直に描いた『甲鉄城のカバネリ』(荒木哲郎監督)、ブラウン管の中の人気者たちを現実の歴史と重ね合わせて描く『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜THE LAST SONG』(水島精二監督)、 フィギュアスケートを正面から題材とした『ユーリ!!!onICE』(山本沙代監督)といったバラエティに富んだ作品が並んだ。 原作付きの作品まで含めれば、こうした作品はさらに増える。
樋口:そうですね。仙台パルコ店では、ラックの下にラジカセを置いてゲームミュージックを流したり、「The Greatest Video Game Music」(2011年発売)をクラシックコーナーのリスニングに入れたりするなどしていたら、少しずつですが実績が上がっていったんです。 ちゃんと発信してあげれば届くということが証明されたわけですから、それを事例に現在は大きいお店から順番にスタートしているという形です。 あと、今年は『ドラクエ』や『ゼルダ』等のメモリアルイヤーということや、近年ゲーム音楽のオーケストラコンサートが盛り上がるなど、世間的にもゲームミュージックの再評価の流れが来ているので、 「それもきっかけとしてゲームミュージックを一つのジャンルとして展開していきましょう」という流れが会社としてもあります。