- ★神戸の田口壮さん(42) 172 新たなる旅立ち★
693 :ポストゲームショー(田口壮) 1/3[sage]:2015/01/11(日) 22:21:44.99 ID:Q1kVFLLL - ライフル持って球場へ…大リーガーは趣味人ぞろい
え、ライフル銃? メジャーにいたときに驚いたことの一つが「クラブハウスへの銃の持ち込み」でした。「銃社会」のなかで悲しい事件も起きている米国ですが、もちろん、これはぶっそうな話ではありません。 それは狩猟用の銃でした。メジャーの選手は野球に打ち込む一方、しっかり趣味を楽しんでいるのでした。 ■狩猟好き同士、銃の性能をあれこれ 日本の球団も近ごろはだいぶ雰囲気が変わっているので、遠征先などに楽器など趣味の愛用品を持ち込んでいる選手も少なくないと思います。しかし、メジャーの選手の趣味への入れ込みようにはかなわないようです。 ドキッとさせられたのはある選手が荷ほどきを始めたときでした。機械の部品のようなもののなかに長い筒状の銃身が見えてわかったのですが、それは分解されたライフルでした。 「組み立てたままでは危ないからね」とその選手は言いました。日本人の感覚では組み立ててあろうが、発射不能の状態であろうが、ぞっとしてしまうのですが、 メジャーでは狩猟を趣味とする選手が少なくなく、クラブハウスに持ち込んでくる人もいます。そこで組み立てることはありませんが、同じ趣味を持つ選手同士、部品を見せ合いっこしながら、ああでもない、こうでもないと性能を語り合っているのです。 これが、ほぼ休みなく試合が続くシーズンの格好の息抜きになるのです。 ■ハンティング、米では多くの人の趣味 メジャーのクラブハウスでは楽器など、野球とは全く関係ない趣味の道具がよく見受けられます。音楽、狩猟と釣りが主なところです。 アウトドア派だと夏は釣り、冬は狩猟というパターンです。シーズン末ともなると、狩猟シーズンを待ち切れない選手たちが、ライフルの話に花を咲かせます。 米国の狩猟文化。こればかりはやはり行ってみないとわかりません。広大なアメリカにはまだ豊かな自然が残されていて、市街地から数時間ほど車で走ると、だいたい狩猟場にたどり着くことができます。 野球選手に限らず、多くの人々が普通に趣味としてのハンティングを楽しんでいます。主な獲物は鹿と鳥です。ボーガンを用いる狩猟も人気です。
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694 :ポストゲームショー(田口壮) 2/3[sage]:2015/01/11(日) 22:23:52.10 ID:Q1kVFLLL - カージナルス時代の同僚で、2004年にナ・リーグのセーブ王にもなったジェイソン・イズリングハウゼン投手も大の狩猟好きで「オフになったら連れていってやる」と言われたこともありました。
私は結局狩猟には行かずじまいでしたが、釣りには行きました。釣りは夏がシーズンですので、野球選手は行く暇がないのですが、それでもオールスター休みなどのつかの間の時間に出かけます。 ■釣果はニジマス1匹、5人でつつく カージナルス時代にセントルイスから車で3時間ほどの川に、男の友達ばかり5人でニジマス釣りに出かけたことがあります。しっかり管理された釣り場で、朝5時か6時に解禁となります。 ところが我々が現地に着いたのは午前7時。先着組が垂れたエサをうまくかすめ取って満腹になった魚たちは私たちの竿(さお)には見向きもせず、1匹しか釣れませんでした。男5人で1匹のニジマスをつついたのも、今となってはいい思い出です。 カブス傘下の3A「アイオワ」にいたとき、釣り好きの仲間に遠征先で「おまえも釣り竿を買え」と言われて買ったこともありました。遠征先から小さなチャーター機で帰ることになったのですが、長い竿が収まり切らず、機内で曲げて持ち帰ったものです。 この竿を使ってバスを釣ったときは1投目から入れ食い状態。竿に窮屈な思いをさせて持ち帰った甲斐(かい)がありました。 釣りの味を覚えた私は日本球界に復帰してからも、時々釣りにでかけるようになりました。特に肩を手術して、リハビリ中に行った釣りはつらい日々のなかで本当にいい気分転換になりました。 ■CD出す「ミュージシャン」選手も メジャーの選手たちにとって趣味はあくまで趣味であり、野球という本業がうまくいかないときのためのリフレッシュ、といった意識はまったくないと思います。 ただ、それが結果的に過酷なシーズンに、貴重な安らぎのひとときをもたらしてくれるということはあります。特に音楽は疲れた心を癒やすのには一番ですね。 メジャーにはヤンキースで4番を打っていたバーニー・ウィリアムス選手やダイヤモンドバックスのブロンソン・アローヨ投手のようにCDを出している選手も珍しくありません。
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695 :ポストゲームショー(田口壮) 3/3[sage]:2015/01/11(日) 22:25:55.97 ID:Q1kVFLLL - 「下手の横好き」に、ロッカールームでジャカジャカやられたらたまらないのでは、と思われるかもしれません。それが大丈夫なのです。
バーニーほどとはいいませんが、楽器を持ち込むくらいの選手は大体プロ級で、少なくとも騒音になる腕前ではありません。 “ミュージシャン”たちがかき鳴らすギターに乗って、チャーター機の中で大合唱ということもありました。負けが込んでいるときなど、どれほどいい気分転換になったかわかりません。 世界的なミリオンセラーなら、多国籍化するメジャーの選手でもみんな一緒に歌えます。 ■野球・家族・趣味…大いに人生楽しむ ナショナルズが創設されてから間もなく、ひどく弱かったころの話です。ビジターとして訪れた我々は信じられないような光景を目の当たりにしました。練習前のグラウンドに選手たちが藁(わら)束を立て、ボーガンの練習を始めるではありませんか。 思えばあのときはシーズンも末で、とっくにポストシーズン進出の望みがなくなったナショナルズの選手たちが、来る狩猟シーズンに向けて“自主トレ”を始めていたということなのでしょう。「こりゃ弱いわけだ」と私たちは言ったものでした。 しかし、こういう「やり過ぎ」は極端な例です。多くの選手は野球に全身全霊を傾けつつ、家族を大事にし、自分の人生を100パーセント楽しもうとしています。 趣味もかけがえのない人生の一部です。そこに自然と「集中とリラックス」という生活リズムのメリハリが生まれているのです。 (野球評論家)
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