- 連続ドラマ小説「二ホンちゃん」63クール目
692 :創る名無しに見る名無し[sage]:2020/03/25(水) 20:21:55.95 ID:71TYvQXg - 「花火は違う」
地球町の限られたお家が花火を持って います、キッチョム君や紫苑ちゃんみ たいに誰に怒られても意地になって持 っている子もいます。 ですがそれでもです、一応は限られた お家だけが持っているものとなってい ます。 そしてロシアノビッチ家もそうしたお 家の一つです。そのロシアノビッチ家 でロシアノビッチ君の妹さん達がこん なことを言っています。その言うこと はといいますと。 「花火って凄いよね」 「あんな強いのないよね」 「花火は神様みたいよ」 「イコンみたいにしていいかもね」 こんなことを言います、そうしたお話 を聞いてです。 ロシアノビッチ君は難しいお顔になっ て妹さん達に言いました。 「花火は凄くねえだろ」 「だって物凄い威力じゃない」 「限られたお家にだけあるのよ」 妹さん達はそのロシアノビッチ君にこ う返します。
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693 :創る名無しに見る名無し[sage]:2020/03/25(水) 20:23:48.79 ID:71TYvQXg - 「凄いじゃない」
「うちはそうしたお家の一つでね」 「それだけに他のお家から一目置かれ てるし」 「そう思うと凄いことじゃない」 「あのな、そんなこと言ったらキッチ ョムはどれだけ偉いんだよ」 ロシアノビッチ君はここでその彼のお 名前を出しました、慢性的な欠食児童 とさえなっていてもそれでも花火とか ペットボトルのロケットに夢中になっ ています。 「お前等あいつを偉いとって思えるの かよ」 「えっ、何処が?」 「キッチョムさんの何処が偉いの?」 妹さん達もこう言います。 「何もない人じゃない」 「それでいてプライドばかり高いし」 「お部屋の中でおかしなことばかり言 ってて」 「何処が偉いのよ」 「そうだろ、あいつが偉いとかな」 それこそとです、ロシアノビッチ君は さらに言います。
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694 :創る名無しに見る名無し[sage]:2020/03/25(水) 20:24:28.80 ID:71TYvQXg - 「誰も思わないさ、そしてあいつもや
たら花火を持ち上げてるけれどな」 「私達ってそのキッチョムさんと同じ ことを言ってるのね」 「そうなのね」 「ああ、花火は確かに強い武器だけれ ど全然凄くないんだよ」 このことはというのです。 「そのことは頭に入れておけよ」 「ええ、じゃあね」 「それはね」 妹さん達も頷きます、そしてです。 妹さん達は以後そうしたことを言うこ とはなくなりました、ですが。 そのお話を聞いてです、コユンちゃん はチョゴリちゃんに真剣なお顔で言い ました。 「ロシアノビッチの言う通りだな」 「そうニダな、花火自体は凄くないニ ダ」 「そうだ、若しああしたものを凄いな とと言うとな」 「キッチョム兄さんになるニダな」 「ああはなるまいだ」 こうもです、コユンちゃんは言いまし た。
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695 :創る名無しに見る名無し[sage]:2020/03/25(水) 20:25:01.40 ID:71TYvQXg - 「まさにな」
「全く以てその通りニダ」 「カンコも時々花火を持ちたいとか言 うが」 「それもニダな」 「カンコの場合絶対に花火に頼る様に なる」 「兄さんなら間違いないニダ」 コユンちゃんもチョゴリちゃんもわか っています、何しろ彼の家族なのです から。 だからこそです、コユンちゃんはあら ためて言いました。 「花火になぞ頼らずともだ」 「真の力を備えるべきニダな」 「結局はな、本当にああしたものを凄 いと錯覚して頼るとだ」 その時はというのです。 「キッチョムの様になる」 「そう思うと余計に戒めになるニダ」 「そう思うことこそが正しい」 コユンちゃんはチョゴリちゃんにまさ にその通りと返します。 そうして二人でキッチョム君のお部屋 の方を見ました、ああはなるまいと思 いながら。
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696 :創る名無しに見る名無し[]:2020/03/25(水) 20:25:33.07 ID:71TYvQXg - ソースは某おーぷんで
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