- 【TRPG】下天の勇者達【クロスオーバー】
155 :ティンカー・ベル ◆.YI5dIT7To [sage]:2020/03/25(水) 00:51:18.94 ID:VdiGP0kc - >「…………私は、何を」
私に迫るヒートブレードを翼で受け止めてから、不思議そうにするナナ。 ナナ自身、正確にはナナの中の一部がその疑問に答える。 >「――ああ、ごめんなさい。私があなたの体をお借りしてしまいました」 >「ですが今の行動に、あなたの意思がまったく存在しなかった訳ではありません。 何故なら……私は、あなたの一部だから。あなたは私の記憶の断片を宿している。 それはつまり……私と価値観の一部を、共有しているという事です」 >「大丈夫。私はただの、あなたの一部……すぐに、ただのあなたになる」 機械型ネームレスが眼前から消え、背後に気配を感じるが、私は能力の行使をやめない。 先程の挙動を見るに、ナナなら確実に敵の攻撃を防げると思ったからだ。 >「ほら、ね?」 「ナナ嬢、かたじけない。そなたは自由なるものを獲得しつつあるのかもしれないな」 ナナを相手取るのは不利と判断したのか、ネームレスはブレイヴに狙いを定め二体一の攻防が続く。 霧を排除しておけば倒せるという私の予測が当たっていたのか――やがて二体のうちの一体が破壊された。 「よし! このままいけば……何だ!?」 残った機械型ネームレスが突然ブレイヴから距離を取る。 それは自分の意思で退いたというよりも何かに引き寄せられたような…… 背後から巨大な何者かが現れた。 頭上には光輪を頂き大きな翼をもつ、天使のシルエットをした――しかしこれまた機械。 >「……武神」 機械型ネームレスは、武神というらしい天使型ネームレスに吸収されてしまった。 すると機械型ネームレスの能力を取り込んだのか、その両腕が変化する。
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