トップページ > 創作発表 > 2019年07月16日 > vIhKHYOv

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創る名無しに見る名無し
僕らは愛とエゴがなければ生きて行けない

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僕らは愛とエゴがなければ生きて行けない
54 :創る名無しに見る名無し[sage]:2019/07/16(火) 08:08:11.81 ID:vIhKHYOv
十三は15歳になった。
希郎は53歳になっていた。毎日木に日付を刻み、自分の年齢がわからなくならないよう、気をつけていた。

希郎はいつも十三と、もう一人8歳の女の子を連れていた。
希郎の子……ではない。彼はどうやら子種がないらしく、何度か子作りを試してみたものの、妊娠させるに至らなかった。
女の子は幼くして母を亡くした孤児であった。一人前になるまで希郎が面倒を見ようと側に置いていた。
彼女に希郎は「リル」と名付けた。
他のアニメールが皆白か銀色の髪をしているのに対し、リルは銀色の髪の中に美しい金色の毛を持っていた。
僕らは愛とエゴがなければ生きて行けない
55 :創る名無しに見る名無し[sage]:2019/07/16(火) 08:35:32.57 ID:vIhKHYOv
十三とリルは仲がよかった。
正確には十三がリルのことを大好きで、リルはそれを拒まなかった。
崖上から広い海を眺めながら十三が言った。
「リルのこと、お嫁さんにしたいなぁ」
リルは複雑な光をたたえた緑色の瞳で十三を見ると、銀と金の美しい髪を揺らしてまた海のほうを向いた。
十三にはわかっていた。リルに「オヨメサン」なんて概念はわからないし、興味もない。
食えるか、食えないか。好きか、嫌いか。その相手の子を望むか、望まないか。リルにあるのはそれだけだ。
それでも十三はリルの子供離れした端正な横顔に感動を覚え、その髪を撫でても怒らないことに満足を覚えていた。


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