- 【頭脳派】斎藤佑樹 Part26【クールな剛腕】
4 :名無しさん@実況は実況板で[sage]:2006/11/01(水) 15:53:15 ID:imJxTBn8 - 投球フォームについて
「決勝再試合、勝負どころで投げるスピードボールは後半になっても140km後半を記録し 観客を沸かせた。決め球のスライダーも鋭い変化は少しも鈍ることがなく 駒大苫小牧から13三振を奪った。 身長176cmと、決して大柄とはいえない斎藤の、どこにそれほどのスタミナが潜んでいるのだろう。 春の選抜で見た斎藤は、夏の大会よりも突っ立った感じのフォームだった。 その分、上半身や腕に頼る投球で、試合を重ねるごとに球威が落ちた。 引き分け再試合の関西戦は勝ったが、横浜線には大敗したのも、そうした投球フォームが原因だろう。 しかし、この大会で見た斎藤は、春よりもひざを使い、体を沈め、下半身をうまく使って投げるフォームに変えてきていた。 もともとひじから先をあまりひねらない投げ方なので、ひじや手首への負担は少ない。 その上に下半身の使い方を覚えたことが、7試合948球を投げきる「鉄腕」の誕生につながったのだろう。 斎藤の投球にはクールという表現がさかんに使われたが、実際にはどうだろう。 冷静さを失わないというよりは、恐ろしく勝負度胸の据わった 挑発的な投球だったのではないか。 引き分けた試合での斎藤のボールになるスライダーを打ちあぐねた駒大苫小牧は、 再試合では 当然その球を捨てる、見極めてくることが予想された。 ボールになるスライダーをしっかりと見極めればストレートが多くなる。そこをねらう。 ところが、斎藤はまず挑発するように、甘いスライダーとストレートで早めに追い込み、 決め球として ワンバウンドになるスライダーを多用した。 接戦では四球が何より怖いから、普通の投手は2ストライク後にボールになる決め球はつかいにくい。 それなのに斎藤は平然とワンバウンドのスライダーを投げ続け、クルクル空振りを取った。 ウラ社会では童貞のギャングが一番恐ろしいといわれる。 一見優しげなハンカチ王子がもっとも不適な刺客というのは実は当然なのかもしれない。 Number661:阿部珠樹
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- 【頭脳派】斎藤佑樹 Part26【クールな剛腕】
5 :名無しさん@実況は実況板で[sage]:2006/11/01(水) 15:53:50 ID:imJxTBn8 - 「岐阜城北高校戦で気づいたことがある。キャッチャーの白川英聖が縦のスライダーらしき球を3つ
後ろに逸らしていたという事実。今春のセンバツ大会でも、延長15回引き分けになった関西高との 2回戦で1つ。大敗した準々決勝の横浜高戦で2つ、ボールを後ろに逸らしているのだ。 それが夏の甲子園大会では一変する。捕逸はゼロで暴投も2つだけ。斎藤の1バウンドになる 変化球に対し、白川は身を挺して捕球しているのである。 それが斎藤のピッチングを大きく変えた要因の1つだといえるだろう。 ワンバウンドで補給してくれると思えば、腕の振りもおのずとかわって投げれるものだ。 投球フォームが微妙に変わっていることも見逃せない。 春までの斎藤の下半身の役割は、バランスを取るだけのものであった。 上半身の姿勢が安定するように、腕の振りが波立たないようにーーそういうことを補完するために下半身があった。 言い換えれば、ピッチングの主体になるのは上半身、とくに肩の動きが重要だった。 だが、夏になると、斎藤のピッチングの主体は下半身に移っていた。春までの彼は腕の振りで テークバックを取り、腕の振りでボールを前に向かって投げていた。 それが、ボール放す直前まで、下半身の動きが上半身を導くようになたのだ。 斎藤が肩を始動させるのは、10コマの分解写真があれば最後の2コマくらいのところから。 それくらい肩を使わなくなった。 春のセンバツ大会は連日の3連投で、肩を酷使する当時の斎藤に深刻なダメージを与えていたのである。 それが夏の大会では4連投(553球)を乗り越えての優勝。 下半身主体の投球フォームが、4連投を苦にさせなかったのだ。 Numeber by 小関 順二
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6 :名無しさん@実況は実況板で[sage]:2006/11/01(水) 15:54:32 ID:imJxTBn8 - この夏の斉藤を見た時に感じた思いがそのまま言葉になっている詩
「凛とした少年に会うと人々はこの国の未来を信じたくなる 1人の高校球児がいる。この夏を明るくし、 また空気の中の酸素をたっぷりにして人々の呼吸を心地いいものにした。 (中略) 大げさな言い方をすると、この何10年間で日本という国や日本に住む人々が 喪失してしまっていたものがすべて、この突然のヒーローの中に見つかったということだ。 幻の蓮の種子がまだ花になる力を持っており それが現実の絢爛よりはるかに美しいと気づいた驚きだ。 別の言い方をすれば、彼を見て、初めて自分たちが病気だったと 気づいたようなもので、実は感動の動機としては重いものなのだ。 僕たちは彼を未来の設計図として見つめていたいのだが 実は失われた設計図の発見である。 だが、失いっ放しよりずっといい。 」 阿久悠
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7 :名無しさん@実況は実況板で[sage]:2006/11/01(水) 15:55:17 ID:imJxTBn8 - 国体
福知山成美 >「初戦ということで、あまり調子はよくありませんでした」。 >クールに振り返った佑ちゃんだが、 それでも最速146キロをマーク。ウイニングショットを、 >これまでのスライダーからフォークにチェンジする“進化”の跡も披露した。 >「これから上のレベルに行けば、真っすぐとスライダーだけじゃ(ヤマを)張られてしまうので、挑戦してみようと思った」。 >大学進学後を見据えた投球スタイルに挑戦し、1点を守り切った。 静岡商戦 >もちろん、本業の投球でもみせた。女房役の白川英聖捕手(3年)が風邪で入院し、 >急きょマスクをかぶった河津恵介捕手(2年)とぶっつけ本番でバッテリーを組んだ。 >序盤こそ本塁打を浴びるなどで3点を失ったが、五回以降は無安打無失点。 >独学で習得した新球ツーシームも披露した。「粘り強く投げることができた。点数は80点ぐらい」と胸を張った。 駒大苫小牧戦 >決勝二回、田中を迎えた場面では、いきなり初球に大胆なスローカーブを投げて驚かせた。 >斎藤「(田中と)アメリカでスローカーブの話をしたんです。待たれていたら必ず打たれるけど強気にいきました」。 >投げたあとは田中にアイコンタクトで、してやったりの表情を浮かべた。 >見逃した田中はマウンドに向かって苦笑い。2人の世界だった。
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