- チャイナ・パニック
13 :創る名無しに見る名無し[sage]:2019/01/20(日) 14:57:55.32 ID:n8zpaxCS - 「ふざけんな、テメーーっ!」
背の低い男が拳銃を構えた。 ヘイロンは少しも動じることなく、それどころか馬鹿にした目つきでチビを見た。 撃たないことは容易に見て取れた。『気』の流れが後ろ向きだ。 「まぁ待てよ」 背の高いチンピラ風の男がチビの拳銃を下ろさせ、言った。 「簡単に殺しちまっちゃ面白くねェだろ」 そう言うと懐から大きなアーミー・ナイフを取り出す。 「コイツでじっくり楽しませて貰うぜ」 舌なめずりをするとチンピラはじりじりと距離を詰めはじめた。 本気で刺しに来るのがわかった。しかしヘイロンはつまらなさそうに目を落とす。構えもせず、突っ立ったままだ。 「ヒャッハー!」 チンピラはそう叫ぶとナイフを大きく振り上げ、そのまま固まった。 ヘイロンの踵と地面の間で潰れる自分の顔が見えた。5人の中で一番強かったお陰で正しく未来を見ることが出来、助かったのだ。 「何してやがるッ!」 ナイフを収めて尻込みするチンピラに業を煮やして、銀縁メガネが分銅鎖を投げる体勢に入った。 するとヘイロンはゆっくりとその分銅鎖の渦へ向かい歩き出す。 「なめんなーーッ!」 銀縁メガネが投げた分銅をギリギリでヘイロンは横へかわすと、すぐに自分から鎖に当たって行った。 すると鎖はぐるぐるとヘイロンに巻きつき、分銅は円を描きながらその顔面に向かって行く。 ヘイロンが小指を目の前に出した。そこに鎖が小さく巻きついた。軌道の変わった分銅は銀縁メガネの顔を直撃した。 「あべぇ!」 「……もう、帰ってもいいか?」 どこまでもなめた態度をとるヘイロンに逆上したチビが再び拳銃を向けた。 「クァーッ! もうこうなったらどうなってもいい! 殺してやるーーッ!」 今度は本気なのがわかった。しかし『気』の流れはその本気を引き止めるように後ろにも激しく動いており、まとまりがなかった。 面倒臭ぇなぁ、どうしようかなぁ、と考えていたヘイロンの顔が突然、恐怖に固まる。 「ヘッヘーッ! 怖いか? 顔色変わったな!?」 調子に乗ってチビが吠える。 しかしヘイロンの視線はチビの後ろにあった。 「何をしてる」 いきなり背後から龍が喋ったような声がして、チビは飛び上がると、恐る恐る振り向いた。 目はその男の腹のベルトを捉えた。視線を上に上げて行く。まさに龍を擬人化したような顔がそこにあった。 「ヒ、ヒイーーッ!? リウ・パイロン大統領!?」 ヘイロンは初めて直接出会うその男の姿を見、身体が硬直してしまった。 傷だらけの顔、ぶ厚い瞼の奥で黄色く光る眼光、筋肉の鎧を着ているようでありながら、鈍重さをまったく感じさせないその体格。 母リーランと自分を捨て、女とカネに溺れた憎むべき父の姿であった。
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- チャイナ・パニック
14 :創る名無しに見る名無し[sage]:2019/01/20(日) 14:59:59.31 ID:n8zpaxCS - あと、2028年の設定はおかしいね。ヘイロン8歳という計算になってしまう。
正しくは2045年だね。それだとメイの年齢が不自然ではあるけど。
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- ふみえさんはいつも突然に 〜 シーズン3 〜
624 :創る名無しに見る名無し[sage]:2019/01/20(日) 15:09:37.47 ID:n8zpaxCS - 「おまわりさん、公然にウンコをするのは何罪に当たるんですか?」僕は聞いてみた。
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967 :創る名無しに見る名無し[sage]:2019/01/20(日) 15:58:08.30 ID:n8zpaxCS - P20LITEユーザー「そんなことが言えるのは自分のスマホがHUAWEIじゃないからだ!」
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