トップページ > 創作発表 > 2018年04月17日 > T/MoSUgs

書き込み順位&時間帯一覧

1 位/33 ID中時間01234567891011121314151617181920212223Total
書き込み数0000000000000000004000004



使用した名前一覧書き込んだスレッド一覧
創る名無しに見る名無し
ロスト・スペラー 18

書き込みレス一覧

ロスト・スペラー 18
316 :創る名無しに見る名無し[sage]:2018/04/17(火) 18:44:21.95 ID:T/MoSUgs
next story is...
ロスト・スペラー 18
317 :創る名無しに見る名無し[sage]:2018/04/17(火) 18:49:11.64 ID:T/MoSUgs
轟雷ロードンと八導師


第四魔法都市ティナー 貧民街にて


ワーロックは予知魔法使いノストラサッジオを訪ねて、ティナー市南部の貧民街に来ていた。
強大な力を持つ悪魔公爵「ルヴィエラ」との決戦に備え、どう戦えば良いのか、今何をすべきか、
助言を得る為だ。
ノストラサッジオは自らの予知をワーロックに伝える。

 「決着の時は近い。
  魔導師会との『繋がり<コネクション>』は得たな?
  では、八導師を禁断の地へ連れて行け」

 「連れて行って……何を?」

 「魔法大戦の英雄と会わせろ」

 「英雄?
  誰ですか?」

 「私は知らないが、お前は知っている筈だ。
  その者は雷を使う」

ノストラサッジオの言葉を聞いて、ワーロックは漸く理解した。
「魔法大戦の英雄」とは「轟雷ロードン」の事だ。
禁断の地では「雷さん」と呼ばれている。
「何をすれば良いか」を理解したワーロックだったが、それが「上手く行くか」には自信が無かった。

 「しかし、八導師が応じてくれるでしょうか?」

八導師と言えば、魔導師会の最高意思決定者である。
外出時には常に護衛が付く程の重要人物だ。
そして赴く先は魔境「禁断の地」。
果たして八導師は、元共通魔法使いと言う中途半端な立場の人間の言う事を聞き入れて動くか?

 「応じざるを得んよ」
ロスト・スペラー 18
318 :創る名無しに見る名無し[sage]:2018/04/17(火) 18:51:30.05 ID:T/MoSUgs
ノストラサッジオは言い切った。
魔導師会とてルヴィエラとの戦いで勝利する確信は無い。
決戦に備えて、出来る事は全て試しておきたい。
魔法大戦の六傑と呼ばれた英雄の一人と会う事で、僅かでも協力して貰える可能性があるとなれば、
会わない理由は無い。
貧民街から出て、何も無い開けた郊外に移動したワーロックは、足を止めて親衛隊の姿を探した。
ワーロックには親衛隊の監視が付いている。
その姿を見る事は出来ないが、今も変わらず監視を続けている筈だ。
しかし、周囲に障害物は見当たらないのに、親衛隊を見付ける事が出来ない。
ワーロックは仕方無く、魔力通信機を使う事にした。
彼は八導師から、影で動く裏の部隊と直接話をする為の、専用回線を教えられている。
自分から連絡する事は初めてだった為、ワーロックは少し緊張して番号を入力した。

 「ワーロックさん、貴方から連絡とは珍しいですね」

答えたのは女性で、名乗らずとも相手が判っていた様子。
どこかで見られているのかと、ワーロックが周囲を見回すと、通信機の向こうで苦笑される。

 「何の御用ですか?」

 「八導師に話があります」

ワーロックが用件を伝えると、通信機の向こうの女性は俄かに真剣な声になった。

 「直接伝えなければならない内容ですか?」

 「はい、そうです」
ロスト・スペラー 18
319 :創る名無しに見る名無し[sage]:2018/04/17(火) 18:52:43.38 ID:T/MoSUgs
ワーロックが肯定すると、女性は数極の沈黙を挟んで質問する。

 「貧民街で誰と会っていましたか?」

 「私の知り合いの外道魔法使いです」

 「どの様な方でしょう?」

 「信用出来る人ですよ。
  少なくとも本件に関しては」

ワーロックが正直に「予知魔法使いのノストラサッジオ」だと答えないのは、戦後を見据えての事だ。
ノストラサッジオは地下組織マグマの助言者である。
反社会的な集団に協力しているとなれば、排除されるかも知れない。
それを心配していた。
女性は又も沈黙する。
信用されていないのだなと、ワーロックは感じた。
半点後に漸く女性から返事がある。

 「分かりました。
  八導師の第七位ラー・ヨーフィと繋ぎます」

その後に回線が切り替わり、待機音が流れる。
第「七」位は「八」導師の最下位の1つ上。
軽んじられているのか、それとも他意は無いのか、ワーロックは複雑な思いだった。
軽快な木琴に似た音が1点間流れ、再び回線が切り替わる。

 「はい、こちら八導師第七位ラー・ヨーフィ。
  えぇー……と、ワーロック君だったね。
  私達に用とは何だろうか?」

落ち着いた声の老人を、ワーロックは本物の八導師だと信じて、率直に伝える。

 「お会いして頂きたい人が居ます。
  貴方々の力になれる人です」


※このページは、『2ちゃんねる』の書き込みを基に自動生成したものです。オリジナルはリンク先の2ちゃんねるの書き込みです。
※このサイトでオリジナルの書き込みについては対応できません。
※何か問題のある場合はメールをしてください。対応します。