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ティンカー・ベル ◆.YI5dIT7To
橘川 鐘 ◆.YI5dIT7To
【TRPG】下天の勇者達【クロスオーバー】

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【TRPG】下天の勇者達【クロスオーバー】
77 :ティンカー・ベル ◆.YI5dIT7To [sage]:2019/07/12(金) 08:44:56.26 ID:XUspIf3u
>「んな――――き、き、貴様!俺の配下の者達に何をする! おのれぇ、愚民の分際で……」

怒り狂うゾルヴェイン。
ただのボンボン貴族ならならこの時点で怯え縮み上がるはず。
ということは偉そうな態度をできる程度には何らかの力を持っている……?

>「ぬん!」

私が地道に瓦礫を動かして作業するまでもなく、ソロモンの魔法一発で、出口は瓦礫で塞がれた。
飽くまでもこの世界の魔法がナナシに対して通用しないから異世界の勇者に頼っているのであって、
ソロモンは普通に戦ったら超高位魔術師なのだろう。
逆に、この世界にはこのレベルの者がうようよいるのだとしたら恐ろしすぎる。

>「……まだ瓦礫が必要か?」

「いやはや、そなたは勇者召喚までも出来る魔術師だったな。私が出るまでもなかったようだ」

ソロモンは先程貴族のおっさんことゾルヴェインをたしなめていたが、これ程の力を持ちながらいまいち強く出きれない様子。
かといって、ゾルヴェイン自身ははっきり言ってただ偉そうなだけのおっさんにしか見えない。
バックに相当ヤバい権力がついているのかもしれない。
詳しい事情までは分からないものの、私はソロモンの置かれた板挟みの複雑な立場をなんとなく察した。

>「……勇者達は、召喚の影響で少々混乱しているようだ。ゾルヴェイン伯、彼女に代わり私が謝罪しよう」

ノインの言動はやはり私達と同じ立場の異界の勇者というよりはこの世界側の者の感覚に近いように感じるが、
頭を下げて謝罪しているノインをよく見ると私を庇うための言葉であることがそれとなく伝わってきた。
いくら先に召喚された先輩勇者といっても、この世界での立ち回りを心得過ぎているような気もする。
異界から召喚した者を虫けらのようにしか思っていないゾルヴェインも、ノインの意見には一応耳を傾ける様子も見られた。
【TRPG】下天の勇者達【クロスオーバー】
78 :ティンカー・ベル ◆.YI5dIT7To [sage]:2019/07/12(金) 08:46:14.50 ID:XUspIf3u
>「……ふん! まあ、今回は英雄たるソロモン殿の顔を立てて寛大にも許すとしよう!おい、行くぞお前たち!」

「……助けられてばかりだな。今後は軽率な行動は慎むとしよう」

と、先程までブレイヴと会話していたいとりが、魔法で作ったらしいいぶし銀なピンバッジを渡しにきた。

>「これを持ってる人同士の間で、テレパシー……って通じるかな。心と心で会話できるようになる、魔法のバッジだよ。
 とりあえず、今回一緒に来た人たち向け。
 あ、勝手に思考が漏れたりはしないから安心してね」

「君の魔法はそんなことも出来るのか! 凄いな……。有難く貰っておこう」

同時に似たような世界から召喚されいとり嬢は、一番私と感覚が近そうである。
……いとりに怒られそうだから口には出さないが、魔法少女仲間でもある。
今回みたいな偉そうな輩が現れた時に内緒で愚痴を言い合うのに丁度よさそうだ。
一方のブレイヴは、ソロモンの横を素通りし、馬車の方へ向かう。

>「ブレイヴ、無事じゃったか……」
>「ブレイヴ…?」

出発を急ごうとしていたらしきブレイヴに、ノインが声をかけて引き止める。

>「ブレイヴ。廃村とはいえ屋根と壁が有れば雨風は凌げる。それに、寛大な伯の事だ。配下や客分の者に毛布の一つも提供してくださる筈だ」
>「先を急ぐ気持ちは判るが、今は屋内で少しでも体を休めるべきであろう」
【TRPG】下天の勇者達【クロスオーバー】
79 :橘川 鐘 ◆.YI5dIT7To [sage]:2019/07/12(金) 08:47:13.86 ID:XUspIf3u
夜になると、ゾルヴェインとその配下達は呑気に酒宴を開きどんちゃん騒ぎをしはじめた。
一方、ノインは一人で寝ずの番をしている。
私はバッジを通じいとりに内緒話をする。

(やれやれ、お互い大変なことに巻き込まれてしまったな……。
ただソロモン殿やノイン殿は悪い人間ではないと思う。
私は彼らと共にナナシとやらと戦いながら帰る方法を模索しようと思う。
闇雲に動いたところで帰れるとも思えないしな。
ソロモン殿は召喚の術式が使えるなら送還の術式が使えても不思議はないだろう。
私はノイン殿からいろいろ聞いてみるとしよう、彼は異界から召喚された者の中でも特殊な立ち位置なのかもしれない。
そなたはソロモン殿とお喋りしてみてはどうかな)

というわけで、私は寝ずの番をしているノインに声をかける。

「ノイン殿、一人で番は大変だろう。昼間は何度も世話になったな、改めて礼を言うよ。
私達より以前に召喚された、と言っていたがこの世界に来てかなり長いのか?
いや、随分とこの世界のことに精通していると思ってな。
それにソロモン殿の信頼も厚いように見える」

もしかしたら、彼がこの世界に召喚された最初の異世界人なのかもしれない、等と思う。

「今回の儀式で召喚されたのは私といとり嬢の二人のようだが以前に召喚された勇者達も大勢いるのか?
彼らは今も各地でナナシと戦っているのだろうか。
そういえば……ブレイヴ殿は何者だのだろう。
ソロモン殿は“こちら側の人間”と言っていたがこの世界の人間でもナナシと戦える能力を持つ例外もあるのだろうか」

答えが返ってきたらもうけもの、ぐらいの気持ちでとりとめもなく疑問を口にする。


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