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シリル ◆X4hrf3EOqI
【剣と魔法】ファンタジークエスト【TRPG】

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【剣と魔法】ファンタジークエスト【TRPG】
225 :シリル ◆X4hrf3EOqI [sage]:2018/11/09(金) 20:45:20.23 ID:Xdk4dy5q
「落ち着くんだ、いい子だから……!」

僕が馬を宥める隙を突いて攻勢に出るゴブリン達。
残り五体の一斉攻撃だ。いくら低級な魔物といえど分が悪い。
この数を処理をするのは熟練の冒険者でも慎重を期する。

>「させるかぁ! ――ルーンロープ!」

キャトラが咄嗟に魔力で縄を作りゴブリンの一匹を捕獲した。
そして捕獲したゴブリンを投げ飛ばし、他のゴブリン達に激突させる。
これはひとたまりもない。怯んだところで192さんに斬りかかられ戦況はこちらに傾く。

借り馬のアルキュオネが落ち着いたところで僕も援護に参加した。
(といっても、適当にリジェクトを撃ちまくるだけなんだけど)。
こんな感じで戦闘はつつがなく終了した。

「馬の上で戦うもんじゃないね。キャトラのフォローで助かったよ!」

聖都シャンバラの神殿騎士の強さは噂に聞くとかなりのものだ。
曰く、ワーウルフの群れを一人で退治したとか、恐ろしい岩の巨人を追い払ったとか。
五体のゴブリンを切り伏せるくらい訳はなさそうだが、僕の失態を埋めて貰った格好だ。

戦闘後、三人で死骸を念入りに焼き払いはじめた。
これは魔物がゾンビ化して復活しないための始末だ。
また、この坂道を通る旅人や商人達へ危害を向けないためのマナーでもある。
たまに風化して消え去る立つ鳥跡を濁さぬタイプもいるが、ゴブリンは死体を残すタイプだ。
【剣と魔法】ファンタジークエスト【TRPG】
226 :シリル ◆X4hrf3EOqI [sage]:2018/11/09(金) 20:46:11.46 ID:Xdk4dy5q
坂道を登り切ると、目的地であるケーユチ村が一望できた。
何の変哲もない普通の村って感じだね……。
僕達はケーユチ村を目指してゆっくり下っていった。

村に着くと最近ゴブリンの棲家が出来て困っているとのこと。
正直僕達には関係のない話なんだけど……。

>「……どうしましょう?」

192さんが目配せしながらゴブリンをどうするか問うてくる。
やめてよそんな純粋な眼で見ないで。
僕は普通にスルーしても構わないんだからね。

「おっほん。僕達はしがない冒険者なのですが……。
 村長殿、ゴブリンの棲家が出来て悩みの種になっておられるとか。
 ここで会ったのも何かの縁。そのお困り事、僕達に任せては頂けませんか?」

「おお、それは助かる。宿屋の主人には言っておくので
 今晩の宿代は結構ですじゃ。是非ともよろしく頼みますぞ」

村長と話をつけると、なんと宿代が浮いた。やったね。徳は積むものだよ。
さぁ、今日中にケリを着けてタダで枕を高くして寝ようじゃないか。

「棲家はケーユチ村にほど近い洞窟にある。
 僕が援護するから二人でひたすら斬り倒してくれたまえ!
 なぁに、所詮は低級魔物。きっとゴリ押しでなんとかなるよ!」

お誂え向きに棲家から飛び出してきたゴブリンにショックを唱える。
杖から暗黒の雷が飛び出し、ゴブリンは丸焼きになった。

「なんか時短テクとかあったら存分にやっちゃって!僕も手伝うから!」


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